前回は、コメントでいただいていた、地味にコーパスで調べるのが難しい表現「it's gonna be alright」の検索に四苦八苦しているしょうもない様子をお届けしていたのですが、(記事最後にチラッと触れていた通り)ちょうど入れ違いで、そのコメント送信者であるアンさんから、「何とかいけたぜぇ~」というメッセージを受け取っていました。
しかもそこでは僕自身完全にスルーしていた面白い情報も含まれていたため、今回はそちらをご紹介させていただきましょう。
スクショ付きで検索の経過もご報告いただけていたため、同じようにスマホ検索だと微妙に上手く行かない方がいらっしゃるかもしれませんし、参考情報として、順番に画像込みでの引用をさせてもらおうと思います。
毎度、非常~に面白いご視点のコメント・ご質問・掘り下げ、感謝の限りにございます。
なんと!
↑これ…
もう一回やってみよっか…?と思って開いてみたら、なんとなく違和感が…
そう!人の写真みたいなマークが赤くなっていました!!
いやこれ、前回ログインしていたとしても普通そのまま放置していたら勝手にログアウトされたりするもんじゃないんですか??
放置していて勝手にログインされるとか、、どうなっているんでしょう?笑
まぁ、恐らく自分が使いこなせていないだけだとは思いますが、一応ちゃんと登録できていたようで、ログインできたぽいです。
⇒そう、このコーパスサイトは本当に不安定で、ログインしたつもりがされていなかったり、検索カウントが増えていないと思ったら増えていたり、放置してたのに気付いたらログインされていたりと、正直謎挙動をすることも多いのですが、まさに、人型アイコンが赤くなったらログインされている形なので、ばっちり検索可能な状態ですね!
なお、検索を繰り返して、多分10回以上検索すると人型アイコンの横に黄色い丸が出てきて、20回に達すると(無料ユーザーの場合)赤丸が表示されてそれ以上の検索は24時間経つまでエラーを吐く感じになっています。
…がこれも、まだ20回になってないのに赤丸が出てきたり、逆に黄色丸なのにもう実は20回に達していたりなど、英文検索以外はマジで全く信用ならねぇサイトではあるものの(笑)、まぁこないだも書いた通り、無料で使わせてもらえるだけありがたい限りといえそうですね。
それではコメントの続きに参りましょう。
そして、早速検索してみた it's gonna be alrightは…
出てきませんでしたね、やっぱり。
あと、今ちょっと何を調べてみるかパッと思いつかなかったので、こないだの記事に出てきていたopus…!
「operaはopusの複数形」でしたよね?
これ、軽く調べてみたんですけど、opusの複数形はoperaとも書かれてありますが、operaの複数形はoperasとも書かれてある…そして、opusの複数形はopusesとも書かれてありましたねぇ。
オペラの意味のoperaの複数形はoperasで、作品の意味のopusの複数形はoperaなんでしょうか??ならば、opusesは一体なに??いやこれ、ややこし過ぎじゃん笑
っていうことで、このopus…COCAは大文字で入力すれば複数形もフォローされるということだったので、opusesやoperaも出てくるんか?と思って検索してみましたが、、あっさりopusだけでしたね笑
まぁ、いろいろ出てきたところで日本語訳はわからないので、結局自分が理解できるとも思えないですけど。ちょっと残念。
⇒こちら、こないだ軽く適当に触れるだけ触れていたopusですが、実際僕自身、紹介だけはしてみたものの果たしてどういう使い分けがあるのかについては、全く定かではありません。
今回は別のネタを見ていく形なので保留となりますが、次回(の予定でしたが、今回触れる予定だった内容を次回先送りにしたので、次々回でしょうか)、オーパス・オペラの謎に迫ってみようかと思います。
(軽く調べた限り、迫るほどの謎もなさそうではありますが(笑))
…と、続きのコメントで、実は検索がヒットしてきたというご報告をいただいていた形ですね。
と思ったところで、先ほどの it's gonna be alright…
例のプレミアムへのお誘いで10秒待たされていただけっていうことに気付きました笑
↑たった46件?
⇒マジであのプレミアム宣伝メッセージ、一見ただのエラーメッセージ過ぎて、「すわっ?なんもヒットしてこなかったか!何でや!?」と、一瞬驚かされすぎて、勘弁して欲しいんですよね(笑)。
とはいえ無事に検索ができていたようで、本当に何よりでした。
ちなみに、前回の記事に対して、追ってまた新しいコメントをいただいていました。
関連する話なので、割り込みメッセージになりますがここで触れさせてもらうといたしましょう。
it's gonna be alright!検索していただいたんですね!ありがとうございます!
当然、自分はオプションなんてものは使えず、ただそのまま入力しただけでしたが、アポストロフィには気をつけたものの、1回目は同じくgonnaで弾かれ、次は前回書いた通り10秒待てずって感じでした。
確か、小文字で検索したはず…と思って自分で撮ったスクショを確認してみたら、検索結果は大文字になっていて、大文字で検索したなら、紺助さんがエラーになったとおっしゃっているのは何故??と思いつつ、最後まで読んでみたら、なるほど、小文字で検索しても結果のところ(SEARCH画面の)は大文字表記になるんですね。
細かいオプションはちょっと難しくて使えそうにない、というか、恐らく自分にはそこまで必要ないという感じに思われますので、曖昧な英文の確認(実際耳にした時、例文を作る時など)や、あれ?このセリフ、どっかで聞いた?何の映画だったっけ…?と気になった時などにサクッと調べてみる…くらいの感じで使ってみるのが良さそうですね。
⇒罠のようなgonna(まぁwannaじゃなくゴナですけど(笑))、これは確実に引っかかるトラップに思えますが、エラーメッセージからすぐにそこのポイントにお気付きになられていたとは流石でした。
大文字小文字は、まさにその通りで、表示される検索結果は、入力したのが小文字だろうと大文字だろうと常に大文字表記される感じですね。
ただし、オプションの「Case Sensitive(大文字小文字を区別)」でYESを選択したら、前回もクドクド書きましたが改めて、入力した文字がどういう形だろうと、データベースに存在する全ての大文字小文字パターンを分けて列挙してくれる、という仕様だと思われます。
一方、細かいオプションについては、アンさんに限らず多くの人にとって不要だと思いますが、まぁレマ化(=活用形も含めて検索)だけは、純粋に検索結果を増やしてくれる感じですし、普通にただ全部大文字にするだけで手間もありませんし、気が向いたらというか忘れなければ大文字で入力してもいいかもしれませんね。
(ただし、自分が前回嵌ったように、gonnaという省略形の後半の「na」を大文字にすると品詞タグとして誤解されて検索が上手く行かなくなるなど、これまた罠のような点もあるっちゃあるんですけどね。
そういう特殊な文字列ではなく、普通の単語であれば、大文字にして全く問題ないとは思います。)
…という所で先ほどのコメントに戻りますと、そう、前回はスルーしていましたが、何気にヒット数46件って、10億語超のデータベースから検索した数にしては少なすぎやしませんこと?「All of history」どころか、謎の呪文「ワッチャマコーリッ」より少ないとか、マジけ…?……と思えたのが正直な所でした。
理由をちょっと考えてみたのですが、まず思いついたのが「it's gonna be alright」つまり「大丈夫だ」ということを言いたい時、これは、原則として既に決定している予定について話す「be going to」より、その瞬間に思いついたことを語る「will」の方が相性が良いのでは……?なんて気がしてきました。
(その辺の違いは、何度か以前の記事で触れていた話ですね(↓)。
con-cats.hatenablog.com
…といってもこの記事はただミントン先生の本の説明を丸パクリしていただけですが…)
そんなわけで、せっかくなのでCOCAチェックをしてみるといたしましょう。
willのパターンを、どうせなら活用形も含めてみましょうということで例によって大文字化して、「IT WILL BE ALRIGHT」で検索ですね!
(この画面も、こないだは水色バックだったのに今回は白背景になってるなど、やっぱりこのサイトは挙動が安定していないにも程がありますね(笑))
さぁ、結果は?!
ギャヒョーン、47件!
接戦にも程がある!!
とはいえ、わずか1件の差ではありますが、ギリwillの方が多いとはいえそうですね(まぁこんなもん誤差以外の何物でもないですが)。
一応、前回のbe going toもそうでしたが、「省略形の方が、省略せずwillをそのまま用いる形より、倍以上も多く使われている」というのは、これは小さい数とはいえ間違いなく有意に差があるように思えますから、面白い知見といえますね。
やはり、基本的に英語では省略できる部分は省略して言う人の方が多いということでしょう。
しかし、willにしてもぶっちゃけ全く違いはなく、依然としてたった2ケタ件数しかヒットしてこないとは、こんなメジャーっぽい表現なのに、やはり何かがおかしい……
…という所で気付きました、これは、こないだ見ていた「alright」「all right」の違いに起因するものなのでは…?
(参考:コメ返信や補足その1-49-23:「オーライ」の英語表記はどーなってるの?)
レマ化して活用形はカバーされているとはいえ、一語と二語はコーパスでは全く別物として扱われますから、上記検索ですと二語の方は残念ながらヒットしてこない形ですしね。
そんなわけで検索してみました、せっかくなので、will以外の助動詞が来るかもしれないことを期待して、「IT * BE ALL RIGHT」でのサーチ、さぁ、果たしてどう出る…??
おっ!
やっぱり来たぜ、一気に10倍弱の、459件!
な~ほどね、どうやらまだまだネイティブどもは、二語表記・分けて言う形の方がお好みだということがいえそうですね!
(また、wouldを使った表現などもありますが、willの省略形の「'll」最大派のようです。)
しかし、改めて語数の関係で、上の検索では be going to がヒットしてきません。
willとbe going toのどちらがより使われているのかな?というのも気になったため、be going toの方も検索してみるといたしやしょう。
例によってこいつの検索はなかなかややこしいわけですが、まぁ前回最終的に使っていた、「IT BE GO * BE ALL RIGHT」でいってみましょうか。
改めて簡単におさらいしておくと、レマ化大文字なので、「BE」は「is」でも「are」でも「's」でも全部カバーしていますし、「GO」は「going」「gonna」(ないと思うけど「gone」とかも)を抑えており、「*」で任意の一語(この場合は、「to」と、省略形「gonna」の後半部「na」の2つが考えられますね)が指定されているため、様々なバリエーションを一度で検索可能です。
さぁ来い、結果やいかに…?!
ギョエーン、まさかの、このタイミングで、1日の検索上限20件を超えてしまった…??
…と思いきや、よく読んだら「TOO MANY」のエラーではないですね。
エラーメッセージを読むと、どうやら無料ユーザーは、一度に5語までしか検索できないとのこと!
なんと、前回は「オーライ」が一語の「alright」だったのでギリ出来ていた検索が、二語に分けたせいで、出来なくなってしまった…!
ちぇーっ、非課金貧乏ユーザーは辛いよ、トホホ……と思いましたが、まぁやはり気になるので何とか検索してみるといたしましょう。
といってもあんまり「*」を多用してもよぉ分からん結果になりますし、削れるのは最初か最後かが良さそうですから、ここは主語を削って「BE GO * BE ALL RIGHT」でチェケラッチョしてみることにしてみました。
さぁ、どう出る?!
ブラボー、836件!!
ということは、地味に、willよりも「gonna be all right」の方が使われている…??
…と思いきや、これにはit以外の主語も含まれていますからもちろんそうは言い切れず、公平を期すために、willの方も主語省略で検索してみるとしましょう。
まぁ今回は「*」ではなく、will指定でいってみましょうか。
「WILL BE ALL RIGHT」ですね。
さぁ、結果はどうなんだい?!
ぬふーん、2236件!!
これはやはり、「○○は大丈夫だ」は、be going to的な「大丈夫である予定だ」より、will=その場の思いつきで「大丈夫さ!」と言う場面の方が、どちらかといえば多いのかな、という結果だといえそうですね。
とても面白い調査結果でした。
しかし、主語を広げるだけでまた桁が一気に増えるぐらいに爆増した形でしたが、これはやはり、人を主語にした、「you'll be all right」とか「he'll be all right」とかも大変よく使われている…なんてことがいえそうだ、って感じでしょうか。
あ、そういえば「we'll be all right」って、歌詞でも使われててめっちゃ聴きまくった気がするぞ、何だっけ……と思ったら、それはB'zの『Brotherhood』でしたが、とはいえ歌詞の方はB'zに限らず「we'll be alright」表記が多いようで、やっぱり芸術作品だと二語は重い気もしますから、スッキリしている一語表記が重用されるのかもしれませんね。
…って、「…なんてことがいえそうだ、って感じでしょうか」とかいう想像ではなく、せっかく検索したんだから結果を見ておくのが一番でしょう。
こちらが2236件ある「'll be all right」の例文リストですが……
例によって新しい順のリストですけど、he'll、I'll、it'll、you'll、she'll、そしてwe'llと、幅広く色々な主語で使われていることが確認できました。
主語が人ではないit'llも、普通に沢山使われている感じですね(まぁそれは先ほど見ていた通り、459件あるんだから当たり前ではありますが)。
…という所で、本当は次のコメントのネタが本題のつもりだったんですけど、脱線のalright/all rightが地味にかなりのボリュームを食ってくれたので、続きはまた次回とさせていただきましょう。
will/be going to以上に、「オーライ」の一語と二語のトレンドがよく分かってとても面白かったです。
まさにコーパスの理想通りの使い方が出来た形で、大変何よりでした。