コメ返信や補足その1-20:臨場感が違う!プレゼント・パーフェクト・プログレッシブ!!

それでは途中で一区切りしていたコメントの続きに参りましょう。

そんなに記事内容とは直結していませんが、一応改めて、こちらの記事(↓)に対していただいていたご質問ですね。

con-cats.hatenablog.com

 

過去のお店の開店時間を聞く場合は、

一応、お昼12時にお店にやってきて、「今日、9時に一度来たんですけど、閉まってましたよね?今朝は何時に開いてたんですか?」っていうシチュエーションを妄想してました笑

まぁでも、この場合でも、「(通常)お店は何時オープンなの?」と聞いてもいいわけで、それなら「What time do you open?」ということですよね。

いやでも、それだと過去のことを聞いていることにはならないので…

「いつも8時に開いてるのに、今日は開いてなかったけど…」っていうニュアンスも含めての過去形なら、「What time did you open?」と、普通に過去形にするということになりますね。

その意味で、過去形にするということは、過去の時は、未来の時とはやっぱりちょっと違うと思えますが…??


⇒この辺もかなりややこしい所ではありますが、結局のところ、会話なんてのは人と人とのコミュニケーションですから、どのように尋ねても、回答者が「普通はこういうことを聞かれるはずだ」と考えた結果、その人にとって自然だと思う答が返ってくる……ともいえるかもしれませんね。

(例えば、「何時にオープンでしたか?」という日本語で、過去のことを尋ねたとしても、「何時にオープンでしたっけ?」という感じに勝手に読み替えられて(本題とは関係ないですが、これだと、過去形っぽい形は維持していながらも過去感は薄れ、単に丁寧な表現の質問文になっている気がする、というのも面白いですね)、「あ、平日は10時で、週末は9時からになります~」と、過去の話ではなく、その店の通常スケジュールを教えてくれる店員さんも、中にはきっといらっしゃることでしょう。)


なので、詰まるところ、聞きたいことがハッキリしているならば、漠然とした質問でズレてしまうチャンスを増やさないように、なるべく要点が特定できる形の情報を足していくのがベストでしょう……って話かもしれませんね。

つまり、過去の話を聞きたいなら、「What time did you open today?」(今日は何時に開店してたんですか?)とか「When did you open this morning?」(今朝はいつオープンだったんですか?)とか、そういう修飾語・追加情報を添えてあげると、質問の意図が確実に明白になり、むしろ仮にdoかdidかがハッキリしなかったとしても(例えば発音が下手で、「When ゴニョ you open today?」みたいな感じでも(笑)。……と笑ってますが、実際こういう助動詞的なものは大分弱く発音されて聞き取れないこともありますし、その意味で、聞く立場に回った場合でも、その辺の細かい違いよりポイントとなるフレーズを逃さないのが大事とも言えそうです。例えば、しばしば「How long ゴニョ you ゴニョ in the US?」とか聞かれて、実際ゴニョの部分は何言ってるか全く聞こえないことも多いんですけど(笑)、この場合、「どのぐらいアメリカにいる予定?」か「アメリカに来てどのぐらいなの?」の二択なわけで、大抵の場合後者の「今年で何年目?」的な質問ですから、ややギャンブルですけど「今年でもう○年目ですねぇ」などと答えることが多いです。割と上手くいってますし、失敗しても訂正すりゃいいだけですしね(笑))、そこさえハッキリしていれば「あぁ、今日いつオープンしていたのか尋ねているんだな」と察してもらえるわけですね。

(もちろん更に、「'Cause it's closed when I came here at 9 am...(9時に来たときは閉まっていたもので)」とか情報を足していけばもう完璧ですけど、まぁぶっちゃけ、そんな流暢に文をつなげられるわけもなく、文を重ねる前にもう相手の回答のターンに入ってることもままあるともいえますけどね(笑)。

 ちなみに、「'cause」は「because」の略で、「cause」どころか「cos」とか「cuz」とか表記されることもありますけど、いずれにせよ「コズ」という感じでこれもネイティブの会話では死ぬほどよく出てくるわけですが、個人的にはこないだの「ゴナ (gonna)」とか同様、こういう省略表現はどうにも何かカッコつけてる感じが……とまでは言わないまでも、少なくとも自分の発話スピードで「ビ」程度を略してどうすんのよ(笑)、とも思えるレベルなので、どうにも僕は使ったことがないし使う気にもなれないですねぇ~。
 そういうしょうもないこだわりみたいな気持ちを捨てて、「カズ アイムゴナ…」とか堂々と言える人の方が、間違いなく英会話は伸びていくタイプなんじゃないかな、とは思いますが…。)

 

(ちょっと話が逸れましたがコメントに戻ると…)とはいえ原則を語るのであれば、まさにおっしゃる感じで問題ないと思います。


最後の「過去形にするということは、過去の時は、未来の時とはやっぱりちょっと違う…?」というのは、やっぱり現在形はどちらかといえば未来形とのつながりが強い表現ですし、現在⇔未来の表現の「似てる度」に比べたら、現在形と過去形とは若干隔たりがあるかな、っていうのは実際そう思えますねぇ。

(改めて、未来の表現は、基本的に動詞の活用としては現在形が使われますが、過去形は「過去形」という活用変化があるわけですしね。)


むしろ過去形とややこしい…というかより類似度が強いのは現在完了形かな、と思えるわけですが、過去形と現在完了形についてはこないだの記事(「コメ返信や補足その1-16:それは過去のお話」前後の記事ですね)でちょいちょい触れていましたけど、そこで「基本的には、過去形と現在完了形は、ニュアンス・話し手の意識の違いでしかない」という話を紹介していました。

(もちろん明白に意味が変わる/間違いなくどちらか一方が適切である…という場面もあるものの、それは状況との相性が悪いだけで、文章そのものに問題があるわけではない…みたいなことは、↑の記事でも書いていた通りですね。)


今回の話とは直接関係ないものの、関連してもう一点、同じマーク・ピーターセンさんの本(『マーク・ピーターセン英語塾』)から、読んだときに「はぇ~、なるほど、結局難しく考える必要なんてないんだね!」と、「知れて良かった!」と思えたことを(記事ボリューム水増しの意図で(笑))紹介させていただきましょう。


それが、現在完了進行形


完了形と進行形が組み合わさったこれ、もう複雑すぎてゲボ吐きそうなぐらいキモくて嫌になるわけですが(笑)、何度か書いていた通り、完了形というのは「時間軸」において幅を持った矢印として表されるような意味を持っている、というイメージでした。

そして一方、進行形というのも、これはイメージが割と簡単で、まさに進行中の出来事を記述する表現なわけですけど、現在完了形の場合、「矢印がまさに今現在まで伸びている感じ」という話でしたから、「現在完了形がまさに今現在のことを述べているって、それはじゃあ進行形とは違うわけ?」と思える話なんですよね。

(ちなみに、現在・完了・進行形は、記事タイトルにもしましたけど英語だとPresent Perfect Progressive formという感じで、まぁProgressiveはあまり見かけないかもしれませんし(個人的には、保険会社のProgressiveが、至る所で広告打ちまくりということもありめっちゃ見かけますけど)これはContinuousとも表記されるのでこいつは大したことはありませんが、「現在」はこないだも触れていた「プレゼント」がまさしく現在形を意味する文法用語で(形容詞で「現在の」という意味もある語でした)、「完了」が、初めて聞いたときビックリしましたけど、まさかの「パーフェクト」なんですよね。まぁ実際パーフェクト=「完全」と、「完了形」は一文字共通ですし、そう言われりゃそうなのかとも思える、意外で面白い用語に思えます。)


…とまた話が逸れましたが現在完了進行形に戻ると、これに関しては、学校英語では正直どなたも何かよぉ分からんままナアナアに放置してしまっていた感じがあると思うんですけど、個人的には、マーク・ピーターセンさんの明快にして簡潔な説明で、「結局そういうことでよかったのか!」と心から納得できた感じでした。

この本も既に結構引用させていただいていますが、多分今回で直接引用は最後なので、また2ページほど丸っと(一部省略を挟みつつ)引っ張らせていただこうかと思います(『マーク・ピーターセン英語塾』p. 48-50より)。

 

臨場感を醸し出す―現在完了進行形

さて、現在完了形現在完了進行についてですが、たとえば、

 Ichiro has hit well this season.(今シーズン、イチローはヒットを量産している)

 Ichiro has been hitting well this season.(今シーズン、イチローはヒットを量産している)

の2つの文には、具体的にどういう違いがあるのでしょうか。簡単に言えば、まず意味自体は変わりません。変わるのは、フィーリングだけです。どちらかというと後者の進行形のほうが生き生きしているような感じがする、といった程度の違いしかありません。いわば、“臨場感”がやや強いのです。

 この程度の違いは、日本語の似たような例から考えることができます。たとえば、現役ビリケン・コレクターが次の台詞を言うとします。

 何しろ俺はこの10年、ビリケン一筋できたんだから、任せてくれよ。

 そして、この言い方を少しだけ変えて、

 何しろ俺はこの10年、ビリケン一筋できてるんだから、任せてくれよ。

とします。この2つの言い方を比べてみても、ちょっとしたニュアンスの違いしかないでしょう。“Ichiro has hit well this season.”と“Ichiro has been hitting well this season.”との違いは、この程度のものといえます。

(他の例文、一部略)


 ですから、たとえば、喫茶店での待ち合わせの時間に40分ほど遅れてきた友達に、

 I have waited for 40 minutes!

と文句を言っても、たしかに事実だけを文法的に正しく述べることにはなるのですが、文句としてはインパクトがさほど強くない。やはり、友達に、40分もの退屈とイライラが生々しく浮かんでくるような臨場感を味わわせて、謝ってもらう表現としては、

 I have been waiting for 40 minutes!

と言ったほうが、よほど効果的な言い回しになります。

 

…非常に、心の底から分かりやすい解説ですね!

結局、日本語での「俺はこの道ウン十年、野球に全てを賭けてきたから」と「俺はこの道ウン十年、野球に全てを賭けてきてるから」との違い、マジでちょっとしたニュアンスの違いしかないわけですけど、実際後者の方が少し臨場感があるとでもいいますか、より生き生きとしている表現になっているとはいえ、しかし意味としては全く一緒というのは納得も納得で、一方英語の方の現在完了形と現在完了進行形というめちゃくちゃややこしいこいつらも、マジでその程度のもんに過ぎないのです、って話なんですねぇ~。

日本語での例え含め、ネイティブにそう説明してもらえれば本当にスッキリ腑に落ちる感じで、今後こういうややこしい表現が来ても、「あぁ、これはニュアンスの違いでしかないんだよね」と、気楽に構えられるといえましょう。

 

(ちなみに全然関係ないですが、マーク・ピーターセンさんはしばしば例文に「ビリケン」を出してくるんですけど、毎度「ビリケンて何やねん、藤子アニメか?」と思えたものの、これ、仏像のアメリカバージョンみたいな感じの、幸運の神様の像のことだったんですねぇ~。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ビリケンより

何となく、「ビリケンさん」という呼び名とともに大阪のイメージがありましたが(「えべっさん」みたいな感じで)、通天閣に飾られている↑が日本だと有名、って感じなのでしょうか。

 ちなみに、藤子アニメの方、ちょうど僕が物心ついた頃ぐらいに放送されていたもので、主題歌の「♪ビ~リ、ビリ、ビリケン、ビ~リケン・ケンッ!!ほんにビリケン、妙なヤツ~」というのが今でも口ずさめるぐらいに印象的ですけど(笑)、なんと、シンエイアニメーション公式YouTubeチャンネルで、第1話が全編公開されているんですねぇ~。

www.youtube.com

…おっと、どうやらはてなブログへの埋め込みは不可で、視聴するためにはYouTubeにアクセスしないといけないようですが(なので、リンクカードを貼る意味は皆無でしたが(笑))、1話と、あと(なぜか)32話のたった2エピソードのみですけど、懐かしいアニメが見られるのは嬉しいですね!(まぁ、ちょっと時間がないので、僕はどちらも見ていませんが…)

OP曲は残念ながら上の動画ではカットされていましたが、ニコニコ動画のほうに有志がアップされていたものがあり、久々に、実に30年以上ぶりに聴きましたが、やっぱり普通に歌えて笑いましたね(笑)(こちらは公式動画ではないのでリンクは控えますが、「ビリ犬 OP」で検索したら普通に出てくると思います)。)

…って、流石に他の藤子アニメに比べてマイナー過ぎるし、「いきなり何のネタだよ」って話だったかもしれませんが(笑)、ビリケンさんの像でアイキャッチ画像もバッチリですし、素晴らしい脱線ネタもいただけて、マーク・ピーターセンさんにはお礼の言葉もありません…!

では今回はこの辺にして、また次回別のコメントを見ていこうと思います。

にほんブログ村 恋愛ブログ 婚活・結婚活動(本人)へ
にほんブログ村