本題に入る前に、前回翻訳引用させていただいていたエスプレッソ・イングリッシュの記事について……
前回触れていた通り「あれ、これ、翻訳とはいえ勝手に全文使わせてもろてえぇのんか?」と気になり、運営の方にコンタクトを取ってみたのですが、メッセージ送信後わずか数時間ぐらいで、迅速な返信をいただけました。
運営・記事執筆者と思われるShaynaさんから、
記事を楽しんでいただけてすごく嬉しいですし、翻訳文章の使用について丁寧にご確認してもらって感謝しています。
私のブログ記事の日本語訳を公開することは問題ないし、原文にリンクを貼っていただけてありがたい限りです。あなたの読者も、記事を楽しんでくれることを願っているわ :-)
…といった感じの快諾メッセージをいただけたので(まぁ私信メッセージを勝手に公開するのもマナー違反かもしれませんが、これまた僕が勝手に翻訳した文であり原文ではないですし、あくまでそういうニュアンス(かつ、Shaynaさん・Espresso Englishのイメージダウンにはならないと思われる)…みたいな感じで)、せっかくなのでご紹介させてもらいました。
大変ありがたい限りにございます。
前回引用させていただいた例の記事同様、Espresso Englishではとても役に立つレッスンが配信されているようなので、興味を持たれた方はぜひ受講されてみてはどうでしょうか?……と、お礼として宣伝もさせていただこうと思います。
(こちら(↓)がトップページです。例によってアフィリエイトやステマみたいなのではなく、クリックやレッスン受講登録をしても、僕には何の報酬も発生しないのでご安心ください(笑))
そんな所でコメント返信の続きですが、前回もごく一部(一文)だけ触れていた通り、最近の記事に対して新しくいただいていたコメントにもいくつか面白い点があり、時系列的にはバラバラになってしまうものの話の流れ的にはまずそっちに触れておく方が自然かなという気もしたので、今回まずはその、前回もチラッと触れていた、前々回の記事でいただいていたコメント(ややこしいですが(笑))から見ていく感じにしようと思います。
今回は、話題・段落ごとに引用させていただきましょう。
まずは、前回触れた文を含む部分になります。
…
……
………と思って最初そちらから触れて、コメントへの返信コメントを書いていたのですが、今回は後半の方でまたドカッと引用させてもらった部分などがあってめちゃんこ長くなった上、前半の方はもう既に書いていた内容の焼き直しみたいなもんであんまり面白くなかったこともあったので、今回はメインと言える後半の方から触れることにして、前半はまた次回にまわして、記事のボリュームを上手いこと調整させていただこうかと思います。
そんなわけで、今回はコメントの後半から触れさせていただく形ですね。
あまりこれまで触れていた中身とは直接関係なかったものの、関連事項としてのご質問がメインのお話でした。
あと、いつも迷うのが、、
「明日お店は何時にオープンしますか?」ですが、What time does the store open tomorrow?(LINE英会話より)または、What time will the shop open tomorrow?(Google翻訳より)、、って、現在形でも未来形でもどっちでもいいのか?っていうところでまず引っかかるわけですけど笑、
これも、the shop やthe storeと言っていますが、そのお店で店員さんに直接「明日は何時に開くの?」とかいうニュアンスで聞く場合だと、「そのお店」みたいな表現がパッと出てこないし、What time do you open?や、What are you opening hours?みたいに、youを使う表現も、いや、あなたが開くのはおかしいし、あなたがお店を開けるとなると、、それでいいの?とか、What are you opening hours?はもうどう訳していいかもわからないし笑、、結局やっぱり自然には出てこない感じですね。(まぁ、いい加減覚えろよって話ですけど笑)
⇒これも面白い点というか、実に悩ましい点ですねぇ~。
まず前半の、時制、いわゆる未来について述べる表現ですが、これは、こないだも触れていた、日本を離れる準備をしていたときに読み漁っていた英語関連本の中でも特に二大名著(者)、マーク・ピーターセンさんとT. D. ミントンさんの各著作で、僕は完璧に理解したつもりになっている感じです。
特に、あまりにも上手にまとまっていて目から鱗を通り越して眼球が落ちるんじゃねぇか?ぐらいのレベルに思えた、ミントン先生による解説から(こないだの記事(↓)でも引用させていただきましたが、こちらも同じ本の冒頭ですね)、5ページほど、またまた引用紹介させていただきましょう。
↑の記事同様、『ここがおかしい 日本人の英文法』よりの引用になります(p. 1-5)。
1. 未来を表す時制(その1)
~基本パターン~
英語には「未来の時制」を表す基本的なパターンが5つあります。
① will + 原形動詞
② am/is/are going to + 原形動詞
③ am/is/are ...ing(=現在進行形)
④ 現在形
⑤ am/is are to + 原形動詞(=be to 構文)
(ただし、⑤は①~④とは性質がかなり異なるので、ここでは扱いません。p. 114をご覧ください)
ここでは、①~④の正しい理解のために、4つの短い会話を挙げますので、まず読んでみてください。ちなみに、この会話は、わが家である日曜日に交わされたものです。
<会話1=午前10時>Emily: Daddy, can you help me with my math homework sometime today?
Dad: All right, I'll do it this afternoon.
エミリー: パパ、算数の宿題やるの今日手伝ってくれない?
パパ: いいよ。じゃあ、午後にやろう。
会話1で、お父さんはこの瞬間まで、娘が宿題の手伝いをしてほしがっていることを知らず、娘の言葉を聞いたときに初めて、あとで手伝ってあげようと決めたのです。このような状況のときには、すなわち、その瞬間に何かをやろうと思いついた場合には、will + 原形動詞を使わなければなりません。
<会話2=午前11時>Mom: Emily told me that she wants you to help her with her homework sometime today.
Dad: I know. I'm going to do it this afternoon.
ママ: パパに今日、宿題手伝ってもらいたいって、エミリーが言ってたわよ。
パパ: うん。今日の午後、見てあげるつもりなんだ。
会話2では、お父さんが実はもうやると決めたこと(=今日の午後、エミリーの宿題を手伝うこと)を、お母さんはお父さんに頼もうとしています。このような場合、つまり、もうやるとすでに決めてあることについて述べるときには、am/is/are going to + 原形動詞が対応します。この種の状況でwillを使うのは誤りです。
<会話3(電話で)=午前11時30分>Friend: Bob and I are going to a soccer game this afternoon. Do you want to come along?
Dad: I'd love to, but I can't: I'm helping Emily with her homework.
友人: 今日の午後、ボブとサッカーを見に行くことになってるんだけど、いっしょに来る?
パパ: 行きたいのは山々だけど、ダメなんだ。娘の宿題を手伝うことになってるんだよ。
会話3では、現在進行形が未来を表す用法が登場しています。友人は、もうすでにボブとサッカーの試合を見に行く手はずになっていて、それは、この人の個人的なスケジュールになっています。ひょっとして、手帳に「サッカー観戦」と書き込まれているかもしれません。一方、お父さんのほうは、この日の午後は娘のために算数の宿題を手伝ってあげるスケジュールになっています。このように、未来に何かをすることを取り決めて、それがその人の個人的なスケジュールの一部になってしまったら、(その未来がたとえ近くても遠くても!)、それを表現するには現在進行形を使います。当然、現在進行形とbe going to doとの間には、大きな意味の重なりがあります(次項参照)。なぜなら、個人の予定とは、結局すでにやると決めたことなのですから。会話3で、友人が、Bob and I are going to go to a soccer game this afternoon. と言ったり、お父さんが、I'm going to help Emily with her homework. と言ったとしても、あるいはまた、会話2でお父さんが、I'm doing it this afternoon.と言ったとしても、まったく問題ありません(ついでながら、be going to goのgoの繰り返しはカッコ悪いので望ましくないと教えられたことがあるかもしれませんが、ネイティブの私が見て、これはごくふつうの使い方です)。
<会話4=午後2時>(昼食も終わり、お父さんはすでに娘の手伝いをすませてしまった――何と言っても小学生の算数などとても簡単だったから。そこでお父さんは、お昼前に電話してきた友人に電話をすることにした)
Dad: Hi, Jack. You know I said I was helping Emily with her homework this afternoon?
Friend: Yeah.
Dad: Well, I've already finished! What time does that soccer game start?
Friend: At 3:30. The gates open at 3:00. There's a bus that leaves Bob's stop at 2:50. We're catching that.
Dad: Sounds great! I'll ask my wife if it's OK for me to go with you.
パパ: やあ、ジャック。今日の午後、エミリーの宿題を手伝うことになってるって言っただろ?
友人: ああ。
パパ: でね、もう終わっちゃったんだ!サッカーは何時に始まるの?
友人: 3時半だよ。3時開場なんだ。ボブのところのバス停を2時50分に出るバスがあるんだ。それに乗るつもりだよ。
パパ: それはよかった。じゃあ、行ってもいいか家内にちょっと聞いてみるよ。
この会話4から、現在形(太字部分)が未来を表すのはどういう場合なのかがわかります。すなわち、「サッカーの試合は3時半に始まる」
「競技場のゲートは3時に開く」
「バスは2時50分に停留所を出る」
に共通していることは、公共性のある予定ということです。つまり、現在形が未来を表すのは、公共的なことがらの予定について述べるときなのです。一方、現在進行形が未来を表すのに使われるのは、個人的なスケジュールの場合でしたね(→会話3)。
ついでながら、友人がさらに言葉を継いで、「私たちはそのバスに乗ろうと思ってるんだよ」(We're catching that.)と言うところでは、現在進行形を使っています。その理由はもう明らかですね。ボブとの間ですでに決めてある、友人の個人的な予定について言っているからです。
同様に、そのあとでお父さんが、「じゃあ、うちの家内にちょっと聞いてみるよ」(I'll ask my wife…)のところで未来形を使っている理由ももう明らかでしょう――この瞬間に初めて、お母さんに出かけていいかどうか聞かなくては、とお父さんは思ったからなのです(→会話1)。
ここで、willとbe going toの重要な違いをはっきりさせるために、次の2つの会話を見てください。
- A: Have you posted that letter for me?
B: No. I'll do it this afternoon.
A: あの手紙、もう出してくれた?
B: ううん。じゃあ、午後に出すよ。- A: Have you posted that letter for me?
B: No. I'm going to do it this afternoon.
A: あの手紙、もう出してくれた?
B: ううん。午後に出すつもりだから。この2つの会話では、Aが以前にBに手紙の投函を頼んだこと、しかしBはまだ出していないことが明らかです。(1)と(2)の根本的な違いは、(2)では、BがAの依頼を忘れておらず、自分の都合も考え合わせたうえで、午後に投函するほうがいいだろうと決めていたのに対し、(1)では、Bは手紙を出すことをまったく忘れていた、という印象をAに与える言い方をしている点です。(1)を次のようにすれば、さらに自然なものになるかもしれません。
1' A: Have you posted that letter for me?
B: Oh, no. Sorry. I forgot all about it. I'll do it this afternoon.
A: あの手紙、もう出してくれた?
B: あ、しまった。ごめん。すっかり忘れてた。じゃあ、今日の午後に出すよ。
日本語の観点から見れば、(1)と(2)のニュアンスの違いはあまり重要ではないのかもしれませんが、もしみなさんが自然な英語を話したり、正しく理解したりしたいのであれば、この違いに注意を払う必要があります。「未来時制」の問題は、詳しく見ていけば、今述べた違いのほかにもいろいろと説明を要することはありますが、これらの用法の基本的差異を理解しておくことで、コミュニケーションを阻害する過ちを回避できると思います。
いやぁ~、本当に、凄まじく分かりやすくそして面白い解説ですね!
とはいえ僕は初読時、
「うせやろ?!そんな使い分け方なんて聞いたこともないし、このおっさんが勝手に言ってるというかそう思い込んでるだけのことちゃいますのん?」
…などと思えたと同時に、
「まぁ仮に正しいとしても、本当にネイティブはそんなこと意識して話してるのかよ!?『これは自分の予定だから現在進行形で…』とか、『これは公共スケジュールだから…』とか、あり得なくない?こんなの、とても自分が使いこなせるとは思えない!」
…とも思ったものでしたが、まず前者に関しては、マーク・ピーターセンさんも著書で全く同じ解説をしていましたし、言うまでもなく自己流の勝手な思い込み解釈の話をこんな堂々と出版するわけもありませんから(笑)、これは本当にそうなってるんですね。
実際、色々見聞きしていても、(当たり前ですが)確かにネイティブはみんなそのように使い分けています。
一方後者の考えに関しては、その後色々学んだ結果、結局これはもうネイティブにとっては母国語として染みついているものであり、「頭で理解しようとすると難しいけれど、誰しもが自然と、何も意識せずとも普通にそう使い分けていること」に過ぎない話だといえるように思います。
例えば日本語学習者が、「日本語では、小さい動物は1匹2匹、大きい動物は1頭2頭と数えるらしいけど、実際は例外もあるらしい…。日本人は、動物を数えるとき、『これは小さい方で、しかも例外のやつではない一般的なものだから、『匹』と数えるんだったな』とか毎回考えてるのか…?!そんなの覚えられるわけねーだろ、ふざけてんのか!!」と憤りを覚えられてしまうことも十分に考えられますけど、これはマジで「いや、幼い頃から自然と触れていると、そんな難しいこと考えず、普通に何も意識せず使い分けができるわけよ。『あ、リスが3匹もいるよ!』みたいにね」…と思えるわけで、まさにそれと近い感じでしょう、というお話ですね。
ちなみに、特にwillとbe going toの使い分けに関しては、僕はマーク・ピーターセンさんの方の著作でもめちゃくちゃ印象的で分かりやすい例を見ていて、これも例文としてとても優れていると思えてやまないため、ついでなのでそちらも引用紹介させていただきましょう。
(とはいえ、冷静に考えたら、↑の手紙の投函の例とほぼ全く同じ状況&説明をされているだけなんですけどね。
まぁ、シチュエーションが違う別の例も触れておけば、さらに記憶に定着してくれることでしょう……ってことで、個人的に好きな例文ですし、引用させてもらおうと思います(笑)。)
こちらは、『マーク・ピーターセン英語塾』という、名著『日本人の英語』よりやや新しめの著作からですね(p. 76-77より)。
(こちらも、既にAmazonには中古しかないようでしたが…
…ただ、確かこの本は新装版とかもあった気がするので、探したらまだ書店でも見つかるんじゃないかな、と思えます。)
シカゴの女性: I can't take this long-distance romance anymore.(この長距離恋愛、もう我慢できないわ)
ニューヨークの男性:It'll be all right ―I'll move to Chicago.(大丈夫だよ。俺、シカゴに引越すから)
ここでの"I'll move"のwillでは、ニューヨークの男性が相手に「我慢できない」と言われて、その場で「引越す」ことを思いついて決めた、ということがわかります。これは、調子がよすぎるような印象を与えかねない表現です。が、もしwillではなく、be going toにすれば、つまり、
ニューヨークの男性:It's going to be all right ―I'm going to move to Chicago.(大丈夫だよ。俺、シカゴに引越すことになっているから)
という言い方であれば、思いついたのは、「我慢できない」と言われる前からで、「引越す」ことがもうすでに決まっているということになるので、女性のほうは気分がよくなるといった具合に、話が大分違うのです。
まさに、willとbe going toの違いなんて、意識していなかったら適当に使いがちなんですけど、かように、人間関係に大きな軋轢を生むか、それとも「この人はちゃんと考えてくれている、パートナーとして素晴らしい」と思ってもらえるか、下手したら人生を左右しかねない違いにもなっているという感じだったんですね!
…という所で、この辺を踏まえてコメントの方に戻っていこうと思っていましたが、かなり長くなってしまったので(最初に書いていた通り、前半部は省略したので幾分マシにはなっていますが…)、あまりにも中途半端ですけど、コメントの方に触れて行くのはまた次回にまわさせていただこうと思います。
今回触れていたこのコメントの続きにまた戻って、その後、上で省略していたコメント前半の方に改めて触れさせていただく予定ですね。
アイキャッチ画像は、最後の例文で触れていたその電話のシーンに近い、遠距離恋愛……と思いきや単に国際電話のいらすとでしたが(笑)、今回はこちらをお借りいたしましょう。