白い舌で、最も危ない可能性のある症状

ここ最近の記事で見ていました、白い舌についてまとめられていた記事で「原因疾患」として挙げられていた地図状舌口腔カンジダ、これらは生命を脅かす危険性まではないということでしたけど、続いて今回は、最初に見ていた「舌の色」記事で「潜在的な前ガン状態」などと恐ろしいことが書かれていた、白板症というのがどんなものなのか見ていこうかなと思います(↓)。

 

my.clevelandclinic.org

 

英語ではLeukoplakiaですが、「leuk(o)-」というのは、ギリシャ語由来の「白い」「明るい」「光の」といった意味の接頭辞で、医学的にはまさに「白」と和訳されるものに使われるのがほとんどであり、有名所だと白血病=Leukemiaや白血球=Leukocyteなどがありますけど、今回のも白板症という、ほぼ英語の字義通りの和名だと言えましょう。

 

もちろん地図状舌やカンジダも、痛みがあることもあれば見た目的にも大変だしで、決して無害ではないわけですけど、「生命を脅かすわけではない」という1点では安心安全と言えるもので、翻って鑑みるに「生命を脅かす異常病変って何だ?」という点に関しては、結局「ガン化するかどうか」が最大のポイントと言え、この白板症は、「ガン化する可能性がある」という点で最も危険と言えるわけですね。

 

(無論、あくまで「することもある」だけで、「高い確率でガン化する」というわけでは決してないと思われるので、そこまで恐怖にかられる必要性はないと思いますが…。)

 

その辺についても、素人の僕が語るよりもプロのまとめを見るのが一番ですし、今回も早速クリーブランド・クリニックのHEALTH LIBRARY記事に参りましょう。

 

白板症(Leukoplakia)

白板症は、口内にできる、痛みのない白や灰色の斑点が発生する疾患です。何かが口の中を刺激していることが、白板症を引き起こす原因かもしれません。白板症をお抱えの方は、口腔ガンのリスクが高くなる可能性があります。医療従事者は、外科手術で治療することによってこの斑点を取り除きます。

 

概要

白板症とは何?

白板症とは、口の中に白い斑点が作り出される疾患です。この白斑に痛みはありませんが、たとえ擦っても消えることはありません。白板症になるのは、何かが口の中を刺激しているから、というのが理由としてあり得ます。白板症は口腔ガンになる可能性があるため、担当の歯科医から、診断と治療のために専門医の診察を受けることを勧められることがあるかもしれません。

 

白板症にはどんなタイプがあるの?

白板症には2つのタイプがあります:

  • 均一型白板症:均一型白板症は、平らな白い斑点のように見えるかもしれないものです。この斑点の表面は滑らかであったり、しわがあったり、あるいは隆起があったりします。このタイプの白板症は、典型的には良性、すなわち通常は口腔ガンになることがないものです。非均一型白板症よりも一般的に見られます。
  • 非均一型白板症: 非均一型白板症では、口腔内に不規則な、あるいは奇妙な形の白色や赤色の斑点が生じることがあり得ます。斑点は平らな場合もあれば、表面が盛り上がっている場合もあるかもしれません。複数の研究により、非均一型白板症は、均一型白板症に比べて、ガン化する可能性が7倍高いことが示されています。

 

白板症のサブタイプにはどんなものがある?

白板症には2つのサブタイプ(※大きなグループの中に存在する、下位グループのこと)があります:

  • 増殖性疣状(※ゆうじょう=イボ状のこと)白板症 (PVL)PVLに罹患した方の60%以上が口腔ガンを発症すると示した研究が複数報あります。PVLは口の中に小さな白い斑点があるように見えるかもしれません。PVLの白斑は、舌、歯茎、唇と歯茎の間の軟組織、並びに頬の内側の組織にできることがあるものです。PVLの白斑は非常に早く成長し、小さなしこりやこぶができることもあり得ます。
  • 口腔毛状白板症:この症状はその名が示す通りです―白い毛のような出来物で、しばしば折り畳まれているひだがあるため、ひだから毛が生えているように見えます。この白斑は主に舌にできますが、口の他の部分にできることもあります。この白板症はガンにはなりません。HIV/AIDSやエプスタイン・バール・ウイルスに感染している方は、しばしば口腔毛状白板症を発症します。

 

白板症は必ず口腔ガンになるの?

いいえ、そうではありません。複数の研究から、口腔ガンになる白板症の方の割合は15%未満と示されています。医学研究者は、白板症がなぜ、そしていつガンになるのかを研究しています。例えば、歯茎にできる白板症は、舌や口底部にできる白板症よりもガンになる可能性は低いです。

口の中の全ての白斑がガンになるわけではありません。かかりつけの医療従事者が、白板症である場合、どのようなことが予期されるかを教えてくれることでしょう。

 

白板症はよくある病気なの?

白板症は比較的稀な病気です。世界中で5%未満の方が罹患しています。

 

症状と原因

症状は何?

白板症の症状は、口の中の消えない斑点です。この斑点の特徴は以下の通りです:

  • 舌、歯茎、および頬の内側に現れる。
  • 見た目は平ら、または少し隆起している。
  • 白、灰色、または白斑の中に小さな赤い点がある。

 

何が白板症を引き起こすの?

口の中を覆う組織を刺激するものがあると、白板症になることがあります。例えば、頬の内側を噛んだり、合わない入れ歯を装着したりといったことが挙げられましょう。

白板症はまた、特定の遺伝子が突然変異、すなわち変化した場合にも起こり得ます。(遺伝子とは、細胞に対して、どれくらいの速度で成長するべきか、あるいは新しい細胞を増やすためにいつ死滅すべきかといった指示を与えるものです。) 白板症では、遺伝子の突然変異により、口腔組織の細胞が通常より早く増殖し、斑点が生じてしまうわけです。

 

白板症の危険因子は何?

以下の行為は白板症を発症する可能性を高めます:

  • 喫煙、または噛みタバコおよび無煙タバコの使用
  • アルコールを含む飲料を定期的に大量に飲むこと
  • エプスタイン・バール・ウイルスやHIVのような、免疫系に影響を及ぼす特定の健康状態にあること

 

診断と検査

白板症はどう診断されるの?

医療従事者が、患者さんの口腔内や異常な白斑を診察することで白板症を診断します。担当医は、何が症状を引き起こしているのかを見つけることを試みていきます。例えば、入れ歯を使用している場合、担当医は入れ歯が歯茎や頬の内側と擦れていないか確認するかもしれません。担当医が生検を行い、組織のサンプルを病理医に送り、顕微鏡で調べてもらうこともあり得ます。

 

白板症が疑われる場合、必ず生検はされるべき?

はい、すべきです。生検は口腔ガンになる可能性のある白板症かどうかを判断する唯一の方法です。

 

管理と治療

白板症はどう治療されるの?

医療従事者は、口の中の白斑を取り除くことによって白板症を治療します。メスを使って斑点を取り除くこともあります。その他の考えられる方法としては、以下が含まれます:

  • レーザーによる斑点の除去
  • 光活性化型の抗がん剤(光線力学的療法)の利用
  • 極端な低温で異常細胞を凍らせて死滅させることで斑点を除去する、凍結療法
  • 電気的に加熱した針やその他の器具を用いて斑点を除去する方法(電気焼灼療法)

 

予防

白板症はどう予防できる?

何が白板症を引き起こすのか、専門家でも必ずしも定かではないため、白板症を予防することはできないかもしれません。しかし、白板症はタバコやアルコールの使用と関連しています。以下の方法でリスクを下げることは可能かもしれません:

  • 噛みタバコや無煙タバコを含む、タバコを避ける
  • アルコールを含む飲料の摂取を制限するアメリカ癌学会のガイドラインによると、アルコールを含む飲料を飲む方は、男性および出生時に男性に割り当てられた方は1日2杯まで、女性および出生時に女性に割り当てられた方は1日1杯までに抑えるべきとのことです。

 

見通し/予後

白板症は再発する?

はい、再発します。複数の研究で、白板症が切除された後、約15%の確率で再発することが示唆されています。

 

白板症は自然に治る?

いいえ、自然には治りません。手術で白板症を取り除くことが、白板症を消す唯一の方法です。

 

受け入れる

いつ医療機関を受診すべき?

白板症を除去する手術を受けた場合、担当医から、数年間は定期的な経過観察の受診を勧められることがあるかもしれません。通常、医療機関は6~12ヶ月ごとの経過観察を勧めています。定期的な歯科治療のため、6ヶ月に一度は歯科を受診しましょう。

 

担当医にはどんな質問をすべき?

白板症がある場合、以下のことを尋ねるとよいでしょう:

  • どのような治療がお勧めですか?
  • 治療で白斑は取り除かれますか?
  • 白板症が口腔ガンになる可能性はどのくらいですか?
  • 口腔ガンのリスクを減らすために何ができますか?

 

クリーブランド・クリニックからのメモ

白板症は舌や歯茎、あるいは頬の内側に白斑が生じる疾患です。この白斑は痛みはありませんが、消えることはありません。白板症は無害に見えますが、口腔ガンになる可能性があります。口の中の白い斑点に気付いたら、かかりつけの歯科医に相談してください。担当医が、口の中を検査し、必要であれば検査や治療のために専門医を紹介してくれます。

 

症状そのものは地図状舌なんかよりもよっぽど何もない感じのようですけど、「ガン化の可能性がある」その一点はやはり侮れませんね…。

 

今回の記事には写真がなかったので、アイキャッチ用に画像をお借りしましょう。

正直分かりにくいにも程がありましたが、Wikipedia掲載の画像はこんな感じ(↓)で…

https://ja.wikipedia.org/wiki/白板症より

このぐらいだと本当に、「え?ほっぺたの内側って別にこのぐらい薄ピンクなことあるくない?」と思える気もしますけど、まぁ確かに一部ちょっと過剰に白い部分はあるかもしれません。

 

「舌にできる白板症はどんなもんだろ」と思ってもう少し検索してみたら、Healthlineという医療系サイトにありました(↓)、これは確かに、ちょっと異常な気がしますね!

https://www.healthline.com/health/leukoplakiaより

とはいえ、専門医が生検でしっかり確認しないと判別は不可能とのことで、どんな場合でも気になったらお医者さんに頼るのが大切と言えそうです。

 

なかなか「言うは易し…」ですけど、見た目だけでも違和感がある部分に気が付いたら、なるべく早く医療機関に診てもらうようにしたい限りですね。

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