前回は「完全タンパク質」というものがどういったものであるのかをざっくりとしたまとめ記事で見ていた形ですが、一連のプロテインシリーズ(もう特に直接の関連もないのに毎回リンクを並べるのもアレですし、過去記事のリンクは省略しました)として、まだいくつか記事タイトルに「protein」が入ったものがあったため、もうちょびっつタンパクネタを続けていく形ですね。
今回は、こないだの「最高のプロテイン源・最悪のプロテイン源」記事や、前回の完全タンパク記事でも「『完全』ではないことが多いものの…」と挙げられていた(とはいえ、別に「完全タンパク質」であるか否かは、普通の人の食生活において、全く大した問題ではない…というのが結論だったわけですが)、植物性のタンパク質についての記事を見てみようかと思います。
13個の「ベスト・ベジタリアン・タンパク質源」が挙げられているようですけど、何かもう同じような内容の繰り返しにも思えるというか、直感的にも「どうせ『タンパクタンパクしてるね』と思える植物が挙げられてるだけでしょ」という気がすると言いますか、まさにネタ切れに困って触れるだけの浅い水増し記事でしかない気もするものの(笑)、まぁ食育後進国のアメリカではきっと重要な内容なのでしょう……何か少しでもタメになる話があることを願い、今回も早速参りましょう。
ベジタリアンとビーガン向けの、13のベストなタンパク質源(13 of the Best Vegetarian and Vegan Protein Sources)
植物性タンパク質を摂取するには、以下の食品に向かうようにしましょう
タンパク質といえば、大きなステーキやベーコン入りオムレツが思い浮かぶことが多いかもしれません。
しかし、タンパク質は動物性食品に由来するものだけではないのです。多くの植物にもタンパク質は沢山含まれています。
ですから、ベジタリアンやビーガンになろうと考えている方々―または週に数日だけ肉の摂取量を減らそうと思っている方々―でも、必要な栄養素を摂取することは十分可能なのです。実際、植物性食品を多く取り入れた食事は、多くの慢性疾患のリスクを下げ、全体的な体調を整える上で正しい方向へと導いてくれる、役に立ち得るものとなっています。
「ベジタリアンやビーガンの食事でも、様々なホールフード(※素材丸ごとを食べる、非加工食品)から適切なカロリーを摂取すれば、十分なタンパク質を摂取することが可能なんですよ」と、登録栄養士のナンシー・ゲイブRD/LDN(登録栄養士/管理栄養士)が語っています。
どのくらいのタンパク質が必要なの?
タンパク質は体の主な構成要素です。「筋肉や腱、それから皮膚組織を作るのに不可欠で、また、感染症と闘うための抗体産生にも役立っています」とゲイブ栄養士が話している通りです。
理想的には、健康な成人は、体重1ポンド(約0.454 kg)あたり0.36グラムのタンパク質を毎日摂るべきだと言われています。体重150ポンドの成人なら、54グラム程度となるわけです。
しかし、それはあくまでも出発点に過ぎません。妊娠中や授乳中の方、あるいはアスリートの方でしたら、もっと必要となりましょう。「個人の活動レベルや筋肉量を含む、多くの要因に左右されるのです」とゲイブ栄養士がおっしゃいます。
ほとんどの人は、毎日食べているタンパク質の量を細かく数えたり、記録したりする必要はありません。
「毎回の食事で、何かしらのタンパク質を食べることをしっかり心がけるだけでいいんです」とゲイブ栄養士が語っています。「パスタやジャンクフードばかり食べているベジタリアンやビーガンの方々が、野菜や果物、そしてバランスの取れた食事を摂っていらっしゃらないことを、私は沢山見かけてしまいます。」
定期的に脱力感や疲労感を感じたり、食後すぐにお腹が空いたりする場合は、タンパク質が十分に足りていないサインかもしれません。管理栄養士に相談することで、適切な栄養補給ができるよう、食生活を見直すお手伝いをしてもらうことが可能ですよ。
最高の植物性タンパク質源
以下、ビーガンやベジタリアンの方向けのタンパク源として、いかに様々なものがあるかをご紹介していきます:
- 豆類: 豆の種類を問わず、わずか半カップで6~9グラムのタンパク質が摂れ―更に加えて、6~8グラムの食物繊維が、満腹感を維持してくれます。豆類はコレステロールを下げ、健康な腸内細菌を促進する役にも立ち得るものです。
- レンズ豆: 茶色でも緑でも赤でも、調理したレンズ豆をスープ、カレー、タコス、あるいはサラダに半カップ分加えると、食事に約12グラムのタンパク質が加わります。スーパーで、大量購入用のボックスをチェックしてみましょう。
- 枝豆: 軽く茹でたり蒸したりした大豆は―しばしば殻付きのまま出されるものですが―スナックや前菜にぴったりですね。枝豆1カップ(殻はなしで)には18グラムのタンパク質が詰まっています。さらに嬉しいニュースは?大豆は完全タンパク質であり、これは、体に必要だけど、自分自身では作ることができないアミノ酸を全て含んでいる、ということを意味しているものです。
- 豆腐: 大豆から作られる豆腐は、レシピの中で肉の代わりに使ったり、クリーミーなデザートのベースとしても使えるほど万能です。1食分3.5オンス(約99グラム)あたり8グラムのタンパク質を摂取できます。GMO(遺伝子組み換え)ではないものやオーガニックのもので、原材料リストが短いものを探しましょう。
- テンペ: 大豆を発酵させ、プレスしてブロック状にしたテンペは、タンパク質、プレバイオティクス、およびその他の栄養素をたくさん含んでいます。豆腐よりも更に凝縮されているため、タンパク質含有量が高く―1食分3オンスで15~16グラム摂取できます。テンペは堅めですが噛みごたえがあるので、サンドイッチやサラダに加えるのに最適と言えましょう。また、砕いてひき肉の代わりにするのも良いですね。
- 穀類: 穀類は主に炭水化物だと思われがちですが、タンパク質もたっぷり詰まっているのです。例えば、オーツ麦なら半カップで朝の食事に5グラムのタンパク質が加わります。大麦やキヌアも4分の1カップ(調理前)で5~6グラムのタンパク質です。テフ(※エチオピア原産のイネ科穀物)、キビ、アマランサスおよびその他の古代穀物も、食事のバリエーションを増やすのに素晴らしい選択肢となりましょう。
- グリーンピース: エンドウ豆は評判が良くないですが、素晴らしいタンパク源なのです: 調理した豆1カップに8グラムのタンパク質が含まれています。
- ナッツ類:ピーナッツは厳密には豆類ですが、一般的に食べられているナッツ類の中で最も多くのタンパク質を含んでいるものです(1食分1/4カップあたり9グラム)。アーモンドとピスタチオは、それぞれ7グラムと6グラムで僅差となっています。タンパク質と満腹感のある脂肪をプラスするために、おやつに一掴みする、あるいは朝のオートミールに大さじ1杯のナッツバターを添えてみてはいかがでしょうか。
- 種子類: ナッツ同様、種子もタンパク質と不飽和脂肪酸の宝庫です。おやつとして、1オンス(約28グラム)あたり8グラムのタンパク質を含むヒマワリの種や、1オンスあたり7グラムを含むカボチャの種に手を伸ばしてみましょう。また、朝のオートミールやトーストに、1オンスあたり約10グラムのタンパク質を有する、ヘンプシード(麻の実)を振りかけてみるのも良いですね。
- 植物性飲料: 豆乳やエンドウ豆ミルクといったミルク代替品の中には、牛乳とほぼ同量のタンパク質が含まれているものもあります。無糖か微糖の製品を選ぶようにしましょう。
- 栄養酵母(イースト): 多くのビーガン用「チーズ」ソースの隠し味である栄養酵母は、タンパク質とビタミンB群の優れた供給源です。大さじ1杯を食事の上に振りかけると、2グラムのタンパク質が追加されますよ。
- 野菜: 最も豊富なタンパク源とは言えませんが、野菜中心の食事をしていれば、野菜からきちんとタンパク質を摂れることになります。例えば、調理済みの芽キャベツ1カップで、4グラムのタンパク質がもたらされます。スイートコーンは1カップで5グラムです。ほうれん草、クレソン、チンゲン菜のような葉物野菜は低カロリーですが、カロリーあたりのタンパク質含有量は高いです。
- 代替肉: フェイクミート製品は、肉好きな方々にとって植物性食生活への移行を容易にしてくれるものですが、全てがヘルシーというわけではありません。最小限の原材料で作られているもので、十分なタンパク質があり、飽和脂肪とナトリウムの量が適度なものを選ぶようにしてください。
ベジタリアンであってもビーガン(※徹底した菜食主義者)ではない場合は、以下のタンパク源を食事に取り入れると良いかもしれません:
- 卵または卵白: 卵は低コストで栄養価の高いタンパク源です。卵1個でタンパク質6~8グラムが得られます。卵白を使えばカロリーは抑えられますが、卵黄に含まれるビタミンD、オメガ3脂肪酸、およびビタミンB群は逃すことになってしまいます。
- 乳製品: 牛乳、チーズ、ヨーグルトは、タンパク質とカルシウムの素晴らしい供給源です。タンパク質を最も効率よく摂るには、カッテージチーズかプレーンのギリシャヨーグルトを選びましょう。どちらも1食あたり13グラム以上のタンパク質が含まれており、フルーツ、ナッツ、あるいはグラノーラを添えれば、食べ応えのある朝食やおやつになりますね。
ベジタリアンとビーガンの方が摂取すべきその他の栄養素
タンパク質以外にも、肉を食べない食事で十分に摂取した方が良い栄養素がいくつか存在します。かかりつけの医師や栄養士に相談し、十分な量の栄養素がご自身の食事に含まれていることを確認しましょう:
ある程度の計画性と勤勉さは必要かもしれませんが、肉を食べない食事を好む場合でも、体に必要な栄養素を摂取できることに自信をお持ちください。
ま、例によって「ベストな13個!」とか言いつつ、何となく思い付きで挙げただけの、特に根拠もない羅列に過ぎなかった気がしますね(笑)。
実際、「枝豆を挙げるなら、どう考えても納豆の方が上でしょ、無知ぃ~」と思えてしまいましたが(笑)、まぁアメリカでの知名度は、NattoよりもEdamameなのかもしれませんね……アメ公さんに気付かれて納豆の値段が更に上がってしまうことを危惧する僕としては、喜ばしい限りです(笑)。
(って、むしろもっと需要が上がったら輸入量も増えて、逆に値下がりするかもしれませんし、「自分だけ独占」ってのも健全じゃないかもしれませんが(笑)。)
プロテインネタはもう少しありますが、今回挙がっていた「フェイクミート」にリンクが貼られており、これが医学界ではどんな評価なのか気になるので、次回はそちらをちょっくら見てみようかな、と思います。




