ヤケドを氷につけるのは厳禁

今回は、また前回の記事で取り上げられていた気になるネタをピックしてみようかと思います。

(追って読んでいく予定の保留記事はまだそこそこあるわけですが、無限にあるわけではないですし、常に直近の記事から脱線し続けていき、ネタが無くなったら徐々にどんどん戻っていくつもりです。)

 

それが、火傷(やけど)の処理について!

 

health.clevelandclinic.org

 

前回の水膨れ記事でもちょろっと触れられていましたが、ヤケドをしたら「流水に当てる」というのは誰でも、下手したら教わってなくても本能でそうするレベルの常識なわけですけど、しかし、「氷を使ってはいけない」というのが最先端医療機関の提唱する絶対ルールのようですね。

 

まぁそもそもヤケドしたときにそんな都合よく大量の氷がない場面も多い気がしますし、あまり使う人もいない気がしますが、しかし、もし氷がある環境なら、「冷やした方が良さそうだ」と氷漬けにしたくはなりそうなので、これは覚えておいて損がない話かもしれません。

 

正直「氷につけちゃダメ」の一言で終わりでいい気もしますが(笑)、せっかくなので今回も記事全体を参考にさせていただくといたしましょう。

 

ヤケドに氷は決して当てないこと(Never Put Ice on a Burn)

氷(および氷水)は、ヤケドを良くするどころか、実際には悪化させてしまう可能性があるのです

 

 

沸騰したお湯のしぶきが触れたり、熱いコンロの縁にぶつかったり、ヘアアイロンでうっかり耳にブラシをかけてしまったりすると…痛いっ!ヤケドの熱さを感じたら、まずは冷やそうと思うことでしょう―早ければ早いほど、良いものとして。

しかし、ヤケドしたばかりの患部には、氷を当てるべきなのでしょうか?

ノーです。

氷のブロックを求めて冷凍庫に走りたい衝動に駆られてはいけません。ヤケドに氷を当てるのは良いアイデアのように思えるかもしれませんが、皮膚を傷つける可能性があるものなのです。「氷水でさえ、組織を傷つけ、感染症のリスクを高める可能性があります」と、緊急治療医のアラン・キャピンMD(医師)がおっしゃっている通りです。

ヤケドをしたときに、それ以上皮膚に傷をつけない良い方法が存在します。キャピン医師が、ヤケドの種類と、熱を冷まし、傷の回復を助け、瘢痕を最小限に抑えるために何をすべきかについて説明してくださいます。

 

なぜヤケドに氷を使わないの?その代わりに何をすべき?

ヤケドに氷や非常に冷たい水を当てると、ヤケドした部分の血流が悪くなり、治りが逆に悪くなる可能性があります。キャピン医師によると、氷を当てるとヤケドの感覚が麻痺し、凍傷の危険な前触れである寒冷障害になる可能性があるとのことです。

氷によるヤケドは、想像以上にリスクが大きいものとなっています。「皮膚は既に熱傷でダメージを受けているため、氷が皮膚を冷やしすぎていることを感じないかもしれません」とキャピン医師が付け加えています。「そうなると、永久的な血流障害につながる可能性まであるのです。」

では、氷や氷水の代わりにヤケドに何をすべきなのでしょうか?それはヤケドの程度に依るものになっています。

 

軽いヤケド(Ⅰ度熱傷)の治療法

軽度のヤケドは、Ⅰ度熱傷とも呼ばれ、熱を帯び、赤く、痛みを伴うものですが、水膨れはできません。Ⅰ度熱傷は、熱いものに触れたり、熱い液体のしぶきがかかったりすることで起こります。水膨れのない日焼けもこの部類に入るものになっています。

では、軽いヤケドに氷を当てるべきでしょうか?キャピン医師はノーとおっしゃっています。

Ⅰ度熱傷の痛みを和らげる方法は以下の通りです:

  1. 冷たい(低温すぎない)水を使う: 水道水をヤケドの上に流したり、ヤケドした部分を水につけたり、清潔な濡れタオルを使ったりすることで、冷たい水を5~20分間当てます。
  2. 保湿をする: 皮膚が冷えたら、アロエベラなどの保湿剤を軽く塗ってください。
  3. 保護する: 清潔な乾いた布や、くっつかないタイプの絆創膏で、ヤケドが圧迫されたり、何かに擦れたりしないように保護しましょう。
  4. 痛みを治療する: ヤケドの痛みが残っている場合は、イブプロフェン(商品名:アドビル®)またはアセトアミノフェン(商品名:タイレノール®)を服用するようにします。
  5. 清潔にして感染を防ぐ: ヤケドが治るまでの間、必要に応じて刺激の少ない石鹸で洗浄し、抗生物質入りのクリームで感染を予防するようにしてください。

Ⅰ度熱傷で、以下のような状態がみられる場合は医師の手当てを受けましょう:

  • 幅が3インチ以上ある
  • 関節を覆っている
  • 顔、首、手、または足にできている
  • 消えない痛みが発生している
  • 1~2週間経っても治らない

Ⅰ度熱傷でも感染につながることがあり得るので、ヤケドが悪化し始めたら、緊急治療室か救急救命室に行くようにしてください。注意すべき症状には以下が含まれます:

  • 発熱
  • 痛みの増加
  • 痛みの範囲の拡大

しかし、ここでひとつ、通常は心配する必要はないことがあります: キャピン医師によると、ヤケドした皮膚が治るにつれて少し色が濃くなることがありますが―これは治癒過程の一部だということです。軽度のヤケドであれば、通常、心配する必要は一切ありません。

 

水膨れのあるヤケド(Ⅱ度熱傷)の治療法

水膨れができるヤケドはⅡ度熱傷で、軽いヤケド(Ⅰ度熱傷)よりも深刻です。

Ⅱ度熱傷になったときにすべきこと(してはいけないこと)は以下の通りです:

  • 冷たくて清潔な流水を使う: 水中の細菌が感染症を引き起こす可能性があるため、湖、川、あるいは小川など、汚染されている可能性のある水を使用してはいけません。水道水を利用できない場合は、ボトル入りの水を使用しましょう。清潔な濡れタオルを使うのもOKです。
  • ヤケドから衣服を引っ張らない: ヤケドに何かが付着している場合は、決して引っ張らないようにしてください。緊急医療機関や救急外来で医療従事者に任せるようにしましょう。
  • 軟膏やスプレーを使わない: バター、油、軟膏、および救急用スプレーは、皮膚からの熱の放出を遅らせることで、傷を悪化させてしまいます。
  • 水膨れは決して破かない: 「水膨れの下の皮膚が感染してしまう可能性があります」とキャピン医師が警告しています。
  • 可能な限り早く手当てを受ける: 緊急治療室、救急救命室、またはかかりつけの医療機関に向かい、ヤケドを適切に洗浄してもらいましょう。感染を避けることにつながります。また、ヤケドの治癒を助け、感染を予防するヤケド用クリーム(商品名:シルバデン®)を処方してもらえることもあるかもしれません。

Ⅱ度熱傷は破傷風につながる危険性があります。最後に破傷風の予防接種を受けてからしばらく経っている場合は、担当医から予防接種を受けることを推奨されるかもしれません。

 

重度のヤケド(Ⅲ度)の治療法

皮膚が黒ずむ、またはヤケドが骨まで達している場合は、Ⅲ度熱傷になります。これは医療緊急事態です、とキャピン医師が話しています。救急救命室に直行してください。

 

ヤケドの治療: 用心に越したことはない

Ⅰ度またはⅡ度のヤケドであれば、大したことではないと思われるかもしれません。しかし、ヤケドは感染症にかかりやすく、Ⅱ度のヤケドは通常傷跡が残ります。

「たとえ軽いヤケドであっても、緊急治療を受けることをお勧めします」とキャピン医師がアドバイスをくださっています。「適切な治療を受ければ、皮膚へのダメージを防ぎ、瘢痕を最小限に抑えることができますよ。」

 

結局、「感覚がマヒしているので、凍傷になっても気付かない可能性が高く、危険」という話で、実際凍傷というのは想像以上に怖く、永久血流障害になり得るとも記事内で脅されていましたが、それも冗談ではない感じですね。

 

以前、ネットニュースで、世界中で高山に登っている方が、便利な指出しグローブを使った結果指先が真っ黒に変色してしまった、という衝撃の写真を見たことがありましたけど……検索したら(もっと昔に見た記憶があるので別の方かもしれませんが)ヒットしてきました、参考に画像付きポストを引用貼付させていただきましょう。

 

 

とはいえ、最近のポストを見たらこの方の指はすっかり綺麗に治っていたようで、ここまでのものでも治ることはあるっちゃあるようですけど、ずーっと治らず真っ黒の方の写真も見たことがありますし(あるいは指の切断)、決して凍傷をナメてはいけないということですね。

(氷点下の氷は、本当に想像以上にすぐ凍傷を引き起こすものです。)

 

ヤケドした際は、「冷やしすぎもよくない」ということを頭に入れておくようにしましょう。

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