それでは引き続き、こないだ見ていたハンドサニタイザー(手指消毒剤)記事で挙げられていた関連衛生ネタを見ていこうと思います。
今回は、「潔癖になりすぎたら、逆に雑菌に弱くなったりせんの…?」という、そんなお話ですね(↓)。
これはまぁ、無菌状態に慣れ過ぎ、みんなあちこち弱ってる…ってのは何となくそんな気もするわけですけど、世界を代表する医療機関のクリーブランド・クリニックによる公衆衛生的な視点からは果たしてどうなのか、今回もhealth essentials記事を丸っと参考にさせていただこうかと思います。
清潔すぎると免疫力が低下する?(Can Being Too Clean Weaken Your Immune System?)
免疫学者がこの俗説を覆します
2019年の新型コロナウイルスを避けるための旅路において、誰しもがソープ入りボトルや消毒用ウェットティッシュを、各店舗が再入荷するよりも早く使い切っています。
その過程で、コロナウイルスを遠ざけるという名目で行っている手洗いや消毒が、実は私たちの免疫系を弱めているのではなかろうか、という憶測がソーシャルメディア上で飛び交っています。
キュッキュと音が鳴るほど綺麗であることは、本当にマイナスなのでしょうか?
アレルギー専門医で免疫学者のジェームズ・フェルナンデスMD/PhD(医師/医学博士)によれば、一時的に洗浄を強化することが免疫系の維持にとって危険であることを示唆する科学的証拠は一切存在しないとのことです。
「成人の場合、私たちが話しているこの時間枠と私たちが取り扱っている衛生対策では、免疫系に対する臨床的なリスクはあまりないと思われます」とフェルナンデス医師がおっしゃっています。
衛生仮説
洗浄や手洗いを沢山すると免疫力が低下するという考え方は、おそらく衛生仮説と呼ばれるものから生まれたものでしょう。これは、人生の早い時期に多くのウイルスや細菌などの病原体にさらされた子供は、より強い免疫システムを構築する、という考えです。
「この考えは、子供たちがより多くの病原体にさらされている可能性のある発展途上国では、アレルギーや喘息といった特定の病気の罹患率が低い傾向にあるという観察から生まれたものです」とフェルナンデス医師が付記しています。
しかし、この仮説―そして、個人衛生習慣がそれにどの程度の役割を果たしているか―は、まだ議論の最中にあるものです。「理屈の上では筋が通っていますが、科学的な根拠はあまりありません」とフェルナンデス博士が追記しています。
また、雑菌が多くて清潔でない方がより良いというような、大雑把な一般論として解釈されるのを意図したものでもありません。
手を清潔に保つことは、危険な感染症の蔓延を防ぐための最良の手段のひとつであることが、複数の研究で繰り返し示されています。
また、衛生面とは関係なく、免疫力に影響を与える要因は他にも沢山あります。
つまり、これが今回の大きなポイントです: 短期的な手洗いや洗浄が体の免疫機能を低下させるという証拠は一切存在しません。
ごしごし擦ろう
コロナウイルスやその他の感染症の蔓延を防ぐため、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、公共の場に出向いた後や鼻をかんだ後、または咳やくしゃみをした後に、石鹸と水で手を洗うことを推奨しています。もしも手を洗う必要があるのに石鹸と水がない場合は、少なくとも60%以上の濃度のアルコールで作られた手指消毒剤を使用してください。
何度も手を洗ったり消毒したりすると、皮膚が乾燥したりひび割れたりすることがあるので、手洗いの後には保湿効果の高いローションを塗る習慣を加えるとよいでしょう。
CDCはまた、ドアノブ、電気のスイッチ、カウンターの上や蛇口といった、家庭内で頻繁に触れる表面を定期的に掃除することも推奨しています。
積極的に免疫力を高めよう
衛生面とは別に、感染症と闘うための免疫力の防御機構には、他にも多くの要因が関係しています。その中には、年齢や遺伝など、自分ではコントロールできないものもあります。しかし、強い免疫力を保つためにできることはいくつか存在しています:
ま、医療機関としては、やっぱりそう言うしかないといいますか、実際「汚さで免疫UP」の衛生仮説も、「清潔さこそ全て」という公衆衛生指針も、どちらも絶対的な結論はないと言いますか多分どちらも正しく、結局は何事も程度問題だと思うんですけど、個人的にもやっぱり、そりゃ「生まれた頃から無菌状態を保ち続けてきた、スーパークリーン生命体」みたいな人がいたら、獲得免疫がゼロで通常の環境下ですら生きていけない、極めて脆弱な個体になってしまっているとは思いますけど、どれだけ清潔を心がけようと、普段、目に見えないけれど雑菌がうようよ漂っている普通の世界で暮らしている我々であれば、既に十分な免疫機構は備わっていますし、やはり、
清潔にすることで防御できる病原菌による悪さ>>>その病原菌で得られる新規免疫力
という図式が完全に成り立っていると思いますから、間違いなく「清潔さを保つ」方にメリットの軍配は上がってるんじゃないかな、と思えます。
とはいえ、温室育ちの現代っ子がアトピーだらけで花粉症グジュグジュっ子ばかり…というのも、まぁ経験的にはそんな傾向もありそうだね、って気はするものの、改めて、少なくとも成人済みの大人は、もう清潔を徹底する方向で間違いないんじゃないかな、と思えてなりません。
(「綺麗にしすぎるのも良くない」ってのは、得てして洗浄行為が面倒くさいだけのズボラな人が言い訳に使ってることが多いですしね(笑))
もちろん過度の潔癖になってしまうとそれもそれで良くないわけですが、常識の範囲内で、例えばトイレの後とかゴミを触った後なんかは、しっかりと手洗いを心がけることは決して悪い習慣ではない、その一言に尽きる感じですね。
