それでは今回は、前々回さらにもう一つ前の「ブツの色」記事内で独立記事のリンクが張られていた、緑色の便に関する話(↓)を見ていこうと思います。
まぁあんまり…というか記憶にある限り「うわ、緑だ!」なんて思ったことは一度もないですけど、この緑便は、いつもと色が違う便としては植物の色ということもあって最もメジャーなもののひとつであり、実際便のモトと言えます胆汁も緑がかった色をしていますから、そこまでおかしなものではなく、また心配する必要もないことが多いもののようですね。
とはいえ普段とあまりにも違う場合は何らかの危険なサインという可能性もあるということで、今回もかなり短めな記事ですが、クリーブランド・クリニックによるグリーン・プーさんのまとめ記事を参考にさせていただきましょう。
なぜうんちが緑色なの?(Why Is Your Poop Green?)
通常、何を食べたかといった単純な答が存在しますが、この色が懸念材料になることもあり得ます
うんちをした後、トイレで何を見ることになるか、というのは予期できるものです。ですから、水面を覗き込んで緑色のうんちを見つけたら…そう、いくつかの疑問が頭に浮かぶのは当然だと言えましょう。
その答を求めて、消化器系専門医のクリスティン・リーMD(医師)にお話を伺いました。
緑色のうんちは何を意味するの?
基本的な事実から始めてみましょう: 水しぶきをあげた後の便器に、思いがけず鮮やかな色が混じっているのを見つけるのは、あなただけではありませんーそして、緑色というのは、目にする可能性のある、数多くの珍しい便の色合いの内のひとつに過ぎないのです。
しかし、びっくりするような色が出たからといって、それ自体は通常心配する必要はありません。それは、何かいつもと違うことが内臓の奥深くで起こっていることのサインではありますが、その「何か違うこと」は、悪いことではない可能性が高いです。
「排便の色や濃淡は日ごとによって違ってくるものなんです」とリー医師がおっしゃっています。「それは人生と同じなんです―常に変化し、全く同じということはありません。」
うんちが緑色になる潜在的な原因は?
では、何がうんちを緑色にするのでしょうか?テクニカラー®(※カラー映画フィルムの彩色技術。ここではただの比喩)の引き金になりそうなものをいくつか見てみましょう。
食べ物
ブロッコリー、ケール、ホウレンソウなど、家庭菜園で採れる野菜をかじることが多い方の場合は特に、食べているものが緑色のうんちの理由を説明できる可能性が最も高いです。こういった野菜を緑色にしているクロロフィルは、うんちにも同じ働きをする可能性があるわけです。
「緑色になる」可能性のある食べ物や飲み物には、他にも以下が含まれます:
- ブルーベリーや、その他青もしくは紫の果物や野菜
- アボカド、青リンゴ、ハネデューメロンなどの緑色の果物
- 麻の実
- バジル、コリアンダー、パセリといったハーブ類
- 抹茶(緑茶を粉にしたもの…※当たり前すぎますが(笑)、原語では「Matcha」だったので、「green teaのpowder」という説明がついていた形ですね)
- ピスタチオ
食べ物が原因の色合いは、その原因が体内から洗い流されれば、1日か2日で消えるはずです、とリー医師が付記しています。
食用色素
ナンバーツー(※便を意味するスラング)に超人ハルク(※緑のボディでおなじみ)のような色合いが混じる背景には、あまり有機的でない力―緑色の食用色素―がある可能性もあります、とリー医師が指摘しています。(これは、不自然なほど鮮やかな緑色のフロスティングがかかったセント・パトリックス・デー(※緑色の服を着てパレードを行うなど、緑がテーマの祝典)のカップケーキを食べた結果だと考えてみてください。)
また、青や紫の食用色素も、消化液が着色料と混ざり合って、少し緑がかった色にさせることがあるかもしれません。
色素源が体内から排出されれば、うんちの色はもっとつまらない茶色に戻るはずです。
薬
抗生物質の服用は、体内の食物の消化方法に小さな―そして潜在的にカラフルな―変化をもたらす可能性があります。その理由は?薬は腸内細菌叢(フローラ)を変化させ、これが、出てくるものに緑がかった色合いを加え得るからです。
薬によっては胃を荒らすものもあり、その結果、若干緑色に見える胆汁の多い下痢になることもあるかもしれません、とリー医師が話しています。
感染症
「青くなる(※英語では、Turning green)」というのは、長い間、病気の兆候を示す人を表現するのに使われてきた言葉です。同じことがうんちにも言えるんです、とリー医師が説明しています。
緑色をした便は、胆汁が吸収されずに下痢の中に急性で一過的な「噴出」を引き起こす可能性がある、細菌感染(例えばサルモネラ菌や大腸菌など)、ウイルス感染(ノロウイルス)、または寄生虫(ジアルジア)の感染を示唆しているかもしれません。
消化器(GI)疾患
場合によっては、緑色のうんちは以下の症状である可能性もあります:
胆のうを摘出することによっても、一時的に胆汁が消化管に多く流れ込み、緑色の下痢になることがあり得ます。
しかし、心配になる前に一言。「こういった問題は全て可能性があるものですが、それほど普通のことではありません」とリー医師が明言している通りです。「体調が全く問題なく、下痢もしていない場合、便の色が違うのは、何か食べたものと関係している可能性が高いです。」
いつ医師に連絡すべき?
上述したように、カラフルなうんちはそれほど特別なものではなく、大抵は食べたものと関係しています。最近自分の唇を通っていったものを考えてみてみましょう。そうすれば、その弾けた色彩の理由として、きっと簡単なことが思い浮かぶに違いありません。
とはいえ、奇妙な色のうんちは、何か注意が必要であることを示唆している可能性もなきにしもあらずです―特に、長引く場合、あるいは腹痛、体重減少、出血、発熱、嘔吐といった症状を伴う場合は気を付けましょう。青白いうんちや血の混じった便も特に注意が必要です。
症状が改善しない、あるいは完全に治まらない場合は、医師に連絡するようにしてください。
「排便に注意を払うことは大切ですが、1日くらいいつもと違うことがあっても、心配しすぎないでください」とリー医師が念押しをしています。「通常、食べたものが関係してくる、非常に明確な説明があるものですよ。」
まったくもって同じような話の繰り返しだった気もしますが、確かに感染症というか、風邪をひいている時に、便ではなく鼻水が黄緑色になること、これは子供の頃に何度か経験していましたから、体調を示すバロメーターとして、便が緑がかるというのも、なくはないかもしれませんね。
とはいえ、基本的には心配ご無用、「そういや野菜をいっぱい食ったな、健康的でよろしい」とポジティブに考えておけばOKそうだと言えましょう。
それでは次回もまた、もう一つ保留中だったプーさんネタを見ていこうと思います。
