コメ返信や補足その1-37:脱線ネタ・茶碗割りま~す

引き続き、いただいたコメントで話を広げるという名の記事の水増しをさせていただきましょう。

コメントは、例によってアンさんよりいただいたものです。

いつも本当にありがとうございます…!


今回のコメントは、また直近こないだの記事、「I'd appreciate it if~」の、後半部の時制について見ていたこちら(↓)に関するものですね。

con-cats.hatenablog.com

順番に少しずつ参りましょう。

 

 I'd appreciate it if…も、結局ネイティブお得意のムードっていうことになるんでしょうか…

条件節は過去形=仮定法にしてもいいし、やってもらうことが確定しているとかだと敢えて現在形のままで仮定法にしなくてもいい…?唐突なお願いだとifの方も過去形にする…?文脈やニュアンス、どう思って言ってるかによって、(同じ日本語訳になったとしても)過去形か現在形か、、しょうみどっちでもいいみたいな、、もうこれまでの流れで言わんとすることはわかりますけど、やっぱり難しいですね。


これ、自分の性格の問題もあるような気がしてきてます。ちゃんと決めといてくれないと覚えられないじゃん!っていう(まぁ、どっちになっても覚えられないケースも多々ありますけど笑)、謎に拘る部分なんでしょうね、恐らく。

いつまで経っても英語は喋れなそうです笑

 

⇒散々「仮定法はムードなんだよ!」と自分で言っておいてアレですが、別に仮定法に限らずムードで何となく使い分けてる表現なんて(むしろ英語にすら限らず)無限にありますし、「ネイティブお得意のムード」というより、「どんな言語でも恒例の」と言った方がより適切な話かもしれませんね。


例えば日本語でも、(これもマーク・ピーターセンさんの本のどこかでチラッと触れられていたはずの内容で、そんなに似たネタではないため今する例え話としてはあんまり適当ではないかもしれませんが(笑))…

「『だから』と『だからさ』の違いは何ですか?」

…と日本語学習者の方に聞かれたとして、

「原則としては両者に意味の違いはないけれど、『だからさ』の方が、より相手に親密に語りかけている臨場感みたいなものがある。ただし、相手を下に見ている雰囲気も醸し出されるので、目上の人に使ってはいけないよ。

 なお、一般的には『だからさ』の方が臨場感のある表現だが、言い方によっては『だから』の方がより感情がこもった使い方になることもある。特に『だ・か・ら!!』のように怒気をこめる際なんかは顕著といえよう(一方、「だからさ」は、先ほど「下に見ている気がする」とも書いたものの、こちらは若干の優しさを含んだ表現でもあると思う(ただし、呆れや諦めの感情を含むことも多々あり))。

 フォーマルな場ではどちらも不適当な場面が多いけれど、『だから』に限り、文脈やトーンによっては、自然に響くことはあるかもしれない。例えばサッカーのヒーローインタビューなんかで、インタビュアーが『今日はお子さんのお誕生日だったそうで!だから見事にハットトリックを決められたんですね!!』というようなアナウンスをするのは、極めて普通なものに思えるね。

 また、『だからといって…』という形であれば、これはそれなりにお堅い文書でも登場してくることはあるかもしれない(基本的に、これには『○○ではないが、…』という文が続く)。

 結局は前後の兼ね合いもあるので、適切な使い方か否かは、ケースバイケースといえるかも……」

…みたいな説明をしてあげたとしたら(何かQ&Aフォーラムについていそうな回答風にしてみました(笑))、日本語学習者は「っざけんな、そんなもん、使いこなせるか!」と思うのではないかと思うんですけど、一応決して間違った説明ではないつもりですが、毎回わざわざ上のような思考を巡らせて「だから」「だからさ」を使い分けてる人など皆無ですし、学習者がこの説明をじっくり読んでどれだけ理解しても「だから」「だからさ」を使い分けできるようになるとは決して思えないけれど、でも、日本語ネイティブならば一応納得はいく説明になっている(少なくとも完全に間違った説明にはなっていない)……という感じで、結局言語なんて最後はフィーリングで使い分けるしかない(逆に言えば、母語であれば、誰でもフィーリングで使いこなせている)ものだ……みたいな、諦めというと言い方が悪いですが悟りみたいなものは、外国語を習得する上ではやっぱりある程度意識しておいた方が上手くいくことが多いんじゃないかな、なんて気がするポイントかもしれませんね。

 

…って、「誰に向けてのものなんだ(笑)」と思える日本語の解説を無駄に長々としてしまいましたが、

「ちゃんとルールを決めてくれよルールを!ハッキリさえしてくれれば、こっちだってそれに従ってやらんこともないんだから!(プンプン)」

という憤りもめっちゃよく分かるし僕も間違いなくそのタイプなんですけど(笑)、じゃあ日本語の「だから」と「だからさ」を外国人の方でも百発百中完璧に使い分けできるような説明ができるかっちゅうと、それは絶対にできないわけで、

「まぁこればっかりはしゃあない。逆に、あまりに明確にハッキリカッチリしすぎると、微妙なニュアンスを表せないクソ言語になってしまうから。コミュニケーションツールである言葉というものには、曖昧さも必要なものなんだね」

…と、まぁそう思うのが真理とまでは言わないまでも、そう思ってる方が気が楽ってのは間違いなくあるとはいえるように思えます。


マジで全然中身のない、「内容がないよう」的な駄話が無駄に膨れて、まさに水増し記事の鑑(かがみ)のような感じになっていますが(笑)、少なくともコメントで書かれていた仮定法に関する所はまさにその通りで、結論はもう本当におなじみのこれ、「話者の気分(ムード)次第」としかいえないので、逆に「どう言ってもいいんだ」と気楽に構える良い口実とするのが良いといえるかもしれませんね。


とはいえ、「I'd appreciate it if...」であれば、今まで現在形でゴリ押しする場面(そもそもの発端であった、記事内でのミス含めですね)も多々あった僕がいうのもアレですけど(笑)、「現在形でも全く問題ないよ」というネイティブもいたものの「現在形はちょっとおかしな感じに聞こえる」というネイティブもいたことから、これに関してはやっぱり、過去形をつなげた方が何というか響きとしての収まりはいいのかな、って気がします。

「文法的には間違ってるわけではないし、特別な意図があるのかもしれないけど、普通はやっぱりコレコレな言い方をするから、それと違う言い方をされると、聞いた立場からは多少の(一瞬の)違和感は拭えないかも…」というのは、これまた日本語でもある話ですしね、それに近いものといえましょう。


…せっかくなので、また「誰得日本語講座だよ」って感じですが(笑)、1つ外国人の方が言いそうな例を考えてみますと……例えば自分が主催したホームパーティーで、せっかくだから日本の美味しいお米をみんなに食べてもらおうとドデカい炊飯器に沢山のご飯を用意し、自由によそってもらおうとお茶碗を置いておいたけれど、人数が予想より多く集まってきたようで、当初リビングに置いた数では足りない様子……そこへ、日本語勉強中の外国人の方が、まだまだ準備に忙しい台所に入ってきて一言、「お茶碗はありますか?」と言ったとしましょう。

これ、まぁ文字でこう書くと別にそこまで不自然でもないかもしれませんが、やたら具体的なだけあって実は実体験にまつわる話でして、まぁ自分主催のホームパーティーではないものの、今いる地域には日本人のことがとても大好きな、日本人の間で結構有名なおばあちゃんが一人いらっしゃいまして、代々この地に滞在や駐在している日本人を集めて定期的に(新しい人の歓迎や、帰国する人の送別的なのが多いイメージです)パーティーを開催してくれているんですけど、僕もこちらへ来た当初は何度か呼ばれて参加させてもらっていたんですが(最近はめっきり行っていませんが…)、話はその時のことですね(結局いちいち説明するなら、最初からそう書けば良かったですが(笑))。


たまたま僕もキッチンに行って、そこにデカデカと置いてあるドリンク(でっかいボウルに、ジュースやらフルーツやらアイスやらを乱暴に突っ込んでオタマですくって乱雑に飲むという、クッソ典型的なアメリカンな汁、パンチ・ボウルとか呼ばれるやつですね(笑)。…って、パンチボウルはどうも↑のGoogle検索結果によるとワインとかがメインっぽいですが、僕がよく見かける(&実際に自分が飲む)のは炭酸ジュースとかコーラとかラズベリージュースとかをミックスしたノンアルですが)を入れて飲もうとしたときの出来事なんですけど、どなたか日本人女性のパートナーである、アメリカ人の旦那さん(多少日本語が話せる)が、その場にいた日本人の奥さん連中に「お茶碗はありますかぁ~?」と質問してきたわけです。

これを聞いて、僕は一瞬、この屈強な旦那さんが「オチャワン割りますかぁ?」と謎の宣言をしたように思えてめっちゃビックリしまして、それもあって非常に強く印象に残っているんですけど、もちろん日本語の発音があんまり良くないからそう勘違いしたこともあるとともに、なぜそんな風に聞こえたかを考えてみたら気付いた点として、普通日本人はここで「お茶碗ありますか?」と、いちいち「は」なんてまず入れないんですよね。

「茶碗あります?」とか、まぁ「あのぅ…お茶碗ってまだありますか?」みたいに言うことも多いかもですけど、少なくとも「お茶碗ありますか?」という人は、まずほとんどいないのではないでしょうか?

(文字にするとそんなに違和感ないかもしれませんが、実際口ずさんでみると、地味にそう思えるのではないかと思います。)

とはいえこれは、文法的には全く問題ないわけで、それなのに口頭の会話で聞くととても違和感があるなぁ、発音によっては「お茶碗割りますか」だと思えるぐらいには……と、個人的には結構不自然に思えて印象的だった…という次第です。

(これに限らず、主語の助詞「は」や「が」を、つけなくていい…というかつけない方がどう考えても自然な場面でどうしてもつけてしまうのは、日本語非ネイティブの方の大きな特徴といえる気もしますね。

 まさに、余計な「the」とか、英語非ネイティブの我々にとっての鬼門と全く同じ話だといえましょう。)

 

あえて考えると、「お茶碗はありますか?」だと、「(○○はないかもしれないけど、)お茶碗はありますか?」という意味が強調されている表現になってるようにも思えるかなぁ…?…って気がするかもしれませんね。

なので、仮にあっても、「いやお茶碗は普通にありますけど(笑)、他に何かご所望でして?(笑)」と言いたくなる感じかもしれないですね(別に全然ならないかもですが(笑))。

 

…と、本当にほぼ全く元ネタ・ご質問内容とは関係ない脱線ネタになりましたが、割といい分量になったので、今回はこの辺で〆とさせていただこうと思います。

本題の時制の一致うんぬんの話が続きであるので、次回はまたそこからですね。

今回は当然、割れたお茶碗のいらすとで幕といたしましょう(笑)。

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