睡眠の話から唐突に歯ぎしり(まぁ睡眠中に起こりがちなものですし、そんなに唐突でもないかもしれませんが)の話に移行していた前回ですが、ガラッと話は変わるものの、歯ぎしり記事の中にまたいくつか興味深いネタがあったため、またしばらく脱線させていただくといたしましょう。
まずは、酷い歯ぎしりの強い味方、マウスガードについてのHEALTH LIBRARY記事を見てみようかと思います。
前回も書いていた通り、僕は一度も使ったことがないんですけど、結構「夜使ってるよー」という人の話は聞く気もしますね。
どんなものなのか、今回も丸っと翻訳引用させていただく形です。
マウスガード(Mouth Guard)
マウスガードには様々な目的があり、歯ぎしりから睡眠時無呼吸症候群まで、複数の症状の治療に役立ち得ます。また、スポーツによる怪我からも口を守ってくれます。マウスガードは、市販のものと歯科医によるカスタムメイド(※=オーダーメイド=その人専用に作られる製品)のものがあり得ます。
概要
マウスガードとは何?
マウスガードは歯を覆う歯科器具です。歯科医は様々な理由からマウスガードを推奨しており、沢山の種類が存在しています。子供も大人も共にマウスガードの恩恵を受けることが可能です。
ほとんどのマウスガードは上の歯に装着させます。場合によっては、歯科医が下の歯にもマウスガードを勧めることがあるかもしれません。
マウスガードは何をするものなの?
歯科医は多くの異なる理由でマウスガードを勧めます。以下のような方は、マウスガードが必要かもしれません:
- 歯を擦り合わせたり食いしばったりする方(歯ぎしり)
- アメフト、バスケットボール、ホッケー、サッカー、ボクシングといった、コンタクト(※接触型)スポーツをしている方
- 体操、自転車、アイススケートなど、転倒の危険性が高いアクティビティを実施されている方
- いびきをかく方
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群がある方
- TMJ(顎関節)症がある方
マウスガードには異なるタイプがあるの?
マウスガードには大きく分けて3つのタイプがあります。目的によって分類可能となっています:
- スポーツ用マウスガード。スポーツによる怪我から歯を守ります。ボクシング、レスリング、サッカー、バスケットボール、ホッケー、アメフトのようなスポーツをする場合、マウスガードを装着することで、歯が欠けたり、脱離(折れる)したりする危険性を大幅に減らすことが可能です。
- 歯ぎしり用マウスガード。歯ぎしりや食いしばりの影響から歯を守るための器具です。また、TMJ症の影響を軽減することも可能です。このタイプのマウスガードは、昼夜を問わずいつでも装着することができます。しかし、ほとんどの方は睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをするので、夜間に装着するのが一般的です。(こういった装置をナイトガードと呼ぶ方もいらっしゃいます。)
- いびきや睡眠時無呼吸症候群用のマウスガード。慢性的ないびきや閉塞性睡眠時無呼吸症候群をお抱えの方には、カスタムメイドのマウスガードが効果的かもしれません。このタイプの器具は、睡眠中に気道を開くために顎を移動させ、位置を変えるものとなっています。
また、マウスガードには市販のものとカスタムメイドのものがあり得ます:
- 市販のもの: 市販のマウスガードには大きく分けて2種類あります。棚卸品(箱から出してそのまま装着するもの)と、ボイル・アンド・バイト(自宅で少しカスタマイズできるもの)です。市販のマウスガードは安価ですが、歯ぎしりやスポーツによる怪我を防ぐには、カスタムメイドのマウスガードほど効果的ではありません。また、睡眠時無呼吸症候群の治療にも適していません。
- カスタムメイド: このタイプのマウスガードは、歯科医がご自身の歯の骨格にぴったり合うように作製します。自分の歯にフィットするように設計されているため、市販のマウスガードよりも快適である傾向が高いです。カスタムメイドのマウスガードは、歯ぎしりやスポーツ関連の外傷に対して効果的な保護効果をもたらしてくれます。また、睡眠時無呼吸症候群の治療においても、マウスガードは一般的な第一の防御手段です。CPAPマシン(※「Continuous Positive Airway Pressure(経鼻的持続陽圧呼吸療法)」の略で、睡眠時無呼吸症候群の治療で最もよく使われている装置のこと)の有無にかかわらず装着可能です。(カスタムメイドのマウスガードは通常、より高価ですが、市販のマウスガードに比べて長持ちします。)
手順の詳細
カスタムマウスガードが必要な場合、何をすればいい?
カスタムメイドのマウスガードが必要な場合、歯科医が歯型を取ることになります。(このステップでは、歯科用パテかデジタルのハンディスティックが使われます。)次に、歯科技工所に型図が送られ、そこで技工士が歯の骨格に合ったマウスガードを製作します。場合によっては、このプロセスに2週間程かかることもあるかもしれません。
マウスガードはどのくらいの頻度で装着すべき?
マウスガードが必要な理由によって異なります。コンタクトスポーツの際に歯を保護するためにマウスガードが必要なのであれば、練習と試合の際は常時着用すべきです。しかし、歯ぎしり、いびき、あるいは睡眠時無呼吸症候群の治療のためにマウスガードが必要な場合は、毎晩寝ている間に装着する必要がありましょう。マウスガードの装着頻度について不明な点がある場合は、かかりつけの医療従事者にお尋ねください。
リスク/メリット
マウスガードを着用するメリットは何?
コンタクトスポーツや運動中にマウスガードを装着することで、以下のようなリスクを避ける役に立ち得ます:
- 歯が欠ける
- 歯が折れる
- 歯髄の損傷
- 歯ぐき、唇、頬の内側の軟組織の損傷
睡眠中にマウスガードを装着することで、以下のようなリスクを減らす役に立ち得ます:
マウスガードの装着による副作用はある?
マウスガードに慣れるまで、時間がかかる可能性はあります。マウスガードのサイズが合わない場合、歯、歯茎、または顎に痛みを感じることがあり得ます。
一般的に、カスタムメイドのマウスガードは市販のものより快適です。どのタイプのマウスガードを使用していても、歯科医がチェックし、必要な調整を行うことが可能となっています。
回復と見通し
マウスガードの寿命はどのくらい?
装着の頻度にもよりますが、カスタムメイドのマウスガードであれば、適切なケアにより数年は使用できます。しかし、人によってはそれ以上の頻度でマウスガードの交換が必要になることもあるかもしれません。歯科検診には必ずマウスガードを持参し、歯科医がひび割れやその他の磨耗の徴候がないか検査できるようにしてください。
市販のマウスガードはそこまでの耐久性がありません。年に数回交換する必要があるかもしれません。子供や10代の若者は、歯や口が成長しますから、より頻繁にマウスガードを交換する必要がありましょう。
マウスガードはどうやってケアするの?
マウスガードは口の中の細菌がうつります。マウスガードを装着する前に、必ず歯をしっかりと綺麗にしましょう。マウスガードのお手入れ方法をいくつかご紹介します:
- マウスガードを直射日光や熱湯などの極端な高熱にさらさないでください。熱はマウスガードのゆがみや変形の原因となります。
- マウスガードを使用しないときや、スポーツやアクティビティに出かけるときは、頑丈で通気性のあるプラスチックケースに入れるようにしてください。
- マウスガードを使用した後は、冷水ですすぎ、ブラシと石鹸水で洗浄してください。洗浄後は自然乾燥させましょう。
- マウスガードは、犬や他のペットの手の届かない所に保管してください。
医師に連絡する時
いつ医療機関に連絡すべき?
コンタクトスポーツをする場合、かかりつけの歯科医にマウスガードの推奨についてお尋ねください。また、以下のような症状がある場合もかかりつけの医療機関にご相談ください:
その他の詳細
歯列矯正やインプラントをしていても、マウスガードは着用できるの?
はい。マウスガードは歯を保護するだけでなく、歯列矯正、インプラント、およびその他の歯科修復物(クラウンやブリッジなど)を損傷から守ることが可能です。カスタムメイドのマウスガードが最も効果的です。矯正器具やインプラントの独特な形にフィットしてくれます。
マウスガードに保険は適用される?
一部の歯科医療保険会社は、カスタムメイドのマウスガードにかかる費用の一部または全額を保険でカバーしています。健康保険の方針は様々ですので、加入している保険会社に確認するようにしてください。また、歯科医院に支払いプランがあるかどうかを確認することも可能です。カスタムメイドのマウスガードや市販のマウスガードの支払いには、健康貯蓄口座の資金が利用可能かもしれません。
クリーブランド・クリニックからのメモ
マウスガードは、スポーツをしたり、自転車に乗ったり、その他移動を伴う活動時に歯を傷つけないように保護するものです。マウスガードはお店で買うこともできますし、歯科医でカスタムフィット型のマウスガードを作ることもできます。歯ぎしりを止めたり、睡眠時無呼吸症候群の症状を改善するために、担当の歯科医に睡眠中のマウスガード着用を勧められることがあるかもしれません。マウスガードには異なるタイプがあります。担当の歯科医が、ご自身に最適なものを提案してくれますよ。
大変分かりやすい説明でした。
とはいえ画像がないと分かりにくいので、検索したら出てきました、8020推進財団が色々なものを紹介してくれていた記事をお借りさせていただきましょう。
カスタムメイドのもの、特に調整含め歯科技工士が全て作ったものがやはり最も推奨されているようで、複数枚の素材を組み合わせて成型された高機能なものもあるようです。
形のみならず、色も様々なものがあるようで、いいですね!
お値段分の価値は確実にあると思いますから、必要となったら、ぜひプロの手をお借りしたい限りだと言えましょう。