続×6・英語スラングシリーズ:ぶっちゃけTBH/Teaはお茶ではなく…?

毎度前置きの御託がごたごたうるさい感じになっているので、遅々として進んでいないこともあり、とっととイマドキ英語スラングの続きに参りましょう。


改めて、こちらの55語リスト記事(↓)を参考にさせていただいている形です。

 

www.verywellfamily.com

General(一般)スラングも、残す所あと6語となっていました。


改めて残りの語のリストを再掲し、一気に終わらせちゃおうと思います。

  • TBH - To be honest(正直に言って、ぶっちゃけ)

  • Tea - ゴシップ、時局、ストーリー、ニュース

  • Thirsty - 注目を集めようとする様(※直訳は「渇いている」)

  • Yassify - 写真に複数の加工フィルターをかけて、その人が全く分からなくなるようにすること

  • Yeet - 何かを投げること

  • YOLO - 「You Only Live Once」(人生は一度きり)(しばしば皮肉の形で使われる)


最初のTBH、これは既に以前のイマドキ英略語シリーズ(↓)で登場していました。

con-cats.hatenablog.com
これまで参考にさせてもらっていた、イマドキフレーズまとめの3記事全てで皆勤賞なのはコイツだけな気もしますし、そのことからもめちゃんこ使われているフレーズであることが窺えますね。

改めて、これは「正直な所…」「率直に申し上げて…」「実は…」というニュアンスで、もっとカジュアルに書けば「ぶっちゃけ」という意味ともいえますから、これは日本語で考えても日常会話やチャットで極めてよく登場するのは至極納得のことといえましょう。


なお、注意点としては、to be honestというスペルなのに発音は「オネスト」と、「h」は決して発音されないという初見殺しの罠があることも触れておきたい所です。

「そう聞こえることもある」というレベルではなく、「knife」を「クナイフ」とは決して言わないように、「honest」もどんなにゆっくり発音しようとも「オネスト」であり、「ホネスト」には絶対にならない感じですね。

(あぁ、分かりやすい類例でいうと、「hour」は中1レベルの単語ということもあり、流石にこれを「ホウアー」とか読む人は皆無だと思いますが、それと全く同じ、いわゆる「silent H」ってやつになる形です。)


他の注意点としては、「正直な所…」「率直に申し上げて…」「実は…」「ぶっちゃけ」という日本語からも何となく類推できると思いますけど、基本的に続く文はややネガティブな内容のものが来ることが多い、ってこともありますね。

例えば「実は……昨日の告白、さっきOKの返事がもらえたんだ!」みたいなことを言いたい場合、日本語の「実は」に囚われて「To be honest, ...」で始めると、これは非常に違和感のある文になってしまうわけです。

TBHはあくまで「申し上げにくいのですが、正直にいいますと…」という意味であり、まぁそもそも上の例で「実は」という枕詞を置くこと自体あんまり意味なのないことともいえますけど、まぁ直訳的にいきたいのであれば「Actually, ...(実は…)」なら問題ないですし、他にも「You know what?」とかが「ちょっと、聞いてよ!」「あのね…」みたいな、注意喚起的な話の切り出しでよく聞く印象があり、これは上の例にピッタリに思えますね。


あとは、To be honestとほぼ同義で、1語であるためより使いやすい気もする「honestly」もまあまあ聞く単語です。

これらは、ほとんど同じだけれど、微妙に違う気もする……というのが率直な感想ですが、イマイチ上手く説明できそうになかった(かつ、勝手に語るより、ネイティブの言葉の方が信頼性が高い)ので、久々にQ&Aフォーラムの力をお借りするといたしましょう。


検索したらおなじみWordReferenceの記事がヒットしてきたので、こちらを参考にさせていただく形ですね。

forum.wordreference.com

CORALINNA(質問者、ポルトガル語(ブラジル)話者):honestly と to be honest

より直接的な物言いをしたい場合なんかに、「honestly」や「to be honest」が使われることがあると思う。

この2つの言葉に違いはあるのかな?


例えば:

1) I honestly wouldn't like to live here.
(正直言って、ここに住みたいと思えない。)
2) I honestly don't like country music.
(正直言って、私はカントリーミュージックが好きじゃない。)


3) To be honest, I wouldn't live here.
4) To be honest, I don't like country music.

自分には同じように思えるんだけど、しかし、#2は言わない気がするね。自分の耳には変に聞こえるんだけど、なぜなのかは分からないんだ。

 

boozerブルガリア在住、ブルガリア語話者):

I honestly wouldn't like to live here. ―これは、「住みたくない」という主張を誰かから疑われたときに使われ得るものかもしれないね。

To be honest, I wouldn't live here. ―あまり強くないやり方で「ここに住みたくない」という情報を伝えるために使われ得るものかもしれないね。例えば、旦那さんと一緒にアパートを探していて、自分はそこが好きではないけど、旦那さんをがっかりさせたくない場合…なんかがありそうかな。

 

bennymix(現在、カナダ・オンタリオ州、カリフォルニア、プリンストンニュージャージー在住、英語(アメリカ)話者):

使われる文脈についてはboozerさんと同意見だけど、正直なところ (to be honest)、意味はほぼ同じだね。率直に言って (Honestly)、とても実直な違い (so honest difference) を感じているよ。
(※注:最後の文は多分、「no honest difference=実直な違いは全く感じないよ」のミスタイプですかね?)

 

CORALINNA(質問者):

みんな、ありがとう。でも、#2はどうかな?そう言えるか、それとも奇妙に聞こえるという私の意見に同意してもらえるのかな?

 

boozerブルガリア在住、ブルガリア語話者):(2つ上のbennymixさんへの返信)

あぁ~、君は何て正直なんだ、bennyさん。😄

 

sdgrahamアメリカ・オレゴン在住、米国英語話者):

No. 2は、個人的には許容できるけれどもしかし、追加で述べておくと、この手の「honestly」という言葉を使いすぎる人…ほとんど全ての宣言的な文章で使うような人がしばしばいる、ってことには注意して欲しいね。

他のあらゆる習慣的に付けられる添え語と同様、これは避ける必要があるよ。

同様に、こちらも参照してみてほしい:

truth be told
Truth be told...

 

zaffyポーランド語話者):

これらはどうだい?どちらもOK?

A: How is your early getting up?(早起きはどうだい?)
B: I honestly haven't got used to doing it yet.
B: To be honest, I haven't got used to doing it yet.
(正直、まだそれに慣れていないんだ。)

 

london calling(イタリア・サレルノ在住、英国英語話者):

質問文はちょっとおかしいけど、返答は、どちらも問題ないよ😁

 

とまぁ、boozerさんの説明が実際とても腑に落ちる感じで、「honestly」は、何か疑義を挟まれたときに、「いや正直ホンマにそうなんだって」というニュアンスで挟まれやすい印象、一方「to be honest」は、いきなり否定的過ぎることを言って相手を驚かせるのは悪いから、ワンクッション置く形の、「実は本音を言うとね…」というニュアンスがやや感じられるフレーズともいえますね。


…とはいえしかし、その後「ぶっちゃけ、ほぼ一緒だけどね」というオネストな意見をbennyさんが書かれていた通り、その差は絶対的なものでも何でもなく、別にそんな使い分けは意識されないことも多い……

さらに、sdさんが書かれていたように、こういうただ無意味に付け足すだけで実際は何の意味も持たない添え語は使われすぎなキライもありますから(まさしく、日本語の「ぶっちゃけ」なんかでも、一切1ミリもぶっちゃけてない文脈で「いやぶっちゃけさ…」とか使いまくる人とか、いるっちゃいる気がしますもんね)、そういう何でもかんでも「正直…」とか「実は…」とか言うのは控えた方がいい、ってのもその通りに思います。

会話のつなぎに便利だけど、意味なく使いまくるのは控えましょうね、というやつだといえましょう。

(とはいえ、若い子らのチャットとかだと、「TBH」は使われまくってそうですね。今回スクショは撮りませんでしたが、Slang.netの例文を見ておくと……

TBH, I didn't want to go on the trip anyway.

(正直言って、とにかくその旅行に行きたくなかったんだ。)

…と、正直な気持ちをハッキリ言いたい場合なんかの文頭に置かれるのも、よくある使われ方に思います。)

 

…って、TBHは既に登場していたためサクっと終わらせようと思っていたのですが、案外アレコレと話が広がってしまいました。

次の語に行きますと、Tea

これは、小学生でも知っている英語で、おなじみの「お茶」ですけど、スラングの意味ではズバリ「噂話」的な意味がある感じなんですね。


「うわさ」や「ゴシップ」なんかは、日本語だと「酒の肴 (さかな)」なんて風に言うこともありますし、似たような発想で、「お茶を囲んでぺちゃくちゃ語り合えるネタ」=「噂話」というのは想像に容易いといえましょう。


一応、Slang.netの方もチェックしてみたら、おっ?

こちらはちょっと違う意味がバーンと載っていますね。

 

https://slang.net/meaning/teaより

ティーは真実のT!」みたいに、こちらでは「teaはtruth(真実)のこと」となっていました。

とはいえ、2文目に、「『ゴシップ』を意味することもある」ともありますね。


Slang.netは解説も丁寧で、例によって由来も掲載されていましたが、この「真実」の意味のティーは、drag queenであるLady Chablisさんが、1994年に出版された著作『真夜中のサバナ』の中で使っていたのがその起源のようです。案外新しいですね。

ちなみにdrag queenってなんだ?と思ったら、「女装の麗人」的な意味の言葉で、Wikipediaにも日本語記事(↓)があるぐらいにメジャーなものでしたか。

ja.wikipedia.org
何ともタメになります。


一方、定義としては「Truth」とデカデカと表示されていたものの、解説文の方では、teaを含む熟語はやっぱりゴシップという意味のものが多く紹介されており、同記事下部の「関連スラング」には、スラングイディオムが複数紹介されていました。


せっかくなのでこちらも引用して、チェックさせていただきましょう。

 


「弱いお茶」が「退屈なうわさ」なのも面白いですし、「spill the T=お茶をこぼす」は、直訳的に「噂話を漏らす」かと思いきや「共有する」というまぁそんなに悪いニュアンスのフレーズではないのも意外ですね。


↑のスクショにも収めましたチャット型例文も、これまたスラングの嵐でしたが…

Wuts good cuz? U got any tea for me?

(おぅ調子はえぇか、友よ!何か面白い艶話でもねぇのか?)


Wuts good=What's goodで、これはまぁWhat's up?みたいなカジュアルなあいさつ言葉、続くcuzは、もちろんbecauseの短縮形でもあるもののこの場合はcousin(いとこ)から転じて、「友人、仲間、同胞」みたいなニュアンスで幅広く使われるスラングですね。

Uは当然Youですが、この場合のteaは「真実」というより、話し手として何となく浮かんでくる陽気なあんちゃんは、この世の真相なんかではなく、下世話なゴシップを求めているのが窺える文脈だといえましょう(笑)。


このブログも、ゴシップのTeaは全然ないですが、なるべく誤りのない、正しいTea情報を載せていきたい限りです。

 

…といった所で、今回も一気に6語を終わらせちゃうつもりが結局2語でかなりの量になってしまいましたが、まぁ次は本当に話も広がらなさそうですし、今度こそ次回で一気に蹴りをつけちゃおうと思います。

TBH、一回で終わる気はあまりしませんが…(笑))

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