一連のくしゃみネタから、前回の咳のエチケット、通称セチケットの話を経て(そんな通称ねぇよ(笑))、コロナ禍の真っ最中に量産されていたのであろう、感染関連の話が他にもいくつか目に付きました。
その中から面白そうに感じた、「顔を触るな!」という、実は空気感染以上の感染源となり得る、「ウイルスを手で触って、そして顔の粘膜付近も触ってしまうこと」への注意喚起とその対策も載っていると思われる記事から見てみようかなと思います(↓)。
まぁ顔を触るなんて、本当に無意識でやっちゃうことで対策のしようもないようにも思えますけど、一体どんな話が挙げられているのか、今回も天下のクリーブランド・クリニックによるhealth essentials記事を参考にさせていただきましょう。
手を離して!顔に触ってしまうことのやめ方(Hands Off! How To Stop Touching Your Face)
顔を触るのはよくある癖ですが、いつやってしまうかを認識し、手から気を逸らすことで克服可能なものなのです
誰しもが皆、自分の顔を触っています。それは間違いなく、自分で自覚している以上にです。
深く考え込んでいるときは、手の上に顎を乗せるでしょう。強迫観念を拭い去るかのように、額をさすることもあります。その場でストレスを解消するために、こめかみをマッサージすることだってありますね。
では、どうすれば顔を触らなくなるのでしょうか?また、なぜ手を触れないことがそれほどまでに重要なのでしょう?行動健康臨床セラピストのカレン・タッカーLISW-S(監督指導権限付き認定独立型社会福祉士)に、その癖を直すためのアドバイスを伺いました。
顔を触りすぎると何が起こるの?
健康医療の専門家が顔を触らないように勧める理由のナンバーワンは、顔を触ることで病原菌をまき散らし、自分自身も病気になる可能性があるからです。
以下がその理由です。
呼吸器感染症は通常、感染者が咳やくしゃみをしたときに飛び散る飛沫を吸い込むことで感染します。しかし、この飛沫は、何かの表面に付着することもあるのです。
そのため、感染した表面を手で触った後に顔を触ると、雑菌が侵入して病気になる可能性を産み出してしまうのです。これには以下のような症状が含まれます:
- COVID-19
- インフルエンザ
- RSウイルス感染症(※一般的な呼吸器ウイルスの感染)
- 一般的な風邪
- 結膜炎
さらに、指についた汚れ、皮脂、その他の不純物は、毛穴の詰まりやニキビなどの原因になり得ます。
ある研究によると、人は1時間に9~162回も顔を触っているそうです。(凄い!)その内の半分近くは、目、鼻、口などの粘膜を触っているとのことです。
つまり、誰しもが思っているよりもずっと頻繁に顔を触っているわけです―汚れた指を雑菌が入り込みやすい場所に置いているんですね。
そして、それに近い頻度で手を洗っている可能性は、まずないことでしょう。
顔を触らない方法
手を顔から離すようにするということは、言うは易く行うは難しかもしれません。結局のところ、顔を触ることは習慣なのです。習慣を変えるには、ある程度の時間と思考が必要となります。
しかし、それは可能なのです!タッカー福祉士が、そのヒントを共有してくださいます。
意識を高める
顔を触ることのような癖を直す第一歩は、自分がいつそれをしているかを認識することです。手と顔の接触は、一日を通して大変よくあることです―そのほとんどは、気付いてさえもいません。
「ほとんどの場合、無意識の内に、あるいは髪をクルクル回すような神経質な動作としてやってしまっているものなんです」とタッカー福祉士が認めています。
ですから、手を顔から離すための第一歩は、単に、いつ、どれくらいの頻度でやっているのかを意識することなのです。
一般的に、人間は自分の癖に気付くよりずっと前に、他人の癖に気付くものです。そのため、他人の行動様式に目を向けることから始めてみるとよいでしょう。他の人がいつ、どのように顔を触っているかに気が付くことで、自分の癖を知る手がかりになるかもしれません。
お子様が退屈しているとき、手の平にあごを乗せていませんか?上司が会議中、目をこすっていないでしょうか?パートナーが鼻を掻くことは?
そして、自分自身も同じことをしていないか、自問してみましょう。
香りを使う
手や手首に香りがついていると、鼻(や顔の他の部分)に近付いたときにより気付きやすくなるかもしれません。
香り付きのハンドソープやローションを使ってみてはいかがでしょうか(もしご自身の肌に合うならば、ですが)。あるいは、手首の近くに香水やアフターシェーブ(※髭剃り後用のローション)を少しつけておくのもいいですね。
そうすることで、擦ろうとしてしまった時に、そのことに気付きやすくなることでしょう。そして、それを途中で止めることができるかもしれません。
マスクを検討する
COVID-19が大流行した時期にマスクを使用していたことが、顔を触る行為の減少につながった、という研究結果が複数存在します。結局のところ、鼻や口に簡単に手が届かなければ、触る可能性が低くなるのは理に適っていますね。
手を忙しく動かすようにする
元気に歩き回っている時以外は、何か両手を塞いで、いじり回すことができなくなるものを見つけてみましょう。手を動かし、何かに集中することで、手が顔に向かうのを防ぐことが可能となります。
以下をお試しあれ:
- ストレスボール
- ハンドスピナー
- 輪ゴム
- ペンまたは鉛筆
- 小さなおもちゃや動物のぬいぐるみ
- 滑らかな石または貝殻
- セラピー用の粘土
手の平に収まるものなら本当に、何でも抑止力になりますよ。
姿勢を変える
デスクやテーブルに座っている場合は、テーブルに肘をつかないようにしましょう。その代わりに、手と顔の距離を少し離してみてください。
両手を下にして座ってみましょう。または、膝の上で折り畳むなどです。あるいは、両手を脇に置くのもいいですね。
手が遠ざかれば遠ざかるほど、脳が手が顔に向かってくるのを認識する時間が増えます。
代替手段を用意しておく
時には、かゆみを掻く必要があります。あるいは、目やにを拭き取りたいかもしれません。よくあることですね。
そんなときのために、ティッシュを近くに置いておくことが役に立つことでしょう。手と顔の間に挟むバリアとして使えば、手で直接顔に触れることなく事を終えることが可能となります。
もちろん、それでも時々顔を触ってしまうことはあることでしょう。しかし、それを減らすことは、大いなる助けになり得ます。普段から石鹸で手を清潔に保つのも効果的です。
ところで、ここまで読む間に、どなたも恐らく5回くらいは顔を触ったことでしょう。お気付きになりましたか?
…うーん、まぁ、「人間は、1時間に9~162回も顔を触っているのです!」というのは面白い情報でしたが(一気に163回触って、「はい論破~」とかやりたくなる気もしますけど(笑)、「無意識に」って話なのでそういうことではないですね(笑))、全体的には何というかそこまで驚きもない、「これは革命的だ、絶対に実践しよう!」と思えるものはなかった気もしちゃいますね。
(逆に、こういうのを読んでいると意識してしまってやたら顔がかゆくなり、5回どころじゃなく何度も延々ポリポリと掻いてしまうものです(笑))
手遊び用の小物はいいアイディアかもしれませんが、これまた、普段触りまくった結果一番汚れているものがそれになり、小物があっても完全に顔タッチを防げるわけではないので、逆に不衛生になる気も…とも思えたものの、やはりそういう小物を使ってでも意識することが大切なのかもしれません。
個人的には、髪の毛がかかって払うことが一番あり得そうに思えるため、なかなかそんな理由で髪を切るのもアレかもですけど、髪を切ったり縛ったりするのは有効な気もしました。
世界情勢的にもそこまで心を砕くほどの話でもなくなってきたものの、なるべく触らない方が衛生的なのは間違いないため、気を付けるに越したことはないかもしれませんね。
