前回、金のつぶ(このファミリーも色々ありますが、一番王道っぽい、黒ラベルのあれでした)のパッケージフィルムの写真を貼り、「何か違和感がありますよね?」といきなり謎のクイズ大会を実施していました。
同じ写真を二度貼るのもあれなので、ちょうど最近アジアンショップ2(ずっと使っていた近所のではなく、今現在使っている、少し離れた所にある店)に行った時に買った、別の商品のパケ写を参考までにまた貼ってみるとしましょう。
そう、誰しもが感じる違和感は、「成分表示が英語!」…ではなく……
…って、あれぇーっ?!普段一切意識してなかったんですけど、成分表示を改めてよく見たら、昨日の黒ラベルは110カロリーだったのに、こっちのとろっ豆は、90カロリー?!
よく見てみたら(写真ではカメラのクオリティが低すぎて見えないと思いますが)、黒ラベルは内容量が56.1グラムに対し、とろっ豆の方は、50.7グラムしか入っていないことが判明…!
ちょっとこれに関してまた、猛烈に横道に逸れて脱線していきたいんですけど、それは後でまた触れるとして、一旦戻ります!
ラベルの違和感は、そう、「賞味期限が記載されていない!」という点なのであります。
ちなみに、本来の賞味期限欄には謎の記号「ZG08+K」みたいなのが印字されていますが、アメリカでは実は日付のことをこう書きます…というわけでは一切なく、これはただのロットナンバーですね。
え、ということは、アメリカの納豆には、賞味期限が存在しない…?
実は本当にそうでして、「アメリカの納豆」というか、アメリカでは納豆が冷凍して売られているため、解凍するまでは一切の賞味期限がないのです!
(いやそりゃもちろん、例えば50億年ぐらい経ったら、ずっと凍っているとはいっても家庭用冷凍庫レベルの温度管理では朽ち果ててると思いますが、少なくとも常識の範囲内で、メーカーが表記する具体的な賞味期限は存在しない、というお話ですね。)
ただ、ラベルを注意深く見てみると(前回の黒ラベルの方が分かりやすいと思います)、
Once defrosted, keep refrigirated. Best use within 6 days after defrosted.
(=解凍後は、冷蔵保存してください。解凍後、6日以内であれば美味しく召し上がりいただけます。)
とある通り、賞味期限は解凍してから6日間、しかしこれは逆にいえば、改めて、冷凍している限り、半永久的に保存可能なのです。
初めてこっちの納豆を買った時はビックリしましたね。
ちょうど、いつもコメントをいただけるアンさんからも「冷凍して、粘りとかは大丈夫なんでしょうか?」みたいなご質問をいただいていましたが、納豆エンペラーである僕がズバリお答えしましょう。
冷凍しても、全く1ミリも品質は変わりません!
粘りも、味も、においも、その他何もかも、日本にいた頃に食べていたのと、寸分の違いもないですね。
また、いつも大量買いするので、下手したら2ヶ月前のものをようやく解凍、みたいな場合もありますが、2ヶ月前に買ってずっと冷凍庫に置いておいた納豆も、解凍して食べる時には、一切これっぱかしも味に違いはありません。つまり…
冷凍している限り、ずーっと品質は落ちません!
納豆プレジデントとして、自信をもってそう断言いたしましょう。
(ただし、僕はバカ舌チャンピオンであることにもご留意ください。ですがまぁ、ものが腐ってるかどうかぐらいは分かるので、ご信用いただければと思います。)
というかそもそも納豆の賞味期限という話になると、
「納豆なんてもう腐ってるようなもんじゃん。なのに賞味期限とか、一体なんでよ(笑)」
という意見が出がちなのですが(実際、アンさんからも同じ旨のコメントをいただいていました)、納豆ロードであるとともにその辺の専門家に近い立場の不肖私紺助が、簡単に解説させていただきましょう。
ズバリ、醗酵と腐敗は違うのです。
まぁ実際メカニズム的には違わなくて、人間に有用なネバネバ化(…というのも漠然としていますが、正確には菌や微生物による分解作用)を醗酵、そして人間に有害なネバネバ化を腐敗と、まぁ人間様が勝手にそう分けて呼んでいるだけですが、これは我々人間にとっては重大な違いなのです。
納豆というのは、厳重に管理された環境下で、納豆菌の働きのみで大豆を醗酵=良いネバネバ化をさせているという、特別で手の込んだ腐り方、ある意味これは人類の叡智の賜物なわけですね。
それを、色々目に見えない菌が飛び交いまくっている薄汚ぇ日常生活の場で保管すると、納豆菌以外のよく分からん不潔菌たちの力によって、あっさりと納豆は腐敗=悪い腐り方をしてしまうわけです。
だから、一見もう腐ってネバネバになってると思える納豆にも、賞味期限というものは当たり前のように存在したんですね。
話を戻しますと、アメリカの納豆には賞味期限がありませんから、特に最近は家から離れた別の店で買うようになってちょっと不便さが増した僕にとって、大量買い&大量保存に向いているので、これは非常に便利なのです。
(実際、1回に15個とか20個とか買って、1-2ヶ月かけてのんびり消費し続けてる感じです。)
なお、解凍は、前日に冷蔵庫に移しておけば完璧ですね。
まぁ数時間もすれば解凍されてるので、お昼に夕飯用の納豆を冷凍庫から冷蔵庫に移す、とかでもいいと思いますが、忘れたら悲惨ですし、「納豆を食べる時に、忘れずに翌日用の冷凍庫から1個冷蔵庫に移す」これをルーティンワークとしましょう。
正直、保存が圧倒的に長く利くようになって便利さ以外にないので、日本でも冷凍して売ればいいのに、と思えるのですが、まぁ約1週間の賞味期限という縛りがあっても十分捌けるぐらいの需要があるのが日本ということで、それは余計なお世話なのかもしれませんね。
あ、でも、アメリカの冷凍納豆は、多分メーカーが特別な方法で製造後即急速冷凍させたものであり、日本で売られている納豆は既に冷蔵状態で時間が経っているものですから、もしかしたら冷凍には向かないのかもしれませんが……まぁ経験上、多分大丈夫でしょう。
ということで、「あっ!気が付いたら消費できないぐらい納豆を買ってしまった!ヤバイぞ!」という場合は(いやどんな場合だよ(笑))、冷凍保存することを強くオススメしたいですね。
多分、何度も冷凍/解凍を繰り返すと品質は落ちるかもしれませんが(これはタンパク質など高分子化合物のもつ特性なので、どんな食品でも避けられない問題です)、一度の冷解凍であれば、我々凡人が認知できるレベルの質の低下はないものと思われます。
(というか、↓の話を書いて思い出しました。実際一度解凍済みの納豆を再度冷凍した経験はありますが、全く問題ありませんでしたね。)
で、もう十分長くなっていますが、最後、話を前回途中になってた所に戻したいんですけど、歩いていける距離にあって、長年便利に使わせてもらっていたアジアンショップ1、こちらさんが、オーナー変更後、「納豆の扱いが劇的に悪化していた」と書いていました。
具体的に申し上げますと、3パック4.50ドルという暴利を吹っかけるのみに飽き足らず、なんと、「冷凍保存」と書いてある商品なのに、彼奴らはまさかの冷蔵陳列をしていやがったのです!
(初回訪問時は、ちゃんと四段納豆は冷凍庫にあったのに、新装開店後の模様替えで、冷凍庫が大幅に減らされていたのが原因かもしれません。そこケチる所…??)
店員さんに、「え、これは冷凍保存するものなんですが…。解凍したら賞味期限カウントが始まるし、いつから冷蔵庫に入ってるんです?」と聞いてみたら、オーナーと思しきおっちゃん、「うーん、今さっき入れたばっか」と、絶対ぇ嘘だし(笑)としか思えない、まさかの無責任発言…!
「まぁ、すぐ食べるから別にいいけど(実際もう既にこの店には愛想が尽きていたので、必要な分だけごく少量だけ買って、なくなる前に別の店に買いに行く予定でした)、お願いだから次からは冷凍保管してくださいね?これは冷凍状態で売られるものなので…」と会計後に念を押し、レジ係のおばちゃんも「OK牧場」と一応理解してくれた模様…。
で、その次の週末、少し離れたアジアンショップ2へ行く前に、最後もう一度だけ、ひょっとして四段納豆は復活していないか、また、もしかしたら値段は安くなってくれていないかを確認するため、念のためこの近場のアジアンショップ1へ立ち寄ったんですね。
そうしたら、もうみなさまご推察の通り、納豆は当たり前のように、前回と同じ冷蔵庫に鎮座ですよ。
これには流石の僕も激怒ならぬ脱帽、そもそも前オーナーと比べて、人相も邪悪だし、商売も下手そうだし、何か暗いし幸薄そうだし(何で納豆の扱いが悪いだけでそこまで言われなきゃならんの(笑))で、
「これはもう僕が関わってはいけない類の人なんだ、今までのいい思い出が消えてなくなる前に、この店とは縁を切らなければいけないんだ…」
…というチャーリーブラウンばりの謎の使命感というか諦念というかに襲われ、涙をこらえながらこの店をあとにすることと相成りました……。
ちなみにその後すぐコロナ騒動になって、前回も書いた通りこの店もしばらく通販限定営業(ただし、どこで注文できるのかは不明)とかになっていたわけですが、昨年下旬、通常営業の状態に戻ってから、改めて訪問してみたんですけど、
(って、結局また行ってて、全然縁切れてないじゃん(笑)。まぁ玄米は重いので、流石に近場で買う方が便利だから、玄米の値段を再確認しに行ったわけです。しかし、実は玄米すらまともなのが置いてなくて、ますますこの店の印象が悪くなっただけでしたけど(笑))
もう納豆はしっかり探しすらしませんでしたが、なんと冷蔵庫からすら、一切納豆の存在が消えてなくなっていた気がします。
そもそも、納豆が嫌いなオーナーだったのかもしれませんね(いやそんな自分の好みで取り扱い商品を決めるスーパーがあるかよ(笑))。
いやぁ、流石に余裕でおまけネタ含めて終わるだろうと思ってたら、まだ全然書き終わらず…。いかに僕が納豆を愛している納豆星人であるかが、見てとれますね。
(っていうか、設定ミスで、昨晩からしばらく、下書き状態の記事(=本来今日アップしようと思って書き始めていたけど、長くなりすぎて結局諦めてタイトルを変更した記事)がアップされてしまっていた気がします。謎の中途半端記事を見かけた方、忘れてください(笑)。なかったことにしてください(笑))
ってなわけで、まだ納豆ネタは続きます。ネバネバ……