中学生の頃、前回話に出したC.C.レモンと大体同じ頃ですが、もう一つ流行っていたマイナー飲料がありました。
それがこれ!
力水(ちからみず)
まぁマイナーとはいいつつ、KIRINですし結構流行っていたのでご存知の方も多いかと思いますが、この飲料最大の特徴は、DHA配合ということ!
DHAとは、魚の油に含まれる、「頭が良くなる」とされている脂肪酸のことですね。
この力水のラベルでDHA(ドコサヘキサエン酸)と執拗に正式名称込みでアピールされていましたが、この名前、何かインパクトがあるんですよね。
あまりに声に出して読みたくなるワードすぎて、僕は中学生(小学生)にして「ドコサヘキサエン酸」という謎ワードを丸暗記してしまい、ことあるごとに「ドコサヘキサエン酸がさぁ~」「やっぱりそれもドコサヘキサエン酸だよね」みたく、会話にちょいちょいDHAを挟み込むことで、インテリ少年を気取っていたものです(いやどんなクソガキだよ(笑)。流石にネタです(笑))。
ちなみに、ドコサヘキサエン酸、ただの呪文かと思いきや、IUPACという化合物の命名法に基づいて名付けられた立派な化学名だったことを、その後成長して化学を学んだときに気付いて、感動したものです。
英語ではDocosahexaenoic acidであるDHA、化学式ではC22H32O2、示性式ではCH3CH2(CH=CHCH2)6CH2COOHでありまして…
・docosa-が22を表すギリシャ語由来の接頭辞
・hexa-が6を表すギリシャ語由来の接頭辞(これはヘキサゴンとかでも有名ですね)
・-eneが二重結合(C=C)を表す接尾辞
・-oic acidでカルボン酸(カルボキシ基-COOHを有する有機酸)を表す
ということで、これらを総合して、「22個の炭素鎖を持ち、二重結合を6つ有する、カルボン酸」で、ドコサヘキサエン酸というカッコいい名前が生まれるわけですね。
ちなみにDNAはデオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid)で遺伝物質、DHCは大学翻訳センター(daigaku honyaku center)で化粧品通販なので、ごっちゃにならないように注意しましょう。
(DHC、初めて聞いたとき名前の意外さにめっちゃ驚くんですよね。もう有名になりすぎて、ドヤ顔で語る方が恥ずかしいレベルになってる常識雑学かもしれませんが…)
力水に話を戻しましょう。
現行バージョンはペットボトル型アルミ缶のようですが、当時は画像にある通り、ガラス瓶!
オロナミンCみたいな小型ビンではなく、このサイズのでっぷり感でガラス瓶は、これ以外にはないのではないでしょうか…?…って、よく考えたらデカビタCとかはまさに同じ感じでしたか。
まぁ、茶色ではなく、透明ガラス瓶は珍しいような気がしますね。
当然、缶よりガラス瓶の方が美味しかったという評判が散見されます(これはでもまぁボトルの材質より、後述のモデルチェンジが要因かもしれませんが)。
そう、力水は、めちゃくちゃ頻繁にモデルチェンジしまくっていたことも強く印象に残っている商品ですね。
上で画像も拝借させていただいた、20世紀に作成された歴史あるこちらのサイトに初期の変遷の記録が残されていますが…
dai.jj.cx
めっちゃ面白い記事ですね!
僕が触れるまでもなく、めちゃくちゃよくまとめられています。
そう、力水は、結構流行ったことに気を良くしてか、1994年の発売から1年ぐらいして、「超力水」(上記サイトによると、表記は「ちょーちからみず」とのこと(笑))、そしてさらに1年ぐらい経過して「最強力水」、果てにはさらに続いて「今世紀最後の力水」へと、この頃にはもうブームも完全下火で、僕もほぼ飲むことが…どころか見かけることすらなくなっていた気がしますが、そんな感じで途中からやや迷走感もあったものの、名前も中身もバージョンチェンジを続けていたのです。
肝心の中身は、うっすらグレープフルーツ風味の微炭酸…あぁ、そういえば、案外鉄骨飲料に似てた気もしますね。
個人的には美味しくて好きでしたが、名前もあいまって、当時からゲテモノ…まではいかずともキワモノ扱いされていた飲料だったように記憶しています。
友達の中にはこいつを音読みで「リキスイ」と呼び、「リキスイうめぇ~」「リキスイ飲みてぇ~」などという人もいました。
ある日の会話では、
「…ィキスイ(かなりくぐもった、不明瞭な声で)飲んだことある?」
「あるよ、美味しいよね」
「うぇ~~い、お前ニッキ水なんて飲んだことあるのかよ、しかも美味しいとか、ダッセェ~~!」
「この~、リキスイって聞かれたと思ったじゃないかこの野郎ぉ~!」キャッキャッ
…とじゃれ合っていた記憶が残っていますねぇ(くだらね~(笑)…っていうかニッキ水って何だよ(笑))。
ちなみに美味しいだけではなく、「超頭脳飲料」と自ら恥ずかしげもなく語っていた通り、「頭が良くなる」とされているDHA含有でしたから、これを飲んでるときの僕はまさにこんな感じ↓でしたよね。
果たしてDHAには本当に頭を良くする効果があるのか?
なぜか試験勉強だけは異様によくできたのが僕でしたので、もしかしたらそれは全て力水のおかげだったのかも…。
ま、こんなもんは思い込んだ奴の勝ち、ってことですね。
プラシーボですよプラシーボ、(ゴクゴク ぐびぐび)「うーわ良くなって来た良くなって来た!今スッゲ頭いい!!スッゲ頭イイ!!」の精神でいった奴が、案外何事も恩恵を受けられる、ってのがこの世の中なのかもしれません…。
という感じで、中学時代初期はC.C.レモンと力水を飲んでいましたが、途中からは、何かお茶とかそういうのを飲むばっかになってた気がしますねぇ(成長期に伴う、体の変化?)。
力水が、人生で繰り返し飲んだ最後の炭酸かもしれません。
しかし、この力水(一番飲んだのは「超力水」の頃ですかねぇ?)、名前から効能から怪しさ満点とはいえ、思い出込みで、やはり、星4★★★★評価はあげたい、懐かしくまた思い入れのあるドリンクですね。
そんなわけで、中学も力水とともに卒業し、高校時代の思い出の飲料は、マジでほとんど皆無になります。
いやもちろん積極的に加糖ドリンク断ちをしたとかそういうことは一切ないので、家にあれば何でも飲んだし、学校の購買で買うとかの場合、清涼飲料水を飲むこともありましたけどね。
しかし、大して思い入れも思い出もない感じなので、雑にまとめると、こんな所でしょうか。
Supliとか桃の天然水とかなっちゃんとかQooとか
高校時代に出始めた&流行っていた&たまに飲んでいたのは、この辺の、清涼飲料水ドングリーズ(意味:背比べしてそうな、パッとしないやつら)でしょうか。
この中では、キリンのSupliは、後に大流行するアミノ酸飲料の先がけで、ちょくちょく飲んでた記憶がありますね。
一応今でも継続しているシリーズみたいですが、色々な味に種類が分かれていたので、当時とは大分違うものなのかもしれません。
僕の印象にあるのは、黄色から青・紫へと虹のようなスペクトルの鮮やかラベルのこれ、もうこの時代は、完全にペットボトルが主流になっていたので、もぐナビから抜粋させていただいたこの画像が、まさに僕の中のサプリにピタリですね。
ただ、これ、ぶっちゃけクッソ病院みたいな味(薬品っぽい味?)でしたよね…?
まぁ別にその方が却って体にも良さそうですし、味はそんなに気にしないタイプなので気にせず飲んでましたが、正直この味はどうなんだ?というレベルではありました。
喉が渇いたら、自動販売機で美味しそうなラベルのコレ→あぁ、相変わらず薬品~、と、味的にはガッカリ…ってサイクルの繰り返しだった気がします。
一方JT桃の天然水なんかは、華原さん→浜崎さんの人気歌姫CMコンボで大流行して、こちらはマジで美味しかったですが、以前書いた通り「買ってはいけない」という本で槍玉に挙げられてから、いきなりすごい勢いで市場から姿を消していった気がします。
JTは、作者を訴えてもいいのでは…?
あとは、なっちゃんとか、Qooとか、その辺はCMも上手で印象的だったし、当然何度か口にしたことはありますが、特筆すべきこともない、ただのジュースでしかない気はしたものの、これも今でも続いてるシリーズですし、マーケティングやプロモーションは本当に大事なのかもしれませんね。
なっちゃんは、↓のCM集の内、最初の4-5個がやっぱりめっちゃ印象に残ってますねぇ~。
他にも、ビビアン・スーさんの ♪ビタミン・すぅー…MATCH!とか…
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CMは印象的ではあるものの、ドリンク自体はそこまででもないかなぁ、という感じで、飲み物自体に思い入れが残らない感じのものが多かった気がしますね、この時代の商品はなぜか。
…と、CMを検索していて、1つ、CMも流行って、かつ飲み物としても激烈美味しくて強烈に印象に残ってたものを思い出しました!
こちらは僕が高校生時代ではなく、少し前、中学生か下手したらまだ小学生だった時代ぐらいですが、感動的に美味しかったこれ!
すりおろしりんご
また画像をいただいたもぐナビのレビューにもある通り、めちゃくちゃ甘ったるく子供が大好きな感じで、しかもりんご果肉もたっぷり入っていたこれ、好きでしたねぇ~。
CMは、宮沢りえさんの超絶有名なやつで、そちらはチューハイなんですが、僕が飲んでたのは当然ノンアルコールのソフトドリンクです。
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めっちゃ美味しかったので、これを思い出せてよかったです。今ではもう売ってないのかな?
Takaraは、生命系の研究をやってますと試薬でめちゃくちゃお世話になる企業なんですが、当然、本来は宝酒造ですから、ドリンクにも強いですね。
完全に忘れてたのになんですが、星4.5★★★★☆はあげたくなるぐらい、思い入れのある飲み物です。
ということで、親元で暮らしていた時代の思い出の飲料はこのぐらいですかね。
次回は大学生時代の思い出の飲料、ようやく、そもそもこの話を始めるきっかけだった、ミネラルウォーターの話にもたどり着きそうです(多分次回はたどり着かない気がしますが…)。