分裂を見てみよう!

前回は過去イチレベルで時間がなく、何とも中途半端な形と言いますか、「分裂しよう」という記事タイトルのくせに別に分裂のぶの字にも入っていなかった…という体たらくでしたが、染色体形成の話から、当然そこに入らざるを得ないといえる「細胞分裂」の続きに参りましょう。

 

…というか死ぬほどどうでもいい点ですが、大体前回の記事で、更新した時点で1600文字ちょっとだったんですけど、その分量を最後アップ予定時刻直前の20分弱で書いていた形でしたから、僕の場合かなり急ぐと1時間で5000字ぐらい書ける感じで、もちろん常に全速力で書き続けられるわけでもないですし推敲も含めたらもうちょい生産量は下がりますけど、まぁ大体そのぐらいのスピードで、最近の記事は概ね1時間ぐらいかけて書いてる感じですね。

 

冷静に考えたら、「毎日1時間もこんな駄文書いてるとか、暇ですね…」って話の極みかもしれないんすけど(笑)、書くこと自体そこそこ好きですし、まあまあ楽しんでやってることでもあり、自分の人となりを知ってもらういいチャンスにもなってるでしょう…と考えての生産行為なので(本当になってるのかはともかく(笑))、飽きもせず気楽にやらせてもろてる次第です。

 

そもそも毎度「時間ないない」とかブツクサほざいてるなら、別に誰も頼んでないし毎日更新やめたら?って話でもあるんですが、別に毎日更新にこだわりも、そこまでそない熱意があるわけでもないですけど、幸い限界突破で完全に更新が無理だったことはこれまでなかったので、余裕がある間は、「毎日こんな1円にもならないしょうもねぇ長文書けるぐらいには、気持ちや生活にゆとりがあります」ってことをアピールしていこうかな、と思っとります(笑)。

 

…という全く本題とは無関係な前置きで記事水増しを図ったところで、細胞分裂の話に戻って参りましょう。

 

前回画像だけ貼って何の説明もしなかった、説明文込みのスクショ画像と、多少解像度の良いイラスト部分の拡大版を再掲する所から始めてみますが……

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/細胞分裂より

先ほどの画像をクリックして拡大した図

 

…まぁ「図の説明文の通りです」以外の何物でもないのですが、前回申し訳程度に書いていた通り、何度も話に出していた「染色体」というのは、実は細胞の中で常に存在しているわけではなく、細胞分裂の、特に例の「X字型」のものは中期になってはっきりと認められるようになる構造であり……

「分裂中の細胞」と「分裂を終えてのんびりしている細胞」とでは、どちらが割合が多いか…というかどちらがより時間がかかるのかというのは、まぁ何となく想像できるといえましょう……いや別に分裂にどのぐらい時間が必要かなんて見当もつきませんし特に想像できないかもしれませんが(笑)、実は、細胞というのは分裂期よりも分裂してない時期、専門用語で間期と呼ばれるいわば準備期(成長期、DNA合成期という)や、静止期(分裂サイクルから抜けて、分裂はしなくなった状態)の方が断然長いんですね!

ちょうど同じ細胞分裂の記事に、細胞周期(=細胞の状態の移り変わり)の概略図がありましたけど(↓)、

https://ja.wikipedia.org/wiki/細胞分裂より

…分裂期である「M期」は、全体の1/4しかないことが窺えます。


…と、これはまぁあくまで目安で、実際本当に間期(=英語でInterphaseで、ギャップを意味するG期と、その間にある、分裂した後に両者にDNAを均等分配するためにDNAをコピーする合成期……DNAポリメラーゼが働く反応ですね!)…が分裂期の3倍の長さかというと全然そんなことはないはずですけど、目安として、間期の方が遥かに長いというのはどの生物でも概ねそうなっている形だと思います。

 

そんなわけで、「細胞の中で、DNAは染色体として存在しているのです」と仰々しく語っていましたが、実を言うとそれは細胞の一生でいうとホンの一瞬のことであり、分かりやすく馴染みのある言葉を使って書いていただけで、正確にはそんなこともなかったのでした(笑)。

 

とはいえ、あくまで「凝集して染色体構造を取っていない」だけであり、核の中で、ヒストンにある程度のDNAが絡まった「ヌクレオソーム」あるいはその総体である「クロマチン」というものは存在していますから、例の「DNAを見てみよう!」的なキッズ実験で、「塩水を使うことで、ヒストンに絡まったDNAをなるべく解放してやる」という話は、(それが主目的ではない気は個人的にするものの)そこまでおかしい話ではない、という感じだといえますね。

 

そんなわけで、前回も貼っていた、細胞がピンク丸で描かれた最初のイラストは、間期の最後から分裂期全体を描いたものだったわけですけど、まぁ改めて、こんなのはどの教科書にも載っていますし、この説明の通りでしかないわけですけれども、やっぱり何となく感じる疑問としては、

「は?何がどうやってそんな風に変わっていくわけ?見てきたかのように描かれてる絵そのものが胡散くせぇけど、仮にそうだとして、そんなことが誰の命令も受けず勝手に自動的に起きるとかあり得なくない?仕組みが全く分からんのやが…」

…みたいな話があるのではないでしょうか。

 

これに関しては、まぁそうですね……とりあえず現象としては、「マジでその通りのことが現実世界で起こります、お暇なら顕微鏡で見れば納得いくでしょう」という話で、調べてみたら我らがキーエンス様が、蛍光染色した細胞が分裂する様子を収めた動画を紹介してくれていましたよ(↓)。

 

www.keyence.co.jp

 

…と思いきや、こちらは埋め込み動画で、上手いこと動画自体を記事中に貼ることができなかったため、我らがYouTube先生のお力をお借りしましょう……

 

cell division real-time imaging(細胞分裂 リアルタイム イメージング)と検索して出てきた、ちょうどいい長さでしかも美しいこの蛍光顕微鏡動画(↓)がパーフェクツですね!

 

www.youtube.com

 

うーん素晴らしい、先ほどのイラストにもありました、微小管という構造を作るタンパク質を緑の蛍光で、そして染色体DNAを赤色の蛍光で修飾しているのでしょう、見事に染色体が微小管の協力のもと、二つの細胞に分けられる様子が収められています。

 

…まぁ、自分の目で見ない限り、AIも発展した時代ですし、正直ぶっちゃけ、この程度の動画で言う程の感動も何もないかもしれませんけど(笑)、まだ動画など撮れなかった(というか、生きてる細胞を染色して、高倍率で見ることすら難しかった)過去の偉い人たちが、色々な瞬間の細胞の様子を記録して「このように進むのであろう」と考えた細胞分裂の様子その通りのことが実際に起こっているのは中々凄いことです。

 

ちなみに動画内の右下字幕にある通り、こちらの動画はNikonの顕微鏡を用いて撮影されたもののようで、僕もちょっと前に研究室で1台簡単な蛍光顕微鏡を購入しましたが、Nikonのものを選びました。

 

もう一つ迷ったのがOlympusでしたけど、顕微鏡はやっぱり今でも日本製が圧倒的に質もコスパも高い印象で、個人的にはオリンパスニコンが圧倒的にいいなと思えましたねぇ~。

 

蛍光顕微鏡は日々使っていますが、大変役に立っています。

 

まぁその辺の顕微鏡持ってます自慢はともかく(笑)、しかしこの染色体の形成ひいては細胞分裂について、現象としてはこの目で確認できるレベルで確実に起きていることなのですが、その仕組みに関しては……そうですね、究極的には、「DNAが染色体という構造を取る正確な原理については、まだ分かっていない」というのが答となると思います。

 

もちろん、この辺の話は本当に今でもなお研究が盛んな話で、「どんなタンパク質が関与しているか」みたいな各論的なものは色々分かっているものの、


「4種類のヌクレオチドと、20種類のアミノ酸とを組み合わせて、自分の手で人工的に必要なものを全て用意し、DNAを染色体に構造変化させることができるかというと…

(登場人物は、ヌクレオチドがつながってできるDNAとアミノ酸がつながってできるタンパク質だけなので、必要なものは揃っているはずだけど)

…現在の人類の技術では、全くできない」

 

という状況だ、ってお話ですね。


材料だけを渡されて、「はい、こうやって各分子を用意すれば、DNAとタンパク質から染色体を形成可能です」という所まで再現できて、仕組みが全て完全に解明されたといえると思いますから、まだまだそこまでではない、って形だといえましょう。

 

とはいえ、少しずつ色々なことが分かっているのも人類の叡智の賜物ですから、あまりにも細かすぎるっちゃ細かすぎますけど、次回はその辺の仕組みのサワリについて触れてみようかな、と思います。

にほんブログ村 恋愛ブログ 婚活・結婚活動(本人)へ
にほんブログ村