それでは、前回の短い「切り傷対処法」記事で参考として挙げられていた、もう少し詳しい傷の手当に関する話も、水増し記事でしかない感じで恐縮ですが(笑)、触れてみるといたしましょう。
「Clean a wound」というと、「傷口洗浄」というイメージですが、記事を読んでみると、必ずしも「洗うこと」のみに限らず、「傷の手当て」全般に触れられている感じなので「手当て」とした方がいいように思える文脈もあったため、同じ語ですが適当に使い分ける感じにしてみました。
前回よりは長めのちゃんとした記事ですが、今回も早速見ていこうと思います。
家庭での傷の手当の仕方と医療機関を受診するタイミング(How To Clean a Wound at Home — and When To Seek Medical Care)
まず、傷の程度を確認し、その後軽く圧迫して止血します
傷には様々な形や大きさがあります。そして必要なケアも異なります。感染のリスクがある場合や出血が止まらない場合は、直ちに医療機関を受診する、または救急治療を求める必要があります。しかし、中には自宅で対処可能な傷もあるものです。臨床看護師のエヴァン・ミニオールCNP(認定診療看護師)が、家庭で治せる傷と医療機関を受診すべき傷の見分け方に関する情報を共有してくださいます。
傷の具合を確認する
最初に行うべきは、傷の重症度を確認することです。擦り傷や軽い切り傷などの浅い傷であれば、自宅で対応できる場合がほとんどです。
一般的に、以下のような場合は、救急治療にかかるようにしてください:
- 傷から骨、臓器、または血管が露出している
- 圧迫しても止まらない激しい出血がある
- どんな種類であれ、刺し傷
- 顔や性器にできた傷
- 動物や人に噛まれたことによる傷
傷の重症度を見るのは重要なステップです。例えば傷が特に深い場合、縫合や外科的処置が必要になることがあるかもしれません。傷が重大かどうか迷う場合は、常に注意深く当たるようにし、見た目よりも深刻な場合に備え、念のため医療機関を受診した方が安心です。火傷の場合は、より早急な対応や異なるレベルの治療が求められることもあり得ます。
傷口手当ての手順
傷の状態を素早く確認したら、感染のリスクを減らすため、以下の手順に従って処置を行ってください:
1. 手を洗う
可能な限り、手をしっかりと洗うまでは傷口に触れないようにしましょう。これは、傷口に細菌が入り込んで感染症につながってしまうことを最小限に防ぐための、大切なステップです。
2. 圧迫して止血する
軽い擦り傷や切り傷であれば、通常は自然に止血します。しかし、やや深い傷の場合は、出血が止まるまでまたは医療ケアを受けられるまで、慎重に圧迫し続けるようにしてください。清潔で滅菌された布やガーゼを使い、患部を軽く押さえ、止血しやすくするために心臓より高く上げるようにします。ガーゼや布が血で滲んでも取り替えず、上から新しい布を重ねるようにしてください。医療機関での受診へ向かう間、押さえ続けるようにしましょう。
3. 傷を洗浄する
消毒用アルコールや過酸化水素水(オキシドール)を使用してはいけません。これらは傷を更に刺激してしまい、治癒を遅らせる恐れがあります。代わりに、布巾、マイルドな石鹸、およびぬるま湯を使って傷の周囲を洗うようにします。その後、綺麗なぬるま湯の流水で傷口を優しくすすいでください。
4. 異物を取り除く
もしも明らかに見える異物(小石や木片など)があれば、清潔なピンセットで優しく取り除きましょう。それ以上の大きさで取り除けないものは、医療機関に任せてください。傷をいじったり、ほつれたりダメージを受けたりしている皮膚を無理に剥がしたりしてはいけません。痛みやさらなる損傷、そして治癒の遅れにつながる可能性があります。
5. 抗生物質入りのクリームや軟膏を塗る
軽い傷には必ずしも必要ではありませんが、より深い傷には、市販の抗生物質入り軟膏やクリームを塗ることで、感染予防と保湿をすることが可能です。
6. 包帯やその他被覆材で傷を覆う
ごく軽い擦り傷や切り傷であれば、自然乾燥させるのでも構いません。包帯は必要ないでしょう。しかし、大きな傷は、滅菌されたガーゼや包帯、あるいはサランラップなどで、更なる感染から保護する必要があり得ます。「包帯は傷を清潔に保つのに役立つツールです」とミニオール看護師がおっしゃっています。「治癒の促進につながる、湿潤環境を保つ手助けにもなっているのです。ただしこれは、包帯を付け、ずっと貼りっぱなしにすべきということではありません。」
より効果的に治癒させるために、傷を清潔かつ感染フリーの状態に保てるよう、担当医から定期的なドレッシング(※医療用被覆具のこと)交換を指示される場合もあるかもしれません。
7. 毎日傷を洗浄する
毎日少なくとも1回は包帯またはドレッシングを取り替え、傷口を洗いましょう。洗浄し綺麗になったら、新しい包帯をつけ直します。褥瘡(じょくそう、床ずれのこと)のような複雑な傷の場合、感染を防ぐために、1日2〜3回洗浄する必要があることもあり得ます。「洗浄すると感染すると思っている方がいらっしゃいますが、それは全くの誤解です」とミニオール看護師が明言しています。「感染を防ぐ最善の方法は、よりこまめな洗浄です―汚れの解決は希釈にあり(※英語だとsolution to pollution is dilutionと韻が踏まれていますが、日本語では特に何のリズムも作れませんでした(笑))、ということですね。」
医師に診てもらうべき時
改めて、出血が止まらない、または重傷の疑いがある場合は、迷わず医療機関へ行くようにするということをお忘れなく。また、以下のような感染の兆候がある場合も受診が必要です:
- 痛みが強くなってきている
- 傷の周囲が赤く広がっている、または赤い筋が見える
- 傷の周りが腫れている
- 触れると患部が熱を帯びている
- 膿や液体が出てくる
- 悪臭がする
- 発熱や悪寒がある
- 全身の不調を感じる
「医師の治療を受けた後90日経っても状態が改善しない場合は、外科医や創傷の専門医によるセカンドオピニオンを検討するべきです」とミニオール看護師がアドバイスしています。
まぁこれは、正直当たり前というか常識的な話がほとんどでしたね。
一応、「消毒液は使わない」というのは、昔の常識ではあまり言われていなかった話ですけど、特に傷を負った最初期は、流水で雑菌を流すのに留め(あぁ一応、低刺激でマイルドな石鹸の利用は推奨されているようですが)、正常な治癒プロセスの進行を妨げてしまいかねない刺激が強すぎる消毒液の利用は避けるべき…というのが現在の推奨のようです。
あとは、これも初期の応急手当の内は、ガーゼは交換せず、新しいものを足していく、ってのが重要ポイントだと言えましょう。
ただ、その後は7番にあった通り、毎日替えるぐらいに清潔を保つのが肝心ですが、これはまぁそりゃそうでしょうね、って話でしょうか。
傷の話は前回の短い記事にもう1つ独立記事のリンクがあったので、似たような話に思えるものの、せっかくですしそちらも見ていこうかなと画策しています。
