古いけど古くない、我らがご先祖様!

前回の記事では、「哺乳はX(ばってん)、正式には、哺乳と呼ぶのが正しいのです」という分類学豆知識を披露していましたが、まぁ日常生活で「ヒトは哺乳綱だからさぁ…」とか言うのはマジでキショすぎるだけなので、普段は知識をひけらかしたい気分をグッとこらえて「哺乳類」と呼ぶようにしましょう…という大変有用なアドバイスなんかもさせていただいていました。

(…って、言う程そんなアドバイスしてませんでしたし、そもそも日常会話で「哺乳類がどうこう」言ってる時点で何かキモイので(笑)、そんな話してる時点で詰んでます、やめましょう…って方がより適切なアドバイスかもしれませんけどね(笑)。)

 

そして、分類学関連の話へと脱線していくために、我々ヒトの生物分類を例として挙げてみたところで時間切れとなっていました。

 

再度見ておくと、一般的なヒトの分類は以下の通りで……

 

  • 真核生物ドメイン
  • 動物界
  • 脊椎動物
  • 哺乳綱
  • 霊長目
  • ヒト科
  • ヒト属 (Homo
  • ヒト(種)(H. sapiens


…まぁこれは「ヒト 分類」とか「ヒト 分類 哺乳綱」とかで検索したらトップに本文込みで表示される記事に書かれていたのをそのままコピペさせてもらっていたのですが…

(そういえばGoogle検索っていつの頃からか何か「フィーチャー機能」みたいなのもついていて、検索トップにハイライト付きでヒットしてきたページは、クリックしたらそのままポイントが強調表示される形になってますよね。

 例えば以下のリンクは、「ヒト 分類 哺乳綱」でGoogle検索したらトップに出てきた個人サイトですが、URLの末尾に「#:~:text=」でハイライトされる部分が付加されることで、開いたらどこが検索のキーポイントか分かる形になっており、この場合は「#:~:text=例えば我々人類(ヒト)の,ヒト(種)%20となります。」という部分がURLについていますから(まぁお使いのブラウザにもよるかもしれないんですけど、今時どのブラウザでも対応していると思います)、リンクをクリックしたらそこがハイライトされている感じですね、便利!)

 

tnt-lab.eco.coocan.jp

 

…と、リンクというかGoogle検索についてはともかく、その次に、英語版WikiPの「Human」記事から分類を借りて(↓再掲)…

en.wikipedia.org

 

Domain:    Eukaryota
Kingdom:    Animalia
Phylum:    Chordata
Class:    Mammalia
Order:    Primates
Suborder:    Haplorhini
Infraorder:    Simiiformes
Family:    Hominidae
Subfamily:    Homininae
Tribe:    Hominini
Genus:    Homo
Species:    H. sapiens

 

…メインの分類以外にも「サブオーダー」などのサブ項目があることや、「脊椎動物門」は「脊索動物門」という、微妙に違う語が使われていたことに触れていましたが、これは何気に日本語版のウィ記事を見た方が分かりやすかったかもしれず、日本語版からも生物分類の欄を引用させていただくと…

 

ja.wikipedia.org

 

ドメイン    :    真核生物 Eukaryota
界    :    動物界 Animalia
亜界    :    真正後生動物亜界 Eumetazoa
階級なし    :    左右相称動物 Bilateria
上門    :    新口動物上門 Deuterostomia
門    :    脊索動物門 Chordata
亜門    :    脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱    :    四肢動物上綱 Tetrapoda
綱    :    哺乳綱 Mammalia
下綱    :    真獣下綱 Eutheria
上目    :    真主齧上目 Euarchontoglires
大目    :    真主獣大目 Euarchonta
目    :    霊長目 Primate
亜目    :    直鼻猿亜目 Haplorrhini
下目    :    真猿型下目 Simiiformes
小目    :    狭鼻小目 Catarrhini
上科    :    ヒト上科 Hominoidea
科    :    ヒト科 Hominidae
亜科    :    ヒト亜科 Homininae
族    :    ヒト族 Hominini
亜族    :    ヒト亜族 Hominina
属    :    ヒト属 Homo
種    :    ヒト H. sapiens

 

…なんと、英語版よりもっと詳しい分類が沢山掲載されているという、別にバカにするわけではないものの科学的な情報は大体英語の方がより詳しいことが多い印象があるんですけど、これは日本語の方が遥かに細かい点まで載っていて、面白いですね!

 

まず例の「脊索(セキサク)動物」「脊椎(セキツイ)動物」の違いですが、前回も「含むものの広さの違いです」などと書いていた通り、脊索動物の方がより広いグループにあたるわけですけど、まさにその通りの記述で、「門」として挙げられるのはより正式には脊索動物の方で、中学でもその名前は学ぶし呼び名的により馴染みのある脊椎動物の方は、より正式な分類法だと「門」の下の「亜門」に分類される項目だったんですねぇ~。

 

しかも各項目の英語まで併記されていて大変有用なリストですが、まぁ生命科学研究では、「脊椎動物全体でよく保存されている遺伝子配列」みたいな感じの話で「vertebrate」は大変よく出てくるため、日本語ですら謎の語が多い分類用語にあって、個人的にこれだけはかなり馴染みのある語になっている感じでした。

 

(前回触れていた「mammalian」含め、語尾がaで終わらずeで終わるかnで終わるかといった違いは、ちょうど「動物界」が「Animalia」となっているように、↑のリストに挙げられている単語は「~というグループ」ということを意味する単語であり、ちょっと品詞というか意味するところが変わっている感じといえますから、より馴染みがある単語はちょっと違う形のことが多いですね。どちらも実態は同じものを指しています。)

 

あとは本当に見慣れない分類ばかりで、噂の哺乳綱の下にあるグループ・下綱の「真獣下綱」とか、冗談抜きに始めて見た用語だったというか、「俺らは真の獣だったのかよ(笑)」と思えて笑えましたが、どうやら人間は真獣でもあったようです(笑)。

 

…と、例として出したヒトの分類のおさらいというか補足だけで結構な分量になりましたが、そんな感じで分類系統の上から順にまた少しずつ見ていこうかなと思います。

 

といっても、最も大きな分類である「ドメイン」はこないだちょろっと見ていましたけれども、改めて、最も一般的な分け方である3大ドメインとして挙げられるのは、「細菌・古細菌・真核生物」という、小学生レベルの知識で生き物を挙げていけば100%全てが最後の「真核」グループになるという、

「分け方全然均等じゃないというか、下手くそかよ」

…と思える感じになってるんですけど(笑)、まぁこれまた改めておさらいからいきますと、「2つに分けるなら」で分けられるのが「原核生物と真核生物」であり、これらは「細胞の核に膜があるかないか」で分けられる形になるわけですけど、細菌はともかく、古細菌ってのが全く何なのか馴染みがない感じだといえましょう。

 

そんなわけで今回は、謎の古細菌について軽く触れてみようかと思います。

 

といっても例によって僕は古細菌を専門で研究してるわけでもないので、ウィ記事をペタリと貼るぐらいしかすることがないですけど、まぁ一応生命科学の研究で盛んに使われるやつらで、僕も、古細菌そのものを飼ったことはないものの、古細菌由来のタンパク質とか遺伝子は頻繁に用いることがある感じです。

 

ja.wikipedia.org

 

リンクカードのサムネにも表示されていますが、顕微鏡で拡大した見た目はこんな感じで……

https://ja.wikipedia.org/wiki/古細菌より

…まぁ、細菌である大腸菌も大体こんな感じですし、普通によくいる微生物みたいな感じですね。

(ちなみにこれはあくまで「ドメイン」であり、「細菌」の中に大腸菌や乳酸菌や色々いるのと同様、「古細菌」にも色々な種がいるわけですけど、所詮単細胞の原始生物ですし、概ね見た目はこんなもんだといえましょう。)

 

見た目はそっくりで、それ以前に名前すらそっくりなので細菌と古細菌は似たようなもんにも思えるわけですけど、まぁそこもこないだチラッと書いていた点ではあるんですけど、実は細菌と古細菌の間の違いは、古細菌と我々真核生物との間の違いよりもむしろ大きいぐらいに、全然別の生物になってるんですね!

 

そもそも、「古細菌」って名前からして、「太古の昔にいた菌?絶滅した伝説の生き物…?」という印象を持つかもしれないんですけど、普通に今でもそこら辺にいくらでもウジャウジャいるただのカスになっています(笑)。

 

ただ、生息域が細菌よりも特殊なことが多いのですが、それはまぁ細菌だっておかしな所に生息していることがあるので、古細菌唯一独特の特徴ではないわけですけど……

 

違いに関しては、表でまとめられていたウィ記事のこちらを見るのが一番ですね。

 

「他ドメインとの違い」セクションからスクショでお借りしますと…

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/古細菌#他ドメインとの違いより

…そう、一目で分かる通り、上半分の「細胞の構造」は、同じ原始的な単細胞生物である真正細菌に似ている部分がめちゃくちゃ多いのですが、下半分の、「DNA・タンパク質関係」、つまり細胞の中身というか生物としての本質そのものは、驚くほど「真核生物と同様」という項目が多いことがお目につくのではないかと思います。

 

まさに、「ヒストン」と同様の構造を持っているとか、他にもDNA→RNA→タンパク質という、生体反応の全てといえる一連の転写・翻訳関連のものは真核生物と同じタイプのものが多く、そのことをもってして、「我々は古細菌に近い……というと語弊があるが、古細菌を直接の先祖として進化してきたのであろう」という学説が現在最も支持されている形なんですね!

 

まぁそれ以上詳しい話は特に何もないですけど(笑)、あぁ、英語だと古細菌は最初の画像にもある通り「Archaea」、カタカナでは「アーキア」と書かれることも多いですが英語圏の人は「アーカエア」とと呼ぶことも多い気もするものの(まぁ「アーカィア」みたいに、「カェ」と「キ」の中間ぐらいともいえるかもしれませんけどね)、これもvertebrateやmammal同様、一般的な生命科学研究でも非常によく見る、馴染みの深いグループとなっている感じです。

 

他の特徴は「生息環境」の項目にある通りで、先ほどもチラッと書いていましたけど、人間の視点的には「極限状態」と言えるような、マグマの中とか、深海の底、高塩濃度強酸強アルカリの沼地といっためちゃくちゃな所にいがちなオチャメなやつで(まぁマグマは流石に言い過ぎで、温泉とか、噴き上がる熱泉とかそのぐらいですけどね(笑))、改めて今の地球にも色んな所に存在する、決して古くはない、我らがご先祖様なのです…という話でした。

 

ではまた次回も引き続き分類系統の続きを見ていこうかなと思います。

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