続・補足:英語の電話応答他、コメント質問回答

Wordreference.comの言語フォーラムで見かけた「電話口で『自分と代わって』といわれて、『わたし、わたし』と英語で言うには?」というスレッドを紹介させていただく所からの続きですね。


しかしそちらへ入る前に、大元のネタ提供者であるアンさんから、前回の補足記事に対する補足コメントをいただいていました。

続きへ行く前にまずはまた、いただいたコメントから一部抜粋して、コメ返しをする形で紹介させていただきましょう。


(記事タイトルにもした通り、今回はコメントのみでいい分量になりました。

 何度もくどいですが毎日更新なんてとにかくネタが枯渇し続ける状況なので、また話題をご提供いただき、本当にありがたい限りです!)

 

あぁ、なるほどー!

callingとspeakingはちゃんと使い分けられていたんですね!私が耳にしていたのは、当然、電話がかかってきた時に運悪くとってしまった場合なので、かけた人が言うcallingに聞き覚えがあったということで正解ですね。

その際にも、自分は既に日本語で名乗っており、あ!?(英語じゃん!)と思っても、もう会話が始まっているか、何か言うとしてもHello??って聞き返すくらいなので、当然、speakingはなんとなく馴染みがなく、映画で見たかな?っていう程度だったわけですね。納得です。


まぁ、もしも自分が英語で電話をかけなければいけない状況になったとしても、「This is Anne」だけで、callingは使わない(厳密には使えない笑)と思いますね、、それで通じるのなら…はい。


→まさに、受ける立場からしたら「calling」が使われているのを耳にする方が断然多いことになるわけで、その意味で、実際のアンさんのご経験からも、英語電話の現場ではそう使い分けられていると言い切って間違いないのでしょう……ということが窺えますね。


後半の話はそう、「This is」さえ覚えておけばもうそれでOKなので、「電話はThis is!」ということだけをしっかり脳内に刷り込んでおけば、もう勝ち確といえましょう(笑)。

もちろん前回見ていた通り「It's Anne」でも全く問題ないとはいえるようなのですが、日本語的にも「こちら (This) はアンです」「それ (It) はアンです」だと「This is」の方がしっくり来ますし(まぁ、そんな直訳するような表現ではないわけですけど)、自分から使う分にはまぁThis isでいいっしょ、と個人的には思えちゃうものの、いずれにせよ「I am Anne.」だけは絶対に違和感バリバリなので、言ってしまわないようにやはり「電話はThis is」を刷り込んでおくのが吉といえそうです。


…とはいえよぉ考えたら、日本語でも電話口で「私は中澤ですが…」なんて言うわけはありませんし、あえて意識しなくても「I am Nakazawa.」的なミスなんてあんまりしないかな?って気もしてきました。

日本語を意識して英語に変換した場合、日本語だと「あ、中澤と申しますが…」と、大抵自分の名前から始めてしまう(「もしもし」とか、意味のない「あ、」みたいな繋ぎ言葉=fillerを除けば)のが基本であり、その感覚でついつい「Nakazawa…」と言い始めてしまった場合、そっからでもリカバリーが効くのは、まさに放浪息子の英語版の台詞にあった「Nakazawa speaking.」なので、一応続く言葉を意識しておくのもやっぱりいいのかもしれませんね。

(あぁ、でもこれは受け手側の応答の例だったので、かけ手の場合なら「Nakazawa calling.」とすべきですが、やっぱり受けた側の「Nakazawa speaking.」に比べて、かけた側がいきなり「Nakazawa calling.」と言うのは結構(というか完全に)違和感がある気もしちゃうので、かける際は「『This is』で始める」の一択といえそうです。

 幸い、電話をかける場合は突然の出来事ではなく、自分から・自分の好きなタイミングでかけられるわけで、そこは一応、常にしっかり気合い入れて準備しておける形になってるのはありがたい点といえましょう。電話一本に気合い入れるのもあれですが(笑))

 

そして、前回の記事で「she ・he」になるって書いてあったのは、別のケースのことか、「her・him」じゃないよ!ってことの意味かと思ってしまっていたので、「あ、わたしわたし!」のことだとは思いもよらなかったわけですが、、どう頑張っても「This is she」は、知らなければ絶対に出てこないですね笑


「アンさんいますか?」と言われてるその『アンさん』=『彼女』という代名詞を普通に使う感覚で、「こちらがその『彼女』です!」みたいな表現になるっていうことですよね?

言われれば、それもなるほどーって感じには思えるんですけどね。

まぁ、It's meもアリかも?っていうことで、、その辺はまた次回ですね。


→まさにその通りで、自分のことなのに「This is he/her.」というのが日本人的には耐えがたい苦痛レベルの違和感でしかないので、これは意識して覚えるようにしなければいけない点でしょう……というお話でした。


そしてまさにおっしゃる通りで、これは「こちらがその『彼女』です」という理屈の台詞になってるんだと思いますけど、やはり英語ネイティブもこれはちょっと特殊な表現と感じるのか、フォーラムにあったように、普通に「私は『It's me.』って言うかな」という人も多く目についたという感じですね。

延び延びになってますが、また次回、フォーラムをチェックさせていただきましょう。

 

電話でなくてもインターホン越しのように相手の姿が見えなければ、電話と同じく「This is she」みたいになるのかな?っていう想像はなんとなくできますが(違うかもですが笑)、例えば、会社なんかに、名前しか知らない相手が「アンさんいますか?」と訪ねてきて、対応したのが本人だった時に「私です」と言いたい場合は、日本語では同じセリフでもこのケースだと「This is she」にはならないっていうことなんですかね?

そして、これこそIt's meがピタッときそうですけど…いやでも、そういう場合はやっぱり「私がアンです」と名乗るのが普通のような気がするので、そうなると、「This is Anne」になるのか、それとも「I'm Anne」になるのか…

さて、どうでしょう?


→Good questionですねぇ~。

(関係ないですが、英語の研究発表…に限らず会社のプレゼンとかでもそうですけど、パッと答が浮かばなかった場合は、とりあえず笑顔で「Good question!!」と言っとけ、それで少なくとも数秒は時間稼ぎできるから……というライフハックを、こちらの学生はみんな教わってる気がしますね(笑)。
 実際、質疑応答の「Good question」率高すぎ問題(笑)…というか、最早、本当に答が何も分からないときに、「Good question....That's a very good question!」と言って、笑ってごまかしてそれで終わろうとする学生すらいますからね(笑)(もちろんインフォーマルな場での、ネタの一環ではありますが(笑))。

 でもまぁ実際本当にGood questionなことも多いですし、言われた側も悪い気はしない、とても良い応答に思います。)


…と、今回は本当にGood questionですが(笑)、とりあえず「This is she.」は、個人的には電話特有の表現であって、顔を合わせている実際の場面ではまず使われないような気がします。

では実際その場面で何と言うか……まぁこれは多分厳密なルールやお約束みたいなのはなく、日本語だとほぼ「私です」一択ではありますが(いや、これも、「はい」と応えるパターンもありますかね…?でも「○○さん、いますか?」→「はい」だと、「え?どこに?」となって、結局「私です」に帰着する気もしますしね)、英語だとまさにいくつか自然な表現があって、どう言うかは個人次第で割れるんじゃないかなぁ、って所でしょうか。


といっても「It's me.」か「I'm Anne.」(か、「I'm the one.」とか?)ぐらいかもしれませんが、改めて、どちらがナチュラルということもなく、完全に個人の好み次第じゃないかなぁ、と思います。

(あぁでも、僕なら「Yeah, me.」とか適当答えそうですね(笑))


…とはいえ、よく考えたら他人がその応答をしてる所なんてあんまり見たことがないですし(自分自身の場合は当然そのまま自分が答えちゃいますけど、他人が訪ねられてるときは自分は当事者ではないわけで、ネイティブの受け答えは見れませんしね)、これも、ちゃんとチェックしておくべきというか、自分自身ネイティブの声が気になってきました。

そこで、困ったときのネイティブということで、Frankさんにちょっくら意見を聞いてみようと思います。

これ書いてる時点ではまだ質問すら送っていませんが、まぁFrankさんなら気持ちよく答えてくれることでしょう。


まぁメールじゃなく直接聞く方が早いですけど、何気に今研究室にはネイティブが一人もいない(全員非ネイティブ)状況で、あぁ家にはシェアメイトのビンスさん他はいますが、例によって時間がずれているのでほとんど顔を合わせることもなく、たまたまキッチンで会うことはあるもののぶっちゃけ口頭では状況説明から始めてきちんとニュアンスまで伝えるのが難儀、ってのもありますしね(メールでいきなりこんな質問をするのも妙ですし)、まさに今も『そっち系のひと』の最終調整で毎日やり取りしているFrankさんに、「放浪息子の英語版を見てて広がった話なんだけどさぁ…」と、自然に質問ができそうってなもんです。


ということで、恐らく次回、Frankさんからいただいた、ネイティブの生の声をご紹介いたしましょう!

(返事が遅かったら、次の次かもしれませんが…)

 

それと、もう一点気になったことがあって…

『「○○ラボ(←自分の所属研究室)はどこですか?」と尋ねてきたんですけど、その学生が間髪入れず「This is it.」と言った〜』

というお話で、

この場合「This is it.」が『これ (ここ) ですけど』の意味ということで、まぁ直訳すれば「これはそれです」じゃないですか?

この最初の「これ」がラボで、「それ」がここっていうこと(ラボはここです)ですか?

それとも、最初の「これ」がここで、「それ」がラボっていうこと(ここがラボです)ですか?

(なんか小学生みたいな浅い質問してすみません笑)


まぁ、私なら「Here!」で終わらせると思いますが(多分通じる笑)、頑張って「It's here」とかくらい言うかなぁ…?それも間違いっていうことなんですかね??


→Good questionが続きますねぇ~。

実際日本人的にはこのフレーズの構造を分解したくなるんですけど、もうこれはある意味イディオムで、「まさにこれだぜ!」という時に使えるというか必ず出てくるワードであって、Thisが何だろうとitが何だろうと、もう「これです!」を意味する決まり文句みたいなものだという感じですね。

なので、僕は「初・英語職場」的な状況で、ナチュラルにそのお決まりのイディオムを耳にして、プチ感動があった、という話なのでした。


とはいえ一応、文法的にどうなのかというと、まぁ多分、「この研究室が、お尋ねになったそれです」で、アンさんのおっしゃる所の前者に近いのかな、って気がしますが、あれでも、「これが、(あなたのおっしゃる所の)○○ラボです」でもあり得る…?…っていうかそもそもこっちがお尋ねになった前者に近いのか…??

……とか色々こんがらがって来ましたが(笑)、まぁ「is」はぶっちゃけ「イコール関係」ですし、どっちゃがどっちゃでも同じことよ、もうこれはイディオムなんだ!……とするのが一番スッキリいく形なのかもしれませんね(笑)。


「It's here.」も当然間違いではないですけど、多分全く同じ場面でネイティブの口から自然に出てくるのは「This is it.」ではないかなぁ、って気がします。

改めて、深く考えたら負けで、これはもう呪文みたいなもので、「これやで」感覚のフレーズだということですね。

(ただ改めて、自分があえて感動したように、英語に慣れていない日本人の口からは絶対に出てこないフレーズだとも思います。
 言われた後ですらまさに上記の考察みたいな感じでこんがらがってしまうわけで、そんな謎フレーズが自分の口から出てくるわけはない、ってなもんですよね。)


似たような「考えたら負け」イディオムで、同じくクッソよく聞く(し、最早意味分からんけどこれは自分もよく使う)ものに、「That's it!!」なんてのもあります(文自体も激似ですが)。

まぁこれは色んな意味がある日常イディオムフレーズですけど、よく出会うのが、なんと、「はい、おしまい!」という意味ですね。


例えば、事務の人に特別な試薬とかの注文を頼んで、必要な情報を伝えるべく事務室のコンピュータの前に座って一緒に処理して、一通り全てが完了して「もういなくてもいいですよ」という状況になったら「That's it!」(おしまい!)と言われる……とか、ワクチンを打つ場面で、針を刺して簡易テープを貼って証明書を渡してくれながら「That's it.」(以上です)……とか、とにかく何か珍しい処理やお願いをして、これで終わり・もう帰っていいのかな?ってときに、普通に自分から「That's it??」(語尾を上げる感じで) って聞く形で、頻繁に使いまくってる感じですね。

(これも、英語に不慣れな日本人的にはどうしても「The end?!」とか「Finish?!」とか言いたくなりますが、もちろんそれでも通じますけど、絶対に一番自然でよく聞くのは「That's it.」だと思います。)


こんなんも、文法を考えたら「何が『あれはそれ』だよ、どっから『おしまい』のニュアンスが来るんだよ(笑)」とイミフにも程がありますから、もう考えたら負けな表現といえましょう。

なお、「はいおしまい」という日本語もちょうどそんな感じですけど、これは友達や恋人と喧嘩になった場面とか、親がワガママ言う子供とかに向かって「That's it!!」(もうたくさん、そこまでだ、いい加減にしろ)というニュアンスでもよく使われますが、そちらはあまり聞きたくない文脈かもしれませんね。

(もちろんそれ以外にも、全然「おしまい」ニュアンスのない、「まさにそれな!」という共感を示す場合にも頻繁に使われますし、結構文脈で変わるイディオムという感じなのもいうまでもありません。)


…というわけで、今回の記事はここら辺でThat's it!!

 

(と思ったら、アイキャッチ画像を貼ってませんでした(笑)。

 まぁ、前回話に出した、ドラえもんに出てきた「太古の電話」の実物を貼ろうかと思いましたが、電話シリーズはまだ続くのでそれは後回しにして、今回も最早絶滅危惧種・「懐かしの」枠の電話画像を、いらすとやからお借りして貼っておきましょう。

…まぁ、これはプッシュボタンがありますし、見たことがなくても「電話かな」とは想像つくと思いますけどね…!)

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