DIYはなぜDIYというのか…?!

前回の記事に関して、いくつか補足で触れようかなと思ったことがあったんですけど、次回触れる予定のネタと今回触れるネタのボリューム的に、次回の方が確実に短そうなので、補足部分は次回にまわしてみようかと思います。

順番がぐっちゃぐちゃで分かりにくくて恐縮ですが、そもそも既にもうあっちゃこっちゃ行ったり来たりでしっちゃかめっちゃかなのは今に始まったことではないですし、開き直ってその都度触れるネタをおさらいしながら進めていくといたしましょう。

 

それではいただいていたご質問の続きで、今回は一つ次の記事(↓の記事)へのコメントになる形ですね。

con-cats.hatenablog.com
この記事へのコメントはいくつかの話題に関していただいているのですが、順番も適当なピックアップになりますけど、まずはこのネタから触れてみましょう。

help yourselfは、do it yourselfの仲間ですか?笑
日本ではDIYが流行っているので、do it yourselfの頭文字をとっているっていうことで日本人はなんとなく知っていると思いますが、、これってdo it yourselfだけ言うと「自分でやれ!」みたいな偉そうな感じになっちゃうんですかね?


…と、コメントの話に入る前に、まずその「help yourself」に関して、記事をアップしてしばらくしてから、(なぜか)突然シャワーを浴びながら思い出したんですけど、上記の記事で、

「書き置きしといて」と頼まれたので「Feel free to eat」みたいな感じでペーパータオルにマーカーで殴り書きしたのを添えておいたのですが、それを見て、「そんな言い方やめてよ(笑)」と呆れられたのが強く印象に残っているのです。

…などと書いていました。


が、改めて冷静に思い出してみると、「Feel free to eat」ってそこまで突っかかるような表現か…?という気持ちも実は書いてて若干あったんですけれども、実際、もうちょいしっかり思い返してみたら僕が紙に書いたのは「Free」の一言だったはずで、それなら「もっと言い方あるでしょ(笑)」と窘め(たしなめ)られるのも必至なまさにクソ表現であり、記憶にある流れと完全に合致する形でした。

つまり、より正確には、僕が「Free」とだけ書く→「そんな言い方やめてよ」と叱られる→「Feel free to eat…みたいな感じにしろってこと?」と尋ね直す→「いやそうじゃなくて、こういう場面はHelp youselfでしょ」と一番いい表現を教わる……という流れだったということですね。


「Feel free to eat」という表現は、もちろんあくまでこの場面でベストなのは間違いなくHelp yourselfだと思うもののそこまで突っかかるレベルで変だというわけではないかもしれず、しかし一方「Free」の一言だけ書き殴って置いておくのは「もうちょい言い方ってもんがあるでしょ、何ともマナーがなってねぇべ」と言われて然るべきな話であったというわけです。


日本語でも、「ご自由にどうぞ」ではなく、例えばお菓子の山の脇に単に「タダ」という書き置きがあるとか、あるいは「ご勝手に」とか書かれた紙切れが置いてあったら、「いや何その言い方(笑)」と、ちょっと不躾にも程があるでしょうと笑えるレベルなのに近い感じですね。

(もちろん「Free」や「Feel free to eat.」の対応する訳がそうなるわけではないですけど、やや洗練されていない感は、ちょうど「無料」とだけ書いてある感じ、あるいは「勝手に食べて」と書いてあるようなニュアンスが近いように思えます。

 「ご自由にどうぞ」という日本語につられて、ついつい「Feel free to~」と書きたくなるのですが、若干ぞんざいな感じがあると言えるように思えますから(もちろん、意味は通じるし、そこまで失礼な表現ではないと思いますが)、ここはやはり、この状況で完璧なイディオムとして存在する「Help youself」を使うのがベストでしょう、という話でした。)


…ちょうど、より正確な流れを突然思い出したけど、今さら更新してももう誰もご覧にならないだろうし、かと言ってあえてその後の記事で取り上げるほどでもないしなぁ…と思っていたので、今回触れることが出来て何よりでした。

 

ではいただいたコメントの方に移りましょう。

まぁhelp yourselfとdo it yourselfは、語感が似ているだけで多分仲間でも何でもないと思いますけど(笑)…

(とはいえ、よく考えたら、help yourselfで「ご自由にどうぞ」「好きにお楽しみ下さい」「おかわり自由」的な意味になるのも不思議ですね。
 まぁまさに、気が済むまで食べて、「自分自身を助けてあげて」という意味なのでしょうか…?)

…がしかし、ネタとしてdo it yourselfすなわちDIYも、面白いので今回はこちらに注目してみましょう。


例によってもちろん文脈に依るわけですが、DIYは別に和製英語ではなく、英語圏でも普通にめちゃくちゃよく使われる表現であるため、「do it yourself」という文字列を見たら、「自分でやれ」というより、いわゆるDIYの「自分の手で工事工作を行おう!」のニュアンスで受け取られるのではないかと思います。

そもそも、文法的により正しくは、「自分でやれ!」という命令なら、恐らく「Do it by yourself!」という形になるはずですしね。


一応確認してみたら、またまた質問系フォーラム記事がヒットしてきましたけど、非っ常~に分かりやすい説明がなされていたので翻訳・引用紹介させていただきましょう。

今回は、StackExchange.comよりですね。

english.stackexchange.com

EngQ(質問者、居住地他の詳細不明):

「Do it yourself」と「Do it by yourself」の違いは何なんだろうか?そして、いつどのように使い分ければいいんだろう?

 

choster(上位0.31%に位置する、超高評価回答者):

何らかのアクションを表現する際に、yourselfとby yourselfの間には違いが存在する場合がある。「to do something yourself」は、第三者に任せるのではなく、個人的な責任を取るということを意味する。「to do something by yourself」は、仲間の意見や援助すら受けずに、自分一人単独で行うことを意味する。この二つは交換可能な場合もあるけれど、区別される場合もあるね。

「Do-it-yourself」は形容詞として辞書に載っており(例:do-it-yourself projectやdo-it-yourself manualなど)、DIYは自分で建築や造園をする人たちの番組を扱うTVネットワークの名前でもあるほど、このフレーズは専門家の手を借りずに家や自動車を修理・改良することと深い関係があるといえる。

次のようなやりとりを考えてみよう:

隣人1: 業者にガレージのドアを塗ってもらう?

隣人2:No, I'll do it myself.(いいや、プロの手は借りず自力でやってみるよ。)

上記は、隣人2がガレージのドアの塗装を業者に依頼せず、自分でやるように努力することを意味している。一方、

隣人1: 業者にガレージのドアを塗ってもらう?

隣人2:No, I'll do it by myself.(いいや、全部自分一人でやるよ。)

この場合、隣人2は業者に依頼しないだけでなく、他人の手を借りずに自分一人だけで塗装をするつもりであり、配偶者や子供にも喜ばれそうだね。


(もう一つ付いていた回答も、基本的に全く同じ意味の説明だったので、省略)

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大変分かりやすい説明でした。


ただ、byが付くとか付かないとかそんな細かいことはともかく、そもそもなぜ「Do it yourself.」なのか?「私自身がやる」んだから、myselfの方がいいのでは…?という、そんな疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

まぁ僕はそんな高尚な疑問は露ほども思いませんでしたけど(笑)、ついでなので調べてみたら、まさにちょうど前回話に出していたQuoraの日本語版に、ドンピシャのトピックが立っていました。

jp.quora.com
…相変わらず、理屈っぽい方が好むフォーラムなだけあって、こちらも非常~に説得力があって面白い説明ばかりですが、こちらは日本語記事なので特に引用する必要もないでしょうか。

…あぁでも、もしかしたらQuoraは登録しないと見れない(最初のレスのサワリが読めるぐらい?)かもしれませんね。

でもまぁ、別にそこまで面白いネタでもないので、わざわざ登録するほどでもないかもしれません(笑)(いやQuoraは面白いので、登録といってもただメールアドレスを送るだけの無料形式ですし、登録されてもいいと思いますけどね(笑))。


一応、まとめとしては、「これは、売り手側の視点なんです。つまり、売る側のお店から見たら、物品を買って作業を行うのは『あなた』だということですね」というコメントが多く、実際確かに的を射ている納得の説明といえそうです。


ただ僕がより良い回答に思えたのは、Asami Hideoさんが付けられていたレスで、特定の書き込みをそのまま丸々コピペするのもどうかな、と思いましたが、まぁ「引用」という形であれば、量的にも引用の範囲内ですし、問題ないでしょうか…?

素晴らしい回答に思えたので、ご紹介させていただきましょう。

 

Asami Hideoさんの回答:

「you」は、「私が話している相手であるあなた」の意味だけでなく、人を特定せずに「一般に人は誰でも」という意味もあります。たとえば「You never can tell.」とは「人は誰も、先のことなどわからないものだ」という意味です。「私が話している相手であるあなたは、先のことを決してわからない。でも、あなた以外の人のことはここでは言っていなくて、他の人ならわからないとは限らない」という意味ではありません。

「do-it-yourself(D.I.Y.)」は、「自分でやる、日曜大工の」という意味の形容詞、または「自分でやること、日曜大工」という意味の名詞です。ここでの「yourself」は、人を特定せずに一般に「自分自身で」という意味を表しています。「私が話している相手であるあなたが自分自身でやりなさい」と人を特定した意味ではありません。

…だと思います。


この、「あなた」ではなく「人々一般」を表す「you」、僕も日本を発つ前にまとめて英語関連本を読み漁ってたまたまそのネタを目にするまでほとんど全く把握していませんでしたが、日本人が中々意識できない、しかし実際の英語では物凄く良く使われる用法として、非常に強い印象があります。

ネイティブの方が書かれた英語教本で、「うわ、知らなかった!でも納得いく説明で、めちゃくちゃ分かりやすくてタメになった!!」と思える解説があったのですが、ちょっと今回はもう結構いい分量になっており、また少々時間も足りなかったので、そちらに触れるのはまた次回とさせていただきましょう。


ということで次回は、DIYから発展して、「you」について触れていこうかと思います。

本来予定していた「次回のネタ」ではなく、また脱線して唐突に挟み込まれる形ですが、例によってそもそも本線など存在しないも同然ですし、いつも通り、適当にその場のノリで進めていく感じですね(笑)。

 

最後にちょっとDIYに戻ると、そもそもDIYって、何か割と近年いきなりブームになってよく耳にするようになった気がしますけど、昔はそんな言葉聞きませんでしたよね?

日本語には元々「日曜大工」という素晴らしく分かりやすい言葉があるのに、DIYって言い換える意味ある…?と僕なんぞはよく思ったものですけど(あぁ、記事を書き始めた最初にこの文章を用意していましたが、既に、Asamiさんの回答の中でも触れられていたので今さらでしたね(笑))、まぁ、横文字であるDIYの方がどことなく洗練されてるような気は、やっぱりするかもしれませんね。

あんまり記事タイトルにした「DIYはなぜDIY?」に答える内容にはなりませんでしたが、まぁまた次回、youの用法に触れた後に話題が残ってそう/広げられそうならその辺にも戻ってみようかと思います。


アイキャッチ画像は当然、DIYのいらすとを拝借させていただきましょう。)

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