斜視について

目にまつわる様々な医療記事を参照していく中で、前回弱視記事でもまた、色々興味深い話が目に付いていました。

 

前回最後に書いていた通り、今回は「弱視だとなりやすくなる」などと書かれていた、斜視について見てみようかなと思います。

 

my.clevelandclinic.org

 

斜視も、1単語の専門用語があるようで、上記リンクカードにもある通り、Strabismusという単語になりますけど、こちらは語源を見てもあまり分かりやすいものではない感じでしょうか。

ギリシャ語で「to squint」を意味するstrabizeinに由来するということですけど、squint自体が見慣れないと言いますか、これは「目を細める」さらには転じて「斜視」という意味の単語で、結局堂々巡りと言いますかあんまり覚えやすい語源って感じではない気もします。)

 

いずれにせよ、これはどなたもご存知であろう斜視、天下のクリーブランド・クリニックではどうまとめられているのか、やや長めの記事なので御託もそこそこにして早速参りましょう。

 

斜視(目のずれ)(Strabismus (Eye Misalignment))

斜視(目のずれ)とは、片方の目がもう片方の目とは違う方向を向いている状態です。通常は子供にみられますが、成人にも起こる可能性があるものです。治療には、眼鏡、パッチ(眼帯)、目の体操、薬物療法、または手術が含まれ得ます。

 

概要

斜視(目のずれ)とは何?

斜視(目のずれ)とは、両目が一直線に並んでいない状態のことです。言い換えると、片方の目がもう片方の目と違う方向を向いている状態です。

正常な状態では、目の動きをコントロールする6つの筋肉が一緒に働き、両目を同じ方向に向けます。斜視の場合は、この筋肉に眼球運動をコントロールする上での問題があり、正常な眼球の位置(眼位)を保つことができなくなってしまっているわけです。

斜視は主に小児期に見られますが、成人でも斜視になることはあり得ます。最も一般的なものとしては、脳卒中が成人の目のずれを引き起こします。もう一つの原因は身体的外傷です。しかし、小児期の斜視が治療されなかったり、治療されたにもかかわらず再発したり悪化したりすることもあり得ます。

斜視(目のずれ)のタイプには、目が内向き(esotropia;内斜視)、外向き(exotropia;外斜視)、上向き(hypertropia;上斜視)、または下向き(hypotropia;下斜視)があります。

 

斜視にはどんなタイプがあるの?

斜視にはいくつかの形があります。最も一般的なものは以下の通りです:

  • 調節性内斜視: こちらは、矯正されないままの遠視や、眼が内側に向く家系の方によく起こります。ピントを合わせる能力は目をどこに位置させるのかということに連動しているため、遠くのものにはっきりとピントを合わせるために余計な焦点調節が必要になることは、目が内側に向くことにつながり得るわけです。
  • 間欠性外斜視: このタイプの斜視では、片方の眼が目標物に固定され(焦点を合わせ)、もう片方の眼は外側を向きます。多くの場合、眼はまっすぐ見たり、外を向いたりを交互に繰り返します。
  • 幼児性内斜視: このタイプの斜視では、赤ちゃんは生後6ヶ月になる前に両目が著しく内側に向きます。通常、遠視はあまりなく、眼鏡で寄り目を矯正することはできません。内転は最初は時々起こりますが、すぐに恒常的に起こるようになります。これは、お子様が遠くを見るときにも近くを見るときにも起こります。このタイプの斜視の治療法は、片目または両目の筋肉を手術して、目の位置取りを矯正することです。

斜視は、眼球がどちらを向いているか、どれくらいの頻度で起こるか、片目だけに起こるか、あるいは左右の眼球を行ったり来たりするのかによっても、名前がつけられることがあるかもしれません。その場合、斜視は、以下のように表現され得ます:

  • 眼が内側を向いている(内斜視)。
  • 眼が外側を向いている(外斜視)。内斜視と外斜視は、水平斜視の一種です。
  • 眼が上を向いている(上斜視)。
  • 眼が下を向いている(下斜視)。上斜視と下斜視は、垂直斜視の一種です。
  • 常に起こるか、あるいは時々しか起こらない(間欠性)のか。間欠性斜視の別の名前は一過性(transient)斜視です。
  • 常に同じ眼に起こる(片眼性)。
  • 片方の眼に時々起こり、もう片方の眼にはそれ以外の時にたまに起こる(交互性)。

また、動眼神経麻痺、上斜筋麻痺、外転神経麻痺のように、正しく働いていない神経に基づいて斜視を分類することもあるかもしれません。(こういった特殊な斜視の原因は、第3、4、6脳神経です。)

 

斜視はどのくらい一般的?

アメリカの人口の推定4%―つまり、約1300万人―が斜視です。

 

症状と原因

斜視の症状は何?

斜視の症状には以下が含まれます:

  • 複視
  • 近くのものを見るとき、片目を閉じたり覆ったりしてしまう
  • 首を傾げたり、回したりしてしまう
  • 頭痛
  • 読字困難
  • 眼精疲労
  • 遠くのものを見るときや明るい場所にいるときに片目を閉じてしまう

 

斜視の症状はいつ現れるの?

斜視は通常、乳児や幼児期に現れ、多くの場合3歳までに治ります。

しかし、新生児が時々目を寄せたり、彷徨わせたりするのは普通のことです。生後3~4ヶ月までに、赤ちゃんの目は小さなものに焦点を合わせることができるようになるはずです。目はまっすぐで、よく揃うようになるでしょう。生後6ヶ月の赤ちゃんは、近くのものにも遠くのものにも焦点を合わせることができるようになっているはずです。

もう少し年を取った子供や大人に突然斜視が―特に複視を伴って―現れた場合は、より深刻な神経学的障害が疑われます。もし、ご自身や年長のお子様が突然斜視になったら、直ちに医療機関に連絡してください。

 

仮性斜視

仮性斜視(偽の斜視)と呼ばれる症状は、赤ちゃんが、実際にはそうでないのに斜視であるかのように見せてしまうものです。これは、その赤ちゃんに目頭側を覆う余分な皮膚があったり、鼻筋が平らだったりするために起こり得るものとなります。赤ちゃんの顔が成長し発達するにつれて、目が寄り過ぎているようには見えなくなっていくことでしょう。

 

何が斜視を引き起こすの?

ほとんどの斜視は、脳が関与する、眼球運動の神経筋制御に問題があるために起こります。あまり一般的ではないものとしては、実際の眼筋に問題があることもあります。もう一つの要因は家族歴です。斜視の子供の約30%は、家族に同じような問題を抱えている方がいらっしゃいます。

 

斜視の危険因子

目の位置がずれる危険因子となるその他の状態には、以下が含まれます:

  • 未矯正の屈折異常
  • 片目のみ視力が悪い
  • 脳性麻痺
  • ダウン症ダウン症患者の20~60%に斜視がみられます)
  • 水頭症(脳に水分が溜まってしまう、生まれつきの病気です)
  • 脳腫瘍
  • 脳卒中(成人における斜視の原因の筆頭)
  • 頭部外傷。これは、眼球運動を制御する脳の領域、眼球運動を制御する神経、および眼筋を損傷する可能性があるものです
  • 神経学的(神経系)問題
  • バセドウ病甲状腺ホルモンの過剰分泌)

 

斜視の合併症は何?

斜視は成長に伴い治る、あるいは自然に改善すると思っている方が中にはいらっしゃいます。実際は、治療しなければ悪化する可能性があるものなのです。

目の位置が適切でない場合、以下になる可能性があり得るでしょう:

  • 弱視、または傾いた側の目の視力の永久的な低下。目の向きが異なると、脳は2つのイメージを受け取ります。二重に見えるのを避けるために、脳は回転した目の映像を無視することがあり、その結果、その目の視力が低下していきます。
  • ぼやけた視界。これのせいで、学校や職場の成績に影響が出てきたり、趣味やレジャー活動を楽しめなくなったりしかねません。
  • 眼精疲労
  • 倦怠感
  • 頭痛
  • 複視
  • 三次元(3D)視力の低下
  • 自尊心の低下(自分の目がどのように見えるかを恥じることから)

医療従事者が斜視の診断と経過観察を行わなければ、(脳腫瘍のような)深刻な問題が見過ごされる可能性もあり得ることでしょう。

 

診断と検査

斜視はどう診断されるの?

斜視があると思われる生後4ヶ月以上の子供は、小児眼科医による、目のピントの合わせ方および動き方を調べるためにより時間をかけた、完全な眼科検査を受ける必要があります。この検査には、以下が含まれるかもしれません:

  • 病歴(症状、家族歴、一般的な健康問題、使用している薬、およびその他考えられる症状の原因を決定するため)
  • 視力検査(視力表から文字を読む、または幼児の視覚行動を調べる検査)
  • 屈折(一連の矯正レンズで目をチェックし、どのようにピントを合わせているか測定するためのもの)。眼鏡をかけてチェックする際、子供が言葉でフィードバックを返せる年齢である必要はありません。
  • アライメント(位置取り)検査と焦点検査
  • 目の内部構造の健康状態を調べるために、瞳孔を拡張した(開いた)後に行う検査

斜視の原因や治療法を判断するのに役立つその他の考慮すべき要素には、以下が含まれます:

  • 斜視が突然起こったのか、それとも時間をかけて起こったのか?
  • 生後6ヶ月以内に発症したのか、それともその後発症したのか?
  • 斜視はいつも同じ眼に起こるのか、それとも両目で入れ替わり起こるのか?
  • 回転の程度は小さいか、中ぐらいか、大きいか?
  • 常にあるのか、それとも一時的なのか。
  • 斜視の家族歴はあるか?

 

管理と治療

斜視はどう治療するの?

斜視には様々な治療法があります。担当の眼科医が、どの治療法がご自身の状況に最も適しているかを説明してくれることでしょう。治療法には以下が含まれます:

  • 眼鏡またはコンタクトレンズ: 未矯正の屈折異常がある場合、矯正レンズを使用することで、ピントを合わせるのに必要な力が軽減され、目がまっすぐな状態を保つ役に立つかもしれません。
  • プリズムレンズ: 眼に入る光を曲げて複視を緩和する特殊なレンズです。
  • 視能訓練(目の体操): 斜視のタイプによって、特に収斂不全(外斜視の一種)には、効果があるかもしれません。
  • 薬物療法: A型ボツリヌス毒素(ボトックス®など)の点眼薬、軟膏、あるいは注射は、過活動状態の眼筋を弱めることが可能です。こういった治療法は、状況に応じて手術と併用したりーまたは置き換えたり―する形で使用され得るものです。
  • パッチ療法:斜視と同時に弱視がある場合、弱視を治療するためのものです。視力を改善することで、目のずれもコントロールできるようになる可能性があります。
  • 眼筋手術(斜視手術): 手術によって目の筋肉の長さや位置を変え、目の位置が正しくなるようにします。この手術は全身麻酔で行われ、溶ける糸での縫合がなされます。成人の場合、時々、手術後に眼筋の位置を調整する、調節性斜視手術が行われることもあります。

治療が奏功したかどうかを確認するために、かかりつけの医療機関で経過観察のための診察を受ける必要があることでしょう。担当医が必要な調整を行ってくれます。

 

予防

斜視は予防できる?

いいえ、斜視を予防することはできません。しかし、斜視を疑う場合は、かかりつけの小児医療機関に検査を依頼することで、目の症状を早期に発見することが可能です。

成人の場合、特に脳卒中や何らかの目の怪我をしたことがある方は、視覚の問題に気が付いたら、眼科医にご連絡ください。

子供も大人も、眼科医が勧める予約スケジュールに従って来院することが大切です。

 

見通し/予後

斜視の予後(見通し)はどんなもの?

もしお子様が斜視であれば、診断を受けて治療を受けることで、素晴らしい視力と奥行き知覚を得ることが可能です。また、治療によって視力の低下を防ぐこともできます。

しかし、斜視の治療は大人であっても、何歳でも受けることができるものです。

 

受け入れる

いつ医療機関を受診すべき?

ご自身やお子様に目のずれが疑われる場合は、眼科医の来診予約をお取りください。斜視には有効な治療法が複数あります。

目に怪我をしたり、視覚の急激な変化に気付いたりした場合は、必ず医療機関に連絡するようにしてください。

 

クリーブランド・クリニックからのメモ

新生児が生まれたら、きっと多くの時間をその子を見てお過ごしになることでしょう。最初は目の焦点が合いませんが、徐々に変わっていきます。お子様の目や視力について質問があれば、必ずかかりつけの医療従事者にお尋ねください。斜視の検査を受ける場合、赤ちゃんが担当医に反応できなくても構いません。赤ちゃん―またはご自身―に目のずれがある場合、斜視というのは上手に治すことができるものだということを覚えておいていただきたいです。詳しくは、かかりつけの医師にお尋ねください。

 

軽度の斜視なら、場合によっては得も言われぬ魅力・チャームポイントになるものにも思えますけど、大きくずれている場合、やはり見た目にも少し違和感がありますし、何より視力低下につながりかねないということで、治療を受けるのも良い選択かもしれませんね。

 

僕個人的には、内斜視の女性は結構好きかなという気もしますし、この辺の記事(↓)を見てみますと、「見た目に優れる人々って、むしろ斜視じゃない人の方が珍しくない…?!」とすら思えるかもしれませんが……

 

rank1-media.com

 

…改めて、「周りがどう思うか」よりも「自分がどう思うか」そして目の健康の方が重要ですし、今は非常に効果的な治療法が沢山あるとのことで、少しでも気になる方は、まずは眼科医に相談してみるのが何よりと言えましょう。

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