前回は、「ノロウイルスは意外と長いこと生きているので気を付けましょう」という話を見ていましたが、やはりノロはよくある大変強力な感染症ということで、他にもいくつか関連記事が目に付きました。
せっかくなので、正直常識的な話しかなさそうな気はするものの、今回はノロ後のクリーニング法についての記事を見てみようと思います(↓)。
しかしそういえば、それだけ感染力が強い&ウイルス生存期間も長めのノロなのに、「治ったと思ったらまたすぐに罹ってしまった、本当に死にたい…」というような話は全く聞いたことがない気がするんですけど、これはまぁ、人間には免疫があるので、罹った直後は同じウイルスに対する抗体はバッチリ体内で合成されていて、ウイルスに対しての強い防御力が備わっているからそれは通常起きない、という話だと言えましょう。
(とはいえ、ノロは一度罹ったら一生二度と罹らないものではなく、普通にまたいずれ罹ることもあるというのは、インフルエンザ同様、ウイルスには色々な「型」があり、違う型には感染することで作られた別の型への抗体は効かないからですね。)
そう考えると、まぁ抗体もできてるんだし今罹ったウイルスの掃除はそんな気にせんでもいいのでは…?って気もするものの、まぁ独り暮らしならそうかもしれないものの、同居している家族がいる場合は、家族にうつさないように掃除もしっかり気を付けたいものだと言えますから、記事でしっかり洗浄法を確認しておくのが大事そうです。
今回もhealth essentials記事を丸っと参考にさせていただく形ですね。
ノロウイルス感染後の掃除と消毒のポイント(Tips for Cleaning Up and Disinfecting After Norovirus)
ドアノブ、カウンター、トイレ、電気のスイッチのような表面の消毒には、ブリーチ(漂白剤)を使用します
ノロウイルスは不快極まりないのみならず、蔓延しやすく、そして死滅させるのが難しいものです。ノロウイルス―急性胃腸炎の最も一般的な原因の1つであり、しばしば「胃腸風邪」と誤認されるもの―にご自身やご家族が罹ったことがあるのなら、それが物語っているものが何かはお分かりでしょう。症状としては、吐き気、嘔吐、および下痢が一般的です。
では、ノロウイルスは何で殺せるのでしょうか?また、この胃腸ウイルスは、どのくらい物質表面で生きていられるのでしょうか?
家庭医マシュー・ゴールドマンMD(医師)による、ノロウイルスとバトルした際の後始末のポイントの紹介から始めていきましょう。
ノロウイルスはなぜ感染力が強いの?
そう、ノロウイルスは非常に感染力が強いのです―実際、体調が良くなってからも2週間以上、ウイルスがウンチに残っていることがあります。つまり、下痢や嘔吐などの症状がある間はもちろん、その後もしばらくはノロウイルスを撒き散らす可能性があるのです。
ノロウイルスは一般的に、病気の人や汚染された食べ物、水、物質表面(ドアノブやカウンター台など)から拡がります。
考えるのも不快ですが、ノロウイルスに感染した人の嘔吐物や下痢便の微小な飛沫が空気中を伝わり、表面に付着したり、他の人の口に入ったりするわけです。ノロウイルスに感染した場合、他の人を病気にする力のあるノロウイルスの粒子が、何十億個も排出されることになります。
「ノロウイルスは他に類を見ないくらいに感染力が強いです―ほんの数個のウイルス粒子で他の人に感染してしまいます」とゴールドマン医師が強調している通りです。「ノロウイルスは表面に留まり、空気中に拡散する能力を持っているため、家庭内で感染者が発生した場合、手強い敵となるのです。」
ノロウイルスの後始末の仕方
ご自身や家族の誰かがノロウイルスに感染した場合、いくつかの予防策を講じることが肝心です。ゴールドマン医師が、ノロウイルスの退治法について以下のアドバイスを紹介しています。
他人を守る
ノロウイルスは極めて感染力が強いので、ノロウイルスに罹った人は、他の人のために食べ物を用意したり取り扱ったりしてはいけません。症状が治まってから少なくとも2日間は、食品を扱ったり、家事を手伝ったりするのを待ちましょう。
この間は、食品の下ごしらえには入念な意識を払うべきです。果物や野菜を洗うときは注意し、台所用品や調理器具の表面は時間をかけて洗浄および消毒をするようにしてください。
消毒する
多くの消毒剤ではノロウイルスは死滅しません。例えば、アルコール、食器用洗剤、更には消毒用ウェットティッシュでさえも、ノロウイルスは死滅しません。ノロウイルスを殺す消毒薬は?ブリーチ(漂白剤)の水溶液です。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、1ガロン(※約3.79リットル)の水に対して大さじ5~25杯の家庭用漂白剤、またはアメリカ環境保護庁(EPA)が承認したその他の消毒剤を含む水溶液を推奨しています。ステンレス・スチールや同様の表面はより少ない量で済みますが、多孔質の表面にはより多くの量が必要です。自分で調合するのが面倒な場合は、漂白剤ベースのクリーナーを購入しましょう。
安全に掃除する
ゴム手袋か、使い捨てのラテックス製またはビニール製の手袋を使用してください。手袋を着けることで、漂白剤だけでなく、物質表面で数日から数週間生き続けられるノロウイルス自体からも身を守ることが可能となります。
安全のために防護マスクも着用し―そして掃除が終わったら必ず部屋を換気しましょう。
触れるもの全てを掃除する
これにはトイレ、床、全てのカウンター、ドアノブ、電気のスイッチ、電話、リモコン―そしてその他何でも―が含まれます。
最高の結果を得るために、漂白剤やクリーナーは、5分以上つけた状態にしてからペーパータオルなどの使い捨て用品で拭くようにしてください。加えて、布張りの家具は、スチーム洗浄するとよいでしょう。
ノロウイルスは寝具にも住み着くの?
はい、ノロウイルスは羽毛布団や枕や毛布に住み着くことがあります。寝具のような柔らかい表面を洗浄消毒するには、まず、汚れたシーツやタオルや衣類を扱う際に手袋を使用し、可能であれば他の洗濯物と分けてください。
洗濯は全て高温の熱湯で行います。色落ちを気にしない白物や薄手の衣類の場合は、漂白剤を少量加えてください。洗剤を使って設定可能な最長サイクルで洗濯し、乾燥機で乾燥させましょう。
手を洗う
手洗いは、病気の最中でも後でも、特にノロウィルスのような感染力の強い病気の場合には有効な習慣です。掃除の後にも最低20秒は手を洗い、せっかくの努力が無駄にならないようにしましょう。
トイレの後や食事の前後の手洗いも欠かせません。また、ハンドサニタイザー(手指消毒剤)を常備しておくのは良いことですが、ノロウイルスを殺すものではないので、手洗いに加えて使用する形に留めるべきと言えます。
結論は?
ノロウイルスは楽しいものではありませんし、空気中や表面を介して簡単に拡がりますが、表面の清掃と消毒に時間をかけること―そして手洗いを怠らないことで、感染の拡がりを抑えることが可能です。
「ノロウイルスの蔓延を防ぐ鍵は、徹底した衛生習慣にあります」とゴールドマン医師が繰り返します。「定期的な手洗い、漂白剤ベースの溶液による表面の徹底的な消毒、そして症状がある間は他の人のための食品調理を避けることが、ウイルスを封じ込めるために不可欠なステップです。」
まぁやはり当たり前な話だったと言いますか、結局「ブリーチ(塩素系漂白剤)を使うようにする」ってのがノロへの対処の最重要ポイントと言えそうですね。
塩素は水道水にも含まれていますが当然ウイルスを殺すには濃度が全然足りないので、市販品を薄める必要がある形と言えましょう。
ブリーチはカビ対策にも極めて効果的ですし、万能液といえますから、掃除のお供に持っていて便利なものですね。
酸素系洗剤との混合だけには気を付けましょう(有毒ガスが発生)。
