続・青い花の同人誌『That Type of Girl』日本語訳その45:日本語版に向けての序文

前回チラッと触れていた通り、Frankさんから、『That Type of Girl(そっち系のひと)』の追加部分を受け取っていました。

最初のメールに掲載されていたリンクはprivateフォルダ内のもので、これを公開するのは良くなかろうと考えていた…というのも前述の通りですが、追っていただけた返信メッセージ内に貼られていたリンクも、これまたFrankさんのウェブサイトにはまだ掲載されていませんでした。

なので、「これを自分のブログに貼り付けるのも、果たしていいのだろうか…?」と感じる部分もあったため(一応、「リンクをpublicにしておいたよ」というメッセージもあったので、いいんだとは思いますが…)、一応再度「ブログにPDFのリンクを貼ってもいいのか」という質問をして、許諾を得てからリンクを貼ろうかと思います。


ちょっと時間がなくて立て込んでいたため、まだFrankさんに返信できていないので(現在Frankさん自身が編集中・最終稿前段階である、最終段落のチェックと一緒に返信しようと思っています)、リンク貼り付けはまた次回ですね。

幸いにして今回の、追加新章最初の部分は短い序文なので、特に原文がなくとも問題ない感じといえましょう。


それではまた、以前の、既に終わらせていた翻訳記事の通し番号を続けるもの変かと思いましたがまぁ続きといえば続きですし、翻訳第45回・目次を終えて一番最初のページに挟まれていた追加序文の日本語訳を、CC BY-SAライセンスのもと、公開していこうと思います。

 

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That Type of Girl(そっち系のひと)~第二版~
志村貴子青い花』に関する考察

著/フランク・へッカー 訳/紺助

 

(翻訳第45回:IXページ)

日本語版に向けての序文

本書を自己出版した当初、もうこの件に関しては全てやり終え、次の予定に向かえると思っていた。しかし、人生にはよくあることだが、事はそう思うようには運ばなかったのである。そんなわけで、気付いたら本書を改訂し、さらに拡充させていたのみならず、日本語訳まで取り込むことができたのであった。

このことを可能にする助力を与えて下さった人々への謝辞として、まずはマーク・マクレランドに思いを馳せることから始めたい。氏は2020年に亡くなっていたが、私がそのことを知ったのは本書の初版を公開した後であった。マクレランド教授の著作は、私の考え方に極めて大きな影響を与えた;本書の追加した新章の一つでも、改めて彼の論文を一報参照させていただいた。マクレランド教授の同僚であるジェームズ・ウェルカーは、彼のキャリアに関する思い出を私に伝えてくれ、本書についてツイートすることで、周知の助力をしていただけた。

また、エリカ・フリードマンにも、彼女のブログ『Okazu』の週刊コラムで本書をリンク付きで紹介し、宣伝に一役買ってくれたことに対して謝意を表したい。彼女の著書『By Your Side: The First 100 Years of Yuri Anime and Manga(あなたの側で:百合アニメ・漫画の最初の100年』は、百合の歴史について包括的で権威があるものである。残念ながら、この本の発刊はタイミング的に間に合わなかったので、本書で紹介することはできなかった。

『Yuri Stargirl』のブロガーであるハイメは、本書を拡充するきっかけを与えてくれた。『青い花』を含む志村貴子の作品に対する彼女の洞察に満ちたコメントは、新章の一つを書くきっかけに直接つながり、また別のコメントも新章の二つ目を作るモチベーションになった。

本書の製本版を送付した後に、作者である志村自身から本書についてのツイートをしていただけた。ダウンロード数の増加のみならず、彼女のツイートが、日本語版の制作に直接つながった。con-cats.hatenablog.comのブロガーである紺助が、本書のライセンス許諾を受け、各章を日本語に翻訳し、自身のブログで公開してくれたのである。

紺助はまた、英語版の全体校正(本書は現在、彼の訂正の恩恵を受けている)、付録である誤植の章への追加候補の列挙、さらなる追加付録の章のための資料収集、および書籍製本化のための日本語版の体裁調整への助力もしていただけた。日本語版の公開を可能にするために尽力してくれた彼に心から感謝をするとともに、日本の読者にもお礼申し上げたい。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

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Frankさんに最大のインスピレーションを与えたといっても過言ではない、日本文化研究のマクレランド教授が、お亡くなりになられていたんですね。

検索したら、まさに本文で挙げられていたウェルカー教授からのメッセージが掲載されていました。

www.asianstudies.org
ウェルカー教授は神奈川大学・国際日本学部で教鞭を執られているんですね!

professor.kanagawa-u.ac.jp
せっかくなので、僕自身マクレランド教授について知っておきたくなったので、考察本追加新章の翻訳を終えたら、ウェルカー教授による上記追悼メッセージも、日本語訳を作って公開させていただこうかな、という気がしてきました。

…無許可では良くないですかね…?

件の記事はアジア研究学会 (AAS) に寄稿されたものなので、ちょっくら学会か、あるいはWelkerさんご本人に連絡を取ってみようかなと思います。


では、次回からはお楽しみの本編の追加新章を見ていくといたしましょう。

新章は3つある形ですね(あとこの序文と、おまけとして、「タイトルの由来」コーナーも付録の章に新設されています。現在それの最終チェックをしているという形です)。

また順番に見ていこうと思います。

 

…あっ!

昨日は気付きませんでしたが、14日まで、こいいじ1-2巻が期間限定無料公開中なんですね!!

この機会に、未読の方はぜひご覧いただき、続きもお手に取っていただければ大変幸いに思います。

『こいいじ』2巻、https://www.amazon.co.jp/dp/B013AZ6LB8より

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