「ワッチャマコーリッ」なんて本当に言うの~?

今回はここ最近の記事にいただいていた、主にご質問を含むコメントを振り返ることで、またいくつか補足をしていこうと思います。

まずはここ最近のコーパス記事に関するもので、前回タイトルで「ラスト」とか書いていましたが、普通にもうちょいコーパスネタを見ていく感じですね(笑)。


コメントは毎度おなじみアンさんよりいただいたものになります。

いつも本当に面白い着眼点の温かいコメント、心より感謝の限りです。


(ここ何回かの記事でいただいていたコメを順番に見ていく形ですが、特に元記事がどれかとかは関係ない感じなので省略します。)

 

コーパス?!なんだっけ?って感じでしたが、思い出しました!笑

ちょっと勘違いしていたっぽいですが、ライフサイエンスコーパスは専門的なもので、コーパスっていうもの自体はいろんなジャンルのものがあるっていう感じなんですね。

corporaはcorpusの複数形?コーパスは固有名詞みたいに思っていたので、まずそこで何のこっちゃって感じでしたが…corporationも関係ありますか?(ただの思いつき)

 

⇒コーポラは全く耳慣れない単語で、まさか特殊複数形だとは夢にも思いませんでしたが、僕は個人的にむしろ映画監督、および『苺ましまろ』というかなり面白い漫画作品の登場人物に使われている(というか僕は映画に関しては全くモグリなので、知ったのはこっちが先ですが(笑))、イタリア系の姓である「コッポラ」(コッポラ監督、アナ・コッポラ)なんてのが頭に浮かびましたけど、それは全く関係ないですね(なら書くなよ(笑))。


corporationはどうでしょうね、完全一致(corporaが完全に含まれている)ですし、関係がありそうな気がしますが、気になったので早速語源辞書(etymology dictionary)のetymonlineで調べてみたら…

www.etymonline.com
corporationというのは後期ラテン語で「persons united in a body for some purpose(何らかの目的で、bodyが結び付けられた人々)」という意味のようで、更に分解すると「body」という語がそもそもラテン語ではまさしく「corpus」という語で表されるということですから(その複数形がcorpora)、これらはやはり「ボディ」という意味を一(いつ)とする、完全に同根の語だといえそうですね。

 (とはいえ今現在の意味では、「会社」と「言語の大規模データベース」という感じで全然つながりが見られませんが、しかし、corpusという単語には、何気に「元本・元金」や「罪体(殺人事件の死体など、証拠物件)」という意味もあるようなので、「会社」に近い意味も、「ボディ」に近い意味も一応は残っているといえる感じでしょうか。)


(また一方、corpusの複数形がcorporaというのは、これはラテン語の「-us」で終わる一部のグループに見られるルールのようで、同じ話だと、operaという語の単数形が実はopusという形である、なんてのも(英語ではoperaが単数形で使われることもあるものの、opusという形が使われることもあるようです(参考:英辞郎))、面白い点ですね。参考:Wikipedia


…ってまぁ面白いっちゃ面白いけれど、割かしどうでもいい点なのでコメント続きに戻りましょう。

 

COCAっていうのは、コーパスのひとつで、簡単に使えそうかな?っていうものなんですよね?

とりあえず登録してみようと思って5回くらいチャレンジしましたが、出来ませんでした。ヘボすぎますね笑(自分が、です。もちろん。)

メールが届くまではいくんですけど、リンクに飛べない…再度メールを送ってもらって頑張って飛んでも、パスコードみたいなのを入力したらエラー…その後はもう何言われてるかわかりませんでした。


⇒という旨のコメントを各記事ごとに複数回、スクショもいただいていましたが、スクショメッセージを拝見させていただいた限りそのまま使えそうな気がするものの、どうやら同じ所をグルグルたらい回しにされているようで、謎ですねぇ…。


何気に僕も一番最初の登録は上手く行きませんでしたし、サーバーが貧弱なのか、あるいはページ構成がしっかりしていないのか、正直このサイトは動作が安定しない点も見受けらるんですよね。


例えば、前回書こうと思って忘れてましたが、前々回の記事で「20回のアクセス制限カウントはCOCAに対してで、iWebなどその他のコーパスは別カウントのようです」って書いてたんですけど、翌日見てみたら、iWebコーパスとCOCAは共通のカウント扱いになっていて、調子に乗ってiWebを使いまくってしまっていた結果、時間が経っても回数が減らない憂き目に遭っていました。

(今はほぼ0に戻りましたが、こんな感じ(↓)で、COCAとiWebは、カウントが統合されている感じですね。)

アカウントページより

しかし、前々回の記事の時点では、COCAの20回を超えて確実にエラーメッセージが発生してからiWebにアクセスしたのに、その後iWeb検索は余裕で間違いなく複数回できていたので、「このサイトはやっぱり、アクセスをリアルタイムでちゃんと監視・制御できていないのかな…?」などと思えるとともに、他にも前回見ていたヘルプ画面も、アクセスし直したら追加の情報が表示されていた部分があったなど、どうも色々と不安定に思えてなりません。

iWebについての以前書いていた記述は、また訂正しておこうと思います。)


その辺のネットワーク関連にも全くモグリなので対処法はパッとは浮かばなくて恐縮なものの、一度ブラウザを閉じるなりして再度ログインしなおせばアクセスできるとかもあるかもしれませんね。

先述の通り、正直ぶっちゃけそこまで英語学習者に必須なツールでもない気もするものの、間違いなく便利ではありますし、使えるに越したことはないので、上手くいくことを願ってやみません。


では続いて、コメントから本題ネタとなる部分に参りましょう。

 

登録できたら、

特に理由もないですが、

it's gonna be alright

を調べてみようと思っていたんですけどね。

(え?アポストロフィがあるけど、ちゃんとできるかな?…まで妄想しました笑)

あと、

わっちゃまも!笑

また時間のある時にチャレンジしてみようと思います。

 

⇒こちらの「わっちゃま」ですが、これは記事で触れたことはなかったものの、例のスティーブ・ソレイシィさんの『なるほど100』で挙げられている中で、アンさんが最も印象に残ったフレーズとしてコメントいただいていたものなのですが、これは完全に僕も同意で、この本で唯一、見たことも聞いたこともない表現だったのがこの「わっちゃま」でした。

具体的には、「whatchamacallit」という一語扱いのフレーズで、読みはまさに「ワッチャマコーリッ」という感じで、本来の全体フレーズを書き下せば「what you may (might) call it」のことなんですけど、意味はズバリ、「あ~あの、ホラあれ、何ていったっけ思い出せない、ど忘れ」なんて言う場面でネイティブの口をついて出るフレーズだということですね。


響き的にとても印象深くまた面白い感じのこの「わっちゃま」ですが、これ、(もしかしたら聞き逃しているだけかもしれないものの)実は僕は今ん所ネイティブが実際に使ってる場面は見たことないんですよねぇ~。

使われていたら「あぁっ!生わっちゃまだ!!」と嬉しくなって印象に残るでしょうし、間違いなく出会ったことはないと思うんですけど、とはいえそれは必ずしもこのフレーズが今はあんまり使われていないからというわけでもなく、よく考えたら日本語で「あ~、ど忘れ 」っていう言い方も、大人になってから一度も聞いたことがないような気さえしますから、そもそも他人がど忘れをしている現場なんてあまり出くわすことがないだけ、という気もするかもしれませんね。


…いやまぁど忘れに出くわすことぐらい普通にあるやろ、って気もしますけど、その際でもやっぱり、特徴的なワードで「ど忘れ」という言葉を発さずに「えーっと……あれ、思い出せない」みたいな別の文でやり過ごすことの方が多いですし、英語でも(特にフォーマルな場であればあるほど)「well, sorry, I can't remember what I wanted to say...」とか別の表現が出ることの方が多いのかも、って話ですね。


そもそもこの「ど忘れ」って言い方、僕は今でも覚えてますけど、人生で初めて出会ったのが小学校低学年の頃に見た「世にも奇妙な物語」でして、それまで聞いたことは一度もなかった表現だったのです。

その「世にも」のドラマでは、主人公の女の子が些細など忘れからどんどん色んなことを忘れていってしまう…という怖いお話でしたけど、それで「あー…ど忘れ」って言ってたのが人生初「ど忘れ」で、「へぇ~、そういう風に言うんだ、何か面白い表現だね」と思い、その後しばらく姉と遊ぶときとかは「あー、ど忘れ」とかふざけあっていた記憶もありますね。


…全然関係ないにも程がありますが、その「ど忘れ」エピソード、せっかくなので検索してみたら、「ど忘れ 世にも」という検索で、バッチリ感想まで書いてくれている方のブログ記事がヒットしてきましたね!

itawind.web.fc2.com
この日の世にもは、「真夜中」「鏡」「ど忘れ」の三本でしたか、素晴らしい回ですね。

マジで三話とも全部クッソ覚えていますとも、最初のが、安達祐実ちゃんが出てくるデパートの警備員さんのお話で、次の鏡が、遊園地のアトラクションで鏡に閉じ込められる的なシーンがあるやつで、二つとも、幼い僕にはクッッッソ怖かった(最初のは感動ストーリーではあるものの、夜中の無人デパートのシーンとかは、子供には恐怖です)ことが、今でもとても強く印象に残ってますねぇ~。


近年の「世にも」は、どうもイマイチだという評判を目にしますけど、同世代の方なら同意いただけるように思えますが、昔の「世にも」は本っ当~に、めっちゃ怖くてむっちゃ見応えある素晴らしいドラマだったんですよ……と思ったものの、これはぶっちゃけ、間違いなく「子供の頃に見たから」であって、今見たらあまりにもチャチすぎて子供騙しにしか思えないような気も、正直、ほぼ確実にしてしまうかもしれませんね。


まぁ勝手に世の中と自分を同一視するのは老害の始まりかもしれませんけれども、世にもとかその他の心霊系って、僕が大きくなるにつれてほぼ絶滅していったイメージなんですが、それってやっぱり技術の向上とともに、視聴者の質も上がっていってるからに思える気もしちゃいます。

昔はチープなものでも全然受け入れられていたのに、視聴者の目が肥え過ぎて、そんなのじゃもう誰も騙されなくなってきているとでもいいますか、平均してどんなものでも求められるクオリティが上がり続けており、何か作品を作る人には本当に大変な時代なんだろうなぁ、と思えてやまない感じですね。


ちょうどこないだ「ターミネーターを大人になってから観たら、イマイチだった…」なんてことを書いていましたが、似たような感じで、例えば未だに1エピソードも視聴したことのないスターウォーズとかも、多分今観てもちょっと厳しいんだろうな……と思えて手が出せずじまいなんですけれども、その時その時・その時代の感動や衝撃というのも間違いなくあるんだろうなと思える………とでもいいますか、まぁ何書こうと思ってたのかあやふやで、正直ちょっと話がズレてきてしまいましたけど(笑)、少なくとも幼い僕にとって「世にも奇妙な物語」は怖いけどハラハラ楽しめる本当に傑作ドラマだったのは間違いなく、「ど忘れ」からそんなことを思い出した感じでした。

 

なお、世にもは有志の方がほぼ完全なデータベースを公開されていますから、思い入れのある方はこのリストを眺めるのも懐かしい/楽しいかもしれません。

(先ほどのブログ記事は途中までのあらすじでしたが、こちらは基本的にほぼ最後まで載っていますね。)

yonikimo.com
↑はど忘れのページですけど、1991年3月21日放送でしたか。

まさに、83年生まれの僕が8歳ぐらいの頃に観たイメージでしたし、懐かしい限りです。

 

…と、クッソしょうもない「世にも」に話が逸れましたが、「わっちゃま」は果たして今の時代でも使われているのか?

何となく響き的に奇妙だし、もう死語なんじゃないの?…という気が少しするわけですが、個人的にも気になったので、検索してみました。


こちらが、COCAでwhatchamacallitを検索してみた結果です。

COCA検索結果より

おぉ~、76件!

…まぁ、少ないっちゃ少ない気もするものの、なくはないですね!


こちらが例文リストですが…

 

なるほど、やはり一番上にいるのはSPOK(話し言葉)で、これは典型的な話し言葉フレーズといえるわけですけど、次にあるNEWSからの例文を見てみると、「…ad campaign(広告キャンペーン)」となっている通り、実はこのWhatchamacallitは、そういう商品名のキャンディーバーが存在するみたいですね。

 

https://www.hersheyland.com/whatchamacallitより

キャンディーといっても、英語だと「キャンディー」というのはお菓子全般を指すことが多いので、これも普通にチョコウェハースバーのようです。

 

…まぁ、だから何だよという話ですが、少なくとも今でもお菓子の名前でおなじみだし、2019年時点でも普通に使われている表現だということはいえそうですね。

 

とはいえ、よく考えたら文章テキストで「あー、ど忘れ」なんてフレーズはあまり存在しない気もしますし、せっかくなので、このコーパスシリーズ最大の収録語数を誇る「NOW(News on the Web)コーパス」、これはより口語的表現も多く含まれていそう、かつ今でもデータが増え続けている形のようですから(現在、162億語以上!)、最新動向をチェックすべく、こちらでも調べてみました。


結果は……

NOWコーパス検索結果より

179件!

 

…まぁ、そこまでCOCAとは大差ないものの、一応例文をチェックしてみると…

うむ、これは新しい順ですけど、2022年のウェブニュース記事でもかなりの量が使われている感じですし、これはやっぱり、「わっちゃま」は普通に使われている、現役の英語フレーズだと考えて良さそうですね。


僕もいつか生わっちゃまに遭遇してみたいものです(笑)。


(ちなみに、whatchamacallitはスペースのない一語ですけど、これは単語ではないので、コーパス検索結果では例の「WORD」の詳細ページは存在しない感じですね。珍しい、一語なのに複数フレーズ扱いの言葉でした。)

 

…という所で、もうちょい触れそびれていたCOCAの補足(例の、前回は標示されずに触れなかったヘルプ記事など)にもせっかくなので触れようと思っていたら、「世にも」とかのどうでもいい話のせいで完全に時間切れになってしまいました(笑)。

また次回、少しコーパスネタに触れて、コメントの続き(また以前の記事に遡っていく形)を見ていこうと思います。

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