全項目を細かく見ていることもあり、かなり長くなっております移民ビザ申請書・DS-260のサンプルファイルを見ていくシリーズも、今回で見終えてしまうといたしましょう。
改めて、immihelpのDS-260サンプルPDFをお借りしている形です。
無許可で勝手に借りていますが、商用利用でもないので大丈夫だということを期待したい所ですけど、アップしてくれた方にはこの場を借りてお礼申し上げます。
前回は、Work/Education/Training(仕事/教育/研修)セクションを途中まで(=現在・過去の職歴・学歴の記入欄)見終えていましたが、続いては「Additional Work/Education/Training(追加の職歴/学歴)」という項目なんですけれども……

仕事や教育に関する情報についてのコーナーのはずが、なぜか、「Have you traveled to any countries/regions within the last five years?(直近5年間で、どこかの国/地域に旅行したことはありますか?)」という、もちろん国務省的には抑えておきたい情報ではあると思えるものの、なぜこのセクションで…?と思える質問が用意されていました。
まぁ一応どっか別の国で働いた経験があるのかどうか聞きたいのかもしれませんが、しかし答えるのは国名だけで、特にそこで何をしたとか答える欄は見当たらないため、よく分からないコーナーにも思えます。
仕事経験というより、単なる渡航経験の質問ですね。
また、選択メニューにどんな国が並んでいるかのスクリーンショットもなかったため、どこが挙げられているのかも不明なのですが、改めて、数日の観光旅行は言うまでもなく、「飛行機の乗り継ぎで一瞬降り立った場所」とかでも、絶対に漏らさず全て回答すべきだと思います。
(おそらく「Other」という選択肢があるので、もし国名がリストになかったら、Otherを選んで入力した方がいいでしょう。)
乗り継ぎで立ち降りただけの空港とか、そんなの答える意味もない気もするものの、情報は少ないより多い方が絶対にいいですからね…
…まぁ何度も「この審査は確認程度で、必ず通ります」とか書いてますけど、とはいえ心象がいいに越したことはありませんし、もしかしたら待ち時間が短くなる可能性もあるかもしれませんから、出来る限り最善を尽くすのがベストだと言えましょう。
リストから選択するだけなので、楽なコーナーですしね。
(なお、このセクションは、申請者の所在地として「イラク」を選んだ場合に質問項目が変わるということが参考PDFに明示されていたので、アメリカ側は基本的にイラク他中東諸国への入国歴を確認したい感じなのかもしれません。
ちなみに、2011年以降にイラクに入国したことがある人は、現在、ビザ免除プログラムであるESTAを使ってアメリカに入国することができなくなっています。数日の観光旅行でも、イラクに行ったことがある人は、ビザが必要になるわけですね。)
そしてこの質問項目の後半では、軍隊に入ったことがあるかどうかについて聞かれていますが、例ではYesとなっているものの、まぁ大抵はNoでしょうか。
(一応、自衛隊の経験がある方は、Yesと答えた方がいいようには思えます。その場合、下の項目に部隊名や階級を答える形ですね。)
という所で職歴セクションは終わり、続いてはPetitioner Information(請願者情報)で、こちらは僕自身の情報を入力する所ですね。

最初に「Petitioner is my」として、関係性を選択する項目がありますが、例では「Father」となっているものの、ここは「Spouse(配偶者)」を選ぶ所ですね。
その下は、名前・住所・メールアドレスを記入するいつもの入力欄です。配偶者である僕の情報を入力しましょう。
と、ここからはこの手のビザ申請書によくある、Security and Backgroundセクションで、まずはMedical and Health Information(健康既往歴)についてのコーナーです。

かなり長い上、基本的にはどれも安全な方の回答をするだけになると思われますし、上から順に聞かれていることのポイントだけ列挙していこうと思います。
Q: 結核(英語での略称TB)のような感染症に罹ったことはありますか?
Q: アメリカの法が定める予防接種ワクチンを受けたことを証明する書類がありますか?
(※これは重要ですね、これを申請する時点ではNoでも何も問題ありませんが、もし受けていない予防接種があれば、受けてくる必要があります。
ちなみに僕も永住権申請の際、受けていないものがあったので薬局で受けてきました。
また、ここはおそらく多くの人がNoだと思いますけど、Noの場合は説明入力欄が出てくるようですが、状況に応じて以下の文を答えておけば良いでしょう。
- 日本語の接種記録はあるけど英語ではない→
I have records in Japanese, but I will follow the vaccination requirements during the medical exam. - 受けていない or 記録がない→
I do not have any vaccination records but will comply with all medical requirements at the time of the medical examination. - 子供の頃に受けたかもしれないけど詳細は不明→
I likely received some vaccinations in childhood, but I have no written documentation. I will take any required vaccinations at the medical exam.)
Q: 自分自身または周りに危害を及ぼす可能性のある、精神または身体的な症状がありますか?
Q: 薬物の違法乱用または中毒である、または過去にそうだったことがありますか?
最初のセクションの質問は以上ですが、まだまだその他の質問項目が続きます、長いので、以下もさくさく参りましょう。
こちらは犯罪情報に関する質問ですね。

Q: 犯罪で逮捕または有罪判決を受けたことがありますか?(恩赦や特別措置を受けた場合も含みます)
Q: 麻薬関連の法律に違反した、または違反の共謀に加わったことがありますか?
Q: 麻薬取引に関与した人物の配偶者または子供であり、過去5年以内にその活動から利益を得たことがありますか?
Q: 米国で売春や違法な性産業に関与するつもりですか?または、過去10年以内に売春や買春に関与したことがありますか?
Q: マネーロンダリング(資金洗浄)に関与したことがありますか?または今後関与するつもりですか?
Q: 米国内外で人身売買に関与した、またはその共謀をしたことがありますか?
Q: 米国大統領により「深刻な人身売買に関与している」と認定された人物を支援、加担、共謀したことがありますか?
Q: 人身売買に関与した人物の配偶者または子供であり、過去5年以内にその活動から利益を得たことがありますか?
続いてセキュリティ1です。

Q: 米国内でスパイ行為、破壊活動、輸出規制違反、またはその他の違法行為を行うつもりですか?
Q: 米国内でテロ活動を行うつもりですか?または過去に行ったことがありますか?
Q: テロリストやテロ組織に対して、資金援助などの支援を行ったこと、またはその意図がありますか?
Q: テロ活動(テロ組織への資金援助などを含む)に関与した人物の配偶者または子供であり、過去5年以内にその活動に関与したことがありますか?
Q: テロ組織の構成員、または代表者ですか?
Q: 集団虐殺(ジェノサイド)を命令、扇動、実行、支援、またはその他の形で関与したことがありますか?
Q: 拷問を命令、扇動、実行、支援、またはその他の形で関与したことがありますか?
Q: 超法規的殺人、政治的な殺人、またはその他の暴力行為を命令、扇動、実行、支援、またはその他の形で関与したことがありますか?
Q: 子供兵の徴用または使用に関与したことがありますか?
Q: 政府関係者として勤務していた際に、宗教の自由に対する重大な侵害に直接または責任をもって関与したことがありますか?
以下、セキュリティ2です。

Q: 共産党やその他の全体主義政党のメンバー、または関係者ですか?
Q: コロンビアのFARC、ELN、AUCといった武装組織を直接または間接的に支援したことがありますか?
Q: 政府や政治的立場を私利私欲のために悪用し、アメリカ人が所有権を主張する外国の財産を没収または接収したことがありますか?
Q: 上記のような財産の不正接収に関与した人物の配偶者、未成年の子供、または代理人ですか?
Q: 女性に本人の意思に反して中絶を強制したり、男性または女性に不妊手術を強制した人口抑制政策の実施に直接関与したことがありますか?
Q: 米国が化学兵器禁止条約に関連して取得した機密ビジネス情報を漏洩または売買したことがありますか?
Q: 上記のような機密情報の漏洩や売買を行った人物の配偶者、未成年の子供、または代理人ですか?
次は、移民法違反についてですね。

Q: 詐欺、虚偽の申告、またはその他の不正手段で、ビザ・米国への入国・その他の移民関連の利益を自分または他人のために得ようとしたことがありますか?
Q: これまでにどこかの国から強制送還されたことがありますか?
…と、短いものかと思いましたが、最初の方で、「アメリカに入国したことがありますか?」の問いにYesと答えていた場合、質問項目が増えるようです。

Q: 詐欺、虚偽の申告、またはその他の不正手段で、ビザ・米国への入国・その他の移民関連の利益を自分または他人のために得ようとしたことがありますか?
Q: これまでにどこかの国から強制送還されたことがありますか?
Q: 強制送還や退去処分に関する審理の対象となったことがありますか?
Q: 過去5年以内に、強制送還や入国拒否に関する審理に出頭しなかったことがありますか?
Q: 米国のビザで許可された滞在期間を超えて滞在したり、不法滞在またはビザの条件に違反したことがありますか?
Q: 移民国籍法(INA)274C条に基づく民事制裁の対象となっていますか?
Q: 過去5年以内に米国から退去命令を受けたことがありますか?
Q: 過去20年以内に、2度目の米国からの退去命令を受けたことがありますか?
そしてアメリカ入国経験のある場合は、移民法違反の2も出てくるようです。

Q: 過去10年以内に、米国に不法滞在し、その結果として退去命令を受けたことがありますか?
Q: 重罪で有罪判決を受け、米国からの退去を命じられたことがありますか?
Q: 米国に180日以上(ただし1年未満)不法滞在し、過去3年以内に自主的に出国したことがありますか?
Q: 過去10年の間に、1年以上または累計で1年以上、米国に不法滞在したことがありますか?
最後に、その他の質問1…

Q: 米国の裁判所によって親権が認められた人物から、米国市民の子供を国外に留め置いて引き渡さなかったことがありますか?
Q: 他人が、米国市民の子供を国外で正当な親権者に引き渡さないよう意図的に手助けしたことがありますか?
Q: 米国の法律や規則に違反して投票を行ったことがありますか?
Q: 税金を逃れる目的で米国市民権を放棄したことがありますか?
Q: 1996年11月30日以降に、学生(Fビザ)として米国の公立小学校または公立中高等学校に通い、その費用を返還していないことがありますか?
Q: 熟練または非熟練労働を目的に米国への入国を希望していますか?その場合、労働長官による認可をまだ受けていませんか?
Q: 海外の医科大学を卒業し、米国で医療業務を行おうとしていながら、米国医師国家試験または同等の試験にまだ合格していない状態ですか?
そして、その他の質問2で、セキュリティに関する質問は終わりですね。

Q: 米国で医療業務を行おうとしている医療従事者でありながら、外国看護学校卒業生委員会(CGFNS)または同等の認定機関からの認証をまだ受けていない状態ですか?
Q: 米国市民権を恒久的に取得する資格がない立場ですか?
Q: 戦時中に徴兵を逃れるために米国を出国したことがありますか?
Q: 一夫多妻制を実践する目的で米国に入国しようとしていますか?
Q: 元Jビザの交換留学生で、まだ2年間の本国滞在義務を果たしていませんか?
Q: 米国国土安全保障長官から、故意に虚偽またはでたらめな亡命申請を行ったと判断されたことがありますか?
Q: 米国入国後に公的扶助(生活保護など)に頼る可能性が高いと考えられますか?
最後は、アメリカ版マイナンバーカードこと、アメリカ生活を送る上で最重要なものと言えます、ソーシャルセキュリティーカードについてですね。

Q: ソーシャルセキュリティーナンバーを申請したことはありますか?
Q: アメリカ社会保障局に、ソーシャルセキュリティーナンバーとカードを発行してもらいたいですか?
Q: このフォームの情報を、ソーシャルセキュリティーナンバー(SSN)の割り当ておよびカードの発行のために、アメリカ国土安全保障省、社会保障局、およびその他必要な米国政府機関に開示することを許可しますか?また、社会保障局があなたのSSNを国土安全保障省と共有することを許可しますか?
SSNは銀行口座開設などあらゆる場面で必要になるので、最後の質問2つは普通にYesと答えればOKだと思います。
…という所で、長々とお疲れ様でした、全て回答を終えたら、署名&送信ページになるようです。

一応、最初に「誰かにアシストしてもらって入力している」とした場合、入力項目が少し変わるようですけど、まぁそもそも本人が自分で申請しているという体を取ればいいですし、この画面で、自分の名前を入力して終わりですね。
各質問は、もちろん正直に答えるのが最重要ですけど、「入国後に生活保護に頼る可能性が高いと思いますか?」とか、仮にそうでもYesって答えるメリットなくない?と思えますし、まぁそういった客観的な事実がないものは、安全な方を答えるので問題ない気がしますね(笑)。
補足する部分も特にありませんが、一応、気になる点についてちょっと触れてみようと思ったんですけど、相変わらず長くなりすぎているのでまた別のタイミングにしようと思います。