善玉コレステロール(HDL)について知っておこう

 「コレステロールとコーヒー」に関する記事を皮切りに、前々回は「善玉コレステロールの増やし方」という記事を見ており、さらに前回は「コレステロールの減らし方」という記事を見ていたわけですけど、コレステロールに関しては他にもいくつか記事が目に付きました。

 

既に何度も触れていて今更ですが、そもそもコレステロールというのはどういうものなのかについて、普段見ているhealth essentials記事ではなく、医療用語解説系のHEALTH LIBRARY記事が挙げられていたので見てみたら、(ライブラリー記事の方はイラストがない記事も散見される中)イラストもあり、しかもライブラリー記事にしてはそれなりに短めだったため、せっかくなのでこちらを参照してみようと思います(↓)。

 

my.clevelandclinic.org

 

しかし、コレステロールそのものは、もうずーっと前、このブログ最初期の脱線ネタ・楽しい有機化学コーナーで触れたことがありましたが(↓)…

 

con-cats.hatenablog.com

 

…脂肪の一種というのはどなたも何となく想像がつくと思うんですけど、ここでも見ていた通り、善玉・悪玉の区別をする際に使われるHDL/LDLというのは、実はこのコレステロールにくっついているタンパク質の種類でしかないんですよね。

 

それに関して言えば、せっかくイラスト付きの記事だったのですが、このイラスト、HDLの方がLDLよりも何となく大きく描かれているように見えるんですけど(まぁ特に大きさは意識されていない、単なる模式図にも見えますが)、実はこれは全く正確ではなく、HDLは「高密度」という名だけあって、「ギュッと詰まっている」ボール、つまりLDLよりも大きさが小さいものになっています。

(まぁ、別に「ギュッと詰まって、しかも大きい」ってことはあり得るので、正確には「密度」と「大きさ」に相関関係はないんですけど、一応現実としてはそのイメージ通り、HDLの方がギュッと中身が詰まった結果、より小さい球体となっています。

 この辺は大学の生化学で学ぶ話ですが、検索したら医学関連のQ&Aサイトにちょうどいい図があったのでお借りさせていただきましょう(↓)…

 

https://thoracickey.com/lipoprotein-disorders-and-cardiovascular-disease/より

…右半分はHDL/LDL以外の脂質タンパク質複合体ですが、横軸が大きさなので、HDLはLDLの半分とかそこらのサイズしかない感じですね(縦軸は密度で、下にあるほど密度が大きいという変な図ですが))。


まぁ大きさなんて知った所でコレステロール値が良くなるわけでもなし、どうでもいいんですけど(笑)、図を見ていて気になったので一応触れておきました。


では、より意味のある医学的な話について、早速HEALTH LIBRARY記事に参りましょう。

 

HDLコレステロール(HDL Cholesterol)

HDLコレステロールとは、健康的な値であれば心臓病のリスクを低下させてくれるという理由から、「善玉」コレステロールと呼ばれています。正常範囲は男性で40~80 mg/dL、女性で50~80 mg/dLです。かかりつけの医療機関で、簡単な血液検査によって数値を調べることができます。HDLは高密度リポタンパク質(high-density lipoprotein)の略となっています。血液中のコレステロールを運ぶ粒子の名前です。

 

HDLコレステロールって何?

HDLコレステロールは血液中の物質で、かかりつけ医が心血管疾患のリスクを把握するのに役立つものです。脂質(リピッド)の一種です。HDLコレステロール(HDL-Cとも呼ばれます)は、LDLコレステロール、VLDLコレステロール、およびトリグリセリド(中性脂肪)などと共に、脂質パネルの結果に表示されます。

一般的に、HDLコレステロール値が正常値の高い方にあれば、心臓病のリスクが低いことを示唆しています。このことから、HDLコレステロールは、低く保つべきLDLコレステロールとは異なるものとして扱われています。

しかし、HDLコレステロールが高すぎるのもよくありません。異常に高い場合は、脂質異常症(善玉コレステロールと悪玉コレステロールのバランスの異常)の可能性があるかもしれません。かかりつけ医が、心臓と全身の健康をサポートするために、HDLコレステロールを正常範囲に保つお手伝いをしてくれることでしょう。

 

血液検査で、HDL(「善玉」コレステロール)の量が分かります。

 

(※Blood=血液(この図だと血球っぽいですが…)、Blood vessel=血管、Males=男性、Females=女性)

 

HDLって何?

HDLは、高密度リポタンパク質の略称です。リポタンパク質は、脂質(リピッド)とタンパク質からできた粒子です。

リポタンパク質は血液中を循環しています。ちょうど、バスのようなものと言えます。リポタンパク質の主な仕事は、コレステロールを体内の必要な細胞に運ぶことです。コレステロールはその化学構造上、血液中を単独で移動することができないため、乗り物が必要なのです。

HDLは血液中を移動する「バス」の一種に過ぎません。LDLとVLDLは他のタイプです。脂質パネルでは、採血された瞬間に、それぞれのタイプのバスに乗っているコレステロールの量が分かります。

つまり、HDLコレステロールとHDLは同じものではないのです。HDLは粒子または「バス」を指しており、HDLコレステロールはそのバスの乗客の一部を指しているわけです。しかし、ほとんどの人は、両方の言葉を血中のコレステロール値を指すのに使っています。

 

なぜHDLは「善玉」コレステロールと呼ばれるの?

HDL粒子が「善玉」であるのは、正常値より高値にある場合、心臓病のリスクが低くなると専門家によって結論づけられているからです。HDL粒子は血液中の余分なコレステロールを拾って肝臓に運びます。その後、肝臓はこのコレステロールを分解し、うんちを通して体外に排出します。血液中のコレステロールが多すぎると、動脈壁にプラーク(脂肪の塊)が蓄積するリスクが高まるので、これは良いことです。

余分なコレステロールを拾って肝臓に運ぶには、血液中に十分なHDL粒子が必要となります。HDLはまた、炎症と闘い、血栓を予防する役割も果たすので、その点でも有用です。

 

HDLコレステロールの正常範囲は?

成人のHDLコレステロールの正常範囲と異常範囲は以下の通りで、性別によって異なります:

  • 低HDL: 40 mg/dL未満(男性)または50 mg/dL未満(女性)
  • 正常HDL: 40~80 mg/dL(男性)または50~80 mg/dL(女性)
  • 高HDL: 80 mg/dL以上(全員)

子供や10代の若者の場合、正常なHDL値は45~80 mg/dLです。

 

HDLが低い原因

HDLコレステロールが低くなり得るのは、以下を含む多くの理由があります:

  • メタボリックシンドローム: こちらは心血管系疾患の危険因子が組み合わさったもので、HDL値が正常値より低いことも含まれます。
  • BMIが25以上: 過体重や肥満はHDLを低下させます。
  • 喫煙またはタバコ製品の使用: タバコにはHDL値を低下させるニコチンが含まれています。電子タバコを含む全てのタバコ製品にはこの有害な作用があります。
  • インスリン抵抗性: 過剰な脂肪は、体内のインスリンの血糖管理を困難にします。その結果、HDLが低下する可能性が出てきます。
  • 家族性複合高脂血症: この遺伝的疾患により、HDLコレステロールが極端に低く、またLDLコレステロールが極端に高くなってしまいます。
  • ApoA1欠損症: この遺伝的疾患を持つ方は、アポリポタンパク質A1が十分合成されません。これはHDLの重要な構成要素です。
  • タンジール病HDLコレステロールを極端に低くする遺伝的疾患です。
  • 服用中の薬: ベータ遮断薬、特定のホルモン剤、または一部の利尿剤は、HDLコレステロール値を一時的に下げることがあり得ます。しかし、心臓病のリスクをさらに高めることになりかねませんから、だからといって他の薬の服用を中止すべきだということを意味しているわけではありません。

 

HDLが高い原因

HDLコレステロール値が80 mg/dLを超える原因は、以下の可能性があります:

  • アルコール使用障害
  • 甲状腺機能亢進症
  • 原発性胆汁性胆管炎
  • 遺伝子の変化
  • 薬の副作用

 

HDL値に影響を与えることはできる?

はい、可能です。HDLコレステロールが低すぎる場合は、かかりつけの医療機関からHDLを上げる方法を提案されることがあるかもしれません。これには心臓に良い食品を食べること、日常生活での運動量を増やすこと、および健康的な体重を維持することなどが含まれます。

HDLコレステロールが高すぎる場合は、かかりつけ医が原因を調べ、治療が必要かどうかを教えてくれます。

 

クリーブランド・クリニックからのメモ

コレステロール検査の結果を知ることは、混乱を招き得ることかもしれません。覚えなければならない用語がたくさんあり、中には非常に似ているものもあります。HDLを見たら、「h」から「役に立つ(helpful)」を思い浮かべてみてください(※日本語の「善玉」はこれだけで良い意味なのが明らかですが、血液検査の結果に「善玉」と書かれることはまずないので、HDLがいい方だと覚えておく必要があるかもしれません…大抵説明があるとは思いますが)。HDLは体内の余分なコレステロールを排出するのを助けます。心臓や血管の健康をサポートしてくれるのです。 

HDLコレステロールが正常範囲外の場合、かかりつけ医がその原因を突き止めてくれるでしょう。その原因を治療し、体内のコレステロール値を健康に保つための薬を処方されることもあるかもしれません。かかりつけ医は、ご自身のコレステロールを管理するパートナーであることを忘れないでください。どんな質問にも答えてくれますよ。

 

バスをイメージする感じというのも分かりやすく、上手にまとまっている良記事でした。

 

LDLの方はイラストもなくかなり長めだったのでそちらはもう省略しようと思いますが、油関連のhealth essentials記事がいくつか目に付いたので、順番にそちらを消化させていただこうかな、と予定しています。

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