じゃあ逆に温度はどれだけ上げられるの?

凝固点降下液体窒素やらの話に始まり、ここ最近の記事では冷却や低い温度について、色々適当に脱線することでお茶濁し記事を量産していました。


どうにも時間がないのでもうちょい小ネタでお茶をさらに濁らせていただくと(…といっても、別に時間があっても、普通にそん時思いついたその場しのぎ的なネタを書いてるだけなんですけどね、正直(笑))、今度は「高い方の温度はどうなんだ」って話に触れてみようかと思います。


液体窒素や液体ヘリウムの話(↓この辺の記事ですね)で見ていた通り…

con-cats.hatenablog.com

…温度には下限がありまして、それが、分子が運動を停止する、いわゆる絶対零度、現実的には-273.15℃というのが、「それ以上ない究極の低温」だった感じでした。


(なぜなら、熱というのはあくまで分子の運動・振動によって作られるもので、振動0よりも静かな状態というのは存在しないから……というのがその理由ですね。

…もっとも、ちょっと違う側面から、量子気体なるものを考えたら絶対零度よりも低い温度ってのもあり得る…なんて話にも↑の記事とかでちょろっと触れていましたが、その辺はちと難しすぎる話なので、詳細はパスしたい限りです(笑)。

 一応、この記事がその辺の論文のダイジェストを分かりやすく日本語訳で語ってくれている感じでしょうか↓)

www.natureasia.com

では、上限の方はどうなのか?


分子が止まったらそれ以上落ち着いた(=冷たい)ものはできないわけですけど、逆に「振動が熱を生み出す」のであれば、めちゃくちゃな強さで振動している分子があればいくらでも温度は高くなりそうですが、果たして……。


まぁこの辺も僕は門外漢なので普通に検索して出てきた知見を紹介するしかないわけなんですけれども、調べたらまさに同じ疑問にズバリと回答されているものが見つかりました。


こちら、ギズモードの記事(↓)で……

www.gizmodo.jp


…中身は、サイエンス系Youtuberの動画の日本語訳がメインですね。

こちら(↓)がその、引用されているVsauceさんによる10分の動画で…

 

www.youtube.com

…字幕を出せば英語の勉強にもなるかもしれませんが、ほぼ完全な日本語訳がギズモ記事に掲載されている形だといえましょう。


そんなわけで、今回の記事は「こちらをご覧ください」で全て終わりというしょうもない内容でしかないのですが(笑)、記事後半にある通り、理論上考えられ得る温度の最高値は、「プランク温度」と呼ばれるもので、記事中にも、そしてWikipediaの方にはより詳しい数値が掲載されている通り…

ja.wikipedia.org
1の後に数字が32個続く値、日本語の倍数単位でいえば、約1.416784溝(こう) ℃がこの世の上限温度だそうで、それ以上になると、「物理法則が破綻してしまう」という話になり、温度が温度ではなくなる…なんて話になっているようです。

 

「いや、プランク温度とやらの物質に、もうちょい熱加えればいいじゃん。プランク温度のものに火をくべれば、プランク温度+10℃とか得られるっしょ、ハイ論破~」

…って気もするものの、もちろんこれはそういう話ではなく(笑)、そもそも火をくべるっつっても「火の方が冷たいから、プランク温度のものから火に熱が移動することになり、むしろ火が温まって、プランク物質は逆に冷えるだけだから」って話になっているわけですね。

(火・炎というのは「モノを温める性質がある物質・状態」では当然なく、単純に「1000℃とかの高温で、日常生活に存在するどの物質よりも温度が高いから、結果として火に当たった物質に熱が移動する」だけの話であり、例えば3000℃に熱した鉄球を火にかけたら、むしろ火の温度の方が上げられる(とはいえこの場合も、鉄球自身は、火にかけない場合はその部屋の気温と接するわけでもっとどんどん冷えていくことになりますから、「何もしないよりは、火に当て続ければ保温する効果はある」とはいえるわけですけどね)、という感じだといえましょう。)


ということで、この世の上限の温度の物質をより温めるのは、至難の業(そもそも空想上の話でしかないので考えるのも難しいですけど、分子の運動を高めるなら何か電子加速器にでも入れればいい…?とも思えるものの、電子加速器自身に移動してしまう熱よりも大きなエネルギーを生み出さねばいけないわけですし、その温度で機能する装置は恐らく実現不可能)だといえそうです。

 

ちなみに「火の方が冷えるから(笑)」という話から思い浮かんだ、似たような「常識を疑え」的なネタとして、僕が卒研に向けて初めて研究室配属された大学4年のときの先生の指導なんですけど、例えばビーカーで食塩水なんかを作り終えた後にビーカーを洗う際、僕は盲目的に洗剤をつけて洗っていたんですけど、

「意味がないでしょう。洗剤の方が塩よりずっと汚いですよ」

というお叱りを受けたことがありました。


これ、日常生活の場では中々信じられないというか、石鹸や洗剤こそ清潔の象徴に思えるわけですけど、実は化学的には石鹸なんてあくまで「高級脂肪酸のナトリウム塩」であり、実際教授の先生が言ってくれた通り、たかが食塩水を入れただけのビーカーに洗剤って、ミクロの世界・化学的にはむしろ逆に汚してるだけじゃん(笑)、って話にすぎないんですよね。


特に市販されている洗剤なんて、DNA・RNAやタンパク質分解酵素を大量に含んでいますから、むしろ実験生命科学の世界では、市販の洗剤でガラス器具を洗うのを御法度としている研究室も多く存在します。


とはいえ、恐らく普段の食器洗いなんかで感じる方も多いと思うのですが、仮に油汚れが一切なくても、何となく洗剤で洗った方がシャッキリするといいますか、「キュッキュ」とキレイになる感じは、間違いなくするんですよね(笑)。


それは、仮に直接油そのものは使ってなかったとしても食品には脂質やその他脂性を示す物質(タンパク質にも水溶性の低い物質は存在しますしね)が含まれることがあるからで、そもそも実際手や口からそういう成分(皮脂など)は付着するといえますから、実験器具はともかく、日常の食器類なんかですと、僕は何気に油を使ってなくても、何となく洗剤で洗った方が気持ち良くなるタイプといえるかもしれません。

 

…と、話が逸れた結果、完全に途中状態で話が終わってしまいました。

というかむしろ脱線ネタの洗剤についてすら途中状態で時間切れとなってしまったため、初稿アップ後、せめてその話だけはもうちょい書き足して一通り書き終えておこうと思いますが(…と最初は思ったものの、ちょっと時間がなさすぎるので、それ含めまた次回に回そうと思います)、続きはまた次回に続く(ほどのネタでも何でもないものの)…とさせていただきましょう。


アイキャッチ画像は、火・炎のいらすとを貼ってごまかしておこうと思います(笑)。

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