コメ返信や補足その1-49-16:難しいJapanese…自分なりの解釈

前回も全く同じことを書きましたが)ここ何回かの記事で、Japaneseという語の使い方・文法的解釈について、割と深く議論されているフォーラム記事を参考に色々と垣間見させてもらっていました。

 

特に直近で見ていたReddit記事StackExchange(SE)記事もかなり難解で、正直書いてて(翻訳していて)自分でも全く完全には把握できていなかった感じなのですが、当然、書いてる人がそんなだから当たり前ですけど(笑)、読んでいただいた方も「何のこっちゃ」となっているようで、毎度大変丁寧なコメントをくださるアンさんからも質問メッセージを受け取っていました。

 

改めて、僕自身完全に理解できているレベルとは程遠く、あくまで「自分なりに、書かれていた情報から判断するに、こういうことではないだろうか」という話には過ぎないんですけれども、言い出しっぺというか話に触れた者の責任として、一つずつご質問を見ながら話を整理させていただくといたしましょう。

 

まずはJapaneseネタを始めてから前々回Reddit記事に触れていた部分まででいただいていたコメントの方からですね。

後ほど一つずつ見ていくとして、まずはご質問部全体を一気に貼っておこうと思います。

 

これはちょっと難しいですねぇ…。一気に読んだからなのかもしれませんが、あれ?さっきそう言ってたっけ?っていうようなことが何度かあって、めちゃくちゃ混乱しました。

(ちゃんと読めてない説)


まず、Japaneseの複数形ですが、Japaneseesって違和感あるなぁと思ったので、敢えて「不可算名詞なら」としたわけですが、Japaneseは単複同形ということで、allでもeveryでもOKというのはわかりました。

ちなみに、以前all ofの記事にあったように、 Japaneseの場合も

all Japaneseは、

all of the Japanese

でもいいということになりますか?


そして、

『「日本の人々」を意味するのは「Japanese」単独ではなく、「Japanese people」 の方が断然いい』

という程度なら、言われたらそうなんだ?とギリ思えますが、

そこから

a Japaneseや the Japanese…

(aは絶対におかしくて、theは文法構造上必須…??)

の前にも、

JapaneseやChineseはダメで、Italianや、 AmericanはOK,,みたいな謎のルールが展開されていましたが、

これ、マジで全くわかりませんでした。


Japanese単独で名詞として日本人を指すと不快に感じる?誰が??日本人が?…え?、感じます?


「I'm Japanese.」は形容詞なんですか?

私もこれは言ってそうですが、これが形容詞的意味でOKなら、 Japaneseがダメな理由がわかりません。 

 私は日本人です。の正解は、一体何なんでしょう?

当然、LINE英語通訳では「I am Japanese.」でしたが…

「I am  a Japanese person.」とかですかね?

もしかして、

「I am  the Japanese.」ですか?

いやいや、theをつければいいってわけじゃないっていうようなことも書いてましたよね、確か。

( Japaneseはダメで、the Japaneseは OK?)


例えば、

「Are you American?」はOKで、

「Are you  Japanese?」や「Are you Chinese?」は言わない方がいいっていうことでしょうか?


これ、ちょっと以前の「we Japanese」を思い出しましたねぇ。

用法がということではなく、「なにそれ?そんな意味で言ってへんやん感」が、です笑


そしてこれに続き、前回の、議論白熱SE記事に触れていたものに対していただいていた最新コメントがこちらになります。

 

ややこし過ぎますね、これは。

翻訳されているからっていうのもあるかもしれませんが、ネイティブの言い回しも難しくて、何が言いたいのかさっぱりわかりません。

例えば、

……………

「The Japanese」は一般的に使われる名詞句で、これは「the」によって限定されており、頭語と修飾語である「Japanese」が「fused(融合)」して「Japanese」という一語になる…

……………

これ、何の説明なのかもわからないんですけど…これが「名詞化された形容詞の概念について」ですか?

融合頭構文なんて初めて聞きました。


唯一、Flaterさんの意見は、納得できるとまではないものの、言わんとすることはわかる部分もありました。

……………

一人の国民を指す名詞と、全ての国民を指す名詞を混同しているのでは?この2つは、仮にたまたまスペルが同じであっても、私が知る限り文法的には何の関連もないものだよ。

……………

Japaneseが、自分のこと(または他人であっても誰か1人のこと)を日本人という場合と、「日本人は納豆を食べる」みたいに一般的な日本国籍の人のことをいう場合で、文法的にも全く違う扱いっていうことを言ってるんですかね?

もしそうだとして、何が違うんですか?


Japanese

a  Japanese

the  Japanese

それぞれどういう時に使うのが正解で、その理由は?

(前回質問した内容と被るかもしれませんが…)


彼らはアメリカ人です

They are Americans.(複数形で-sになる)

彼らは日本人です

They are Japanese.(複数形だけど-sはつかない。 Japaneseの最後が-seっていう発音だから?)


彼はアメリカ人です

He is an American.(単数形でan American)

彼は日本人です

He is Japanese.(単数形だけどaはつかない?)


Americans learn American football.

アメリカ人はアメフトを習います

The Japanese learn judo.

日本人は柔道を習います


↑一般的な国民をいう場合、

アメリカ人はAmericans(複数形?)で、

日本人はthe  Japanese(複数形??)

文法的な扱いはともかく、こんな感じでしょうか?

 

いやもう、挙げればキリがないくらい、謎だらけでした。

「…それで?何が言いたいの?」っていう感じで、しかも、いろんな意見があって「あぁ、そーなの?」って思っても、それを否定して違うことを言っている人もいて…結論が全く見えないです。

とりあえず、結論教えてください笑

 

ではせっかくなので上から順番に触れていきましょう。

 

all Japaneseは、

all of the Japanese

でもいいということになりますか?


⇒これ、いきなりかな~りややこしい部分といいますか、実はまだ何気に途中状態であった気もするpeopleネタで、この「冠詞の話」は改めてしようかなと思っていたため、詳しくは「追ってまた…」と思っていた話になるんですけれども、軽く説明してみると……

基本的に「all ○○」と「all of the ○○」は微妙に意味が違ってくるのですが(all peopleとall of the peopleはニュアンスが異なる……上述の通り、またその内触れる予定のネタですね)、しかしJapaneseの場合は、この単語のもつ特別さのせいで、両者はほぼ同じ意味になっているように思われます(改めて、僕の目から見てなので、実際はニュアンスに若干の差はあるのかもしれませんが…)。


さらにいえば、実は「the Japanese」だけでもほぼイコールの、日本語でいえば「全ての日本人」という意味になっていまして、その理屈はこれもまた語るとなると何記事も脱線しそうな文法ネタになりますけど、基本的にはこないだ「the other」について触れていた記事で見ていた話に関連して、「定冠詞のtheというのは、基本的に『全て』を表すので」というのがその一番の理由になるように思いますけど、まぁそれはまた追って後ほど続きのご質問の所で触れましょう。


とりあえずこのご質問に関しては、「all Japaneseは、all of the Japaneseとしても全く問題ない(違いもない)」といえるように思います。

 

☆☆追記補足☆☆

ここでは↑のように書いていたのですが、色々見ていく中で、ちょっと補足しておきたい点が見つかっていました。

後日別の記事(→こちら)で触れているので、よろしければそちらもご覧いただければと思います。

★★追記ここまで★★

 

JapaneseやChineseはダメで、Italianや、 AmericanはOK,,みたいな謎のルールが展開されていましたが、

これ、マジで全くわかりませんでした。


Japanese単独で名詞として日本人を指すと不快に感じる?誰が??日本人が?…え?、感じます?


⇒めちゃくちゃ大量の国を挙げて「これはOK、これはアカン」とされていたRedditの書き込み、あれは僕も全く違いが分かりませんでした(笑)。

(なお、書き込んだご本人も、最後「意味分かんないね!」とまとめていたように思います(笑))


これは結局(…ってちょっと違う話な気もしますけど)、例えば外国人を指して「ガイジン」という言い方が差別的に感じる人が多い(とはいえ、自分が発言した際に全くそんな差別意図はないのみならず、耳にしても侮辱的ニュアンスを一切感じない人もいる)のと同じで、「自分の耳には、この言い方はちょっと失礼に思えるなぁ」というだけの、いわば個人的な感覚の話にすぎないのではないかな、と思います。

もちろん、言葉によっては、大多数の人が侮蔑的に感じる言い方もあるのかもしれませんが(例えばこのぐらいの言葉に近い……と思って具体例を書こうと思いましたが、それは完全な差別表現にあたるので書き辛いですね。まぁ自分も含むグループの言葉を使うと、日本人を指して「Jap」とか「Nip」とかですかね)、挙げられていた国名を挙げるだけのような形だと、多分そこまで酷い言い方はない(けど、少なくとも投稿者の方には「配慮に欠ける表現だ」と思われる可能性が高い)と思いますし、実際その後で異論コメントも挙がっていた気がしますし(とはいえ「大部分は賛成」だった気がしますが)、そこまで躍起になって覚えるような話ではないと思います。


結局結論としては、「どんな場面でも、国を表す形容詞の後に『person』や『people』をつければ絶対に何の問題もない」というものになるので、そうすればいいだけのお話ってことですね。


一方コメント後半の「誰が?」という点については、もちろん非英語話者の我々自身は、当事者であってもその失礼なニュアンスが全く分からないわけですけど、これはむしろ英語話者同士で「おい、その言い方は失礼だろ!」と不快感を覚える、という話ですね。

日本語でも、強烈な差別語を使う人がいたら、当事者じゃなくても不快に感じる人がいるのは当然といえましょう。

 

では続いて、一つ目のコメントの最後まで一気に貼ってみます。

「I'm Japanese.」は形容詞なんですか?

私もこれは言ってそうですが、これが形容詞的意味でOKなら、 Japaneseがダメな理由がわかりません。 

私は日本人です。の正解は、一体何なんでしょう?

当然、LINE英語通訳では「I am Japanese.」でしたが…

「I am  a Japanese person.」とかですかね?

もしかして、

「I am  the Japanese.」ですか?

いやいや、theをつければいいってわけじゃないっていうようなことも書いてましたよね、確か。

( Japaneseはダメで、the Japaneseは OK?)


例えば、

「Are you American?」はOKで、

「Are you  Japanese?」や「Are you Chinese?」は言わない方がいいっていうことでしょうか?


これ、ちょっと以前の「we Japanese」を思い出しましたねぇ。

用法がということではなく、「なにそれ?そんな意味で言ってへんやん感」が、です笑


⇒「I'm Japanese」のJapaneseは問答無用の形容詞ですから(冠詞のない単数形で名詞はおかしいため)、これは文法の面からも意味の面からも全く問題ない表現ですね。


ダメなのは、「日本人」を指す意味でこの単語を名詞として使って、「a Japanese(一人の日本人)」や「three Japanese(3人の日本人)」とすることだけになります。

ただその「ダメ」も、回答者の中には「文法的におかしいのであって、差別的な意味はないよ。ただ、あまりにも文法的に変だから、ネイティブなら絶対そうは言わないけどね」というような説明をしてくれていた人がいましたし、色々総合すると確かに、差別的というより、文法的におかしすぎるってのが一番大きい話なのかな、と思えてきました。

(でも、「お願いだから国名(国を表す名詞)だけで人を表すのはやめて。personやpeopleをつけよう」という書き込みもありましたし、決して良い表現でもないのは間違いない気がします。)


その「文法的におかしい・ダメ」という中身については、まさに前回の記事で細かく議論されていた通りの話になる感じですね。

 

なのでとりあえず、『私は日本人です。の正解は、一体何なんでしょう?』の答はズバリ「I'm Japanese.」であり、一方、挙げられていた「I am  a Japanese person.」は、通じなくはないし侮蔑的(この場合、自虐的?)な意味合いのある失礼な物言いでも全くないけれど、これはあんまり自然じゃない気がするかもしれませんね。

(決して一対一対応している話ではないものの、日本語でも「私は日本の人です」とは普通言わないのと同じで、普通はシンプルに「私は日本人です」と言うのと同様、「I'm Japanese.」の方が自然、という感じでしょうか。)


そして「I'm the Japanese.」も、上述の通り「the Japanese」は「(日本人全員を指して)日本の人々」という意味になるので、これは完全におかしいですね。


とはいえ「『a Japaneseはおかしいぜ。下手したら失礼だぜ』とかややこしい話があった気がする!」……という不安を抱くのも面倒ですし、「I'm from Japan.」とか、Japaneseを使わない微妙に違う言い方をするのもありかもしれませんね(もちろん改めて、「I'm Japanese.」に不自然さもおかしさも全くないのは間違いないのですが)。

 

最後の『例えば、「Are you American?」はOKで、「Are you  Japanese?」や「Are you Chinese?」は言わない方がいいっていうことでしょうか?』の部分、最初のAmericanはまた続くコメントのご質問で触れられていたのでそちらへ回すとして、「Are you Japanese?」や「Are you Chinese?」は、上と同様、これは全く問題ないと思います。


しかし、「Are you a Japanese?」や、「彼は中国人なんだよ」と言うつもりで「He's a Chinese.」とするのは、少なくとも文法語法的には確実におかしく、人によっては失礼な物言いと感じる人もいなくはないようなので、やめた方がいい表現だといえましょう。

たかが冠詞のaひとつという些細すぎる違いですが、日本語でもたった一文字の違いだけでかなりニュアンスが違うことがありますし(…って、「んなもんあるか?」と思えましたけど(笑)、あぁ普通にありますね。「茶です」と「お茶です」はかなり丁寧さに違いがあると思います)、英語ネイティブの耳には決して些細な違いではないようなので注意しましょう、という話といえそうですね。

 

では続いて新しい方のコメントですが、まず最初の…

これ、何の説明なのかもわからないんですけど…これが「名詞化された形容詞の概念について」ですか?

融合頭構文なんて初めて聞きました。

この部分、「head」という単語をどう訳すか迷って、調べる時間もなかったので「頭」や「頭語」としていたのですが、改めて調べてみたら、文法用語でこのheadは「主要部」と訳されるもののようなので、該当部文(前回のみならず、前々回の記事にも登場していましたが、どちらも)こっそり修正させていただきました。

…とはいえ使う用語が変わった所で何のこっちゃよぉ分からんのは変わっておらず(笑)、実際僕も「主要部融合構文」なんて聞いたこともないし書いてて正直イミフでしたが、これは形容詞が名詞化される際についての話であることには間違いないですね。


ちなみに前回触れようと思っていたけれどスペースもなく触れられなかった話として、最高評価コメンテーターであるtchristさんが「こちらの回答も参照」と貼っていた関連記事(↓)、こちらがちょうどそれ関連の話をさらに掘り下げてくれていそうであるとともに面白そうな記事だったんですけど…

english.stackexchange.com
…それ以上にパッと見で目についた点として、前回のSE記事の中で『ジョン・ローラーなら間違いなくそう言うだろうね』と、名指しで代表的な文法学者として名前を挙げられていたローラーさん、まさかの、↑の記事で普通に回答を付けられていて、「世界的に著名な文法学者が普通に書き込んでてワロタ」と笑えてしまいました。


まぁそういう「大物キターーー!」みたいな権威主義はともかく、こちらの記事も実際面白そうなので、機会(スペースとタイミング)があったらまた触れてみたいですね。

その辺の細かすぎる話は、ひとまず今はあんまり追っても意味ないですし、またの機会といたしましょう。

 

…という所で、またまたかなりのボリュームになっているため、2つ目のコメントは完全途中状態ですが、続きはまた次回とさせていただきましょう。

とはいえもうほとんどポイントは触れた感じ(結論含め)ともいえるんですけどね。それでもあまりスッキリ解決した気がしない辺り、改めて大変難しいテーマだといえそうです。

次回改めてご質問の続きに具体的に触れていこうと思います。


アイキャッチ画像は、普通に難しすぎるネタだということで、難解な問題に苦しむ少年のいらすとをお借りしました(笑)。

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