似通った英単語に注意しよう(その6:ロー他)

それではマギ単(紛らわしい英単語)の続きに参りましょう。

今回のは、一番最初にパッと思い浮かんだ語というわけではなかったのですが、ちょうど「生肉」あたりについてあれこれ思いを馳せていたときに、「あ!そういやこいつも紛らわしいっちゃ紛らわしいね!」と気付いたやつらになります。

3文字単語なのでまぁ流石に何となく判別がつくとはいえますが、どれも割とメジャー所の意味を持っているので、せっかくですし触れておきましょう。

 

8. ロー(law/low/raw/row)

これですよこれ。

まぁ、LとRの違いの他にも、ローとロウ(前者は-awに近く、後者は-owに近いですね)のようにも表記分けが可能ですが、まぁぶっちゃけ全部ローですよね(笑)。


上述の通り、四種類、全て割とメジャーな意味&使い所があるという、中々に高貴な存在の語ですが、個人的にメジャーだと思える順で単語を並べてみると、「低い」「生の」「」「列・行」って感じかなぁ……と思いましたが、「(英単語) 意味」で検索すると大抵トップに出てくるWeblio辞書には「学習レベル」として単語の難易度の目安を表示してくれていますけど、各語のレベルをチェックしてみると……

「低い(レベル:1 英検:3級以上の単語 学校レベル:中学以上の水準)」

「生の(レベル:3 英検:準2級以上の単語 学校レベル:高校2年以上の水準)」

「法(レベル1、同上)」

「列・行(レベル:2 英検:準2級以上の単語 学校レベル:高校1年以上の水準」

…ということで、単語の難度レベルは、僕自身の個人的な印象とはまたちょっと違う感じなんですね。


というか違いとしては結局「生の」という意味のローが、僕が思う使われっぷりと比較して少なくとも学校で習うのは大分後になってからのようですけど、これは、どんな場面で使うかと申しますと、個人的に一番よく使うのは、実験データで、分析や統計処理などを一切していない生のデータのことを「ローデータ」というときなんかですね。

まぁそれはやや専門的な特殊な用法ともいえますが、それ以外の日常でも、「生魚」は当然「ローフィッシュ」なので、「自分、生魚はちょっと苦手なんすよ」と言いたいときには必ず使いますし、その他「生」ということを表す語は基本的にこの「ロー」なので、これはやっぱり生活する上で結構良く使う気がします。

(ただし、この英単語の「ロー」は、本当に「未加工」「素材そのもの」という意味での「生」であり、例えば「生チョコ」みたいな意味であれば、あれは別にチョコが生というわけではなく、生クリームなどでしっとり食感にしたチョコのことでしかないため、これを「ロー・チョコレート」というのは語弊がある感じですね。

…そもそもの生クリームも、「未加工」というわけではないですし、「ロー・クリーム」と言って、場合によっては通じることもなくはないみたいですけど(でも、「ロー・ミルク・クリーム」みたいに、「乳脂肪分だけから作られた」ことを指すような形が多いようです。その意味ではローともいえますしね)、それよりはやっぱり「ホイップ・クリーム(whipped creamやwhipping creamなど)」とか、それこそちょうど前回も出ていた「フレッシュ・クリーム」、さらにはシリーズ最初に触れていた乳製品のdairyを使って「デアリ・クリーム」、あるいは生クリームは脂肪分たっぷりで重いですから、「ヘビー・クリーム」などと呼ばれることが多いみたいですね。参考:DMM英会話のQ&Aより)


とはいえ「ロー」といえばやはり、「ローキック」とかでゲームなんかでも出てくるため小学生でもおなじみの意味といえば、「低い」という意味のローですね。

まさに、ハイ・ロウのローです。


そして、先ほど触れた単語レベルにあった通り、その「低い」ローと同じ学習レベルって、そんなすぐに習ったっけ…?と思えたのが、「法律」を意味するローで、これも当然社会で生活していたら必ず触れる単語といえましょう。

僕も、グリーンカードの申請なんかでは「ローヤ―」(カタカナで書くと変ですけど(笑)、弁護士ですね)と、彼らの所属する「ローファーム」(法律事務所)のお世話になってますし、法科大学院ができてからは日本でも「ロースクール」なんて言葉をよく聞くようになった気がします。


そして最後のローは、これは結構色々な意味がありますけど、一番身近なのは、「列・行」という意味のロー、ズバリ、エクセルで「行」を指す単語であるローといえますね。

(ちなみに行と列はどっちが横の並びでどっちが縦の並びか一瞬迷いますが、数学Cの行列(といっても僕の頃とは課程がとっくに変わって、今は数Cでも行列はやらなくなったと聞きましたが…)で、名著の誉れ高い『大学への数学』という黒いハードカバーのめちゃくちゃ硬派な参考書に、「行」という漢字の右上に〇を、「列」という漢字の右側に〇をつけて、「この字にある通り、『行』が横の並びを指す語で、『列』が縦の並びを指す語である」と、お堅い参考書にしてはめちゃくちゃ俗っぽい覚え方が紹介されていて意外で面白かったとともに、それのおかげで僕自身はもう永久に迷うことがなくなった感じでした。

 なお、「ロー」という英単語の日本語訳としては「列」という意味が一般的だと思いますけど、エクセルのマス目のようないわゆる行列が存在するものにおいては、悩ましいことに「ロー」は「行」の方を指す語となります。
…なので、本当は最初に4つの意味を並べる際も分かりやすく「列」としたかったのですが、実際一番よく見る気がするエクセルでは「列」ではなく「行」に当たるので、苦し紛れに「列・行」と表記していた形でした。)


…と、日本語なら行列の区別は漢字のおかげでマジで分かりやすいのですが、英語の「ロー」と、列を意味するのは「カラム」という英単語ですが、これがどちらがどちらかだったかについては、本当に紛らわしい!

ネイティブスピーカーにもややこしいようで、Quoraなんかでも「いい覚え方はないかな?」というトピックが立っていましたが…

www.quora.com


…正直、ネイティブ向けの覚え方ばかりで、日本人的にはイマイチ直感さに欠けるものばかりでした。


まぁこれも、プログラミングやエクセルを多用する人にはいつの間にか絶対迷わない常識事項になってるわけですが、あえてド忘れ防止にパッと思い出すいい方法はないかと考えてみましたけど、「行」と「ロウ」の音が似てるので、「ロー」が行である横方向、そして後は自動的に残った「カラム」が列と同じ縦方向のマス目だ…とでも覚えればいいですかね…?

「ギョウ」と「ロウ」が似ている、この一言で済みますから、割といい覚え方かなって気がします(気のせいかもしれませんが(笑))。

(ちなみに最初にも書いた通り、「ロー」という英単語そのものの意味には「列」という日本語があてがわれることも多いので、その意味でも、結構エクセルの「縦・横どちらがロー・カラム」か問題はややこしくなっているともいえるように思えます。
 もちろん「ロー」は日常会話では「列」という意味でも使われるわけですけど、エクセルや数学の行列(マトリックス)では、ローという語は横方向の「行」という意味になる(改めて、「ギョウとロウが似ている!」がキーフレーズ!(笑))、ってことですね。

 まぁ後は、エクセルの行列表示方式(「A1セル」とかではない、別の表示形式ですね)は「1R1C」という形なので、日本語の「行列」と、英語の「ロー・カラム」は並び順が同じと考えるのもありかもしれませんね。
…まぁ、1R1C形式をあえて使う程のディープな人は、どちらが横か縦かそもそも忘れないでしょ、って話かもしれませんが…)

 

…と、各意味をおさらいした所で、ネタばれ防止に上ではスペルを一切書きませんでしたけど(当初は全くアルファベットの1文字すら触れていませんでしたが、最後読み直しているときに足した、すぐ上にある「エクセルの1R1C形式」で多少ネタバレしていましたが(笑))、別にクイズ大会をやってるわけでもなし、分かりづらいだけだったので、スペルも併記しておいた方が良かったかもしれません(笑)。


ズバリ、各語のスペルはこの通りですね。

  • 低い=Low
  • 生の=Raw
  • 法律=Law
  • 列行=Row

覚え方はそうですねぇ……例によって、「こんなの、もう何となく覚えちゃってるでしょ」とも思えるものの、やっぱりド忘れはある日突然やってきますから、その時のための確信取得用備忘録的チェック法としては、まず当然、頭のL/Rの区別からいきますと、「低い」がLowは、何かサイズとかでLってよく出てきますし、これも高低を表す似たようなもんとしてやっぱLっぽいですし、High-Lowという組み合わせのイメージでも、流石にこれをRと勘違いすることはないべ、と思われるので、まずこれはクリアとしましてぇ……

そうすると「法律」がLで始まることを思い出せれば完全グループ分けが可能になりますけど、法律には形容詞形である「リーガル」なんて単語があるし、これもLegalでLなのはやっぱり明らか……と言いたい所ですが、まぁそうは言っても「リーガル」も、「LegalだっけRegalだっけ…??」と頭がトチ狂うこともあるかもしれませんからね……

あぁ、「リーガルハイ」っていう人気ドラマがありましたけど、これもHighが出てくるので、「High-Lowと同じパターンだから、『低い』のペアってことでこれもL」とかはどうっすかね…。


あるいは、デスノートで、エルはまさに法律のような男だった…とか、ライトも同じく…と思ったものの、ライトはLightなのかRaitoなのかよぉ分からんのでこれは微妙ですね。

そもそもデスノートを知らないと意味不明にも程がありますが、うーん、「法は、秩序立った世の中を照らすのようなものである」というイメージで(「法照らす」をもじった法テラスなんて聞きますしね!)、光が「L」であるイメージなのはこないだのランプのネタでも触れていた通りなので、それでどうにかいけませんかね…?


あとはまぁ、文系をL、理系をSで表す文化が特にここ最近の受験生なんかにあるみたいですけど、法学部は文系なのでL(実際はLiterature(文学)とかLanguage(言語)とかなんでしょうけど、所詮学生が勝手に使ってる造語ですしね)とか、正直どれも決定打に欠ける、何だか雑多な備忘録ですけど、とにかく色々な「思い出すきっかけ」を持っておけば、ド忘れしても復帰可能といえましょう。

 

そうすると後はそれぞれのグループで、二文字目のa/oの区別がつけば無事思い出し完了になりますけど……簡単な方から行くと、「生」と「行」は、「なま」と「ぎょう」とで、どちらがAかOっぽいかを考えれば、「nama」がRAW、「gyou」がROWはいけそうですね!


一方、残る「低い」と「法律」……いや流石に「Low」は忘れないっしょ!…でおしまいにしたいぐらい、いい語呂が浮かびませんけど(笑)、まぁこのロー四兄弟で、既にR組は判別が完了していますから、「法律は生ものに近い(何か法学部の学生が言いそうな台詞です)」「行は順番に下っていくことで低い方へ行く」…みたいにすれば、「法律」はRawに近いからLaw、(あぁ、これだけで確定するので、後者のは不要でしたけど)「低い」はRowを下っていくからLow……とか、もうそんな感じの屁理屈語呂でご勘弁いただきたい!

(多分、誰も欲していない語呂なので、誰に謝ってるのか謎すぎますけど(笑))

 

…ということで、四兄弟だと流石に分量が膨らみ、またこれだけでいい分量になっていたので、続きはまた次回といたしましょう。

アイキャッチ画像は……四兄弟の内、「生」にナイスなのがあったので、このいらすとをお借りすることにしました(笑)。

当然、英語でも(まぁ「生麦」なんてこの早口言葉でしか登場しないので実際ほとんど使われないと思いますが(笑))Raw wheats, Raw rice, Raw eggsと、どれもRawで表される物体ですね!

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