コメ返信や補足その1-26:スマートに譲るには?

脱線ネタに逸れたことで遅々として進まなかったコメントの続きに早速参りましょう。

最初の段落は既に触れ終えていたので、今回触れる部分からの再掲です。

Go aheadで「お先にどうぞ」は知っていたので、言われたらそう思って聞いていたと思いますが、使ったことはないかもです。

after youとか言ってるような…?(そもそも、あんまり言ってないような…?笑)

高校の時の英語の先生が「Repeat after me」って言って、英文や英単語をリピートさせてたので、なんとなくその名残りでしょうか。 

Please follow me

I'll follow you

これらをわりとよく使うので(よくってこともないですけど笑)、なんとなく同じようなニュアンスで覚えてる感じかもしれません。

after youはあんまりスマートじゃない感じですかね?


⇒「Repeat after me」は、学校英語の定番フレーズですね。

(もちろん日本の学校のみならず、英語ネイティブの小学校の国語(=英語)の授業とかでも普通に使われていそうな、英語学習における定番という意味なので、悪い意味での「あぁ、よく学校英語で使われちゃいがちなやつだね~」ということでは全くありません。)


Followも、案内なんかではまさにピタリの、自然な表現に思えます。

カタカナ語でのフォローといえば、最近はSNSの発達で「ついていく」的な意味でも認知されているものの、どちらかといえば日常会話では、例えば何か失敗した後での「君がフォローしてくれて助かったよ!」みたいな、「サポート・支援・手助け・かばう」的な意味合いで圧倒的によく使われる感じかと思うんですけど、英単語のfollowだとその意味合いはほぼなく(一応「follow up」なら近い意味になるし、全くないとはいわないまでも)、基本的には「後からついていく」「何かの後に起こる」「従う」という語義の単語であり(カタカナ語のフォローは、英語ならhelpやsupport)、その意味で、まさに案内する場面とかで使うにはピタリの単語といえる感じですね。

(その差を逆手にとって、個人的に面白くて印象に残っているのは、以前何度かページも引用させていただいていた個人的に大好きな漫画『それでも町は廻っている』(それ町;この辺の記事ですね→自分の知らない町でも、人は暮らしているんだねぇ俺達は機械じゃねぇ!!)で、主人公・歩鳥が小ボケをかましたのに周りからの反応が一切なしの場面で、「あらっ!?フォローなし!? ちょっと!フォローミー!!(※訳:ついてこーい!!)」と、英文的に全く意味をなしていない「フォロー」の使用例が注釈付きで繰り広げられているというウィットに富んだボケが、大変面白かったことをよく覚えています。)

 

そして「after you」ですが、個人的には正直実際の場面で聞いた覚えは全然ない表現だったものの、よく考えたらそもそも誰かに何かを譲るとか施設案内をするとかそういう場面そのものに出くわしたことがほぼ全くない感じだったので、単に経験不足といえそうです。


そこで一応きちんと検索してみましたが、「after you」と「go ahead」の違いというポイントで調べた結果、例の何度か話に出しているHiNative.comのQ&Aページがヒットしたんですけど、またしてもこちらは日本人による質問……

別に「日本人が多く使っているからレベルが低い」みたいな同族嫌悪というわけでは全くないですけど、やっぱり純粋についてる回答がイマイチ浅く、クオリティがちょっと…と思えることも多いと感じていたこのサイト、いつ見ても質問は日本人からだし、そもそももしかしたら日本ネイティブのサイトなのかな?と思って調べてみたら、運営元のLang-8は、やっぱり日本発のスタートアップ企業だったようで、「あぁ、だから日本人の質問が多いのか」と実に納得がいった感じでした。

…と、そうなるとあんまり「回答が浅い」とかいうのも失礼にあたりますけど、まぁやっぱり他のQ&Aフォーラムに比べたら少し踏み込みが甘いかな…と思えるのは正直否定しがたい点ではあるのですが、逆に、日本人が疑問に思いがちな気になる話が結構ピンポイントで質問されているといえますし、ちょっと物足りないことが多いとはいえ間違いなくネイティブの生の声がつけられているというのは素晴らしい部分ですから、その意味では大変良いサイトともいえるように思います。


まぁその辺の御託はともかく、今回のネタについては全く同じ質問が別個で二件存在していましたが、どちらもかなりためになる回答だったので、(散々ちょっと悪口っぽいこと抜かしておいてアレですが)こちらのサイトから引用させていただきましょう。


まずは2つある内の新しい方、2017年の投稿からです。

hinative.com

so9a(質問者、日本語話者):

アメリカ英語に関する質問

go aheadとafter youの違いは何?例文もお気軽にどうぞ。

 

Ram1アメリカ英語話者)

「go head」(※注:このheadはただのタイプミスだと思います)は、その人が単独で行くときに使うね。「after you」は、あなた自身も、話しかけている相手と一緒に行くときに使うよ。

 

TristanMWアメリカ・イギリス英語話者)

これらはどちらも「どうぞ(※注:原文でも日本語)」と同じように使えるね。でも、go aheadは相手に対し、自分より先に何かをするよう伝えるために使われるよ。


例えば、

「Go ahead. I'll catch up!」
(お先にどうぞ。すぐに追いつきます!)


対して


もし地下鉄にいて、誰かが乗り込もうとしているなら、「go ahead」も「after you」も使えるね。


それから、「after you」は文字通り、相手の後に自分も同じことをするという意味でのみ使われ得るかな。


ハッキリした感じになってたらいいんだけど😅

 

(各回答の後には、so9aさんによる「ありがとう」や「分かりやすい!」のスタンプが投稿されていましたが、省略)

----------

 

続いては2016年に投稿されていたQ&Aですね。

…と、改めて見てみたら、ほぼ一字一句同じ(大文字小文字の違いはあれど)質問で、正直、もしかしたらbotによる質問なのかな…?とも思えてしまうわけですが(今回のは追加コメントもありますし生きた人間の投稿と思いますが、そうなると、日付も新しい、↑の質問がちょっと機械投稿っぽい…?)、回答の方はちゃんと別人&実際のネイティブのものに思われるので、野暮なことは言いっこなしにしておきましょう(笑)。

hinative.com

 

kuram120(質問者、日本語話者):

アメリカ英語に関する質問

Go ahead.とAfter you.の違いは何?例文もお気軽にどうぞ。

 

TeddyBruiseveltアメリカ英語話者)

「Go ahead」は若干リラックスした表現で、一方「After you」はよりフォーマルで、通常は物理的な動作に対して使われるね。

誰かのためにドアを開けてあげて、「after you」と言うことはできるけど、誰かが自分の冷蔵庫からソーダを取り出して飲んでいいかと尋ねたら、「go ahead」と言うことになるだろうね。お役に立てたかな?

 

kuram120(質問者):

エレベーターに誰かと乗っていてその人から先に降りてもらうときは、どちらがいいんだろう?

 

MrFrogアメリカ英語話者)

After you

 

kuram120(質問者):

オッケー、了解。

ありがとう♡

----------

 

…という感じで、個人的にはRam1さんやTeddyさんの回答がとても分かりやすい感じでしたが、ただ、最後にあったMrFrogさんの回答、エレベーターの例でどちらが良いかは、これは別に「Go ahead」でも全く問題ない気がするなぁ、とは思えるかもしれません。

(もちろん、「After you」の方がより丁寧でより適切かもしれないのは間違いない気がしますが、実際にこの場面で一瞬の譲り合いが発生したような際、何となく「Go ahead」の方が自然に聞く気がするかな?とは思える気も、個人的なイメージとしてはしちゃう気もしますね。)

 

Ram1さんやTeddyさんの回答を踏まえて結論をまとめようと思いましたが、もう一つ、HiNativeだけでは心許ないというわけでは決してないものの、もう一つ似たようなスレッドが見つかったので、記事ボリューム水増しを兼ねて、こちらも紹介させていただきましょう(ただ、こちらは「Go aheadとの比較」ではないんですけどね。After youについての見識を深める感じです)。


こちら(↓)、UsingEnglish.comのフォーラムは初めて引用させてもらう気がしますが、まぁフォーマットとしてはどこも同じ、Q&A投稿タイプのサイトですね。

www.usingenglish.com

weiteng(質問者):

どなたか「after you」と「you go first」の違いについて教えてくださいな。この2つのフレーズを使う場合、それぞれどのような文脈が適切になり得るのかな?

 

Raymott(オーストラリア在住):

全く差がないと言っていいように思えるな。同じように丁寧で正しい表現だよ。私なら「after you」と言うことが多いかな、って思えるけどね。

 

weiteng(質問者):

Raymottさん、お返事ありがとう。中国語圏の英語教師の間では、「you go first」を「after you」の方がより丁寧だと考えられているみたいなんだけど、それに異議を唱えるために、参考になったよ。

チアーズ!:-D

 

Stilo(イギリス在住、英語話者):

Weitengさん、こんにちは

 

実は、イギリスでは、「after you」の方が丁寧だとみなされているように思うよ。

私はエスカレーターを降りるのがちょっと怖いんだけど、見知らぬ人には「after you」と言って、夫や友人には「you go first」って言うかな。

ドアを通るときも、もちろん恐怖心は別として、同じことが言えるね。

お役に立てれば、あるいは少なくとも、議論のきっかけになれば幸い。

Stiloより

 

PS タイプミスかもしれないけど、上記の文脈では「that」ではなく「than」を使う所だね。
(※注:上の投稿の、あえて文法がおかしいまま表記しておいた、『「you go first」よりも「after you」の方が…』の部分ですね)

 

tedtmc(マレーシア在住、中国語話者):

(返信引用がてら、weitengさんの英文の、細かい文法ミスの修正もあり)


微妙な違いはあると思うけどな。

「You go first」は命令のように聞こえる。

「After you」は、意味は同じかもしれないけど、先に行ってという間接的な言い方だね。

 

教師ではないけど。

 

Stilo
tedtmcさんに同意だけど、「You go first」は命令というよりむしろ、友人・子供・家族に使われるフレーズだと思えるね。

 

Barb_Dアメリカ在住、英語話者)

「After you」がより丁寧だと述べている人々に同意だね――しかも、実際、かなり圧倒的なレベルの違いで。

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…という感じで、以上まとめると……

まず、「After you」は「Go ahead」より断トツ丁寧で、接客などにはピッタリな表現といえそうですね。

ただ、あえて日本語にすると「後からついて参ります」みたいな感じで、ちょっと仰々しいレベルで丁寧にも個人的に思えますし、あと重要な点として、これはどうやら「自分がすぐ後に全く同じことをする」という宣言になっているようで、例えばトイレの個室に同じぐらいのタイミングで入ろうとした人がいた場合、譲るつもりで「After you」と言ってしまうと、「あ、どうぞ、私もすぐ同じ個室に入らせてもらいますけど(笑)」というとんでもない意味になってしまうため、そういう場面では使えない(Go aheadというしかない(あるいは上のフォーラムで挙げられていた「You go first」とかでもいいかもしれませんが、「Go ahead」の方がやっぱりよく聞く気もします)という注意点がある感じでしょうか。


また、「Go ahead」は基本的には「許可」全般に使えるもので(回答にも挙げられていた「ジュースもらっていい?」「Go ahead(どうぞ)」などでも使える)、「After you」ほどの、紳士淑女レベルといえるような丁寧さはないとはいえるものの、日常会話でこのフレーズが失礼になることはほぼ間違いなくないといえるので、個人的には万能なこちらの方が好きかな、って気はするかもしれません。

ただ、ご質問にあった「スマートじゃない感じ?」は、むしろAfter youよりGo aheadの方がそうと言えるかもしれないので(=After youがより紳士的でスマート、比べるとGo aheadの方がカジュアルでフレンドリー……って感じですかね?)、場合に応じて、After youを使うので全く問題ない場面も大いにあるといえるように思います。

 

それでは次回はまた追って別のコメントに触れていく予定ですが、ここ最近の「「追加質問への回答」へのご質問」がいくつか溜まっていたので、新しくいただいていたものを見ていこうかなと思っています。


アイキャッチ画像はレディーファーストのいらすとをお借りしましたが、前も一度書いたことがありましたけど、僕はどうもスマートに譲るのが苦手で、流石に完全バッティングしたら譲るものの、「少し後ろに人がいる」ぐらいの状況だったら、(一応その人が来るまでまだ完全には閉まらないぐらい、なるべくドアを大きく開けておくようにする…程度のことはしつつ)自分はササッと立ち去っちゃいますねぇ~。

まぁこないだも書いていた言い訳ですが、仮に自分が女性だったら「いやドアぐらい自分で開けられるし、下手に気を使ったり焦って通らなきゃいけない気もしたりで逆に面倒くさいから、そんなドア開けてわざわざ待つような真似やめちくりぃ~」と思える気がするといいますか、「女性はドアも開けられないということなのか!バカにしている!!差別だ!!」と思われることはないのかな…?という不安もあるしで(まぁそれは大げさすぎるにせよ、何というか自分が上の立場で「してやってる」感が苦手といいますか…)、どうにもドアを通る際のレディーファーストとかは苦手な気がしちゃいますねぇ…。

(便宜上レディーファーストとしましたが、これは別に男女に限らずどの人に対しても個人的にそう思えてしまうこと、ですね。)


現代社会では明らかに洗練されていない野郎になる感じでしょうし、そこは改善していった方がいい所なのかもしれません。

善処しようと思います。

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