コメ返信や補足その1-18:音を形にするのは大変だ

それではいただいていたコメントの続きに参りましょう。

今回はまたちょっと遡って、「動詞・形容詞・名詞など複数の品詞を持つ単語=ホモグラフ」をいくつか見ていたこちらの記事(↓)に寄せられたメッセージから、主にご質問を含む部分を抜粋させていただく形ですね。

con-cats.hatenablog.com


コメントはもはや説明不要、おなじみアンさんからのものになります。

重ね重ね、本当にお礼の言葉も見当たらないぐらい、感謝感激の限りにございます。

今回も段落ごとに見ていく形といたしましょう。

 

あぁ、、presentは、プレゼンするっていう意味もあるんですね。っていうか、プレゼンするがpresentと書いてプレゼントすると同じpresentで、それで、読み方は?やっぱりプレゼントなんですか?

「When do you present?」(「When will you present?」と聞くべきということですが)で、普通にプレゼンすると訳されていましたけど、プレゼントするよりまずそっちっていう感じなんでしょうかね?(自分の中ではプレゼンはプレゼンだし笑)

って、それは形容詞と動詞を比べる為だから、っていうことかな…?


⇒「プレゼンする」の場合のpresentは動詞なので、読みとしては例の「名前動後 (めいぜんどうご)」から、presentの方になる感じですね。

この意味の場合、名詞はpresentationになりますから、その意味では、名詞も同じスペルの贈り物の方のプレゼントとはちょっと違うかな、とはいえそうです(こいつのアクセントは当然、presentationで、これは日本語のプレゼンテーションと全く同じですね)。


一方後半の話ですが、あぁ、これは、「贈り物を贈る」という意味でのpresentは基本的に他動詞になるため、目的語のない「When do you present?」だと、普通は自動詞の「プレゼンをする」の方の意味に取られることになる、って話だといえましょう。

…まぁぶっちゃけ、「プレゼンをする」は、「make a presentation」とか「give my presentation」とか、まさにこないだの「英語らしさに迫る」記事で見ていた通り、名詞を使って表す表現の方が断トツで普通といえますから、これも、普通はあんまりそうは尋ねないけどね、って話ではあるかもしれません。

(ただこちらは文法的におかしくはないので、例の文が、「いつ贈り物を贈るの?」ではなく「いつプレゼンするの?」と取られるのは間違いないと思います。)


※参考までに、メリアム=ウェブスター辞書の、present・自動詞の用法の定義を見ておきましょう。

https://www.merriam-webster.com/dictionary/presentより
  1.  プレゼン(発表)する
  2.  顕在化する
  3.  患者として申し出る
  4.  武器を提示する

 

…ということで、最後の4番は「『武器を贈る』ことかな?」とも一瞬思えましたが冷静に考えたらそれもおかしいので、これは恐らく「武器を提示する」という意味で(そもそもpresentという単語の定義にpresentを使うなよ、って気もしますけど(笑))、少なくともメリアム=ウェブスターの定義では、自動詞としてのpresentに、「贈り物を贈る」という意味は一切存在しないといえるんですね。

(仮に4番が「武器を贈る」であっても、武器にしか使えないしほぼ意味ないも同然といえましょう。)


そんなわけで、目的語のない文であれば、「いつプレゼンするの?」になるという形ってことですね(もちろん、↑のメリウェブの定義に倣って、「いつ武器を見せるの?」という意味にもなりますけどね、これも「どんな会話だよ(笑)」レベルが高いですし、普通はプレゼンテーションの意味になるといえそうです(笑))。

 

「Are you present?」で、出席しますか?みたいな意味ですか?それとも、やっぱり「Will you present?」になる?「出席する」が未来ということなら、現在形は「出席している」?っていうか、現在進行形にはならないんですよね、この「〜している」は。

いやでも、「プレゼンしている」なら、現在進行形っぽいし…

まぁ、結果どう言っても通じそうですけど笑


⇒「Are you present?」は、「現在出席していますか?」という意味になるため、正直それを本人に尋ねている時点で基本的にその場に出席しているのは間違いないわけで、「どんな場面の疑問だ?」と思えます(決して「出席しますか?」という日本語から感じられる、未来の予定を尋ねる意味にはならない)から、こないだの記事では場面の想像できないような変な意味にならないように、苦肉の策で「When」をつけていた、という話だった感じです。


一方、「Will you present?」は、このままだとpresentが動詞になり、例によって自動詞で「プレゼンするつもりですか?」という意味になるため、「Will you be present?」と、動詞のbe+形容詞という形にしないといけないというクソややこしい話再び…というやつだといえましょう。

(…しかもさらにいえば、「Will you be present?」だと、どことなく依頼文の「Will you~?」にも感じられてしまうので(もちろん文脈によると思いますけどね。でも、これ単独だと「出席してもらえますか?」とも読めてしまう気がします(もちろん同じように、先ほどの動詞バージョンも、「プレゼンしてくれますか?」と捉えることも可能ということですね))、未来の予定を聞きたいのであれば「Are you gonna be present?」(出席する予定ですか?)と聞く方がより確実かな……という気はしますが、いずれにせよbeの有無で動詞か形容詞かは確定するので、注意が必要な点といえそうですね。


現在形と現在進行形は、これまた非常に面白い点ですが、語るとなるとめちゃくちゃ長くなりそうですし、また機会があったら別の場面で触れてみたいと思います。

 

発音(というか、アクセント?)は、プレゼントはもうプレ↑ゼントなので、プ↑レゼントでもプレゼ↑ントでもないですね笑

(もしかして、プレ↑ゼントは方言ですか?)


あ、でも、レコードは、レコ↑ードとレ↑コードで使い分ける感じ…わかりますねぇ。

あぁ、、ほんと、レコ↑ードが名詞だと思ってました。

デザ↑ートも、いやいや…って感じですね〜!笑


アクセントだけでなく、同じスペルで発音が変わるものもありますよね。

readとか…って、それは過去形でしたっけ。

まぁ、日本語でもそういったケースはありますし、いや、ありますかね?アクセントでなく発音が変わる、みたいなの。

結局、文脈で判断っていう感じでしょうか。って、それにしても知らなかったら判断できませんしね笑

 

⇒あぁ、これ、実はブログ記事アップ後の初稿では、何を血迷ったのか「プレゼントは、カタカナ語だと最初の『プ』にアクセントですし…」みたいな文を書いてしまっていたんですけど、アップ後再読チェックした際、「あぁっ!プレゼントはプゼントじゃん!」と勘違いに気付き、シレっと直しておいたのですが(笑)、コメントから察するに、アンさんは変更前の記事をご覧になってしまっていたようですね…!

当然のごとく、プレゼントの発音は全国どこでもプゼントなので、その呼び方で別に全く方言でも何でもないですし、単なるミスでした、しょうもないややこしさを出してしまい、大変恐縮です(笑)。


(最初に書いたときも、ちゃんと実際に口ずさんで確認していたんですけど、例の「名前動後」の意識が強すぎて、「名詞だから頭」という点に囚われすぎていた結果、「・レゼントだから、アクセントはプでいいね」と、あまりに大げさに口ずさみ過ぎた結果その確認自体があまり自然な単語になっていなかった…って感じといえそうです。
(でも、頭では普通の「プレゼント」と口ずさんだつもりでした。実際やってみると分かると思うんですけど、プにちょっと大げさに力を入れて「プレゼント」という形を思い浮かべても、単にちょっとアクセントを強調しただけの案外自然なプレゼントにも聞こえてしまうものなのです。頭ボケてるだけかもしれませんが(笑))

 これ、まさに、ずーっと前の記事(→天才の苦悩 )で書いていた、大学時代のクラスメイトの印象的な発言を思い出して、「ヤドンくん、『あ↓れ↑は別格(ニッコリ)』と関西なまりで優しい笑顔で答えていた…」という文を書いていた際、自分では「あ↓れ↑」のつもりが初稿では矢印逆転の「あ↑れ↓」としてしまっていたのと近いミスでしたね(その後の訂正記事でも書いていたかもしれませんが、ゆっくり口ずさんで確認する際、「あー(あごを上げる)→れー(あごを下ろしながら)→はー(あごを戻して)」(もちろん関西弁っぽい発音をしているつもりで)という感じで、音と頭の動きが一致していなかったのが敗因でした(笑))。

 割とこの手の、自分では正しく口ずさんでるつもりなのにちゃんと音を把握できてない(いや、実際音は正しいんですけど、それを目に見える形として正しく文字に反映できていない)ミス、学生時代の英語のアクセント問題なんかでもごくたま~にやらかしてしまっていた記憶もあるので、まさしく自分の音楽的センス・素養のなさが透けて見える形になっているといえましょう(笑)。)

 

コメント最後に進みますと、あの記事では触れませんでしたが、同じスペルで別の発音で、しかも品詞が変わるわけではない、つまり分類によってはホモグラフではないといえる(けど同スペル異音語)ものも結構ありまして、一番有名所では、leadが、「先頭」を意味する、カタカナ語でも「リードを取る」とかで使われそうなリードは当然そのまま「リード」ですけど(これは動詞もありますけど、名詞もありますね)、「鉛」という意味だと「レッド」になるという、罠のような存在が浮かびますねぇ~。

(有名だけど知らないとあまりにも意外過ぎて、案外、鉛の英語を「レッド」と発音するのは知らない人もいるレベルだと思います。)


日本語の場合は、アクセントは当然、「し」なら「箸」、「は」なら「橋」「端」など、同じ読みで異なるイントネーションの単語は枚挙に暇がない(そして、関西弁では真逆になるというのも面白ポイント)ですけど、発音・読みに関してだと、「同じ『ん』でも実は違うんです」みたいな話も有名ですが(検索したらちょうど全く同じタイトルのが出てきましたが、↓の解説記事などが、よく聞くやつですね)、まぁ厳密には違ったとしても、文字で同じ表記だとやっぱりインパクトは薄いので、日本語の場合、「同じ漢字で別の読み」ってのがそれに当たるんですかねぇ…?

www.nihongo-c.jp


こないだも触れていた「辛い(からい・つらい)」なんかが、送り仮名含めて文脈なしのそれ単独だけでは絶対に読み方の判別がつかない代表例といえる感じでしょうか(意外と、訓読みで送り仮名含めて判別がつかない言葉ってなくって、これが唯一な気さえします。もちろん、音読みだったら、複数読みを持つ漢字なんてほぼ無限にあるわけですけどね)。

結論としては、どの言語も文字が無限にあるわけじゃないですし、発音の被り(というか同じ文字が複数の音を持つ)ことは仕方ない、っていえそうですね。


…といった所で、この記事へのコメはこの辺という感じで、次回はまた別のコメントに触れて行きましょう。


アイキャッチ画像は、まぁほとんど内容とは関係ないですけど、やはりアクセントをこないだの記事アップ直後正しく文字に表せていなかったのは音楽の素養が欠けているからだという反省を込めて、音痴のいらすとをお借りしました(笑)。

まぁ僕はそこまで音痴ではないとは思いますけど(もしかしたらそう思ってるだけかもしれませんが(笑))、記述内容にミスがあると(特に、解説っぽい長文を書いているわけですしね)「ん?どういうことだ?」とややこしいですし、音を文字で表すのが苦手だというのは自覚しているので、今後は気をつけていきたい限りです。

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