夏の前日に、恋の風が吹く…

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まだ夏の前日でもないし、恋の風も別に吹いてはいないんですけど(笑)……例によって好きな漫画の紹介です!

今回は、既に↑の漫画画像でも触れています通り、吉田基已さん!!
(難しい名前ですが、「よしだ もとい」さんで、女性ですね。)


こぉれねぇ~、もうマジで、「絵の柔らかさと、切ないシーンの情景描写とが、全世界の漫画の中で一番好きといえるぐらいに好き」としかいえないんですけど……

…例によって、「いやお前それこないだ志村貴子さんにも言っとったやん」って話なんですが……どっちも同じぐらい好きってことなんだよ…!

結局その辺の好みの話に順位付けなんてできるわけありませんから、本当に同率1位といえるぐらいに、絵と話の美しさとが、悶え苦しんで息絶えるぐらいに、どちらも狂おしいほど好きなのです。


絵については、志村さんが白い美しさとしたら、吉田さんは陰影なども完全に手でしっかりと描かれることもあって、さしずめ黒い美しさという感じでしょうか。

…いや、僕は芸術への造詣やセンスがゼロなので、あんま適当いわない方がいいかもしれませんね。

とにかく、絵のみでも、志村さんとはちょっと別のタイプで、尋常じゃないほど好きな絵を描いてくれる作家さんなのです。


そしてちょうどこないだの記事でも書きましたが、一番絵が好みと思えるお二方が、不思議なことに、一番話も好きと思えるぐらいに自分の心に響くストーリーを紡ぎ出してくれているということで、どちらも本当に奇跡とすら思えるGOAT🐐な作家さんと思わずにはおれません。

(まぁ、恐らく「絵が好きだからストーリーもより良く沁みる」という相乗効果もあるにせよ、結局はこないだも書いた通り、お二方の「センス」みたいなのが、自分の琴線にピンズドストライクということなのかもですね。)

 

もちろんいうまでもなく僕は吉田基已さんの作品は全て読ませていただいていますが、ま、記事タイトルの最初にも挙げましたし、まずは『夏の前日』(全5巻)から簡単に一言感想を述べさせていただくといたしましょう。

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「夏の前日」最終5巻表紙より

こちらは芸術大学4年生の青木哲生くんと、画廊の店長(という描写が作中にあったかは覚えてませんが、あらすじによると、店長さんだったんですね!まぁバイトなわけないですけど(笑))である藍沢晶さんの、ひと夏の物語を綴った傑作恋愛漫画なんですけど……

いやぁ~、マジでこれほど感情が揺さぶられるラブロマンスは、寡聞にして存じあげないといえるレベルの、魂が震える極上の大人恋愛ドラマなのです!


…ってまぁあんまり煽ってハードル上げると、肩透かしになるだけの逆効果パターンも多いですから程々にしておいた方がいいかもしれませんが、本っ当に素晴らしく良いので、ご覧になったことがない方で、リアルな大人っぽい恋愛漫画がいけるクチの方は、マジでこの機会にぜひ読んでみてくださいよ……

……って、あぁっーーー!!

めっちゃタイミングいいことに、(他の配信サイトでもそうなのかもしれませんが)僕のよく使うコミックシーモアで、1巻が期間限定無料公開されてるぅ~!!

www.cmoa.jp
あまりにもナイスタイミングゥ!

3/24まで1巻無料、まま、1巻も個人的に既に大好きですけど、尻上がりに面白くなり続けていく作品なんで、まだまだ序盤のジャブに過ぎないともいえますし、無料お試しを読み終えたら、絶対ぇ続きも手に取って読んでくれよなっ!


1巻で十分魅力は伝わっているかと思いますが(恐らく、無料公開が終わって、数ページの無料お試し読みでも十分…?)、やっぱこれねぇ、僕は男なので晶さんの限界突破してる美しさに目が惹かれるわけですけどねぇ、あえて違う点にいってみると、青木くんがカッコ良すぎる!!

ラブロマンス作品で、一番好きな主人公・男かもしれません。

普段はつっけんどんな所とか、図工が得意な所とか、あぁちょうど前回書いてた「成人してからの学費や生活費を親に頼るうんぬん」みたいな所も1巻の途中にまさにありましたが、その点含めほとんどの要素が自分とは正反対なタイプで、自分にないカッコ良さをもったキャラ……青木くん、君には憧れるぜ!


友人の森くんが作中、付き合ってる女の子が青木くんと出かけることになって、「他の男と二人きりなんて許さないぞ!(憤怒) でも青木くんなら許す(ニッコリ)」というめちゃ好きなシーンがあるんですけど、僕でも間違いなくそう思いますね。


…ちなみにこの森くんは、吉田さんのデビュー作『水と銀』の主人公でして、実はこの夏の前日は、その水と銀(後に、『水の色 銀の月』として続編シリーズ化もされています)の前日譚にあたる作品になっているのです。
(作品発表は水と銀が当然先ですが、物語の中の時間は「夏の前日」が「水と銀」より昔のことを描いた形になっている、ということ)


当然のことながら、青木くんも水と銀に登場しているわけで、詳しくは語りませんが青木くんと晶さんの恋物語が最後どうなるかは、読者は基本的にもう知っているという形で進んだ面白い形の連載だったんですけど、僕はこの前の作品で吉田さんを知り、夏の前日はリアルタイムで連載を追っかける形で(まぁ単行本派でしたけど)読み続けていましたから、これはもうマジでね……

画太郎先生にのみ許された必殺奥義・「なかったことにしてください」(=『○話から○話までの話は、一切なかった事にしてください』というお詫び文とともに、マジでコミックス数冊分の話がなかったものとして全然別の話が続けられた、伝説の奥義(笑))

…あれが、この「夏の前日」でも炸裂しねぇかな……とずっと思い続けてましたよ(笑)。

最終巻で、「水と銀は、本作とは関係がございません。同じ名前の人が出る別の作品なので、あちらの展開はなかったことにしてください」というアナウンスがいきなりなされて、こう、何というかいい形で終わんねぇかな……と期待……まではまぁ流石にしませんでしたけどね(笑)。


そもそも、水と銀でも登場する、そして1巻でも既に登場している、小早川華海ちゃんが、これまた尋常じゃなく魅力的なキャラになっているのです。

くぅ~っ、青木くん、君は何て恵まれているんだ!でも青木くんなら許す!!

 

えっ?

「お前ならそのダブルヒロイン・晶さんと華海ちゃんの、どちらを選ぶのか」ですって…?


……

………


…答えは沈黙!

その通り このクイズに正解なんてない!!

しかし君は晶さんか華海ちゃんのどちらかを選べという死刑執行にも等しいルールを押し付けてきた

つまり答えられない

沈黙しかないんだ


……とかいうクッソしょうもない一人芝居はともかく、マジで「何とか3人で幸せになれねぇのかな…。ちくしょう、一夫多妻制じゃない日本が憎いぜ……」などと思えたぐらいに、あまりにも全員が魅力的なのです。

そう、森くんですら(「ですら」というと失礼ですが(笑))、まぁそもそも前作の主役を張ってた男だから当然ですけど、本当に魅力の塊なんですね!


あぁ、(まぁ別に志村さんと比較する意味も必要性もないですけど)納得のいくリアルな嫌なキャラも出てくることの多い志村作品と違って、吉田作品には、嫌な奴はマジで1人も出てこない気がするなぁ。

これはもちろん、どっちがいい悪いなんて話ではなく、僕はいうまでもなくどちらも好きなんですけどね。

「ご都合キャラがおらず、キャラが全員生きている」という点では全く同じなので。


あ、キャラといえば、井上里子さんという、1巻にももう出ていましたが青木くんの同級生キャラ、まぁ作者ご自身を反映している…とまではいいませんが、設定的に一番吉田さんご自身に近いキャラなのではないかと思えるんですけど(作者の吉田さんも、芸大出身……という公式プロフィールはまぁ見当たりませんでしたけど、流石にどう考えてもそう思えるので…。全然違ったら、誠にごめんなさい(笑))、僕は井上さんも、もう心の底から好きですね。

芸術を真っ直ぐ愛しているというか、自分の世界を強く持った人……意表をついて、青木くんが井上さんとくっついても、僕は大満足だったことでしょう(まぁあり得ないから適当いってるだけかもですが(笑))。


…とまぁあんまりグダグダ語ってもしょうがないですし、とにかく夏の前日はいいぞ、という話でした。


一方、吉田さんは、寡作ではあるんですが、水と銀の次、そして夏の前日の前に『恋風』(全5巻)という、これまた超ド級の大傑作を描かれていまして…

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恋風」3巻表紙より
(お兄ちゃんには申し訳ないけど、いない方がやっぱり見栄えがいいので、兄妹揃った最終巻ではない表紙(笑))

…僕が吉田さんを知ったこの作品、これも、語らずにはおれませんよ。


とはいえこれはねぇ~、まぁ、そう書くと「え?」と思われるかもですが、何と、実の兄妹の恋愛作品という、タブーに片足どころか両足突っ込んでる作品になっているので中々堂々とオススメしづらくはあるんですけど、でもマ~ジでそんなの関係ねぇから!!

いや関係なくはなく、それだからこそこの物語はかけがえのない切なさ美しさを紡ぎ出しているわけですけど、もう本当に、マジで良すぎるから、頼むからテーマで毛嫌いせずに読んでくれぇ~(涙の懇願)。


ちなみに僕は割と好きな作品を親しい人にオススメするタイプのオタクでしたけど(まぁオタクではないですけど(笑)。…ってここまで漫画を一人でくっちゃらぺっちゃら語ってたらオタクか(笑))、この作品は、「ちょっとテーマ的にアレなんだけど、マジで素晴らしすぎるからオススメ」といって奨めた中に一人だけ、マジでブチ切れした人がいまして(「いや無理だから。マジで縁切ろうかと思った」レベルで)、やはり軽々しく扱ってはいけないテーマではあるんですけど(ちなみにその人は一人っ子で、別にリアルでうんぬんはないと思ったんですけどね…)、でも、本当にいいんだ…!!

決して茶化したりふざけたりしていない、真摯な作品であるということだけは声を大にして伝えておきたい限りですね。


あとこれまたちなみに、何度か書いている通り、僕は姉にオススメ漫画を何作も伝えて共有しているんですけど、(ちょっと迷ったけど)当然、これも姉に奨めてみましたよ。

つまり、実の姉に、兄妹恋愛もの(まぁ姉弟ものじゃないだけマシかもですが(笑))をオススメするという暴挙に出たわけですけど(笑)、あんまりその辺深く考えないタイプなのか、姉は、全然セーフ!
(っていうか姉と恋愛トークとかマジで一度もしたことないししたいとも思わないので(家族とそういうネタを話すのが、心の底から苦手)、あくまで漫画は漫画、って感じですね。)


なお、感想は…

「もうすごいのめり込めて続きが気になってほぼ一気読みに近い!!ちょっと自分には絵が合わなかったんだけど、切なさのあるワクワク感というか、コンの予想(←僕の予想ですね。さすがにテーマがアレなので「これはダメかもだけど…」と奨めました)をいい意味で?裏切り、熱中度も加味しての92点ぐらい!面白かったよ。最近読んだ中で一番続きが気になった。」

…という感じで、あと具体的なシーンに言及している部分は省略しましたが、完璧に近い評価で最高でした。

(まぁ僕は99点ですけどね(笑)。1点は、テーマ的にオススメしづらいという、構造的な問題のみ。)


…あぁ、絵に関しては、この温かいタッチの絵が合わないとかぶっちゃけ「うせやろ?」と思いましたが、どうも姉は手書きっぽい絵が好きではないらしく、そういう人には、多少合わない点もあるのかなぁ、という感じかもしれませんね。
(まぁでもこればっかりは好みですし、仕方ないでしょうか。僕も、巷で評判のいい絵で、あんまり合わないのもありますしね。)

 

ということで、夏の前日と同じレベルで並んで、恋風も激烈オススメという話でした。

あと、吉田基已さんは現在『官能先生』(既刊3巻、以下続刊)を連載されていますが……

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「官能先生」最新3巻表紙より

…連載中の作品への具体的なコメントはやめておきましょう。

これも当然素晴らしいですけど、3巻が出てから結構時間が経っている&現在休載中とのことで、続きが大変気になりますが、また再開される日を心から楽しみに待たせていただきたい限りですね。


…って、あれぇーっ?!

こないだ志村さんの記事で「電子版は帯がない!残念!!」と書いてたばかりなのに、官能先生、帯がちゃんとついとるやん!!

ちなみにこちらの表紙画像はコミックシーモアから拝借しましたが(購入済みのも、ログアウトして無料立ち読みでも、(当たり前ですが)どちらも同じでした)、あれ、Amazonを見ても帯付きになってますし、まさか、この帯っぽいのも含めて単行本のデザイン…?

逆に帯なし表紙が電子版にはなかったので、もしやそうなのかとも思いましたが、当然ながらそんなことはなく、検索したら帯なしの表紙画像も見つかりました。


…出版社によるんでしょうかね…?

まぁでもその辺は大した問題でもないので(帯がなくても、今の時代、検索すれば帯つきの画像も見られますし(笑))、特に気にしないのが吉でしょうか。

 

あぁちなみに、「夏の前日」の前日譚である「水の色 銀の月」は、実はこれはまだ完結扱いになっておらず、こちらも「不定期掲載」扱いのようなので、いつかまた青木くんたち(まぁ水銀では脇役ですけどね(笑)。でも、ちゃんとフィーチャー回もあり、僕は相変わらず青木くんがめっちゃ好きです)の活躍をひょっこり見かけられたら嬉しいことこの上ありません。

…という所で、またかな~り長くなっちゃいましたが、以上、吉田基已さんのススメでした。

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