All set!!…他、日本人には中々出てこない英語表現

では今回は、溜まっているネタを一つ進めていきましょう。

いくつかある内の新しい方から、前回の記事で「『That's it.』以外にも、よく聞くフレーズがそういやありました」というネタと、せっかくなのでそれに関連して、「これは知らなかったなぁ」(正確には、「知識としては知ってたけど、実際の現場で使う発想には全く至らなかった」って感じでしょうか)と思える英語フレーズを適当に2, 3ピックアップしてみようかと思います。

 

まずは、今しがた書いた通りの、「以上、おしまい!」を意味する英語として、「That's it!」(そして「That's all!」もほぼ同義でした)以外に、よく考えたらこれもめっちゃくちゃよく聞く気がする、というフレーズですね。

もったいぶるものでもないのでズバリ書くと、記事タイトルにもしましたが、

All Set!

…です。


これ、(前回最後にもチラッと書きましたが)例えば銀行の口座開設手続きとか、その他色々一連の複雑な手続きをして、全てが完了した際にほぼ確で処理してくれたお姉さん(まぁお兄さんのこともありますが、僕の使ってる銀行は毎回女性の受付しかいないですね、そういえば)が発してくれる、決めの台詞といえましょう。

「That's it」よりも、「全てが完了しました!大成功、これにて完結です!!」というニュアンスが強く、まさに色々時間をかけて複雑な処理をした後に出てくるフレーズであるのも納得ではないかと思われる、晴れやかな笑顔とともに聞くことになる感じですね。


基本的には色々処理をしてくれた方から発する台詞だと思うので、僕の場合大抵…

担当者:All Set!!(以上です、お疲れ様!)

僕:(念のため)That' it?(これで全部終わり?もう帰っていいってこと?)

担当者:Yes, you're all set!!(はい、全て完了なので大丈夫です、もうすることは何もありません!!)


…のように、自分から使うことはまずないとともに、特に英語に不慣れだった初期は「all set」だと何のこっちゃハッキリ伝わらず不安だから、「こっちは『end』とか『finish』とか『done』みたいな分かりやすいフレーズを聞きたいんだが…」と思ったものの(なので、最初期は僕自身もイディオムではなく「Finished?」とか聞いてた感じですね)、まぁ返ってくる言葉は絶対に「all set」であり続けるぐらいに、この場面でドンピシャぴたりな「おしまい・完了です」を意味するフレーズだといえましょう。


もちろん銀行に限らず、もっと単純な場合でも頻用される台詞なのはいうまでもありません。

(例えば、普段使い慣れていない、スーパーのドライブピックアップ(※注・下)なんかで、荷物を受け取った後、勝手が分からないので後まだ何かしなきゃいけないことはあるのか尋ねてみたような場合、間違いなく店員さんは「You're all set!!」と言ってくれることでしょう(というか、最後の荷物を渡し終えたら、その時点で向こうから言ってくれそうです)。)

(※注:コロナ禍以降、このサービスもめちゃくちゃ増えました。恐らく日本でも多くのスーパーが実施していることでしょう。事前にネットで注文して、店に着いたら全部用意された荷物を受け取って終わり、という便利なやつですね。
 多くの場合、支払いはオンライン上のクレカで処理済なので、荷物を受け取ったら本当にAll setなんですよね。

 なお、検索したら日本では「ドライブピックアップ」というフレーズが使われていたのでそうしましたが、アメリカだと、Curbside pickup(カーブサイドピックアップ、直訳すると、「(道路の)縁石でのピックアップ」)と呼ばれている感じです。
 「カーブサイド」は日本人的には全く馴染みのない単語なので、採用されないのもむべなるかな、という感じでしょうか。

 僕はスーパーで買うものが決まっているとはいえ、もしかしたら何か店頭セールになってるものがないか一応チェックしたいのでこのサービスは滅多に使わないんですけど、All-Bran Buds(懐かしの、ブログ最初期に述べてたシリアルですね(笑))だけ唯一Walmartが地元スーパーより安い(コストコには、存在すらしない)ため、こないだ初めてWalmartのカーブサイドピックアップを使ってみました(何か最近All-Branの在庫状況がめちゃくちゃ悪く、ネットで事前注文しておかないと、店頭にないことが多かったので。また、その他の食品は、Walmartへ行く通り道にある地元スーパーで買うので、オールブラン以外にWalmartは一切用無しなこともあり(笑)、ピックアップでそれだけ受け取るのに打ってつけでもあります)。

 ちなみにカーブサイドピックアップはドライブスルーみたいなもので、基本的に車で受け取るシステムなんですけど(完全にマニュアル化されていて、規定の駐車スペースに停車したら、担当者がナンバーを見て、持ってきてくれる形)、チャリカス民の僕は「え、車じゃなきゃダメ…?自転車も対応してるのか…??」と半ばギャンブル注文したわけですけど、結構待たされたものの、他のお客さんの荷出しに来た店員さんに声をかける感じで、無事受け取れました(笑)。
 便利は便利でしたけど、でもやっぱり、基本は店の中に入って買い物する方が僕は好きですかねぇ。)


…と、全然関係ない雑談がまた長くなってしまいました…!

これだけではネタとして物足りないけど、他の話題に行くのも中途半端かな…と思っていたので、最初に書いていた通り、今回は他にも似たような「日本にいた頃だと全然馴染みのない表現だったけど、アメリカで生活する中でめっちゃよく聞く」類のフレーズを、適当にパッと思いついたものをちょびっとだけおまけで紹介しておきましょう。

(ただ既に結構いい量になってるので、めっちゃ簡単な表現だけで良さそうですね。)


まずは、まさに同じようなパターン(日本人的には、別の言い方が思い浮かぶけど、実際は別のお決まりの台詞が使われる)ですぐ思い出したこれ……

「ご自由にどうぞ」(食べ物系のお裾分け時に添えるフレーズ)

こいつですね!

これ、ほぼ間違いなく、日本人的には「Please feel free to eat.」みたいに、ほぼ直訳に近い形で書いてしまうのではないかと思います。


当然のごとく僕もそうで、例の一番仲良くしていた中国人の元同僚が、研究室全員でどうぞ的なお菓子を持ってきて、「書き置きしといて」と頼まれたので「Feel free to eat」みたいな感じでペーパータオルにマーカーで殴り書きしたのを添えておいたのですが、それを見て、「そんな言い方やめてよ(笑)」と呆れられたのが強く印象に残っているのです。

「え?Pleaseを付けた方がいいってこと?」と聞いたら、

「いやそうじゃなくて、こういう場合は『Help youself.』でしょ。せめて『Don't hesitate to~』とか」

…ということで、言われてみたら「あぁ、それね!めっちゃよく見るし、確かにそうだわ」と完全に納得し、以後同じ場面ではちゃんとhelp yourselfが使えるようになった、という流れでした。


もちろんいうまでもなく「Please feel free to eat」でも完全に意味は伝わるし、そこまでマナーがなってないわけでもないと思うんですが、これだと多分、「食べるの自由」「勝手に食べれば?」に近いニュアンスがあるのではないかな、と思います(まぁ絶対そこまでぶっきらぼうではないですけど(笑)、あくまでちょっと「ベストな表現ではない」ということの例として、ですね)。

helpもyourselfも超基礎単語ですが、(基礎単語すぎるだけに)知らないと絶対に出てこないイディオムですね。


では続いてはもう一つ、これはメールとかでも多用することになる「お知らせください」なんかを英語で言いたいときはどうするか、ですね。

これも、英語に不慣れな日本人的発想だと、どうしても「Please tell me when you get the information.」とか書いちゃうわけですけど(何か違う気はしても、他にどう言っていいか分かんねぇし…という感じで)、こうしちゃうと、「情報が分かった際は、お知らせください」ではなく「(いつ情報を得られるのか)今すぐ教えてくれ、頼むから早よ伝えて」みたいなニュアンスになってしまうので、これは絶対避けた方がいい表現ですね。


ではどうすればいいかというと、これはズバリ、Please let me know ...ですね!

というか「お知らせください」に限らず、「(私に)~してください」系、日本人的発想だとどうしても「Can you~?」とかに行きがちで、「let me~」という表現自体中々出てこないわけですけど、こいつはクッッソ重要・便利・多用される、神フレーズの一つなのです。

何かして欲しいときなんかにこの「let me~」を使えるようになると、英語初心者脱却といえるぐらいに一気にレベルアップできるといえましょう。

(「俺にやらせろ」→「Let me do it.」、「ちょっと考えさせて」→「Let me think...」とかですね。

 あぁ、「Let me see...」だと、これは中学で習う有名イディオムですが、単に「(私に)見せて」という他に、「うーんと…」「えーっと」という意味の、単なる間合い取りのフレーズにもなるやつですね。
 「let me~」をこのお決まりの「Let me see...」でしか使わないのはもったいないというかあり得ないので、これはぜひもっと使った方がいい表現ですね!)

(なお、もちろん「(I will) let you know」((あなたに)お知らせします)という形でも、めちゃくちゃよく使います。)

 

最後はもう一つ、これは別に他ほど致命的ではないですけど、「ちょ、待って」と言いたいとき、日本人的には(僕も未だに)ほぼ確で間違いなく「Wait...」という語が口から出てしまうわけですが、周りの人の発言を聞いているとどうも、ネイティブは別の表現をする方が圧倒的断トツに多いですね。

これは人によって若干違う表現もありますが、同じ研究科のおばあちゃん先生がセミナー中に非常に良く使っててめちゃくちゃ印象的なんですけど、「Hold on (a second).」が、まさに「え、ちょっと待って」というカジュアルな表現で、ものごっつ耳にするため記憶にこびりついています。

「wait」は多分日本語でいえば「ストップ!」(日本語じゃないですけど(笑)) みたいな、大分強い抑止ニュアンスがあるので、もうちょい気軽に「ちょい待ち」とポーズを取りたい時/丁寧に「待ってて」と言いたい時は、やはり「ホードン」「ホードンアセック」とか言った方が間違いなくいいのかな、って気がします。

(上述の通り、これは他にも色々あって、「Just a moment.」とか「Just a second.」とかも使われますね。

 いずれにせよ確実に「wait」よりも多くの場面で遥かにしっくり来る・適切な表現ですけど、ただやっぱ僕は、これはまだついつい「wait」って言っちゃうことが多い気がします。)

 


…とまぁ、偉そうに色々書いたものの、そもそも(特に僕の場合は)発音がクッソ悪いので、あんまり凝った表現をしても、まさに面白外人枠になって単に滑稽になるだけな気もしますし、「ニュアンスが伝わりゃいんだよ(笑)」の精神も大事というか、そういう正しいイディオムとかを学ぶより、「間違ってても慣れる方が大事」ってのもあるかな、とは思うんですけどね。
(例えば最後のwaitなんかは、まさにそうですね。例えば非日本人が「待って」を「トメテ」とか言ってても、普通に強すぎる表現とか思いませんもんね)。

ただまぁtell meとかの例だと意味が変わってしまうこともありますし、正しい表現を使うと気分的によりスムーズに英語に親しくなれるかもしれないので、「より適切な表現」を知っておくのも悪くはないって感じでしょうか。

そういう新しいこと・知らなかったことを知るというのも、それ自体そもそも楽しいですしね…!

 

例によっていらすとやから拝借した、ほぼ無意味なアイキャッチ画像で今回は終わりといたしましょう。

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