やっぱりボーイミーツガールが大好きなんだ!

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前回、三簾真也さんの「コドモの神様」他をオススメさせてもらったわけですが、結局僕は、何だかんだ偉そうに「知性を感じる作品が~」とか「説得力やリアルさが必要なんすよ漫画には…」とかほざいておいてあれですけど、普通にボーイ・ミーツ・ガール的な、普通に普通な恋愛漫画が、ジャンルとしては一番好きなのかもしれないな、って気がしてきました。

…まぁ「かもしれない」「気がしてきた」って何だよ、相変わらず何かボンヤリぼやかしてばかりで中途半端なやっちゃな…って感じかもしれないんですが、結局異性の好みやタイプと同じで、「○○系が一番好き」なんて、やっぱり断言できないものだと思うんですよ。

どんなジャンルでも、下手したら個人的に苦手な時代物とか魔法ファンタジー系とかでさえ、突出して好きな作品みたいなのはありますし、何事もあんまり大きいカテゴリーで括るのって得策じゃないように思えるんですよね。


そもそもそれ以前に、(これも何度か書いてますが)「好き」をあんまりランク付けしたくない、ってのもあるかもしれません。

毛色の違うものにはそれぞれ別の良さがあるものだから、どっちがどうってあんまり優劣は付けたくないとでもいいますか……まぁそれは結局ぼやかすことへの理由付けにはなっておらず、優柔不断であることの言い訳なだけの気もしますけど、割と本当に、日本の漫画のジャンルの広さとカバー力(カバーりょく;このネタ→(ツヤ肌になれるカバー力)でおなじみの「カバー力」という言葉は、どうしてもルビが必要で困りものです(笑))は相当なものなので、漫画をジャンル決め打ち読みとか順位付けとかは、なるべくしたくないというのが本心なのです。


でもやっぱり、好きの度合いに大小あるのは間違いないし、好きな作品の数に多寡あるのも当然なので、あえて冷静に考えてみると、やっぱり僕は恋愛漫画が一番好きかなぁ……という感じだってことですね。

そして、恋愛漫画は、個人的にやはり女性作家さんの作品の方が響くものが多い印象です(野郎なのに恐縮ですが(笑))。

これまではあんまり触れていなかったように思いますが、また追々少しずつ取り上げさせていただきたい限りです(今回早速そうですけどね)。

 

…と、そんな僕の好みなどどうでもいいので、早速本題・好きな漫画の話へと参りましょう。

今回は、現在連載作品を抱えておられない作家さんの中で、多分一番新作が楽しみな作家さん(…いや、この「一番」は、色々考えてみても「多分」ではなくほぼ「絶対」で間違いない気がしますね。これまでのオススメ紹介で、現在連載を抱えていない方はおられないので……あ、筒井哲也さんだけは該当しますか。まぁどちらも同じぐらい一番楽しみ、ってことにしといてください(笑))である、田島列島さんの作品『子供はわかってあげない』『水は海に向かって流れる』(や、短編集『ごあいさつ』)です!


田島さんも、改めて、唯一の弱点が寡作であること(デビューされたのは2008年で、単行本は、上記全2巻・全3巻・全1巻の計6冊のみ)といえるようにも思えるのですが、2年に1冊ペース未満とはいえ(まぁデビュー直後いきなり連載をもたれたわけでもないですし、そのカウントはフェアじゃないかもですけど)、冊数は少なめながらも少数精鋭といいますか、その全てがあまりにも中身のギッシリ詰まった濃密なポトラッチ丼(←「水海」第1話参照;まぁポトラッチ丼言いたかっただけで、全然いい例えじゃないですが(笑))のような作品群、あまりにもイイ!

両連載とも、しばしば「ボーイミーツガール」と(公式にも)称されることが多いわけですけど(「子供~」は、「ガールミーツボーイ?」と「?」付きで書かれるのも見ますね)、いやぁこれは本当に絶品すぎまっせぇ~!!


正直、田島さんの良さはもう語られ尽くしてるといいますか、一般読者の方からのレビューのみならず、僕の好きな漫画家の方や有名人などからも絶賛の嵐で、もう今更感が出てしまうぐらいかもしれません。

ぶっちゃけ、個人的には心の底から好きなんですけど、ジャンプ読者の方たち(悪い意味ではなく、世の中の大多数の層・あんまり漫画を沢山読むわけではない層という意味で)が気に入るとは到底思えない作品な気もするのですが……

(というのも、これまでの経験上、僕が好きな作品には「自分が心底好きな度合いより、明らかに世間の反応が小さい」というパターンもしばしばあるので…)

…しかし、田島さんの作品は本当に意外なまでに「うおぉ~同士がいっぱいおるぅ~。良さがこんなに多くの人と分かり合えて嬉しいぜぇ~。田島さんの作品がちゃんと受けてるなら、この世界もまだまだ捨てたもんじゃないね!」と思えてやまないぐらいなのです!


本当にもう似たようなことは随所で語り尽くされてますけど、ストーリーやキャラに押し付けがましさというか、嫌味な感じが一切ないのが本当に素晴らしく、僕が好きになる作品(作者さん)の最大のポイントは、そういえばここにあるのかもしれません。

…あぁ、何度か書いてた「物語やキャラがご都合じゃない」というのも同じぐらい大切なポイントとしてありますが、改めて書いてみて思いました、それと並んでズバリ「嫌味がない」!

……一言でいうと、これがマジで大事に感じますね!!


こればっかりは、漫画みたいに絵から話から何から何まで自分で産み出す必要のある、自分の内面を総合的に吐露しなくてはいけないメディア・作品形態ですと、どうしても作者の方の持って生まれたものがモロに出てくる所に感じるので、「読んでて嫌な気持ちになる部分が微塵も存在しない」というのは、ひとえに「田島さんご自身の人柄・心の温かさが優れていて、それが紙面に現れている」の一言に尽きるように思います。

もちろん嫌味に感じる感じないは個人差があるので、その辺は万人に対して一般化はできないかもしれないんですけど、少なくとも僕の中では、「嫌味な感じが全くない」のが、田島さんの作品で一番最初に浮かんだ強みに感じました。


…で、嫌味がなく優しい温かなお話ってのは、どうしても退屈になりがちともいえるものの、ここが田島さんを別格にしている凄まじさで、ギャグ・話の掛け合い・ふんだんに挟まれる小ネタなどなどが、マジで抜群に面白い!

これももう本当にセンスとしかいえないわけですけど、ズバリ沙村広明さんと全く同じ、セリフ回しの圧倒的な素晴らしさや言語感覚を感じる、稀有な作家さんに思えるのです。

(あぁ、沙村さん同様、田島さんも多摩美大出身でいらっしゃいますね!こないだ沙村さんの記事で見ていた多摩美出身の漫画家の一覧には載ってなかったですが、下で貼るインタビュー記事で、ご本人が答えられています。
 多摩美のイメージ、良すぎぃ!!)

結局、嫌味のない温かいキャラ・物語と、鋭さのある切れ味抜群の面白センスとが、マジであまりにも絶妙に、超絶高いレベルで同居しているのが、田島列島さんという稀代の漫画家さんの本質に思えてなりません。


…うーん、やっぱりもう田島さんの良さは語り尽くされてるので、どうも面白みに欠ける浅い意見になっちゃいますね…。


Amazonやその他個人サイトやツイッターなんかでも見かける作品のレビューも(やはり同じ感覚をもったファンが書かれたものだからか)めちゃくちゃ読み応えがあって楽しいんですけど、やはりこれだけの才能となると公式にしっかり話を聞きたい要望も多いようで、インタビュー記事も結構色々と公開されています。

どれもマジで読み応えがあるし、やっぱり田島さんの考え方はいいなぁと思えるので、作品を読まれた後は、ぜひインタビューもご覧になられることをオススメしたい限りですね。

www.1101.com
まずは「ほぼ日」のこちら↑にある通り、色々拝見していると、担当の篠原さんも本当に偉大な方に思えてなりません。

いい編集に巡り会えるのも、作家さんの持って生まれた運といいますか、そういう星の下に生まれてきたといえる気がして、無関係な第三者ながら、なんだかとても嬉しい気持ちになれます。


あぁ、担当の方とのインタビューなら、こちらの方が先だった感じでしょうか↓。

konomanga.jp

美大のお話は、こちらですね↓。

manba.co.jp

「子供~」は映画化されましたが、監督さんとの対談も大変面白いですし…

www.banger.jp

natalie.mu
元乃木坂の西野七瀬さんとの対談も、「トップアイドルに会えて、田島さん、羨ましいぜ!」よりむしろ、「田島さんに会えて、ナナセマルさん、羨ましすぎるぜ!」と思えるぐらいですね(まぁ田島さんは女性ですし、アイドルをご存知なかったと語られているので、それはおかしな比較かもですが(笑))。

news.kodansha.co.jp

まぁインタビュー記事を拝見しても、田島さんはやっぱり理屈型ではなく天才型の作家さんであることが強く窺えますけど(そういう勝手なカテゴライズは、何か上から目線というか傲慢で良くない気もしますが、「あえて大まかに2つに分けるならば…」みたいな感じですね)、それゆえの寡作なのかな、って気もしてしまいます。

僕もどちらかといえば近いタイプなので(自分のことを天才といってるわけではなく、理屈ではなく感情で産むタイプ……まぁ僕は別に何らかの作品を作ってるわけではなく、「文を書くときはそうかな」程度なので、おこがましいにも程がありますが)、何となく田島さんが生み出される素晴らしいストーリーは、「天から降ってくる」感じなんだろうな、という気がしちゃいます。

この場合、急かしても筆が進むことはほとんどないと思うので、どうか田島さんのペースで、ゆっくりと執筆されることを願いたい限りですね。

(…って、やっぱり何か上から目線が過ぎるな……。あくまで、「新作は楽しみだけど、プレッシャーをかけるようなことはしたくない」みたいな感じのつもりなのですが…。)

 

あ、ゴタゴタ語った割に具体的な作品の中身に一切触れていませんでしたが、1-3冊という割と短い作品ですし、あんまり詳しく内容に触れるのは控えましょう。

改めて、問答無用でオススメなので、未読の方はぜひお読みいただきたい限りですね。


…おっと、まさかの只今現在キャンペーン中で、「子供~」は立ち読み増量中!

www.cmoa.jp
…まま、増量といっても48ページ・3話の途中までですが、まだまだ導入部とはいえ、これだけでももう十分「面白そうさ」は伝わっているでしょう。


一方、「水海」の方は、同じく4/4まで期間限定で、1巻が丸々無料!

www.cmoa.jp
3冊中の1冊を読ませてもらえるとは、これは豪気ですね!

最高のキャンペーンですし、ここまで読んだら間違いなく最後まで読みたくなってしまうと思われる、素晴らしいマーケティングに思えます。


個人的には、上下巻で完璧に上手くまとまってると思えた「子供~」と比べると、「水海」の方はマジで「もっと読み続けたいぜぇ~!終わらないでくれぇ~!!」と思えてしまったんですが、いうまでもなく、それはただのワガママファンの勝手な意見なだけで、こちらも終わり方含め最高の作品であることに変わりありません。

(僕の場合、「子供」は完結してから目にしましたが、「水海」は連載をリアルタイムで追わせていただいていた、って違いももしかしたらあるのかもしれないですね。)


短編集「ごあいさつ」の方はキャンペーン中ではないですが…

www.cmoa.jp
こちらも、割と気になる所で無料お試し読みが終わってるじゃあないですか!


僕は、「子供」→「ごあいさつ」→「水海」の順で田島さんの作品に触れさせていただきましたが、やっぱりあえて比べるなら連載作品がズバ抜けて面白いとは思いますけど、短編集もファン必読作品といえましょう。

間違いなくお買い求めいただく価値はあるので、「水海」1巻を無料で提供してもらえた暁には、ぜひこちらもお手に取っていただくことを強く推奨です!


…という所で、田島作品はあまりにも良すぎるので、ちょっとグダグダと、その良さを完璧には表現しきれず、あんまりいいオススメ記事にならなかったな……と反省もあるものの、ボーイミーツガールの傑作中の傑作・田島列島さんの漫画のオススメでした。


全然関係ないですが、ボーイミーツガールといえば、やはり僕はこちらを思い出しますね~。

www.youtube.com
僕が聴いたのは小5~小6のことでしたが、コカコーラのCMでTVから流れてきて、ちょうど引っ越して環境も変わったばかりだったこともあり、あまりにもいい曲過ぎて、僕少年の心に深く、強く残ったものです。

いい曲すぎぃ!

…ま、田島さんの作品にはあんまり合ってるわけでもないですが(笑)、とにかく僕はボーイミーツガールが大好きなんだ、そしてその中でも田島さんの作品は群を抜いて素晴らしすぎるんだ!!…という自分の好み露呈の自己紹介記事でした。


新作、楽しみに待たせていただきたい限りです…!

ファンはいつまでも待ち続けるので、ごゆっくりとマイペースに筆を進められることを願ってやみません。

(※追記:やっぱりちょっと書き足りない部分があったので、少しだけ次回に続きます…!)

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