前回の尿の色記事で、またいくつか面白そうなhealth essentials記事のリンクが目に付いていました。
まずは腎臓結石の予防について書かれていたこちらから参りましょう(↓)。
結石については、(腎臓ではなく膀胱だった気もしますが)以前、クリーブランド・クリニックの記事を見ていくシリーズ最初期の方で触れていた気がしますが(↓)…
…これは医学用語解説のHEALTH LIBRARY記事の方で、より生活に密着したタイプのhealth essentials記事は見ていなかった感じですね。
正直、即効性や確実性は皆無の、「まぁ、これ全部気を付けても、できる時はできちゃうんでしょうね」としか思えない一般論しかないことが強く予想されますが、激痛と噂のストーンが少しでもできる確率を下げられるならしめたものと言えましょう。
7つのポイントが挙げられているようですが、今回も丸っと翻訳引用させていただこうと思います。
腎臓結石を予防するためにした方がいい食事、してはいけない食事(Diet Do’s and Don’ts to Prevent Kidney Stones)
専門家による以下の7つの食事のポイントで、腎臓結石の痛みに別れを告げましょう
腎臓結石を経験すると、まるで陣痛からとても可愛い赤ちゃんの存在がなくなっただけのような激痛に襲われます。経験したことのある方なら、二度と同じことが起きないようにしたいと切望していることでしょう。良いニュースとしては、食生活が大きな変化をもたらしてくれ得る、ということが挙げられます。
「薬、遺伝疾患、および罹っている病状は全て、結石形成に関与する可能性があるものです」と泌尿器科医のスミタ・ディMD/PhD(医師/医学博士)がおっしゃいます。「しかし、食事も、ほとんどの患者さんにとって重要な要素となっています。」
結石は、患者さん個人が形成する種類に応じてそれぞれ異なる危険因子が絡んでくるものですから、腎臓結石を避けるための最良の食事は人によってまちまちです。腎臓結石には主に4つの種類がありますが、最も一般的なのはシュウ酸カルシウム結石です。
糖尿病や骨粗しょう症といった健康問題も、結石の発生や推奨される食事に影響を与える可能性があります。そのため、ご自身に最適な腎臓結石の食事計画を立てる際には、これらの要因を考慮することが不可欠です。
とはいえ、以下の7つの一般的なガイドラインは、結石を患ったことのあるほとんどの方に適しているものになりますよ、とディ医師が話している通りです。
1. もっと水分を摂取する
尿が濃縮されると、体液中の老廃物が結晶化し始めます。これに対処する最善の方法は、おしっこを水で薄めるために水分を多めに摂ることです。「ほとんどの方は、自分が思っている以上に脱水状態にあるんですよ」と語るのはディ医師。「十分な水分が摂れていないのです。」
1日に少なくとも2.5リットルの水分を摂ることを目指しましょう。これはおおよそコップ10杯分です。水が最も健康的ですが、ほとんどの飲料―コーヒーやアルコールも含め―がカウントされます。
例外は?ソーダやコーラのような甘い飲み物は、腎臓結石のリスクを高める可能性があるという研究報告があります。また、お茶の種類によっては、結石のタイプによっては最適でない場合もあるかもしれません。
2. カルシウムが豊富な食品を食べ続ける
シュウ酸カルシウム結石の方は、乳製品を断たなければならないと考えがちです。しかし、そのようなことは滅多にないとディ医師が話しています。「丈夫な骨と筋肉を維持するためには、食事にカルシウムが必要です。問題となるのは、カルシウムのサプリメントを大量に摂取している場合ですね。」
医師の勧めで摂るのでない限り、サプリメントではなく、食事でカルシウムの必要量を満たすようにしましょう。
3. 塩分の摂取を減らす
尿中の塩分濃度が高いと、結石の形成が促進されます。「アメリカの食生活は、塩分摂取に関して言えば酷いもので、単に食品に塩を加えるだけの問題ではありません」とディ医師が語っています。「私たちが口にしている多くの食品には、既に大量のナトリウムが含まれているのです。」
ディ医師によれば、健康的な食品にさえ、そこに含まれている塩分量は驚きに値するものだそうです。「例えば、低脂肪のカッテージチーズには、1日の塩分推奨量の3分の1が含まれています。」
塩分は1日1500~2000ミリグラムに抑えましょう。これは、ティースプーン(大さじ)半分の塩に相当します。塩分を控えるだけでなく、以下のような調理済み食品に含まれるナトリウムの量にもご注意ください:
- サラダドレッシング
- シリアル
- パン
- スープ類
- パスタソース
- スナック
4. 水にレモンやライムの果汁を加える
レモンとライムの果汁は、ある種の腎臓結石のクリプトナイト(※スーパーマンに登場する架空の物質で、俗語として「弱点・急所・無力化するもの」の意味)となります。それらに含まれるクエン酸は、尿の酸を中和し、同時にカルシウム結石の形成を阻止してくれるのです。
「例えば、尿酸の結晶は酸性の環境で形成され、結石になっていくんです」とディ医師が説明しています。「尿がアルカリ性(酸性の反対)であれば、尿酸結石は形成されませんし、実際に高濃度のクエン酸があれば、尿酸結石を溶かすことができるんです。」
可能な際は、レモンやライムを水に入れるようにしましょう。一日を通して、合計コップ半分のレモンかライムの濃縮果汁を飲み水に入れることを目標にしてみてください。
5.サプリメントについて医師に相談する
一般的なサプリメント―ビタミンC、ウコン、カルシウムなど―の中には、腎臓結石のリスクを高め得るものがあります。他には、魚油やビタミンB6など、腎臓結石になりにくくする効果をもたらすものもあります。
サプリメントを摂取する前に、それが結石の形成につながらないことを確かめるべく、かかりつけの医師とよく相談するようにしてください。
6. 健康的な食べ物について考え直す
かかりつけ医が、結石のタイプや、24時間尿検査で尿の成分―基本的に、尿が何からできているか―を調べた結果に基づいて、食生活の改善を勧めてくることがあるかもしれません。
例えば、尿中にシュウ酸塩が多く含まれている場合、かかりつけ医がルバーブ(※食用大黄(だいおう)という和名の野菜)やほうれん草のようなシュウ酸塩を多く含む食品を控えるように勧めてくる可能性があります。あるいは、乳製品に含まれるカルシウムはシュウ酸塩と結合し、尿ではなく便として排出されるため、そういったものは乳製品と一緒に摂取することが勧められるかもしれません。
「シュウ酸塩は、緑黄色野菜、豆類、ナッツ類など、実に健康的な食品の多くに含まれているのです」とディ医師が語っています。「ですから、我々泌尿器科医は、患者さんの結石の種類や尿検査の結果を調べてから初めて、それらを制限することにしているのです。」
7. 肉の摂取を制限する
腎臓結石がある場合、肉類の摂取を控えるのは良い考えです、とディ医師がおっしゃいます。動物性タンパク質は、尿中の酸の量を増加させます。高レベルの酸は、結石となる可能性のある化合物の結晶化を促進します。
また、動物性タンパク質を多く摂ると、尿中のクエン酸が減少しますが、これは―上述の通り―結石の形成を防ぐのに役立つものとなっています。
食料品リストから肉類を完全に排除する必要はありませんが、減らすようにしましょう。つまり、以下を制限することを目指す形です:
- 魚
- 鶏肉
- 豚肉
- 赤身肉
腎臓結石予防のまとめ
食生活の改善は腎臓結石の形成に大きな影響を及ぼし得ます。食事は腎臓結石の形成に対する最初の防御線であり―そして非常に効果的なものでもあるのです。
ですから、食生活を少し見直してみるで、腎臓結石を一生防ぐことが可能になるかもしれませんよ。(なんて幸せなことでしょう!)
やはり直感的にも明らかというか、普通に石に限らず「健康に気を使う食生活一覧」でしかなかった気もするものの、しかし、基本的に健康志向で概ね大丈夫そうな僕も、個人的に4番のレモン果汁は完全にやったことのないポイントでした(盲点になりがちなのか、アイキャッチ画像もレモンでしたね)。
…いやまぁでも、石は怖いとはいえ、レモンとかライムを、しかも毎日コップ半分程度の量絞って飲むとか、それはちょっと手間暇に見合った効果があるとは思えないなぁ…って気がしてしまいますね。
まぁそういう舐めたことを言ってるヤツは天罰が下るのかもしれませんが(笑)、一応他の部分が問題ないので、レモンなんぞを用意するのはちょっと…と思えてしまうものの、とはいえいわゆる「アルカリ性食品」が石形成予防に効果的だというのがここでの情報だとも言えましょう。
アルカリ性食品は、やはり「野菜・果物・豆類」といったヘルシー面してる奴らがほとんどなので、結局は健康的な食事を心がけましょう、ってことに尽きるのかもしれません。
改めて、最終的には運にも思えるものの、激痛チャンプの結石、どなた様も一生作られることがないことを願ってやみません。
