前回見ていた玄米記事に、「玄米にはごく微量ですが有害物質であるヒ素が含まれています」という記述とともにリンクが貼られており、見てみたら「ヒ素の避け方」という、大変興味深い記事になっていました(↓)。
ヒ素というのは当然、毒薬として使われることでも有名な、生物にとって有害な物質なわけですけど…
…上記health essentials記事のタイトルによると、どうやらチキンにも極微量含まれているらしいこのアーセニック(ヒ素の元素記号Asはこの語から取られたもので、上記ウィ記事によると『黄色の顔料を意味するギリシャ語「arsenikon」に由来』とのことですね)、微量でも避けられるならありがたい限りですし、どうするのが良いのか、早速記事の方に参りましょう。
米や鶏肉に含まれる微量のヒ素はどう避ければ良いのか(How You Can Avoid Low-Level Arsenic in Rice and Chicken)
土壌中の農薬や肥料にはヒ素が含まれています
執筆:ローラ・ジェファーズMEd/RD/LD(教育学修士/登録栄養士/管理栄養士)
食品供給網の中に含まれる安全とは言えないレベルの高すぎる物質に関する報告は、毎年1件か2件耳にすることがあるものです。多くの場合、その危険性は特定の地域に限定されていますが、時には国全体に影響を及ぼす問題であることもあります。
アメリカ食品医薬品局(FDA)は2012年、多くの人々が頻繁に口にする2つの食品に、多すぎるヒ素が存在すると報告しました―米と鶏肉です。公式な脅威とみなすには低すぎるレベルではありますが、食品にヒ素が含まれていることは常に懸念される問題と言えます。
ヒ素は地殻に含まれる金属鉱物(ミネラル)で、肥料や農薬を通じて土壌や水中に放出されています。無機化合物のヒ素よりも、有機化合物中に含まれるヒ素の方が毒性は低いです。どのような形であれ、問題はヒ素の濃度が低い食品であっても安心して食べられるかどうかだと言えましょう。
米に含まれるヒ素
お気付きになっていないかもしれませんが、多くの人は毎年20ポンド(約9 kg)以上もの米を食べています。それは、寿司か、ライスプディング(※米をミルクで煮た料理)か、ライスミルクか、あるいは単に心安らぐ夕食の一部としてのご飯としてかもしれません。この白米または玄米という穀物は、食卓の伝統的な地位を占めていますが、他の典型的な食品よりも、無機ヒ素を吸収しやすい食品でもあるのです。
ヒ素に定期的にさらされると、たとえ低レベルであっても、膀胱がん、肺がん、皮膚がん、それから心臓病、2型糖尿病のリスクをわずかに高める可能性があります。また、赤ちゃんの免疫系の成長にも悪影響を及ぼす可能性があり得ます。
流通米に含まれるヒ素が最近の研究で調査されましたが、幸いなことに、そのほとんどは有機化合物型のヒ素であることが判明しました。近年、レベルは上昇していますが、FDAが懸念を示すほどではありません。とはいえ、流通米に含まれるヒ素のレベルに対する連邦政府による上限は、まだ設定されていないままとなっています。
お米のより安全な食べ方
食べる米の量を減らす。心配なら、1日の米の推奨摂取量の半分だけを食べるようにし、穀物の種類を他に増やしてみることをお勧めいたします。
米を洗う。アメリカライス財団は、生米を調理前に米対水を1対6カップの割合ですすぎ、調理後は余分な水を切るようにすることをアドバイスしています。
どの種類の白米が最も安全か知っておく。全体的に、カリフォルニア産、インド産、パキスタン産のバスマティ白米(※インド原産の高級米)とアメリカ産の寿司用のお米は、無機ヒ素の含有量が他の米の半分となっています。しかし、アーカンソー州、テキサス州、ルイジアナ州、その他ほとんどのアメリカ産の米は―寿司用米と早炊き用米を除き―無機ヒ素の濃度が最も高い値を記録していました。
子供向けの米入り飲料の摂取を制限する。米入り飲料は無機ヒ素濃度が最も高いので、5歳未満の子供には控えめに与えるようにしましょう。
玄米は慎重に選ぶ。玄米は白米よりも栄養価が高いですが、無機ヒ素の含有量は玄米の方がおおよそ80%多いという研究結果が複数存在します。カリフォルニア産、インド産、パキスタン産のバスマティ玄米がベストな選択肢で、他の種類の玄米よりもヒ素が3分の1少ないです。
他の穀物も試してみる。アメリカライス財団によれば、無機ヒ素をほとんど含まないグルテンフリーおよびグルテン含有穀物も存在しています。例えば、アマランサス、ソバ、キビ、ポレンタ(別名グリッツ)、それからブルグル、大麦、ファッロを食事に加えてみるといいかもしれませんね。
鶏肉の問題
しかし、米に含まれるヒ素は、穀物だけに影響するわけではありません。別の道でも食卓に登場してきます―飼料として米を食べる、鶏肉を通してです。
ヒ素は1940年代に、筋肉の成長を促進し、病気と闘い、肉をよりピンク色にするものとして、鶏の飼料に導入されました。ヒ素のほとんどは排泄されますが、一部は鶏肉の中に残ってしまいます。
2014年、FDAは、無機ヒ素に変化する可能性があるとして、鶏の飼料から動物用医薬品ロキサルソンを除去するよう命令を公布しました。しかし、市場からの排除は現在進行中です。
鶏の飼料からロキサルソンを排除することは、アメリカにおいて人間の健康に大きな影響を与える可能性があり得ます。2006年の農業貿易政策研究所の報告によると、アメリカ人1人あたりの年間鶏肉消費量は、1965年から2013年の間に250%、33.7ポンドから83.1ポンド(約15.3 kg→37.7 kg)に跳ね上がる程の急激な増加を見せていました。同報告書はまた、食用に飼育されている870万羽の鶏の70%がロキサルソンを含む飼料を食べていることも明らかにしています。
そんなわけで、鶏肉に含まれる低レベルのヒ素にまだ不安感を覚えるようでしたら、魚、豆類、豆腐を含む、他のタンパク質源を選ぶようにするのが良いでしょう。
しかし、鶏肉を食事から外すことはお勧めしません。私自身、日頃から鶏肉を食べていますし、これからもバランスの取れた多様な食事の一部として食べ続けるつもりでいます。
大変分かりやすい記事でしたが、「安全な食べ方→食べる量を減らす」って、「そりゃそうだけどさ(笑)」と言える元も子もない避け方で笑っちゃいましたね。
僕が買ってる玄米は、幸いヒ素含量が少ないカリフォルニア産なのでホッと一安心ですけど、玄米も毎回炊飯前に3回洗っていましたが、当然「洗うのも効果的」ということで、面倒でも続けていきたい限りです。
他に挙がっていた「米入り飲料」、これは、日本人的にはあまりにも馴染みがないものなので全然関係ない気がするものの(我々にとっては、お米は食べるものでしかないですしね)、ヒ素含量で言えば一番危ないのがライスドリンクということで、見かけても物珍しさに口にしないようにしたいものです。
(まぁ、そんな単発で健康被害があるわけはないと言いますか、正直ライスミルクとか「おいしいわけねーだろ」としか思えませんし(笑)、言われなくても僕は口にしなかったと思いますけどね(笑)。)
…っていうかライスミルクってホント何なの?と思って調べてみたら…
…普通に、お米を使ったミルクでした(情報量、ゼロ(笑))。
日本国内でも近年販売されているようですし、機会があったらやっぱり一度ぐらいは物は試しで飲んでみたいですね…!