電池も潮を吹くよ

一連のイオンやら塩やらのお話にいただいていたご質問(元々は「basic」という英語スラングが、「塩基」という意味もあります…という話から完全に脱線した形ですね。いずれそちらのスラングシリーズへのご質問にも戻っていこうと思っています…!)…を少しずつ見ており、またちょっとずつ歩を進めている感じですね。


細かい話が続くので、ここからも割と細かいポイントが多めになっていきそうですが、今回も早速アンさんよりいただいていたご質問コメントの続きに参りましょう。

 

リチウムイオンは、やっぱり液体ですよね。液漏れって言いますもんね。


ちなみに、

『普通は液が漏れたら水が蒸発して、塩だけが残る』の“塩”は「しお」ですか?流行りの「えん」ですか?笑

塩基が酸と反応してできるのが「えん」なら、この場合は…??

 

⇒これはリチウムイオン電池についてチラッと語っていた話(何気にこれもここ最近ずっと見ている銅記事の中で触れていたネタでしたが)に関するものですね。

一般的なアルカリ電池は電解液として水酸化カリウム水溶液が用いられているとのことですが(→参考:パナソニックのQ&A;もちろん典型的な強アルカリ性の液体で(カリウムは1族=アルカリ金属元素ですね。だからこその「アルカリ電池」なので当たり前ですけど)、触ったら肌にダメージを受けますし、注意が必要です)、リチウムイオン電池の方は、何となくより高機能高性能っぽい名前だけあって、こちらは総務省消防庁公開のPDF資料(→https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/kento080_05_1-4.pdf)によると、

「エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネー ト(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等の引火性有機溶媒

…なんかが用いられているとのことで、まぁそこまで毒性の強い液体ではないものの、水よりも引火しやすい危険物が入ってるってことには違いありませんから、当然ですがこちらも子供が破壊して遊んだりしないように注意が必要だといえましょう。

リチウムイオンバッテリーの発火事故は、実際結構聞きますもんね。子供の悪戯とかではなくとも、通常の利用でも、劣化しすぎたやつはちょっと危ないというのは近年よく耳にする気がします。)


そういえば僕は子供の頃、もうすっかりやらなくなってしまっていたゲームボーイを久々に手に取ってみたら、差しっ放しにしてしまっていた電池が完全に液漏れしていて、電池をセットする部分に完全に塩が析出してダメになってしまっていた記憶があります。


特にやろうと思って手に取ったわけではなかったので直すこともしなかったものの、一応、本体側にこびりついていた塩のかたまりを拭えば問題なかったのかな…とは思えますけど、でも結構回路内部にまで染み込んでいた気がするので、一度そうなってしまうとちょっともう復旧は難しいかもしれませんね……


…と思いきや、流石はインターネッツ


まさに、僕のような電池放置適当少年の手により潮吹きの被害にあったのであろうゲームボーイを分解・修理されている様子がレポされている記事(↓)が見つかりましたね!

gaagaadou.com

記事内に画像付きである通り、やはり、分解して綺麗に拭えば(単に塩が周りに付いてしまっただけともいえるので)直すことは可能なんですね。


とはいえ僕のやつはこの記事どころじゃなく、大惨事レベルで塩がこびりついていた記憶があるので、その場合はもっと大変かもしれませんが……


そんなわけで、電子機器の電池放置には十分注意しましょう、という話でした、聞いてるか幼少期の紺助少年!(笑)

 

ご質問後半の、「塩」の読み方については、まぁこれは先ほどのパナソニック情報によると水酸化カリウムがほとんどで、いわゆる「しお」=塩化ナトリウムではないですし、「えん」と読んだ方が適切かもしれませんけれども、まぁ一般的にイオン電解質から水が蒸発して残るもの全般は「しお」とも呼びますから、お好きな方でいいと思います(笑)。


先ほど「潮吹き」と書いていた通り、最悪「潮」って書いても別に問題ないでしょう(まぁ「潮」は海水のことで、「潮吹き」はクジラがピューっとやるあれ(あるいは下ネタもありそうですが(笑))なので、それはちょっと違う気もしますけど(笑)、言わんとすることは通じるので特に問題ない気がする、って感じですね)。


なお、今回もちょっと時間がなく、アイキャッチ画像は潮吹き電池の画像にしようかな、と思って「電池の液漏れ」で検索したら、サジェストに「電池の液漏れ 舐めた」って出てきて、「いや舐めるなよ(笑)。触って不安になるならまだしも、舐めたらもう自己責任だろうが(笑)」と思えてワロてまいましたね(笑)。


とはいえこれは危険で、ヒットしてきた「教えて!goo」記事によると…

oshiete.goo.ne.jp

質問者さんは3日間熱を出して寝込んだようですけど、でもまぁ正直、ベストアンサーの方の回答通り、流石に析出した水酸化カリウムを舐めた程度で三日三晩寝込むってのも考えにくいですから(間違いなく体には良くないですけど、よっぽど析出した塩をベロンベロン舐め尽くす勢いで完飲完食でもしない限り(笑))、子供の頃の記憶でしょうし、そんなことするヤンチャキッズは他にもヤベェことやってるに決まってますから、まぁ別の要因で寝込んだ可能性が高い気もしますね。


それはともかく、「電池の液漏れ」で検索しても何ともお上品な、ちょろっと潮吹きした電池の画像しか見当たらなかったので、英語記事にも視界を広げて「Alkaline battery leaking(アルカリ 電池 漏れ)」で検索してみた所、まあまあ酷い、僕のゲームボーイみたいな状態の結構派手なやつが「HACKADAY」というライフハック系のブログにあったので、そちらをお借りさせていただきましょう。

https://hackaday.com/2022/10/19/crusty-leaking-cells-kill-your-tech-just-whats-going-on/より

…うーん、僕のゲムボの潮吹きの方が、これよりもうちょい凄かったかな?って気はしますけどねぇ~(何を競ってるんだ(笑))

 

いずれにせよ、アルカリ電池は案外容易に液漏れするので、特に古くなってもう使わない電子機器は、外し忘れにご注意ください、という話ですね。

(まぁ、そこまで触ったら死ぬってわけでもないですし、電池が液漏れするぐらい使ってない電子機器なんて、仮に壊れてしまってももう捨てるだけで大したことないかもしれませんが…)

 

では続いての段落に参りましょう。

 

『「全固体電池」という名前からも、「普通の電池には液体が詰まっています」ということは明らかだといえる…』

というのは、まぁ知ってる人の意見ですよね。もしかしたら気体っていう可能性も、、なくは無いですからね笑


⇒これはナイスご着眼ポイントで、実際精密機器や電子製品の場合、普通にガスが充填されてることも大いにありますから、全然「明らか」なんかじゃなかったですね…!


例えば一番分かりやすい例でいうと、蛍光灯なんかは、(まぁ重さとか見た目的に、これは逆に液体が詰まってるなんて考える人はいないと思いますけど)内部にアルゴン他の貴ガスが封入されている感じですね。


蛍光灯が割れたら、中に詰まっている貴ガスが一気に放出されて「ポン」と音がするのも有名で……と、この話はどっかでしていたはずだと思って検索してみたら、ずっと前の放射性物質の記事(↓)で、余談として触れていましたか。

con-cats.hatenablog.com

中学の理科の授業で、「蛍光灯を割ったらどんな音がするか分かるか?」という質問に、前の席の子が「パリン?」と答えて、「いやそうなんだけど、そうじゃなくてさ(笑)」と教室中の爆笑をさらっていった…という鉄板ネタ、既に使っていたのでやめておきましょう(とか言ってまた記事水増しのために書いちゃいましたけど(笑))。

 

他にもついこないだ触れていた「ネオンサインが、充填された貴ガスに放電して発光したものである」というのも、幼い子供なんかですと、「ああいう色の何かキレイな水が詰まってるのかな…?」と思うかもしれませんし(まぁ色んな色のLEDとかある時代に、そんなこたぁ思わないかもしれませんが)、案外電気とガスの関係は根強いですから、「固体じゃなければ液体だ」というのはいささか早計でした、ナイスなご指摘、大変感謝いたします……って話ですね!

 

では、続きのご質問はまた次回見ていこうと思います。

にほんブログ村 恋愛ブログ 婚活・結婚活動(本人)へ
にほんブログ村