PMR(漸進的筋弛緩法)とは一体…?

前回の睡眠衛生記事では、かなり沢山の睡眠に関する浅そぅ~な記事(毎度勝手に参考にしといて失礼千万にも程がありますが(笑))があったため、やはり睡眠は大事ですししばらく順に見ていこうかなと思っていたんですけど、特に睡眠と直接は関係ないながらも、ひとつ気になる用語も前回の記事で目に付いていました。

 

それが、記事タイトルにもしました、プログレッシブ・マッスル・リラクゼーション(漸進的筋弛緩法)

 

health.clevelandclinic.org

 

カタカナでも漢字でもどちらも「どういうことだってばよ」と思える語ですけど、恐らくプログレッシブにマッスルをリラクゼーションしてくれるものなのでしょう(情報量ゼロ(笑))。

 

まぁ冷静に考えたら分からないのは「プログレッシブ」なだけなわけですが、この手法自体は日本でもよく知られているもののようで、専門用語としての日本語訳は「漸進的」となっておりこいつもよぉ分からんわけですけど、まぁ「progress」自体は「進歩」とか「前進する」とか、そういう「前へ進む」という意味の単語なので、これも恐らく前方へ向かって何か働きかける感じのリラックス法なのではないかと思われます。

 

名前はともかく、天下のクリーブランド・クリニックがまとめてくれているということはきっちり科学的にも意味のあるものだと思われますし、良さ気ならぜひ取り入れてみたいですね、早速今回も記事の方に参りましょう。

 

漸進的筋弛緩法について知っておくべきことの全て(Everything You Need To Know About Progressive Muscle Relaxation)

睡眠やストレスの他、色々なことに役立つ5つの簡単なステップです

 

 

誰しもが皆、リラックスしたいと思っています。しかし、リラックスすることは、ToDoリストの一番最後になりがちです―仕事で長い一日を過ごした後、食器を洗った後、洗濯物をたたんだ後、子供が寝た後…などの賞品としてですね。あるいはもしかしたら、リラクゼーションは休暇の時にだけするものだと思っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、スポーツ医学専門医のマシュー・カンパートDO(オステオパシー医師)によれば、毎日のリラクゼーション習慣は、ToDoリストの上位に位置づけるのに値するものかもしれないとのことです。カンパート医師は特に、漸進的筋弛緩法(PMR)を勧めています。

「漸進的弛緩法とは、精神的要素と生理的要素を持つボディスキャンのようなものなのです」とカンパート医師が話します。「呼吸と視覚化を用いることで、体のあらゆる部位に存在する緊張を認識し、解放することを手伝うものとなっています。」

PMRは、ソファに横になってネットフリックスを見ながらできるようなリラックス法ではありません。しかし、いつでもどこでも実践でき、即座に、そして長期的に精神的および肉体的な効果を見ることができるものなのです。

漸進的筋弛緩法のメリットを享受する方法について、カンパート医師が詳しく説明してくださいます。

 

漸進的筋弛緩法とは何?

PMRは、筋肉を交互に緊張(引き絞る)および弛緩(解き放つ)させるものです。「漸進的」と呼ばれる理由は、体の一番端―例えばつま先―から始めて、上へと向かっていくからです。あるいは、お好みで、頭から始めて下に動かす方向でも構いません。

一度に小さな特定の部位―頭のてっぺん、腹筋、つま先など―をひとつずつターゲットにしていきます。

エドマンド・ジェイコブソン医師が1920年代に初めてこのテクニックを世に紹介したことから、これは時折ジェイコブソン・リラクゼーション法と呼ばれることもあります。その背景にある理論は、肉体的なリラックスが精神的なリラックスを促すというものです。

しかし、この方法で肉体的に筋肉をほぐすことは、気分を良くする以上の効果を示してくれます。身体が交感神経系(いわゆる「闘争か逃走か」モード)から副交感神経系(「休息と消化」モードとも呼ばれます)へとシフトするのを助けてくれるのです。

些細なストレス―例えば遅刻しそうなときに鍵を失くしてしまうようなこと―でさえも、交感神経系が刺激され、ギアが高速回転に入ってしまうことがあり得ます。簡単に言えば、PMRによって、身体がアクセルペダルから足を離し、ニュートラルにシフトできるという形になっているわけです。

「交感神経系は心拍数を上げ、筋肉を収縮させます」と説明するのはカンパート医師。「漸進的筋弛緩法によって、交感神経の出力を落ち着かせ、副交感神経が優位になるようにするのです。その切り替えが起こると、心拍数や血圧に変化を認めることができますよ。」

 

漸進的筋弛緩法のやり方

PMRの魅力は、自己主導型(ガイド不要)で、本当にどこでもできることです。PMRは横になって行うのが最も効果的ですが、デスクワーク中でも、交通渋滞の中でも、大きな舞台の前の楽屋でもなお、PMRの効果を得ることは可能となっています。

はじめは、まず、目を閉じます。こうすることで、不必要な刺激をシャットアウトし、精神と筋肉をよりよく結びつける一助となるのです。交感神経系をスローダウンさせるために、深い「腹式」呼吸を数回行ってください。次に、つま先から始めて、各筋肉群ごとに以下のステップに従っていきます:

  1. 息を吸いながら、各筋肉群を強く収縮させる(引き絞る)。5秒間キープします。
  2. 緊張がどのように感じられるかに集中し、引っ張られた筋肉をしっかりと頭の中で思い描く(視覚化してみる)。
  3. 息を吐きながら、その筋肉を5~10秒間リラックスさせる。
  4. リラックスした筋肉を視覚化し、それがどのように感じるかを認識する。
  5. 次の筋肉群も、以上を繰り返し同様に行う。

以下のような部位をカバーしながら、体の上の方へと続けていきます:

  • つま先、足、ふくらはぎ、太もも、お尻を含む、下半身
  • 腹部、指、手、腕、肩を含む、上半身
  • 首、顎、額を含む、頭部

全身のリラクゼーションには、通常10分から20分かかるとカンパート医師がおっしゃっています―もしPMRが初めてでしたら、恐らくそれよりも長くかかることでしょう。極度に緊張している部位は、2回目から効果が見えてくるかもしれません。


緊張している部位が1つだけで、手っ取り早く治したい場合はどうでしょう?同じ手順で、問題のある筋肉群を1つだけターゲットにすることが可能です。集中弛緩法は、その部位をほぐすのに役立ちます。漸進的弛緩法ほど全身に効くわけではありませんが、時間がないときには役に立つことでしょう。

 

漸進的筋弛緩法の効能

PMRは即効性があり、かつ、長期的な健康効果が期待できます。カンパート医師が、以下の4つの主な健康上のメリットを共有してくださっています:

 

1. 不安反応へのコントロールを助ける

筋肉の緊張や息切れなどの不安症状は、かなり不快になり得るものです。しかし、研究により、PMRは、特に認知行動療法と組み合わせることで、不安に対する体の反応をコントロールするのに役立ち得ることが示されています。またある研究では、PMRは鍼治療と同様に不安を軽減する効果があることが判明しました。

「キーとなるのは、トリガー(引き金)を認識し、不安がいつ始まるかを自覚することです」とカンパート医師が注釈を加えています。「練習すれば、初期の段階で不安に対処できるようになりますよ。」

 

2. リラックスしてよく眠れる

就寝直前に運動したことがある方は、きっと寝つきが悪くなった経験があることでしょう。時に、運動、ストレス、あるいは(ドゥームスクローリングのような)多すぎる刺激によって、交感神経系が一日の後半に活性化してしまうことがあります。寝る前のPMRは、多忙な方のほとんどに役立つツールと言えるかもしれません。

「ベッドに入るときは、心拍数と血圧を下げたいものです」とカンパート医師が説明しています。「全てを落ち着かせることで、眠りの段階に入れるんですよ。」PMRを終えたら、眠りにつくまで呼吸に集中し続けましょう。

 

3. ストレスと緊張型頭痛の緩和

日常的なストレスは、肉体的・精神的緊張を引き起こし得ます―頭痛のレシピと言えるものですね。しかし、PMRは頭痛の引き金となるストレス反応の多くを逆転させてくれます。アメリ片頭痛財団によると、PMRは頭痛をコントロールし、予防するためのテクニックとして認証が与えられているものだそうです。バイオフィードバックと併用することで、頭痛の頻度と重症度を60%も減らすことが可能となります。

また、PMRを定期的に行うことは、慢性的なストレスを抱える方々にとって、長期的に心臓の健康に役立つ効果もあるかもしれません。体内でストレスホルモン(アドレナリンとコルチゾール)が分泌されると、心拍数が上がり、血管が収縮します(締め付けられる)。これにより血圧が上昇します。既に高血圧の方であっても、PMRによって収縮期血圧(血圧の一番上の数値)が改善され得ることが研究で示されています。

 

4. 運動能力を高める

アスリートの方々は、大きなイベントの前や最高のパフォーマンスを発揮するために、ストレスや不安をコントロールする目的でPMRをよく利用されていらっしゃいます。

アスリートは一般的に、イベント前に気合を入れることがパフォーマンスや身体能力を高めると考えているようです。しかし、それは実は非効率的だとカンパート医師が語っています。本番が始まる前にアドレナリンが分泌されると、呼吸数が増え、全ての筋肉が活性化し、多くのエネルギーを消費してしまいます。

「しかし、落ち着いて呼吸し、リラックスすることができれば、より効率的に血液を全身に分配し、適切な筋肉を活性化させることができるんです」とカンパート医師が続けています。競技中に使う筋肉用のエネルギーを蓄えるために、競技前は心身をリラックスさせるようにしましょう。

 

漸進的筋弛緩法を完璧にする

漸進的筋弛緩法には練習が必要です―特にストレスや不安をコントロールするために使えるようになるには重要です。頻繁に練習することで、ご自身の抱えている緊張や、それを積極的に解放するときの感覚をより意識できるようになることでしょう。

「まずは、リラックスできる場所でPMRを行うことから始めましょう」とカンパート医師がおっしゃっています。「それから、不安を感じやすい状況や環境でPMRを試してみて、自分自身を落ち着かせるためにPMRを用いる練習をしてみてください。」

スマートウォッチや心拍計のようなテクノロジーを使えば、PMRが自分の体にどのような影響を与えているかが分かります。深呼吸や視覚化が心拍数や血圧にどのような影響を直接的に与えるかが分かれば、ストレスの多い状況でそういったツールをより使えるようになる可能性が高くなりますね。

 

漸進的筋弛緩法は安全なの?

全体的に、PMRに危険性はありません。しかし、PMRを実践した後は、急に立ち上がることによる血圧の低下を避けるために、ゆっくりと立ち上がることを忘れないよう、カンパート医師が強く推奨しています。これは、血圧の薬を服用している方には特に重要です。

「場合によっては、血圧を下げるという点において、PMRは薬物療法と同等の効果があると言えます」とカンパート医師が付け加えます。「血圧の薬を1種類または複数服用している場合、そういった薬が血圧を上げる体の機能を阻害してしまう可能性があります。PMRによって血圧がさらに下がるようなことがあれば、この組み合わせは問題となりかねません。」

高血圧やその他の健康疾患がある方は、PMRのような新しい習慣を始める前に、かかりつけの医療従事者に相談するようにすると良いでしょう。

 

まぁ、興味深くはありましたけど、「いや『視覚化』て何すか…」と若干思えてしまったかもしれません。

 

今回の記事でも軽く登場していましたが、以前呼吸法シリーズで見ていた、ボディスキャン瞑想(↓)なんかに近いものがある気もしましたね。

 

con-cats.hatenablog.com

 

こういうのは動画の方が分かりやすいですから、検索したら出てきた中で最も再生回数の多かった、赤田さんによるこちらが分かりやすそうなので、こちらを参考例にお借りさせていただきましょう。

 

www.youtube.com

 

以前見ていた例の呼吸法シリーズも、結局どれも特に実践しているわけではないですが、いつか「どうもメンタルが…」となることがあったら、こういった自分でできるリラクゼーション法をぜひ試してみたい限りです…!

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