癒しの!

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引き続き、好きな漫画を語るだけの謎記事を続けて参りましょう。

前回の記事でちょうどあずまきよひこさんについて何度か触れていたので、せっかくですし今回はそのままあずまさんの作品から……

日常系ほっこり癒し作品の究極型ともいえるこちら、『よつばと!』(最新15巻・以下続刊)です!

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よつばと!」最新15巻表紙より

ちなみによつばとには電子版がないんですけど(電子書籍が公開されていないのは、井上雄彦さん・浦沢直樹さんと、このあずまさんが3大電子ない漫画家さんとして有名かと思います)、いやぁ~解禁されて欲しいですね!

僕の場合、母親に読ませたら気に入ってくれたこともあり、母親が入手→父親に頼んで、スキャナで1ページずつスキャンしてもらって、画像を送ってもらう…というプロセスを経て、幸いにしてコロナ禍の昨年2月に発売された最新刊まで、国外にいながらにしてしっかり楽しませてもろとる感じにございます。

(…って、これ、家族でも違法なのかな…?と思ったら、現行法では、「私的複製」として、「自分が楽しむため、または家族で楽しむため」の範囲で完全に認められていることのようで安心しました。)


なお全然関係ないんですが、クソ面倒くさいスキャンを親に頼むとか、よぉやるなコイツ…と思える話かもしれないんですけど、僕はその辺の、親のスネを齧るとか、立ってるものは親でも使えとか、そういうのを全く気にせず悪びれずに行える、良くいえば親にとってとても可愛い子供、まぁ悪くいえばクソ息子なのです(笑)。

(っていっても親だけですけどね。身内であっても、姉含め、他人の手を煩わせることとかは絶対にできないししたくない性格なんですけど、特に父親は、しばしばパシリのごとく「ちょっとそっちでしかできないことがあるから、頼むぜ」と、使いっ走りをしてもらってます(笑)。
…ってパシリとか書くとまぁ言い方も悪いですが、もちろん、戸籍謄本を取るとか、免許更新の事前手続き(失効後なので、連絡とかが必要)を進めといてもらうとか、そういう重要な用事だけですけどね。…まぁ、スキャンみたいな、しょうもない用事もありますけど(笑))


例えば大学・大学院の学費とか、一人暮らしでかかるお金の仕送りとか、全く何も悪びれることなく、当然の権利であるがごとくほぼ全部親に払ってもらいましたけど、そういうのをできる人とできない人が世の中にはいるようで(経済的理由ではなく、何というか成年以降の独り立ちした人間として、もうそこは頼るまい…みたいな意味で)、僕は余裕で前者のタイプであった、という感じですね。

でももちろんその分、例えば自分に子供ができたら、当たり前のように全て払ってあげたいと思いますし、子供に何か頼まれたら、自分のできることであればマジで喜んで何でもすることでしょう(逆に、頼ってくれたらめっちゃ嬉しい)。

父親は本当に、自分が今までの人生で出会った中で3本の指に入るぐらい人がいい(身内褒めは何かアレですけど、まぁこれは間違いなく事実なので…)んですけど、その辺の人の良さは、自分にもしっかり伝わっているように思えるので、(親をパシれる性格であること含め(笑))自分の好きな所といえるかもですね。


…話が完全に逸れましたが、まぁ漫画の話よりはよっぽど自己紹介になってる話だったかもしれません(笑)。


よつばとに話を戻しますと、まぁ、分かりやすくいえば、別に何か特別なことが起こるわけでもない、サザエさんちびまる子ちゃんクレヨンしんちゃんタイプの日常物語なんですけど、一言でいって、何かいい!

原作漫画はともかく、アニメのサザエ・まる子・クレしんは、やっぱり子供が楽しむ程度のものであり、大人が毎週待ちに待ってTVの前に座るみたいなものではないと思うんですけど、よつばとは目が肥えた大人の鑑賞に十分堪える作品と言い切って構わないように思います。


もちろん、(前回も似たようなことを書きましたが)好みによっては、「全く良さが分からん。『あ~、はいはい』としか思えんのだけど…」という方がいらっしゃるのは、これはもう古今東西あらゆる作品がそうなので仕方ないわけですが(Amazonレビューにちょうどその旨のがありました)、少なくとも僕は、心に響く/優しい気持ちになれるし、(この手の作品がいける方であれば)大の大人にも諸手を挙げてオススメしたい、大傑作に思える、って感じですね。

まぁ、綾瀬三姉妹とか、ちょっと男性作者・読者に都合が良いオタク向けっぽい設定みたいなものが、まぁ僕自身は別に思わないんですけど、「そう思う人がいるかもしれないな」と思うぐらいにはあるかもしれないものの(元々掲載誌や、あずまさんの作風そのものがオタク向けである、という点は、若干なくはないので)、でも多くの方にとって、そんなことは気にならず純粋にキャラクターや物語を楽しめる素晴らしい作品になっているのではないかと思います。


電子版がないのみならず、無料お試し読みもない(初期の巻は数ページあるみたいですが、1話まるまるレベルは、少なくともAmazonにはなかったですね)感じなのですが、おっと、念のためチェックしてみた、よつばとの掲載誌である電撃大王公式には、何と15話分もお試し読み(ただし、1-15話ではなく、飛び飛び)がありましたね!

dengekidaioh.jp

飛び飛びなので、初登場キャラの初登場シーンはほぼない感じですが、特にバックグラウンドを知らないと読めないような続きもののストーリーではないので、何も問題ないでしょう。

(「しまうー」だけ見事に初登場エピが選ばれてて笑いましたが、これは特に面白いし、いいエピソードだと思います(笑)。
 なお、「ダンボー」はそりゃ選ばれるよな、と思えましたが、その他のエピソードがどういう基準で選ばれてるのかやや不明な謎チョイスであったものの、どれも面白いからまぁどれを選んでも傑作選になる、って感じですね。)


あぁ、「続きものではない」と書いたものの、1話読み切りなだけで、基本的に1話で1日進むスタイルになっているとのことなので(あぁ、だから、サザエさん他上で挙げたループ物とは、一線を画す日常系かもしれません)、確実に作中でも時間は流れ、よつばも成長しているんですけどね。

とはいえまだまだ5歳児で、とーちゃんとよつば中心の、ほのぼの心温まることの多い、ドタバタ日常傑作コメディなのです。
(「ほっこり」「癒し」などよくいわれますが、個人的には、癒しとはちょっと違ぇ気がすっけどな…って気もしますね(タイトルにまでしておいて何ですが(笑))。
 マジでズバリ一言でいうなら何と形容していいか分からないんですけど、「何かいい!本当にいい!!心が浄化されるんだ!!!」の一言です(まぁそれを癒しというのか(笑))。)

 

例によって、よつばとの良さは「読まなきゃ分からない・読めば分かる」のタイプですし、説明するだけ野暮なので詳しくは触れませんけど、せっかくなので1つだけ……

「やんだ」というニックネームの、よつばのとーちゃんの後輩にあたるヤンチャな若い兄ちゃんがいるんですけど(先ほどの公式お試し読みセレクションでは、しっかり全話は読んでいないものの、やんだ登場回は恐らく1つもなかった感じですね。哀れヤンダ(笑))、彼のセリフで1つ非常に印象に残ってるものがありまして、大したものじゃないんですが、

つーか酒よりバナナジュースのがうまいですって!

そう思わんですか!

正直なところ

…というこれ、まさにお酒を飲まない(飲めない)人の発想で、これだけで僕は「分かるぜっ!」と、やんだのことが大好きになったわけですが(笑)、やっぱりこれはマジでお酒を実際に飲まない人にしか出てこない発想だと思うので、僕はあずまさんもお酒は飲まれないタイプなんじゃないかなぁ、とずっと思っているのです。
(まぁ子供がいなくてもこれだけ完璧な子供あるあるエピソードを描ける方ですから、「飲まない人の発想」ってのも必ずしもそうではないかもですが…)

…って、このエピソード、念のため検索したら、ずーっと前に↓の記事で触れてましたね!

con-cats.hatenablog.com
これと、アニメ化にやや否定的に思える姿勢であること、あとは前回触れた、好きな女の子キャラでいきなり「放浪息子の安那ちゃん」を挙げていたこと(笑)などから、「うーん、あずまさんは、色々自分と共通点を感じてしまうというか(めっちゃ弱い共通点ですけど(笑))、よつばとの作品の中に流れている空気感含め、自分のセンスとことごとく同じ感じで、親近感が湧くなぁ…」と思える、って感じなのです。

 

そんな僕の琴線にピッタリ合う形で触れている&みんな大好きなよつばとですが、残念なポイントがただ1つ……

唯一の、そして万人が認めるよつばとの弱点は、ズバリ、「刊行ペースがとても遅い!」こと!!


その辺に関するまとめ記事はいくらでもありましたが、検索で上の方に来ていたこちらの記事によると…

caledonia01.com
よつばとは月刊誌・電撃大王に掲載されている作品ですけど、2021年に掲載されたのは、最新15巻に収録された108話の、たった1回のみ!

昔はよつばとは1年に1冊のお楽しみだったんですけど(月刊誌12回分の掲載で、ちょうど単行本1冊ぐらいですね)、最近は2年に1冊~3年に1冊のペースがデフォとなっている状況です…。


とはいえまぁ、待たされる甲斐は確実にある、本当に素晴らしい濃密なお話であり続けている感じですね。

僕は作者に「遊んでるなら描いてよ!」みたいな言葉を投げるのだけは絶対にやってはいけないと思っているので(「じゃあ君は『勉強しろ』っていわれて、する気になる…?むしろ逆効果じゃない?」と思えるため)、そういう言葉をかけることも、また、(もちろんすぐ読めないのが残念ではあるものの)遅いからもう見限るとかも絶対にないですし、「楽しみに待っています」というのが正直な気持ちといえるんですけどね。


また、やっぱり、よつばが小学校に入学するタイミングで流石に終わってしまうのではないか…?と巷では心配・予想されていますけど、実際その可能性も割と高いように思えるので、少しずつ終わりに近付いているのも悲しくあるのですが(上記記事にもまとめてあった通り、最新話は、ランドセルを買いに行く話でした)、「永遠に続くものはない」という当たり前のことを教えてくれるのも、よつばとの素晴らしさかもしれませんね。

 

ちなみに、あずまきよひこさんはもう1つ超大ヒットした代表作『あずまんが大王』がありますけど、こちらは、よつばとより前に刊行された作品で、僕はよつばとを読んであまりにも良かったから、流れを逆行して満を持してあずまんがも手に取ってみたのですが……

…うーん、こちらは、手に取ったときには自分の目が既に十分肥えてしまっていたからかもしれませんし、四コマギャグというのは相当時代の影響を受けるという点もあるので、タイミングが良くなかっただけなのかもしれませんけど、正直、個人的には今ひとつでした…!

もちろん、萌え四コマの源流にして、以後の作品や当時のオタクたちに大いなる影響を与えた偉大なるマスターピースであることは承知しているのですが、やっぱり、個人的には、よつばとの方が断トツでズバ抜けて面白いように思えました。

まぁ、オススメ作品紹介でいちいち否定的なこと書かんでいいだろ、って話かもしれないんですけど、もし「そんなに面白いなら、まずは前作の「あずまんが大王」から……何か名前も聞いたことあるしね」と思われる方がもしいらしたら、やっぱりよつばとからいくのをオススメしたいなぁと思えるって話ですね。

 

…という所で、「よつばとは、好きだけど今まで取り上げたものより語ることは少なそうだし、短くなるかな…」と思ってたら、また結局かなり長くなってしまいました。

とにかく、「よつばとはいいよ、老若男女誰でも楽しめる作品だから、オススメ!」というお話ですね。


(あ、最後にひとつ、書こうと思って忘れてたエピソードを思い出しました!

 例の、こちらへ来て一番仲良くしている中国人夫婦の友人は、数年前に今僕のいる場所から異動してしまったんですけど、一度だけ彼らの家に遊びに行くことがあったのです。

 そのとき、ちょうど彼らの家に1人ハウスシェア・居候的な学生がいまして、まぁ彼も中国人の若い男の子でしたが、その彼が、超絶・大の漫画好き!

 僕が遊びに行った数日前にその友人宅の空き部屋に入ってきたばかりだったらしいですが、友人いわく、「衣類とかそういう必要なものではなく、まず最初に大量に漫画が詰まったダンボールが送られてきたよ(笑)」とのことで、生粋の漫画好きで、せっかくなので話してみたら、いわれないと絶対に日本人だと思うぐらい、完璧な日本語!

 「あぁ、漫画とアニメで学びました」といってましたが、実際アメリカへ来る前は日本に数年留学していたぐらいで、宇宙漫画の影響でJAXAインターンだかにも行きましたよ、といってて驚きましたが、僕も相当な漫画好きとして、「どんなのが好きなの?」と聞いてみたのです。

 で、「やっぱり一番は…これですよね(笑)」といって、部屋からもってきたのが、ズバリよつばと!(当然日本語版)

 当時一番刊行間隔が空いているぐらいだったので「中国では、『あずまさんはもしかしたら逮捕でもされたんじゃない?』みたいな噂が流れてますよ(笑)」とか冗談もいってましたが(笑)、とにかくひたすらによつばとが大好きであることを熱弁してくれて、当然僕も好きなのでしばらくは友人夫婦抜きで盛り上がったものでした。)

…という、別に取り立てて特別な話ではなかったですけど、よつばとは日本人以外にも完璧に受ける良さがあるようで、とても嬉しかった、というエピソードでした。

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