ここ何回かはおもむろに水疱瘡やら帯状疱疹やらという禍々しい病気について見ていましたが、一通り重要な話は出尽くした感じですね。
そんな訳で久々に脱線前のネタに戻っていく感じですが、直近の元ネタとしては、水遊びでの病気うんぬんというもので、この記事には他にもいくつか面白そうな話題がありました。
今回はその中から、塩素が目に与える影響についての記事を見てみようと思います。
既に水遊び記事内で、「実は塩素そのものが悪者ではないんです」みたいな記述がありましたが、より詳しくどんな影響があるのか、今回も短めの簡単な記事ではあるものの、チェックさせていただくといたしましょう。
塩素は目にどんな影響を及ぼすの?(How Does Chlorine Affect Your Eyes?)
それに加え、プール、湖、そしてスプリンクラーがどう目に影響を与えるかについて
プール、湖、ウォーターパーク、そしてスプリンクラー(※色々なものがありますが、ここでは恐らく庭先などにある、子供が浴びて楽しむこともある散水装置だと思います)は、暑い季節を涼しく過ごすのに最高です。しかし、こういった水に当たっている過剰な時間は、目に負担をかけないのでしょうか?塩素や汚染物質が、目の炎症や感染症を引き起こす心配をすべきなのでしょうか?様々な種類の水に遭遇する可能性がある中で、目を安全で健康に保つために知っておくべきことを、眼科医のリチャード・ガンズMD(医師)がご紹介くだいます。
プールの塩素水
塩素を使用する目的は、プールやウォーターパークを可能な限り清潔で安全に保つこととなっています。ほとんどの場合、この物質はその役割を果たしてくれています。しかし、化学物質であるため、目の表面に反応を起こすことはあり得ます。
「プールに入ったりウォーターパークで遊んだりした後2~3時間は、塩素によって目が少し赤くなったり、涙が出たり、光に敏感になったりする可能性があります」とガンズ医師が話しています。「水泳ゴーグルを着用すれば、この化学物質への暴露を減らせますね。痛みを和らげる最善の方法は、冷たく清潔な水か、生理食塩水で目を洗うことです。」
もし問題が数時間以上続くようでしたら、何かもっと深刻な問題が起きている可能性があります。
塩素は水中の有害なもののほとんどを殺しますが、全てではありません。一部のウイルス(アデノウイルスやピンクアイ(※結膜炎を発生させるウイルス)を含む)や細菌は、塩素処理された水でも生き残り、感染症を引き起こす可能性があります。
水に入る際、既に目に傷や炎症があった場合は、細菌やウイルスが問題を引き起こす可能性が高くなります。例えばコンタクトレンズは目の表面を刺激し得るため、より感染しやすくなってしまうことでしょう。
ポイント: 目の手術を受けた方は、術後少なくとも2週間はプールに入らない―または頭を水につけることを避ける―ようにしましょう。
湖や池の淡水
塩素処理された水とは異なり、湖や池の淡水にはアカントアメーバ(※淡水域に棲む、病原性のアメーバ)を含む細菌やその他の生物が含まれている可能性があります。アカントアメーバは治療が困難な稀な感染症を引き起こします。また、井戸水にも蔓延しています。
この症状(アカントアメーバ角膜炎)は、コンタクトレンズ着用者により多く見られるものです。この感染源は、炎症部や切り傷に触れると眼に入り込んできます。また、感染した水がついた手で目を触ったときにも感染する可能性があります。
繰り返しになりますが、コンタクトレンズ着用者は、目への刺激や手と目の接触が多いため、より感染しやすいのです。
ポイント: 井戸水を使用する場合、このタイプの感染を避ける最善の方法は、コンタクトを装着する前に手が完全に乾いていることを確認することです。
アカントアメーバ角膜炎は処方型の点眼薬で治療可能ですが、早期診断が重要です。放置しておくと、視力障害や失明の原因になることさえあり得ます。しかし、この病気はコンタクトレンズ着用者100万人あたり約33人しか発症しない非常に稀な病気ではあります。
ホースからの水について簡単なメモ
庭のホースやスプリンクラー、あるいは水鉄砲を使って涼をとる場合、もうひとつ注意しなければならないことがあります。
「ホースからの水は通常安全です」とガンズ医師がおっしゃいます。「しかし、至近距離で人の目に水をかけたり撃ったりするのは安全ではないことを肝に銘じて(および、お子様に注意がけをして)ください。目に水が勢いよく当たると、障害を引き起こす可能性があります。」
感染の兆候の見つけ方
目の感染症の典型的な兆候には以下が含まれます:
- 充血
- 痛み
- 黄色っぽい、または粘液状の排出物
- 視力障害
- 光に対する過敏症
- 腫れ
アカントアメーバ角膜炎も同様の症状を呈しますが、過度の流涙や目に何かが入ったような感覚を伴うこともあり得ます。
素早い治療で視力を守りましょう
目の感染症が疑われる場合は、直ちに眼科を受診して検査を受けることが肝心です。
眼感染症の治療は原因によって異なります。しかし、治療には以下が含まれることでしょう:
- 痛みを和らげるための温湿布
- 点眼薬
- クリーム
- 抗生物質
「感染症が正しく迅速に治療されないと、網膜に損傷や傷跡を残すことがあります」とガンズ医師が語っている通りです。「そして、それは長期的に視力に影響を与える可能性があるものなのです。」
なんと、むしろこないだの水遊び記事の1文、「塩素自体は基本的に目に害はなく、汗や尿の成分と一緒になることで悪さをするのです」という話の方がよっぽど詳しかったと言えるレベルで、今回の記事は小学生でも薄っすら知ってる内容でしかなかったですね…!
今回はその話はなかったものの、これは途中にも挙がっていましたが、目薬として生理食塩水そのものを使うこともあるわけで、実際、細胞外液にも塩化物イオンはそこそこ含まれていますから、塩素(塩化物イオン)そのものが目に害をなすことがないのは当たり前だといえましょう。
(もちろん、高濃度の塩素は確実に細胞ダメージを与えますけど、飲用水やプールの水にそんな濃度の塩素が加えられているわけはない、ってことですね。)
あまりにも当たり前に加えられていて見過ごしがちですが、塩素の殺菌効果は本当に尋常じゃないレベルで素晴らしいものがあり、逆に塩素が加えられていない国の水道水や、あるいはインドの川なんかは、もう一発で体調を壊すなんてのも、経験したら身をもって実感できる話の1つかもしれませんね。
…って、僕はまぁ幸いその経験を自らの身で実感したことはないですけど、実験なんかで超純水を使ったり微生物培養には一家言をもっているためそこそこ詳しいつもりなんですが、本当に、インドを槍玉にあげて申し訳ないですけれども、インドでは、シャワーの水をちょっとでも口に入れてしまった時点でアウト、下手したら水道水で歯磨きをしてしまった時点で下痢ピー確定…なんて言いますからね(歯磨きは、絶対にボトル水でやる必要あり)、途中挙がっていた「池や湖で泳ぐ」というのも、「今時そんなことする人なんているのか?!」と思えるものの、いざ何かの機会で遊ぶ際は、微生物やウイルスには十分お気を付けください(できれば、適切に塩素処理された水以外には触れない)、というお話でした。
