愛すべき娘たちを愛す

身体的特徴を挙げることで行う自己紹介シリーズとして、あばら骨に端を発しておもむろに始まった脱線ネタ・ダイエットの話が何度か続いていました。

(特に前回は1万字も超えてしまう無駄に長い記事になってしまっていましたし、いい加減、もっと短くスッキリまとまった内容を心がけたい限りです。)

身体特徴シリーズは、もうちょいいくつか続きの小ネタが残っているのですが、そちらはまた今度の機会にまわすとしまして、ちょっとここらで気分を変えて、唐突に全く別のネタに触れてみようと思います。


何度か書いていた通り、僕は漫画を読むのが非常に好きでして、割と結構、まぁ漫画マニアを自負できるほどではないかもしれませんが、普通の人よりは圧倒的にたくさんの漫画を読ませてもろとりまして、そろそろ本当にネタ切れも見えてきた昨今、ちょっくら話題を広げることで延命を図るべく、満を持して好きな漫画の話にも触れてみようかな、と思った次第です。


一応これまで、記事の途中・ネタの脱線としていくつかの漫画作品から1ページぐらいを(時には無料お試し読み範囲の中の1話丸々とかも)引用させていただいたこともあったのですが、もちろんそのほとんどが全巻読了済みの、個人的にも大好きな作品なんですけど、脱線・補足ネタの一環としてではなく、漫画作品そのものをピックアップして語ってみたい、そんな思いでまとめていく記事という感じですね。

(なお、覚えている限り、数コマ以上しっかり引用させていただく形で取り上げたことのあった漫画作品は、この辺(↓)ですかね(リンク先は、取り上げていた自分のブログ記事です)。)

バキニトログリセリンの都市伝説)

あたしンち(トイレの流水で手を洗う父)

ちおちゃんの通学路(男子トイレの秘密)

それでも町は廻っている(「自分の知らない所でも…」や、「俺達は機械じゃねぇ!!」など、複数回の登場!)

宇宙とかと比べたらちっぽけな問題ですが(大人の男になる条件・宇宙一恥ずかしい告白…)

GUNSLINGER GIRL(未来デバイス

空が灰色だから(手をつなごう)

カイジ(いけすかないマイペース野郎…)


↑の中にも、「この漫画がすごい(好き)!」と、単一記事として改めて取り上げたいものも複数ありますが、まぁまずは今まで話に出したことのない作品から語らせていただくといたしましょう。


そんなわけで、(結局前置きみたいなどうでもいいゴダゴダが長くなっちゃいましたが…)好きな漫画紹介・感想語りシリーズ第一弾はこちら!

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よしながふみさんによる、大人の女性(特に、母娘の関係)を非っ常~に大人な視点から描かれた傑作、『愛すべき娘たち』(全1巻)です!

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表紙カバーより

おっ?Amazonの無料お試しは20ページしかなかったのに、僕が一番よく使っているサービスのコミックシーモアは、お試し読みが30ページもありますね!

これはナイス!!

www.cmoa.jp
「せめてここまで見せて欲しいな…」というドンピシャな所まで公開されているので、ぜひご覧になっていただきたく存じますが、いやぁ~、改めて、サワリだけ読んでみても、いい!とにかく良い!!

全1巻という短さ、そして、曲がりなりにもこのブログは婚活ブログとしてやらせてもらっているわけですが、結婚なんかも大きなテーマとして扱われていることもあり、この作品を、このブログで最初に取り上げる漫画作品にしようとずっと決めていたのです。


…って、まぁあんまりがっつりネタバレするわけにもいきませんし、かといって何も触れずに「あのシーンがさぁ…」とか語っても意味不明すぎて読んでて何も面白くないわけで、結構紹介というかレビュー記事というのも難しいですけど、まぁ当たり障りない範囲で語らせていただきましょう。

一言でいえば、カタルシス

…まぁ、Amazonレビューで見たやつのパクリというか、そもそも冷静に考えたらカタルシスってどういう意味なのかよぉ分かりませんけど(笑)、まぁ何となく雰囲気&それっぽいニュアンスで適当に書かせてもらうと、マジで大いなるカタルシスを感じるとしかいえないのです。


ちなみに、この作品は一応一話読み切り形式の連作型短編ですが、各話の登場人物は少しずつ関係しており、無料お試しで読める1話登場の雪子さんとかは最後まで何度も出て来ますけど、全ての話が、それぞれ本当にものごっつ味わい深い…!

…まぁ、2話だけは正直「あんまり要らねぇ~」と思えるのですが(笑)、自分に一番近いキャラ(というか立場)なのは2話の男性ですし、彼の大人な態度など決して悪くはないんですけどね、他のエピソードで出てくるキャラ・話があまりにもズバ抜けて良すぎて、比べると他の話の方がより好きかな、って感じですね。

(なお、僕は「共感型・感情移入型」の読者ではなく、完全に「俯瞰型」タイプの読者なので、「自分に似てるキャラが出てきたらハマれる」とか「自分とキャラを同一視して没入する」とか「自分が共感できない話はノーセンキュー」みたいなのは、一切(は言い過ぎでも)ほとんどない感じなんですけどね。
 もちろん親近感の湧くキャラを応援したくなるとかは大いにありますけど、「共感できない」とか「自分とは考え方が全然違う」みたいなキャラや展開の方が、むしろ新しい視点をもらえる気がして、より好きになるぐらいまであるかもしれません。)


具体的な感想については、まぁ上述の通りネタバレ抜きで語るのは難しい所がありますけど、無料で読める1話で出てきている範囲で話をしてみますと、母親の再婚相手の大橋さん、くぅ~カッコよすぎるぜ…!

こういう人に、私はなりたい……と思わずにはおれない、何ていうんでしょうね、無料公開範囲でも十分描かれているように思いますが、とにかく思考や言動が「大人」なんですよね。

結局僕は精神的に割と子供な側面も強いので、そういう良い意味での成熟した大人な部分に魅力を感じるのかもしれません。


ちなみに、確か素人のレビューではなく、評論家の方がどこかで書いていた批評記事みたいなのの一節だったように記憶しているのですが、よしながふみさんの作品からは「隠しきれない知性を感じる」というのがありまして、もうマジでそれ、上手いこというなぁ、と思えちゃいましたね。

決して押し付けがましくないのに、よしながふみさんの視点の高さ・観察力の鋭さ・思考の奥深さみたいなものが、とにかく作品の中から自然と伝わってくるのです。

よしなが作品は一言でいうと、「達観した大人の物語」で、そこから得られるカタルシスは尋常じゃないものがある…というのはさっきもう語っちゃってましたか(笑)。


ただ、まさにこの作品もそれがテーマといえる形ですが、これに限らずよしなが作品を色々読ませてもらって感じるのは、何となくではありますけど、恐らくよしながさん本人が、多少母親と確執がある感じでいらしたのかな…というのは、うっすらそんな気がしてしまうポイントかもしれません。

とはいえ、本当に卓越した表現力をお持ちの作家さんですし、「別にリアルではそんなことありませんよ。現実とお話をごっちゃにしてもらっては困りますなぁ」という話かもしれない上、仮によしながさんが母親を素直に愛せなかったとして、だから何だよ、作品を楽しむことと全く1ミリも関係なくてワロタ…としかいえない話なんですけどね(笑)。

とにかく僕はこの作品、ならびによしながふみさんの作品と作者ご本人を心から愛してやまない(いや最後のはキメェだけだろ(笑))、という話でした。

 

あぁ、あとあんまり関係ないですが、割と大人になって、姉に「紺もたくさん漫画読んでるみたいだし、オススメの漫画でも教えてよ」という感じで、しばしば姉に合いそうなオススメを紹介するなんて機会も多いんですね。

で、結構最近ですが、この作品を姉にも読ませたんですけど…

「セリフが長すぎて最初ビックリしちゃったのと、絵がそんなに好きじゃないのもあったけど、読み応えがあって面白かった。たまにはこういうのもいいと思えたよ。86点ぐらいかな」

…という感想をもらいました。


まぁ姉は間違いなく共感・感情移入型の読者で、大人な作品よりは断然若くて元気な中高生向け少女漫画とかの方が好きなタイプなので、まあまあその辺は想定内ではあったんですが、自分が読んで感じたのよりは確実にテンション低めの反応(または、姉本人の反応で比べても、本当にドハマリだった作品で返ってきたものとは明白に違う反応(笑))だった感じで、いうまでもないけれど万人にとって最高の作品ではないのかな、という気もするものの、まぁそれはやっぱりどんなものでも当たり前ですしね。

(ちなみに、同じよしながさんから、「西洋骨董洋菓子店」他も奨めて、むしろ僕は比べるなら断然「愛すべき~」の方が好きなんですけど、姉的には「めっちゃくちゃ良かった!」という、こちらは本当に心から気に入って楽しんでいたコメントが返ってきた感じで何よりでした。
 なお、よしなが作品の大本命として、「大奥」も満を持して奨めてみたんですが(とはいえ多少厳しいかもという予想含めでしたが)、最初1巻の時点では「歴史ものなんて全然ダメそうだと思ってたけど、凄い面白い!引き込まれる!!」という感じだったものの、その後音沙汰がなくなり、改めて別件で連絡したときに「ちょっと途中から政治パートとかの話が難しすぎて、生活が忙しくなったこともあり、途中で断念中…。でもいつか絶対再読チャレンジしたい!」という返事が来たので、マジで読めなかった場合は普通にリタイアになるため(笑)、「愛すべき~」は少なくともちゃんと最後まで読めた上、86点っていうのも結構高得点ではあるんですけどね…!)


…あれ、具体的な中身には触れないし、感想といっても一瞬で終わる記事になりそうだなぁ、と思ってたら、結構無駄に長くなってしまってますね…!

まぁ無料で読めない範囲の話についてはあえて具体的には触れないようにしたいですけど、でも最後やっぱり、内容には詳しく触れないもののどうしても語っておきたかった点だけ書かせていただきますと……個人的には、3話の莢子さん!

男性キャラは1話の大橋さんがお気に入りですけど、女性キャラは、この莢子さんが…!

めっちゃんこ……

…そそるぜっ…!!

(いや「そそる」って何か書き方が悪いですけど(笑)、断トツでお気に入りキャラ、ってことですね。)


ちなみに、無料公開範囲にあった、目次(↓)に描かれているのが、その莢子さんです。

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目次ページより

…といっても別に見た目がお気に入りというわけではなく、心が…心が美しいのです…!

ちょうど、カフェで莢子さん含め友人3人、女子会的に話をして、その後解散・莢子さんだけが別方向で別れた後、電車内でその友人が、

「ああ 若林(注:莢子さんのこと)には もんのすご――く死ぬほどいい男とじゃないと結婚してほしくな――い!」

…と別の友人(あぁ、これが1話登場の雪子さんですけどね(笑))に話しているシーンがあるんですけど、友人に(本人のいない所で)そういってもらえる女性の何と魅力的なことよ…!

とにかく、婚活ブログで書くような話じゃなさすぎますが(笑)(いや、逆に、自己紹介としてはいいのか…?)、いやぁ~莢子さんと結婚したいだけの人生だったぜ…!と思えるといっても過言ではない(いや、過言ですが(笑))ぐらいに、こういう人は(普通に男女の垣根を越えて)本当にいいなぁと思える、って話でした。


…結局、中身に触れないといっていたのにセリフにまで触れてしまった上、二次元キャラと「結婚したいぐらい好き」とか、キモすぎワロタ(笑)って話になっちゃいましたが、そんな感じで好きな漫画紹介第一弾・「愛すべき娘たち」でした。

次回もまた別の作品に触れさせていただこうかなと思っています。

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