NMNのサプリは効果アリ?

今回も引き続きいただいていたマシュマロを見て行く形ですが……おっ、今回は、初めて婚活とは一切まるで関係ないご質問ですね!

 

#88:2025年12月26日 13時ごろ

 

なぜそんなご質問が突然届いたのかは分かりませんが、むしろそういう本題とは関係ないネタこそ、話が意外な方向へ広がって何かいい形につながる可能性のある非常に面白いものだと言えますし、婚活以外のコメント・ご質問も大歓迎・大感謝の極みであることをまずはお伝えするとともに……

 

…とはいえ、「なぜ?」と言いつつ、実は僕自身、似たような関連ネタを以前の記事で取り上げたこともありましたし、完全な専門分野というわけではないのですが、一応生化学的なものが専門ではあるため、僕がこの物質に関してどう思うのかについてを、好奇心としてお尋ねいただけたのかもしれませんね。

 

(具体的には、信じられないぐらい偏った食事(というか毎日同じメニュー)を摂っている僕ですが、流石にそれでは不足している栄養素もありそうなので、サプリ自体は毎日飲んでいる、という話(↓)や…

 

con-cats.hatenablog.com

 

…あとは、ご質問の主役、NMNについては、NMNという名前は出て来ていないですけど、ほぼ同じ(というか、体内で変換される)物質である、NADについて、少し細かく見ていたことがありました。

この記事(↓)に始まり…

con-cats.hatenablog.com

 

…そこからの続き記事ですが、この記事(↓)では、「実はビタミンの一種なのです」なんてことにも触れていました。)

 

con-cats.hatenablog.com

 

最初のサプリ記事で書いていた通り、僕は、今現在はマルチビタミン&ミネラルを飲んでいるだけで他のサプリは飲んでいないため、少なくとも僕自身はこのNMNは摂取していないのですが…

(確かその後どこか別の記事で、コストコで買ってるマルビタの現物(あぁ、当時はまだ別の、地元スーパーで売ってる別ブランドのものだったかもしれませんが)の画像も載せていた気がします…

…検索したら、この記事(↓)でしたね、むしろこちらの方が古い記事でしたが(笑))

con-cats.hatenablog.com

 

…と、御託はともかく、NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)というのが何者なのかという点から、ごく簡単に振り返っておきましょう。

 

先ほど貼った以前の記事でも書いていましたが、「ニコチン」と聞くとタバコの有害物質がまず浮かぶ気がするんですけど、これは全く関係ありません

 

いや、分子内にニコチン構造があるため全く関係ないってこたぁないんですけど、ちょうど「塩素」と「塩酸」ぐらい、物質としては全く性質から役割から全然違うものだということですね。

 

具体的には、NMNというのは、体内でNADに変換されるものであり(専門用語で、NMNはNADの前駆体であるという関係です)、NADというのは、先ほど貼っていたリンクカードの概要文にも表示されていた通り、呼吸で使われる超スーパーウルトラ大切な分子で、分かりやすく言えば、呼吸をした時に出てくる水素とくっついたり離れたりすることで、めっちゃ重要な役割を果たしていると、まぁあんま分かりやすくないかもしれませんが(笑)、そんな分子であるわけです。

 

(なお、NMNの「ニコチンアミド・モノヌクレオチド」という名前と、NAD「ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド」という名前を比べると明らかな通り、違いは「モノ」と「」で、「モノ」はモノレールなどで使われる「1」という意味、「ジ」は日本語の音も近いですけど「2」という意味なので、違いは

「NMNでは1つだったヌクレオチドが、NADでは2つになっている」

というものですね。

 ちなみにその1つ増えたヌクレオチドは「アデニン」という物質なので、「アデニン・ジヌクレオチド」という名前になっているという、中身を知れば非常に分かりやすい違い/名前になっています。)

 

名前はともかく、これも以前の記事で書いていた通り、「呼吸で働く」と聞くと、もしかしたら「息を吸って吐く中に、そのニコチンなんたらが含まれてるの?」と思われるかもしれないのですが、これは実はそうではなく、そもそも「呼吸」というのは日常生活では「空気を吸って吐くこと」なわけですけど、もちろんそれで間違いはないのですが、代謝学的には全然違う反応を指すもので、

「食べた物(有機物、具体的には炭水化物・タンパク質・脂肪)を分解していく中で、効果的にエネルギー(具体的にはATP)を得るための、体内で起こっている化学反応」

のことであり、その代謝経路の中でめちゃんこ重要な役割を果たしているのがNAD(そしてそれを作るNMN)だという話なのでした。

 

(つまり、我々はなぜ呼吸するかというと、手足や、もちろん心臓や内臓を動かすためには大量のエネルギーが必要なわけですけど、そのエネルギーを食べた物から引っ張り出すために息をしている…というのが、ざっくりしすぎですが詰まるところ呼吸ってのはそういうことなわけですね。

 人間はコンセントからエネルギーを得られないので、食べた物からエネルギーを作らなきゃいけないわけですけど、発電機の代わりの体内エネルギー産生ステップにあたるものが、呼吸だということです。)

 

とはいえ、サプリとしてのNMNは、そういった「呼吸反応で、エネルギーを産み出す!」という点よりもむしろ、別のポイントに重点を置いているようです。

 

これまた先ほど貼った以前のニコチン・NAD記事で書いていた通り、NADというのは水素のやり取りがメインの役目なんですけど、「水素のやり取り」というのは化学的には「酸化還元反応」と呼ばれるものであり…

(「酸素がくっつく」ことが酸化というのは中学生でも知っていることですが、これは高校化学の知識として、分かりやすく書くと、「水素がくっつく」ことはちょうど真逆の還元にあたる反応となります)

…呼吸以外の場面でもその酸化還元反応に大きく関わっているNADを摂取することで、体内の酸化還元バランスを保ちやすくしてあげよう、というのが、極めてざっくり大まかすぎるまとめですが、NAD(その前駆物質NMN)サプリの目的になっている形ですね。

 

「酸化」というのが老化に関わる要因のひとつとなっているというのは、どなたも何となく聞いたことがあると思いますし、酸化した鉄クギなんかを見たら「確かに何かボロボロになりそう…」と理解しやすい話ではないかと思うんですけど(それはあくまでイメージであり、体内での細胞老化と錆びた鉄クギとは全然別物ですけどね)…

体内の酸化還元サイクルを上手く回してやることで、「フリーラジカル」や「スーパーオキシド」みたいなそういう老化に関係するとされる反応性の高い物質(=とても強い酸化剤)が体内に溜まることを防いで、老化を防ぐ=アンチエイジングの効果を期待して使われているというのが、分かりやすく書いたNMNサプリの売りだということになるわけですが…

 

長々と基礎知識を書きましたけど、僕はサプリの専門家でも検査官でもないので実際の効能や臨床試験結果のデータまでは分からないんですけど……

 

一応、調べた限り、まず「なぜ直接体内で使われているNADではなく、NMNという一回り小さい前駆体の形でサプリとして摂取しているのか」という点ですけど、これは、ヌクレオチドが1つ追加されたNADは分子が大きすぎて、腸管では効率よく吸収されにくい(=NADで摂取しても、身体の中に吸収するために、結局体内で一度NMNや類似の前駆体に分解されてから再利用される必要がある)というのがその理由のようで…

 

また、近年論文で報告されていた面白い話として、小腸上皮にはNMNの体内吸収に関与する可能性のある、独自の取り込み機構(Slc12a8と呼ばれる分子)が存在している…という報告もなされているようで、こういったルートの存在により、NMNは体内で比較的効率よく吸収されてNADへと変換され、酸化還元反応をスムーズに回すために働いてくれるのではないかと、おそらくそういう視点からも現在より着目されている分子なのではないかなと思います。

 

(こちらが、日本人と思われる著者の方も貢献している、そのSlc12a8に関する2019年の論文です↓)

pmc.ncbi.nlm.nih.gov

 

例によって僕は自分では飲んだことがないですし、治験結果や体験レビューなども全く追っていませんけど、少なくとも理論上は「アンチエイジングに効果がある」という期待をすることは出来そうに思えますね…!

 

もちろん、アンチエイジングの効果を測ること自体が中々難しそうですし、期待通りの効能があるかどうかは僕には分かりませんけど、少なくともサプリで摂取するレベルであれば害はないと思いますから(何せ、以前の記事でも触れていた通り、これは別名ビタミンBの一種と言えるものですしね)、飲んで悪いことはないんじゃないかな、なんて気もします。

 

せっかくなので「NMN reviews」も検索してみた所、フォーブスの健康記事がヒットしてきましたが(↓)…

https://www.forbes.com/health/l/best-anti-aging-treatments-v1/?kh1=Best%20NMN%20Supplementsより

…あれ、「NMN supplement」で検索したら、検索結果も論文も概ね「anti-aging effects」がメインだった気がするんですけど、こちらフォーブスランキングのトップReadyRxというサプリは、

「90%の人が、more energized, focused & recover faster in days(より活力がみなぎり、集中力が高まり、回復の日数がより早まる)」


と書かれていますし、むしろ「呼吸効率を上げて、エネルギー爆誕!」という、より本来のNMN/NADの役割に近い効能が報告されていますね……

(まぁ、「エネルギッシュになる」ことは、それすなわち「若返る」ことと同義だとも言えわけですが)

 

…と思ってよく見てみたら、このReadyRxというものは、NAD+ injectionsという、サプリというよりむしろ、NADを直接体内に注射する医薬品として流通しているものだそうで、それサプリじゃなくてもうドラッグ(医薬品)じゃん(笑)…と思えるものだったので、これはイメージしていたNMNサプリとはちょっと違いそうですね(笑)。

 

まぁでもページ上部の文を見たらやっぱり「Anti-aging treatments」とありますし、少なくともNMN/NADを摂取することで老化対策になるという報告は複数存在するようですから、期待しても良さそうな印象です。

 

お値段にもよりますけど、クドイですが理論上は完全に理に適っているし臨床報告も十分あるようなので、試してみるのも悪くないように思えます…!

 

…まぁ僕は、そこまでアンチエイジングを意識していないので、僕自身は多分飲みませんけど(笑)、科学的根拠のないエセサプリではまったくない、あらゆる生物の体内に大量に存在している、信頼に足る物質なのは間違いない感じですね。

 

大変面白いご質問、誠にありがとうございました。

 

もし実際に試されて、「飲んでみたけど、もう元気ハツラツよ」みたいなことがあったら、ぜひお伝えいただけるととても嬉しいです(笑)。

 

引き続きマシュマロは絶賛大募集中です!

marshmallow-qa.com