激辛を食べた後には牛乳がベスト?

リップクリームの健康リスクにまつわる記事の内、唇の荒れに関する話から脱線して、前回は激辛料理の健康リスクに関する記事を見ていましたけど、正直既にそこで触れられていた話の繰り返しでしかないじゃん、って話でしかなさそうに思えるものの、辛い物にまつわる健康医療記事がいくつか目に付いたため、ネタなんていくらあってもえぇですからね、順番にそのホットでスパイシーな記事を消化させていただこうと思います。

 

まずは、辛い物対策の代表格といえばこちら、ミルクについて!

 

health.clevelandclinic.org

 

まぁ上述の通り、前回の記事で簡単な仕組みまで既に述べられていた気もするわけですけど、ミルクが辛い物を食べて感じる痛みに効くのは本当なのか、むしろ、「事後ではなく、事前に飲んでおいて痛くなくすことは可能なのだろうか…?」という点なんかも、まぁ触れられているかは分かりませんが(多分予防効果についてまでは触れられてない気もしますけど(笑))、せっかくなので独立記事としてより詳しく語られているこちらのhealth essentials記事を参考にさせていただくといたしましょう。

 

牛乳は辛いものの痛みを和らげてくれる?(Can Milk Relieve the Pain from Spicy Food?)

なぜ水が効かないのか、そして代わりにすべきことがこちら

 


ただ夕食の支度をしていただけなのに―突然、目に火がつきました。唐辛子を切った後、誤って顔に触れてしまい、燃えさかるような感覚に襲われているのです。痛い!

唐辛子を食べた後のヒリヒリ感は、目でも口でも胃でも、全て同じ成分から来ています: あらゆる種類の唐辛子に含まれる化学的刺激物である、カプサイシンです。そして、もし今まで水でそのヒリヒリ感を鎮めようとしたことがあるのなら、ご存知のことでしょう、その炎を消すのは簡単ではありません。

家庭医学を専門としているマーク・ルッドMD(医師)が、なぜそうなるのか、どのようにその焼け付きを和らげるのか、そしてH20の代わりに何を試すべきかについて説明してくださいます。

 

辛い料理に牛乳は効くの?

まず、辛さのレベルについて少し説明しておきます。唐辛子の辛さは、スコヴィル・スケールと呼ばれる指標を使って測定され、スコヴィル・ヒート・ユニット(SHU)としてランク付けされます。SHUが高い唐辛子ほどカプサイシンが多く含まれ、味―そして感覚も―より辛くなります。

2019年の研究で、以下の7つの飲料が、辛い食べ物に対してどのような影響を与えるかの比較が行われました: スキムミルク(無脂肪乳)、ホールミルク(全乳=普通の成分無調整牛乳)、炭酸水、チェリー・クールエイド®(※水で薄めて飲む、代表的な粉末ジュースだそうです)、ノンアルコールビールソーダ、そして水です。その結果、スキムミルク、ホールミルク、そしてチェリー・クールエイドだけが、辛さに対して顕著な影響を与えることが判明しました。

「どんな飲み物でも、口をすすげば何もしないよりはましではありますが…」とルッド医師が続けます、「しかし、ミルクとクールエイドだけが、ただの水を凌駕する効果を示しました。」

牛乳にはカプサイシンを分解するカゼインというタンパク質が含まれています―これはちょうど、食器用洗剤が油汚れを落とすのと同じようなものと言えます。

研究者は以前、ホールミルクには脂肪分が含まれているため、辛いものにはスキムミルクよりホールミルクの方が効果的だと考えていましたが、しかし、両者は全く同じ効果を示しました。これは、スパイスとの戦いには脂肪分は関係ないということを示しているわけですね、とルッド医師が語っています。

つまり、辛い物を食べた後は、どんな動物性ミルクでも効果があるということです。しかし、カゼインを含まない代用乳(アーモンドミルク、オートミールミルクなど)は、わざわざ飲む必要はありません。

 

なぜ水は辛いものに効果がないの?

食器用洗剤の例えに少し戻ってみましょう。油まみれのフライパンを水だけで洗おうとしたことがある方は間違いなく、すぐに上手くいかないことに気が付いたことでしょう。これは、水では油の分子を分解できないからです; そのためには石鹸が必要となるわけです。

辛い食べ物でも全く同じことが言えます。カプサイシンは水に溶けないので、口や目をすすぐと多少は涼しくなるかもしれませんが、全体としてはあまり効果がありません。ここで、水ではできないことをやってのけるカゼインの登場となるわけです。

 

砂糖は辛い食べ物に効くの?

甘く味付けされた飲み物は糖分が多いので、辛い食べ物と戦ってくれることは間違いないでしょう、とルッド医師がおっしゃっています。

スクロース(ショ糖)が辛い食べ物の灼熱感を抑えるという報告はありますが、牛乳ほど強力な解決策ではありません」とルッド医師が話しています。

牛乳やクールエイドが手元になく、口の中が焼けるような感覚に襲われている場合は、角砂糖を舐めてみると不快感が軽減されることはあるかもしれませんね。

 

アルコールは辛いものに効果的?

2019年の研究では、ノンアルコールビールだけがテストされたので、IPA(※インディア・ペールエール)やヘーフェヴァイツェン(※それぞれイギリス、ドイツ伝統のビール)はカプサイシンに対する攻撃力をテストされることがありませんでした。

しかし、アルコールは実際カプサイシンを分解できることが分かっています。しかし、ほとんどのビールは主に水でできており、アルコールは5%程度しかないため、唐辛子による痛みにはあまり効果がないでしょう。

ハードスピリッツなら大量に飲めば効くかもしれませんが、大量飲酒は一般的にはお勧めできません。牛乳にしておいた方が良いですね。

 

牛乳は目に入れても大丈夫?

乳製品を目に入れるなんて何だか気持ち悪いと思われるかもしれませんが、ちょっと耳をお傾けください。口の中の灼熱感を和らげるのと同じように、牛乳は唐辛子の下ごしらえをした後に目を触ったときの痛みを和らげることも可能なんです。

催涙スプレーを浴びた後、デモ参加者が牛乳を目にかけるという話を聞いたことはないでしょうか?カプサイシン催涙スプレーの有効成分なので、それと同じ発想なのです。

催涙ガスや唐辛子スプレーを浴びたデモ参加者に応急処置を施すために、医療関係者が牛乳を用意しておくことは珍しいことではありません」とルッド医師が語っています。「牛乳は目に入っても安全ですし、そのように使っても害がないという前例も示されています。」

 

胃の調子が悪い?牛乳に頼らないで

もしかしたら口は大丈夫だし、指は目に入らないようにしていたかもしれません。(グッジョブ!)でも、辛い食べ物は、お腹に火をつけることも朝飯前なのです。

辛いものを食べた後に消化不良を起こしている場合―胃酸の逆流、胃もたれ、または酷い場合は潰瘍などを考えてみてください―牛乳はヒーローになってはくれません。「牛乳は時に酸を刺激し、その酸が消化されなければならなくなることで、さらなる酸産生のサイクルが始まってしまいますから、実はこの症状を悪化させちゃうかもしれないものなのです」とルッド医師が警告しています。

加えて、乳糖不耐症アメリカ人は推計36%いると言われており、牛乳やその他の乳製品を摂取すると、けいれん、ガスの発生、膨満感、および下痢を引き起こす可能性があるのです。

ナッシュビル・ホット・チキン(※テネシー州ナッシュビル発祥のスパイシーフライドチキン)やタイ風グリーンカレーでお腹が痛くなったら、胃酸を中和し、胸焼けを止める役に立つ炭酸カルシウムの制酸剤(Tums®(タムズ)やRolaids®(ロレイズ)など)を飲むのが一番です。

 

辛い食べ物にまつわるトラブルを防ぐ

辛い食べ物にまつわるトラブルを避ける最善の方法は、そう、辛い食べ物を完全に避けることです。しかし、味を楽しみたいのであれば―そして灼熱感の興奮を味わいたいのであれば―予防策を講じるようにしましょう:

  • 唐辛子を切るときは手袋を着用し、皮膚、特に目の周りに触れないようにする。
  • 唐辛子を扱ったら手袋をはずし、石鹸で手をよく洗う。
  • キャロライナ・リーパーやブート・ジョロキア(ゴースト・ペッパー)など、SHUが非常に高い唐辛子を切る場合は、ゴーグルを着用する。

もちろん、牛乳も手元に置いておくこともお忘れなく!

 

最後に予防策もありましたが、「牛乳を飲んで口の中に防護膜を張っておきましょう」なんて話はなかったので、やはり予防効果はあまり期待できなさそうですね。

 

その予防策も、まさかの調理レベルでの対策しかなかったため、抜本的な「食べることに備える」ためのいい策はないと考えるべきでしょうか、流石はカプサイシンです。

 

しかし、前回の記事にもそうありましたし、僕は「カプサイシン脂溶性だから、脂肪分のある液体が強い」と思っていたんですけど、2019年の研究とやらでは、「無脂肪乳とノーマル牛乳とで全く差がなかった」という結果が得られたというのは興味深かったですね!

 

カゼインが重要なのです」という結論になってましたけど、まぁそうかもしれないものの、なぜ脂質が効果ナシなのかの理由は不明ですし、そうであるならば食器用洗剤の例えはあんまり良くないような…と思えますが…

(洗剤による乳化作用は完全に脂肪酸塩によるものなので)

…ま、細かいことは気にせず、実用的に少なくとも牛乳は効果的で、しかも僕は無脂肪乳を飲んでますから、無脂肪でも牛乳と同じ効果ってんならこれは頼りがいがあるってもんです。

 

前回出ていたレモネードやパンについての言及はありませんでしたが(一応、「糖も効果あり」とは書かれていましたし、「クールエイド」というドリンクは、名前的に特別な清涼感をもたらす薬品の一種かと思いきや、これは本当にただのジュースのようなので、これがレモネード的なものとして考えられていたのかもしれませんが)、クールエイドなんて見たこともないですし、牛乳の方が普通に手元にあることが多いですから、やはり辛すぎるものを食べて発生してしまったヒリヒリ感にはミルク、これがベストな方法と考えて良さそうですね。

 

ほぼ同じネタに思えましたが、上述の通り、辛いもの関係の記事がまだあったので、次回も引き続きそちらを見ていこうと思います。

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