最も古くさい動物は…

生物分類についても少しずつ歩を進めている中での「門」シリーズ、前回は植物の門を見ていましたが、今回は満を持して、我らが動物の門を見てみるといたしましょう。

 

身内びいきといわれるかもしれませんが、やはり何事も気になること・知りたいことは自分に関連することと言えるので、動物界が全ての界の中で一番沢山の門をもつ、よりしっかりと詳しく分けられているグループになっていまして…

…と思いきや、日本語版には種類数が掲載されていなかったものの、英語版ウィ記事には数もしっかり明示されており、よく見たら動物界の門の数は40、これは今まで見てきた真核生物グループ中で最大ではあるんですけど、なんと、細菌(バクテリア)界の門の数は41とのことで、動物より細菌の方がバラエティ豊富だという、何とも悔しい形になっていました。

 

…まぁ、門の数が多いほど偉いわけでもなし、「少ないから負けた気がする、悔しい…」とか意味分かんなすぎる思考な気もしますけど(笑)、それはともかく、早速動物界の門一覧を、またまた日本語版の「門」ウィ記事からお借りさせていただきましょう。

 

英語版の方が、大まかなグループごとに色分けがなされている感じで良さ気にも思えたものの、まぁ日本語版はそもそも種類ごとに並べてあるのでそんな色分けも不要ともいえるかもしれません(英語版はアルファベット順で、しかも自分でソートもできる便利な表になっていました)、いずれにせよかなりの量なので、ブログ上だと縮小表示されて見づらいかもしれないものの、まぁ単なるスクショで元の表はリンク先にありますから、参考程度に「たくさんある」ということを示すべくリスト画像を貼らせてもらおうかと思います。

https://ja.wikipedia.org/wiki/門_(分類学)#動物界より

先ほど「種類ごとに並べてある」と書きましたが、基本的には「進化的に古いものから順番に並んでいる」という形になっており、動物というものはまずどのような分類でグループごとに分けられているかと言いますと、ズバリ、「発生の仕方」というのがメインの判断材料となっています。

 

見た目とか、住んでる場所とかではなく、あくまで「どのような形式で成体へと成長していくか」というのがポイントで、とはいえまぁ、発生の仕方が原始的なものほど見た目も何かザコい感じで、ジメッとした、あるいは水の中で暮らすような感じになる場合がほとんどだと思いますけどね。

 

改めて、あくまで分類の基準は発生方法にあり、門の上位区分を見てみますと、まず、海綿動物・平板動物以外の全てが「真正後生動物」グループに分けられる形になっていまして……

…まぁ「平板動物」というのは表を見ると分かる通りわずか1種類の動物しか所属しないいてもいなくてもどっちでもいいレベルのマイナーな存在であるためしばしば無視されることも多く、事実上「海綿動物以外の全ての動物が、真正後生動物」となるわけですが…

 

ja.wikipedia.org

 

まぁ↑の記事を見ずとも表を見れば分かることですけれども、海綿動物の特徴は、「胚葉が存在しない」ことになっています。

「胚葉」ってのも高校生物で習う概念というか用語なのであんまり耳馴染みはないかもしれませんが、要は受精卵が分裂して成体へと発生していく中で、「この部分が将来どのような組織になるか」というのが決まった領域…とでもいえるものでして、まぁ「無胚葉である」というのは分かりやすく言えば「組織や器官をもたず、全身がほぼ一種類の細胞のみから成る」という生き物であるのと同義だといえましょう。

 

「カイメン」というのも、まぁ聞いたことは間違いなくある気はするもののよく考えたらそんなもん見たことねぇわ…と思える気もしますけど、何となく漢字からもどんなやつか想像できるのではないでしょうか、ズバリ、こんな感じ(↓)の、海の岩肌なんかにへばりついていそうな、何とも形容しがたい、「これホンマに生物なん?」とすら思える、謎の物質という感じのやつらですね。

 

ja.wikipedia.org

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/海綿動物より

実際日常生活でも、「海綿状の物質」みたいな方でよりよく登場する気もしますし、実際記事にもある通り、海綿の網目状構造は「スポンジとしても用いられる」とある通り、「生き物じゃなくて、もう単なる物質のモノじゃん(笑)」とも思えるわけですけど、まさに上記の動物門リストからも分かる通り、「最も原始的な、言うなれば一番昔からこの地球上に存在する古くさ~い動物」というのが、このカイメンさんなのでした。

 

とはいえ、「古い」といってももちろん、今でも世界中あらゆる海に棲息するものですし(とはいえ、単純な生物だけあって寒冷地では生息が難しいようで、主に熱帯を中心に存在する感じのようですが)、また、機能的にも全く発達していないクソザコ生物ではあるものの、構造自体は結構美しい網目状や幾何学模様みたいなのを構成することが多く、代表例として表にも挙げられていた「カイロウドウケツ」なんかは、ウィ記事に「その外見の美しさから、しばしば観賞用として利用される」とあるように、なかなかどうして、「古臭い」なんて表現をするのも申し訳ないぐらい、高級感漂ってる気もしますね!

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/カイロウドウケツより

とはいえ進化的には本当に最初期の、全くヘボい単純極まりない生物であり、「この世で最もショボい動物は?」と問われたら、その答えは「カイメン」と答えざるを得ないぐらいのシンプル生物であることには変わりない感じですね。

 

(ただ、その質問を聞くと、「え?ショボい動物って、ミジンコとかアメーバとかじゃねぇの?」と思われるかもしれませんが、あくまで「動物」というのは五界説の「動物界」のことであり、ミジンコとかの微生物は「原生生物界」になるので、あいつらは何気に動物ですらないんですね(笑)。

…いやまぁ動ける生物という意味で「動物」という呼び方をされることもあるものの、生物学的な分類では、「動物」というのはカイメンよりもまともな、多細胞生物を指すことになるという話でした。)

 

高校生物では、流石に40種類全部の門を覚えさせられることはなかったものの、特徴的で主だったものは登場してきており、当然この海綿動物も「無胚葉」というとんでもない特徴から、バッチリ覚えさせられた有名アニマルですね。

 

…と、今回はまたしても強烈に時間がなかったこともあり、まさかのカイメンとかいうクソザコを紹介しただけで終わってしまいましたが、また順番により進化したグループも見ていこうかな、と思います。

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