コメ返信や補足その1-19:言葉の変形は難しい…

続いてのご質問コメントに参りましょう。

(もう書くまでもない話かもですが、おなじみアンさんよりいただいていたものになります。)


まずはこちらの記事へのコメからですね↓

con-cats.hatenablog.com

 

「Who is him?」は、DCさんの食い下がりっぷりがめちゃくちゃ面白かったです笑

最後にめちゃんこ頑張ってくれたLoobさん…


John is that one. (ジョンはあの人)
He is that one.  (彼があの人)
Which one is he? (彼はどっちの人なの?)


That [one] is John. (あの人がジョン)
That [one] is him. (あの人が彼)
Which one is him?  (どっちの人が彼なの?)


何言ってるかさっぱりわからん笑


まだまだ諦めないDCさん、「her」と「him」は違うかもしれない?って…そんなことある??

もう、おかしすぎました笑

結果、やっぱりよくはわかりませんでしたけどね笑


⇒こちらは改めて、記事内で翻訳引用させていただいていたWordreference.comのQ&A記事の内容に関してのお話ですが、Loobさんの解説についてはちょっと説明不足でしたね。

 

これは結局、単純な文から始めて一つずつ変形していくことで、議題であった「Which one is he?」「Which one is him?」のどちらでも言うことができるね……ということを分かりやすく書いてくれていた例文(の羅列)だといえましょう。

 

・John is that one. (ジョンはあの人)

↓(Johnを「彼」に変えると)

・He is that one.  (彼があの人)

↓(これを疑問文にすると)

・Which one is he? (彼はどっちの人なの?)


・That [one] is John. (あの人がジョン)

↓(Johnを「彼」に変えると)

・That [one] is him. (あの人が彼)

↓(これを疑問文にすると)

・Which one is him?  (どっちの人が彼なの?)

 

…ということで改めて、極めて単純な構造の文の変形から、文法的にはどちらのパターンも自然に受け入れることができますね……ということを示してくれているお話でした。

とはいえ、疑問文への変換なんかが直感的に受け止められるわけではない我々日本人的にとっては、さほど分かりやすくもない説明だったかもしれません(笑)。

 

一方コメントの最後、この質問スレの主DCさんは、本来疑問に思っていたポイントとは違う部分の解説をいただけてしまった結果、危うくそのまま解決マークが付けられてしまいそうな所を必死に喰らいつくことで見事なリカバリーを見せてくれていたわけですけど、僕も、自分なら多分そのぐらい食い下がるといいますか、食いつきすぎてちょっと自分でも訳分からんようになり、ついつい興奮してトチ狂った解釈を披露してしまっていた所なんかは地味に理解できなくもないため、個人的には大変シンパシーを感じる部分だったかもしれません(笑)。

(実際、「himとherは違う?」というややトンデモな質問でしたが、その後JamesMさんはそのトンデモ要素は無視しつつも(ネイティブ的には恐らく、あまりにも意味をなさないポイントだったので、自動的に読み替えてくれたのでしょう)、その質問を受けて別の側面からの大変ためになる回答(どの単語に強勢が置かれるか)をくれていましたし、めちゃくちゃな話でもとりあえず書いてみるもんだ、というのも一面の真実かもしれないですね(笑))

質問を汲んでくれる親切なネイティブがいてくれて何よりでした。

 

それでは続いてのご質問を含むコメントは、また少し遡って、こちらの記事(↓)に対していただいていたものになります。

con-cats.hatenablog.com


早速引用紹介させていただきましょう。

(当初全文貼り付けていましたが、結局後半部分にまでは届かなかったので、後半部は割愛しておきました。)

未来形は存在しない…?っていうことでしたか…。現在形+文脈で表すという考え方は、わかるようでわかりません笑

それなら、willやbe going toを使わなくても、普通にお店が開く時間を言う場合と同じように、I go to school tomorrowでよくないですか??

学校に行きます。

明日は学校に行きます。

違いは「明日は」だけなのですから、tomorrowを足せばOKなのでは?


結局、現在進行形がそのまま未来のことを言えるっていうのも、そういうことですよね?


⇒これも大変に素晴らしい着眼点のナイスご質問ですねぇ~。

まず、「未来形は存在しない」というのは、あくまで動詞の活用形として、「過去形」のようなハッキリとした語尾変化を伴った「文法的に分かりやすい単語の変形(is→wasとか、help→helpedとか)が存在しない」ということであって、意味としては(当たり前ですが)英語にも「未来のことを意味する文」は普通に存在する……というのは(別にそこは問題なかったかもしれませんが)改めて強調しておきたいポイントの一つかもしれません。

つまり、「未来形」とされる文も、よく見たら「will」は現在形の助動詞だし、「is going to」はbe動詞の現在形に過ぎないし…という感じで、形の上では単なる現在形になっているんですね……ということであり、それが未来を意味するかどうかは、文脈や語法に依る、というお話なわけです。

 

こないだはこの点を強調しなかったので片手落ちだったかもしれませんが、今書いた通り、文脈とともに「語法」にも依るというのがポイントで、単語の組み合わせによっては、どんな文脈でも絶対に未来形にはならないパターンもあるというのが注意点といえましょう。

まぁ「語法」って言い方も、書いててイマイチ分かりづらいな…と思ったものの他にいい表現が浮かばなかったのでそうしちゃいましたけど、要は、

「現在形で未来を意味するのは、『公共の予定』を表す場合のみであり、例えば主語が『I』のような場合は、現在形が未来を表すことはない」

…みたいな、単語の組み合わせから得られる法則・ルールみたいなもので、まぁ普通にそういうのもある意味「文脈」といえるのかもしれませんし、単にこれも「文法」というルールに過ぎないのかもしれませんが、まぁポイントはズバリそこですね。

 

「学校に行きます。」という文に「明日」を付ければ「明日、学校に行きます。」で普通に未来の文になるじゃん……と思われるかもしれませんが、それはあくまで日本語の話であり、英語の語法においてはそうはならない、という話になってしまうわけです。

「I go to school tomorrow.」は、英語では全く意味をなさない文なわけですけど、あえて日本語にすれば、「私は普段学校に通っています、明日。」という意味になってしまい、この訳文であれば、全く意味をなさない形になっているのは一目瞭然といえましょう。

…改めて、この英文は日本人の目からすると一見、「私は明日、学校に行きます」となっているように見えますが(=なりそうに思えますが)、それは日本人の目から見ると「そう思える」だけであり、残念ながらそこは日本語・英語の差で、英語では絶っっ対にそうはならない、って話になっているんですね。

(「いや、この英文のどこに『普段』って意味があるんだよ!」と思われるかもしれませんが、何度か「現在形の話、ちゃんと触れておきたいですね」と言いつつ保留状態のままになってるのでまだしっかり触れてはいなかったんですけど(またいつかもっとしっかり触れておきたい点です)、英語の現在形というのは基本的に「現在の状態」を表す表現でして、この「I go to XX.」という英文は、「普段、『XXという場所へ行く』という状態である=通っている」という意味にしかなり得ないのです(「今からXXへ行くつもり」とか「まさに今XXへ向かっている所です」とか、仮にtomorrowがついても「明日、XXへ行く予定です」みたいな意味には決して、絶対にならない)。

…あぁ、別にあえて「普段」と書かなくても、よく考えたら日本語の「通っている」という表現には「普段」という意味も内包されている気がするので、「I go to school.」を「私は学校に通っている。」として、「I go to school tomorrow.」を「私は明日学校に通っている。」という素直な訳にしても、これでも何か微妙におかしい表現だと思える文になってるのは、多少通じる感じでしたかね…?

 まぁでもこの日本語でも、ギリギリ「『明日のこの時間に通ってる』っていう未来の話をしてんじゃないの?」とも思えますし、一方英語の違和感はそういう疑問が挟まる余地すらなく完全におかしいですから、分かりやすくするために、「私は明日、普段学校に通っている」というぐらいの支離滅裂感があるのです、ということを強調したかった形ですね。)

 

改めて、現在形で未来を表せるのは、あくまで「公共の予定」を語る場合に過ぎず、例文の「I go to school.」などは、現在形のままでは、たとえtomorrowを足そうとも未来の意味には決してならない(単に支離滅裂な文になるだけ)、というのがポイントというお話でした。


ちなみに、「何で『公共の予定』だけ未来になるの?」という誰しもが思う疑問については、これはまさしく文法・語法ルールとでもいいますか、「誰も理由は知らないけど、そうなっている」ものとしかいえないやつですね。

多分、ネイティブに聞いたら、

「そんなこと考えたこともなかったけど、言われてみたら『This bus leaves Bob's stop at 2:50.(このバスはボブん家近くのバス停を2時50分に出発する)』は全く自然だし、『I go to school tomorrow.(明日、普段学校に通っている)』は意味分かんないわ。『公共の予定』なら現在形でもOKってルールなの?全然意識したことなかった、面白いねHAHAHA!」

…とでも返ってくる話になっているのではないかな、と思われます。


まさに「無意識レベルで身についている謎の言語ルール」ってやつで、似たような例は日本語でもいくらでもあるといえましょう。

(例えば上で出てきた「50分」、これ、誰でも絶対「ごじゅっぷん」と読みますが、「5分」なら「ごふん」で、「なぜ前者は『pun』で後者は『fun』になるの?」と日本語非ネイティブの人に問われても、「考えたこともなかったけど、なぜかそう言っちゃうわ、面白いねHAHAHA!」とごまかすしかない謎のルールみたいなもんといえるように思えますけど、それに近いものがあるといえましょう。

 ちなみに、分数の「50分の1」なら「ごじゅうぶんのいち」で、ついに「bun」まで出てきますし、「これのルールを体系的にまとめよ」と問われても、まぁ多分国文法に精通した人なら上手いことまとめられるんでしょうけれども、僕には無理(だけど、どの数字が来ようと絶対、何も難しいことを考えることなく無意識に、自然な響きで読むことはできる=理屈は分からないけど、なぜかネイティブには自然に使いこなせる当たり前の話)…っていう不思議な感じですね!)

 

そんな所で、二つ目のコメントはまたまた全くの途中状態ですが、それなりの分量になったので今回はこの辺にして、続きはまた次回にしようと思います。

今回は、最初のJohnの例も、続く「学校に行きます」の例も、言葉・文を変形するのは難しいですね、というお話でした。

…と、適当なアイキャッチ画像(変形ロボのいらすと……無関係極まりない(笑))に導くためだけの、雑な結論でおしまいにしましょう(笑)。

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